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試合始めで運試しをしてきました!

引きつづき正月気分でお過ごしの皆さま、あけましておめでとうございます。僕は例年、1月半ばの成人の日までを正月と認定しており、この3連休までは正月気分で過ごすことにしております。先週もお仕事などはしておりましたが、それはリハビリみたいなもので、この3連休が明けたら今度こそしっかり仕方なく働くために我慢する覚悟を決める時間なのです。溜まっているメールを読み、嫌だなぁと思い、対応は来週でも大丈夫かを検討し、「来週やる」のフラグを立て、自分への説得を開始する。そうやって時が止まった正月を生きてきたのです。

しかし、いよいよその楽しい時間も終わりです。この3連休が明けたら、もういい加減に給料をもらう作業に戻らなければならない。嫌だ。その前に遊びたい。そんなことでスポーツ観戦にでも繰り出そうと思ったわけです。検討にあたっては、今のタイミングだと春高バレーか高校サッカーあたりなのかなと思いつつ、大変我がままで恐縮なのですが、もうちょっと正月気分で見られる軽いヤツがいいな…などと思いました次第。勝っても負けても「勝ったな」「負けたな」と思う程度の、人生の一大事じゃないヤツがいい…そんなことで選びましたのが近くて早くて寒くなくて間違いがないことで評判のバスケ・Bリーグです。

買い物の用事などもあり渋谷方面に繰り出したその流れで、Bリーグの試合でも見てドーンと「試合始め」をしようじゃないかと、まぁそんな寸法でお出掛けをしてきたわけです。選択肢は複数あったのですが、最近はアルバルク東京という東京のチームを見る機会が多かったので、今回は東京にある別のチーム、サンロッカーズ渋谷の試合を見ようと青山学院大学方面に向かいます。こちらの大学の体育館である青山学院記念館がサンロッカーズのホームアリーナということで、先日の箱根駅伝のお祝いも兼ねるのにちょうどよさそうだなと、正月気分も最後の中継所を経てゴールへと向かっていく意気込みです。

↓やってまいりました青山学院記念館!
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↓青学がホームアリーナだなんてオシャレでいいですね!
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表参道に降り立てばそこは「左手にカフェラテを持って、右手のiPhoneで斜め上にある何かを撮影する女子」たちの世界です(←何撮ってるんだろう?)。ここは左手にカフェラテを持っていない人はおそらく人権がない街です。僕もその雰囲気に馴染もうと近くのマックで飲みものなどを買い、マックのカフェラテを左手に掲げて周囲に溶け込みながら会場へと向かいます。カフェラテさえ持っていればスタバだろうがタリーズだろうがベローチェだろうがマックだろうが、きっと何でも大丈夫だろうと思いますので。

入場前には出展イベントなども楽しみます。この日は楽しみながらSDGsが学べるスタンプラリーとやらが開催されており、スタンプを集めると抽選で何かがもらえるクジが引けるとのことで、「きっとステッカーだろうな」と思いながら僕も奮って参加します。ペットボトルのフタをボール代わりにするバスケゲームとかいろいろやりますと3回もクジを引かせていただけるとのことでしたので、ガラガラ回しますと参加賞の白玉とはまったく違う緑色の玉が出たのを見て係の人がザワついたではありませんか。お嬢さんが「あぁっ!」と声を上げると高らかに打ち鳴らされるハンドベル。そして「おめでとうございます!」の声とともに渡されたのは……

↓クリアファイルとステッカーでした。
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「クリファでハンドベルだと1等はフラッシュモブでも始まりそうだな…」などと思いつつ、僕は幸先のいい手応えを覚えます。実はこの観戦にあたって僕にはひとつテーマがありました。それは「運試し」です。年が明けてから運試しと称していろいろやっているのですが、どうにも運がはかばかしくありません。競艇に行けば「1マークまわったところでは買い目通りの順番だったのに、買い目の1艇が2マークで勝手に外側にふっ飛んでいって外す」という納得いかない結果になったり、おみくじを引けば書いてある項目が基本的に全部悪くて「家移りよし」と何故か引っ越しを薦められたり、競馬をすればもちろん当たらず連敗記録を更新し、お年玉年賀ハガキは誰からも1通も来なかったので結果発表の前にハズレが確定…とひどい有様。そろそろいい運を引き当てたい、今年こそは幸運な一年になると信じたい、そんな願をこの試合に掛けて…いや、賭けていたのです。

↓ホームチームの7〜9点差勝ちに1票!
このスポーツくじがドーンと当たりましたらば、いよいよ今年の運試しもコレが大本番という扱いにしまして、2025年が幸運な年になると思いたい。そんな気持ちから、過去の対戦結果などをじっくりと見まして、今回も同じ感じになるだろうと当てにいったわけです。当たったとしても200円が800円になるかどうかという話ですので、大きな福とは言いませんが、少なくとも年初からのハズレつづきの運試し街道の転機にはなるでしょう。ぜひとも僕の運気のためにもサンロッカーズには頑張っていただきたいところです。

入場しますとアリーナは大変な賑わいぶり。もともとあまり大きな会場ではないこともあって、人も通れぬほどの混雑でギッチギチです。空席を見つけることが難しいばかりか、スタンド最上段には立見席に並ぶ人があふれ、その立ち見スペースさえも見出しがたいほど。そこに左手カフェラテ族が集い、若々しい声援を送っているのですから、物見遊山のコチラまで元気になるというものです。「キャンパス」って感じでいいですね!

↓約4000人収容の青山学院記念館は4049人を飲み込んで超満員!
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↓立ち見エリアもギッチリ埋まりました!
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そして始まった試合ですが、賭けているほうのサンロッカーズは何やらボールが回りません。対戦相手のシーホース三河が非常に粘っこくマークしてくることもありますが、どうにも上手くいかない感じ。ひたすら外をまわして時間が過ぎていったり、なかで受けたジョシュ・ホーキンソンさんあたりが苦しい態勢でディフェンスを背負って孤立したまま最後は反転からタフなシュートを撃たされたりする攻めが多くなり、キレイに崩してフリーでシュートみたいな場面をあまり作れません。この苦しい攻めではシュートの確率も上がらないというもの。

「昨日は勝ってたのになー?」と思いながらメンバーなど見ておりますと、昨日は出ていたはずの中心選手・田中大貴さんがいません。そのほかにも主力メンバーを欠いた状態となっており、「出ずっぱりの4人+入れ替わり立ち替わり」みたいなプロらしからぬ編成で試合をしているではありませんか。こうなるとできることも限られてくるのか、ディフェンスではスティールやブロックなどがバチーンと決まる場面も見せますが、攻撃は機能しない時間帯が多く、スコアは伸び悩みます。第1クォーター残り4分32秒の時点で13-10とサンロッカーズ渋谷(賭けてるほう)がリードしたところから約10分間にわたって1点も入らず、その間にシーホース三河(賭けてないほう)に18点を連続で取られて、第2クォーター残り6分45秒時点では13-28とされてしまったときには頭を抱えました。この時点で15点ビハインドで、運試しに勝つには7〜9点差での勝利が必要なわけですから合計22点盛り返さないといけません。あちゃー、おわた。

↓入らないわリバウンド取られまくるわで瞬く間にダブルスコアに!
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ま、これも勝負事なので仕方ありません。「今年は運ナイのー」と思いながら、気持ちを切り替えて試合を見守ります。幕間にはジョシュ・ホーキンソンさんのお父さんがコートに登場して福笑いにチャレンジしてくれたり、そのあと何か脱ぎ始めたり踊り始めたりして大いに盛り上げてくれており、十二分に楽しい気分にはなっております。バスケの会場はどこも楽しい雰囲気ではありますが、青学で若者たちに囲まれてこんな陽気なお父さんが踊ってくれているのですからコチラもパリピ気分でノッていかないと損。「ハズレたわー」という気持ちは心の底に沈没させて、僕も応援の声をあげて楽しみます。

↓授業参観で悪目立ちする父親を見るときの息子の顔www



第2クォーター終了時点では28-37の賭けてるほうの9点ビハインド。賭けてるほうが追い上げを見せた第3クォーターもここぞというところで賭けてないほうのスリーポイントがよく決まり、追いつけそうで追いつけない一進一退がつづき、最後は43-48の5点差。点差はさておき、内容の部分で追いつけそうな感じがありません。賭けのことは抜きにしても勝利はなかなか厳しいかもしれない…そんな試合展開です。

そんななかでもこの会場では、チアリーダーとはまた違う位置付けで試合の盛り上げを図る「428 ROCK CREW」というパフォーマンスチームの皆さんがおりまして、観衆のなかを練り歩きながら応援をアシストし、明るく楽しく笑顔をふりまいて元気づけてくれています。ここが大学構内ということもあって学生時代に母校の試合を応援したときのような勝敗・賭け云々ではなく今この青春を盛り上がっていこうじゃないか、という気持ちが沸き立ってきます。若さ、エナジー、素晴らしい。

そんなエナジーがもしかしたらチームにも波及したのか、第4クォーターに入るとそれまでからっきしだったスリーポイントが立てつづけに決まり、49-48と一気に逆転したではありませんか。さらに突き放して一時は57-53と4点リードする場面も。「もしかして7点差勝利まで届くか…?」と賭けへの希望が甦るものの、シーホース三河も手強い。試合を通じて好調だったスリーポイントがこの局面でもよく決まり、さらに第4クォーター残り3分38秒という時点ではシーホース三河の石井講祐さんが「ファウルを受けながらスリーポイントを決め、さらにフリースローも決める」という4点プレーで再逆転。残り1分7秒という時点では再びシーホース三河が57-65の8点リードを築いていました。要するに、残り1分で賭けてるほうの8点ビハインド、賭けの勝利へはあと15点盛り返す必要があります。

これは終わった。

お疲れさまでした。

本年もよろしくお願いします。

それではごきげんよう。

と気が早い僕は帰り支度も始めました。

しかし、ここからボーナスタイムが始まろうとは。第3クォーターまでは打てども打てども決まらなかったスリーポイントが連続で決まり、ファウルで止めた相手のフリースローがことごとく外れ、残り5秒の段階で63-66の3点差までサンロッカーズが迫ってきたのです。「Bリーグは同点なら5分間のオーバータイムだな…!」「5分あれば7点差くらいどうにでもなる…!」「同点で終われば賭け復活なのでは…!」という気づきとともに、僕も大興奮。もちろん満場の大観衆も大変な盛り上がりです。残り5秒、最後の攻撃でベンドラメ礼生さんが自ら持ち込みながらスリーポイントを決めたときには狂乱のような大騒ぎで、ホームのブースターたちは立ち上がって飛び跳ねながらガッツポーズしています。熱い!面白い!当たれ!金!僕も久々に試合中にジャンプしましたよね!

↓残り1分8秒から8点差を追いついた!よおおおっしゃぁ!


賭けと金への不滅の欲望をこじらせながら見守った延長オーバータイム。「5分あれば7点差くらい全然いける」と思ったのの裏返しで、逆に11点差つけられてサンロッカーズ(賭けてるほう)が負けたのは、もはや致し方ないところでしょう。追いついただけでも大したものですし、45分戦った試合において最終的なスタッツで40分以上出場した選手が4人もいるのですから。リード・トラビスさんに至ってはプレータイム45分ですので、延長まで含めてフル出場ということです。そりゃあ延長戦ではヘタりもするでしょう。どうしようもないエネルギー切れです。

「運試し、またハズレか…」と思って帰る道すがら、それでも僕は思いました。同じように駅まで向かう人たちが白い息を吐きながら「すげぇ面白かった!」「素人目に見ても面白い!」「こんなに面白いとは思わなかった!」と大喜びの声を上げていたことにまったくその通りと同調しながら、「試合は大当たりだったよな…」と。少々のお金は当たらなかったかもしれませんが、試合のほうが大当たりであれば、それは運試し大成功だったのではなかろうかと。「お金は当たったけどつまらん試合」より「お金は当たらなかったけれど大興奮大熱狂の試合」のほうが自分としてはいいですからね。本筋の目的は賭けではなく観戦なのですから。

「クリファも当たって試合も大当たりでした」

当選報告を運の神様にお伝えし、正月気分を感謝で締めくくろう、そんな「試合始め」となりました。チケット運とか試合運とか、賭けじゃない部分の引きは今年も剛運マンでいけそうな気がするので、ヨシとしようと思います。この引きの強さでドジャースVSカブスも自力で当てられたらいいなと思いました!

↓素晴らしい「運試し」にさせてくれてありがとうございました!

次は相手方が勝つパターンにも1口賭けて、両面構えで観るようにします!