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2023年11月24日08:00
本当に「1人だけハブる」なんてことがあるのか確認します!
皆さま、勤労感謝の日はいかがお過ごしでしたでしょうか。僕は日頃の勤労に感謝しまして泥のように寝ておりました。三度寝か四度寝かのあと夕方になって目覚めたとき「頑張ったね、いつもありがとう」と自分で自分に呼び掛け、少し泣きました。そして牛丼を作って食べて片付けてからパソコンに向かい、粛々と各種のお問合せメールをしたためて送りました。その後、YouTubeを見ながら「頑張ったね、いつもありがとう」と画面に呼び掛けて、もう一度泣きました。特に何事もない日でした。
しかし、そんな日が本当に「何事でもない日」にされているという話をキャッチし、ムムムと立ち上がりました。何と、我が埼玉西武ライオンズの公式Xにおいて、この日がある特定の選手の誕生日であったにもかかわらず、お祝いポストをしていないというのです。「祝う気持ちでないなら祝わなくてもよいのでは…?」「ていうか別に祝わなくてもよいのでは?」「会社から誕生日祝われたこと一度もないですけど」と秒で正論にたどり着いた僕ですが、スポーツ新聞やら週刊誌の言いぐさを鵜呑みにするわけにはまいりません。自分の目で確かめて、そのうえで判断しなくては。忘れたのか、わざと忘れたのか、わりとしょっちゅう忘れているのか。その実態に応じてアドバイスを送りたい、そんな気持ちです。
↓誕生日ポストとか始めるもんじゃないな、と思いますよね!
西武・山川穂高が32歳の誕生日も球団公式Xにアップされず ファン「これは想定外」「ちょっと残念」「楽しみに待ってた」/野球/デイリースポーツ online https://t.co/4H8WqN9h6S #侍ジャパン #プロ野球 #NPB #DailySports
— デイリースポーツ (@Daily_Online) November 23, 2023
まず、実態を把握せねばなりません。そもそも我が埼玉西武ライオンズ公式Xは、そんな律儀な誕生日ポストをしていたのかということ、そしてそれがどの程度律儀であったのかということ。その程度により話はまったく変わってきます。「半分くらいやっていない」という話であれば、もはやそれは忘れたとかわざと忘れたとかの話ですらなく、「ちゃんとしていない」or「閑散期の空き埋めポストとして便利に活用している」ということ。
その実態を調べるのに苦労するかと思いましたが、思いのほか簡単でした。我が埼玉西武ライオンズの誕生日お祝いポストは「今日は #●●●● 投手(or選手)の●歳の誕生日!おめでとうございます!お祝いのコメント、お待ちしてます!【選手名鑑へのリンク】 #埼玉西武ライオンズ #seibulions」という定型文で行なわれていました。ここ1年分ほどのポストを定型文で検索しますと、ズラリと誕生日お祝いポストが並んだではありませんか。
●2022年10月10日:宮川哲 投手●2022年10月22日:仲三河優太 選手●2022年10月23日:松井稼頭央 監督●2022年11月7日:十亀剣 投手●2022年11月15日:平良海馬 投手●2022年11月23日:とある 選手●2022年11月24日:武隈祥太 投手●2022年11月28日:松本航 投手●2022年12月6日:高木渉 選手●2022年12月8日:岸潤一郎 選手●2022年12月20日:平井克典 投手●2022年12月20日:外崎修汰 選手●2022年12月25日:羽田慎之介 投手●2022年12月26日:渡部健人 選手●2023年1月1日:へレラ 投手●2023年1月3日:佐藤隼輔 投手●2023年1月15日:豆田泰志 投手●2023年1月15日:佐藤龍世 選手●2023年1月23日:ボー 投手●2023年1月24日:黒田将矢 投手●2023年1月26日:浜屋将太 投手●2023年1月31日:上間永遠 投手●2023年2月3日:高橋光成 投手●2023年2月10日:赤上優人 投手●2023年2月10日:伊藤翔 投手●2023年2月16日:源田壮亮 選手●2023年2月26日:張奕 投手●2023年3月1日:粟津凱士 投手●2023年3月4日:公文克彦 投手●2023年3月4日:牧野翔矢 選手●2023年3月18日:野田海人 選手●2023年3月18日:モンテル 選手●2023年3月24日:ジョセフ 選手●2023年4月6日:愛斗 選手●2023年4月7日:三浦大輝 投手●2023年4月13日:若林楽人 選手●2023年4月19日:是澤涼輔 選手●2023年4月23日:増田達至 投手●2023年4月24日:本田圭佑 投手●2023年4月24日:金子侑司 選手●2023年4月29日:出井敏博 投手●2023年4月30日:ティノコ 投手●2023年5月9日:山田陽翔 投手●2023年5月9日:今井達也 投手●2023年5月9日:中山誠吾 選手●2023年5月13日:佐々木健 投手●2023年5月16日:エンス 投手●2023年5月17日:長谷川信哉 選手●2023年5月20日:鈴木将平 選手●2023年5月21日:大曲錬 投手●2023年5月24日:山野辺翔 選手●2023年5月25日:古川雄大 選手●2023年6月3日:柘植世那 選手●2023年6月3日:齊藤大将 投手●2023年6月7日:呉念庭 選手●2023年6月7日:野村和輝 選手●2023年6月10日:西川愛也 選手●2023年6月15日:古市尊 選手●2023年6月15日:ブランドン 選手●2023年6月28日:川野涼多 選手●2023年6月28日:菅井信也 投手●2023年6月30日:岡田雅利 選手●2023年6月30日:川越誠司 選手●2023年7月10日:児玉亮涼 選手●2023年7月13日:森脇亮介 投手●2023年7月13日:水上由伸 投手●2023年7月17日:井上広輝 投手●2023年7月17日:陽川尚将 選手●2023年7月19日:青山美夏人 投手●2023年8月7日:齊藤誠人 選手●2023年8月13日:滝澤夏央 選手●2023年8月15日:中村剛也 選手●2023年8月16日:平沼翔太 選手●2023年8月20日:隅田知一郎 投手●2023年8月27日:中熊大智 選手●2023年9月3日:栗山巧 選手●2023年9月8日:蛭間拓哉 選手●2023年9月10日:古賀悠斗 選手●2023年9月12日:コドラド 選手●2023年9月15日:與座海人 投手●2023年9月19日:田村伊知郎 投手●2023年9月21日:渡邉勇太朗 投手●2023年9月28日:山村崇嘉 選手●2023年10月10日:宮川哲 投手●2023年10月22日:仲三河優太 選手●2023年10月23日:松井稼頭央 監督●2023年11月15日:平良海馬 投手
一覧で眺めたときにわかることは、選手以外でお祝いの対象になっているのは監督だけであること、昨シーズンで現役を引退した十亀剣さんが2023年は対象から外れたように現役選手に限られていること、是澤涼輔さんやコドラドさんなど育成契約の選手も含めて対象となっていること、などです。要するに、まぁそうだろうなという話ではありますが「現役全選手+監督」が対象となっていそうであることです。
本当にそうなのかな?ということで、今度は埼玉西武ライオンズの選手名鑑を公式サイトで見ながら、2023年の選手についてどのぐらい誕生日ポストを行なっているのかを見てきます。「公式サイトの選手一覧に抜け漏れがある」とか「公式サイトの誕生日の記載が間違っている」とか考え出せばキリがありませんが、ここは一旦ビリーブでいきましょう。選手名鑑くらいみんながよく見るページであれば、仮に間違っていたとしても一年の間に修正が入るでしょうから。
そうやって見ていったとき、2023年の所属選手で11月22日時点で誕生日ポストがなかったのは、昨年12月20日に加入したマキノンさん(12月15日生まれ)、昨年12月25日に加入したペイトンさん(12月7日生まれ)、7月18日にトレードで加入した高松渡さん(7月2日生まれ)、8月3日に加入したクリスキーさん(2月3日生まれ)の4名のみということが判明いたしました。誕生日と加入日が微妙にかするのが惜しい選手もいますが、数日ズレで祝われても仕方がありませんので、これはやむなしでしょう。逆に、7月18日にトレードで移籍した川越誠司さん(6月30日生まれ)はお祝いポストが投稿されていますので、そのあたりの出入りについても間際まできっちりこなしている印象でした。
事前の予想では「1人ぶんくらいは球団もファンも忘れているのでは?」と思っていただけに、思いがけない我が球団のSNS活用ぶりに感心いたしました。シーズン途中の移籍であったり、「投手」「選手」の使い分けであったり、年齢が毎年変わることを考えれば、ヒマなときに1年分まとめて予約投稿しておこうなんてできるはずがありませんので、「さーて、今週の誕生日選手は?」くらいの頻度で、最新状況を確認しながら投稿しているのでしょう。1月1日生まれというSNS担当泣かせのヘレラさんに対してもしっかりとお祝いポストが投稿されているなど、「うちの担当はようやっとる」と鼻も高い感じです。
さらに投稿ルールにも細かい決まりが見えてきました。まず、お祝いポストは「当日午前8時に投稿」というのが基本線であること。ただし、誕生日が同じ選手が複数いる場合は、2人目以降は「10分間隔」で投稿されること。そして、そのときの投稿の順番は「背番号の小さい人から順番」であること。一年でもっともライオンズ選手が生まれている5月9日は「8時00分に背番号36の山田陽翔さん」「8時10分に背番号48の今井達也さん」「8時20分に背番号50の中山誠吾さん」と順番に投稿されておりました。なるほど、理にかなった感じです。
と、このようにしっかりと運営されているなかで迎えた11月23日。とある選手が誕生日を迎えたわけですが、午前8時に公式アカウントに動きはありませんでした。一応、日付が変わるまで待ってみましたが、やはり動きはありませんでした。ということは、これは確信をもって断言させていただきますが、埼玉西武ライオンズは、とある選手の誕生日お祝いポストを、意図的に投稿していない、これは間違いないと言っていいでしょう。
しかし、まだコレだけでは「ハブった!」と騒ぎ立てるわけにはまいりません。とある選手は目下FA宣言しているところです。ある意味で、「現時点ですでに西武の選手ではない」という考え方もできます。昨今の感情のこじれにより「ハブったんだろ!」と思い込んでしまいがちですが、「FA宣言から、残留or移籍の決断が出るまでに誕生日を迎える」という非常にレアなケースであったため、たまたまそうなったという可能性もあるでしょう。確かに、今まさに各球団と交渉しているなかで、「ウチの選手ですから!」みたいなアピールはよろしくないと言えなくもない(※別に誕生日くらい誰が祝ってもいいだろ、という正論はさておき)。
これは、同じようなケースでどうだったか、それを見ないと何とも言えません。そんな選手ほかにいるかなぁ?と心配されましたが、さすが最多FA流出球団・埼玉西武ライオンズです。いましたよ、「FA宣言から、残留or移籍の決断が出るまでに誕生日を迎える」というレアケースがほかにも。2018年11月7日にFA宣言を行ない、11月12日に誕生日を迎え、2018年11月20日に東北楽天ゴールデンイーグルスにFA移籍した浅村栄斗さんが。もし、ここでもお祝いポストがないということであれば、これは「そういう微妙な時期なので」ということでスマートに納得するのがいいですよね(※さすがに「同じくらいムカついていた説」は無理があると思う)。
で、調べましたところ、何と埼玉西武ライオンズは「全選手誕生日お祝いポスト」を2020年からスタートさせており、2018年の浅村さんへのお祝いは確認できませんでした。当日は秋季キャンプで奮闘する選手たちの模様や、日米野球に出場した選手たちへの激励の投稿をしておりましたので、誕生日のお祝いをしたってよさそうなものではありますが、運営として「やる」と決まっていることでないのであれば、やらなくても仕方のないこと。残念ながら「今年だけ意図してハブったのか」「2018年も誕生日ポストの仕組みがあれば同様だったのか」は判定出せず、と言うしかなさそうです。
↓2016年には気まぐれに誕生日を思い出したりしていますが、2017年は何もやっていないので、純粋な気まぐれと思われます!
浅村選手はこの日が初めての内野個別練習。馬場コーチより誕生日特守兼、明日でキャンプから帰京する“サヨナラ特守”がプレゼントされました。まだ26歳、まだまだ動けます! #seibulions #npb #2016南郷秋季キャンプ pic.twitter.com/HQ4dz7TTLJ
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) November 12, 2016
とまぁ、若干のウヤムヤ感は否めませんが、今年の事例をもって「1人だけハブった」と断定するのは難しそうです。今後、同じぐらいの時期にFA宣言をした選手が登場し、その選手の所属がハッキリしないなかで誕生日がスルーされたかどうかで今年の事例の答え合わせができる、そのように結論づけられるのではないでしょうか。今後の選手がFA宣言中なのに誕生日をお祝いされていれば「あ、とある選手はやっぱりムカついてたんでハブったんだ」という確信が得られますし、逆にFA宣言中は誕生日ポストをしないというマイルールであれば「それはそれでそういう運営」と納得できることでしょう。
答えが出るのは、最速なら現在FA宣言中の平井克典さんが生まれた12月20日ということになりますが、そこまでに平井さんの交渉が決着していた場合は、12月20日生まれの外崎修汰さんがFA権を再取得すると見込まれ、かつ11月28日生まれの松本航さんがFA権を獲得すると見込まれる2026年か、11月15日生まれの平良海馬さんがFA権を獲得すると見込まれる2027年になるでしょう。はたしてそのとき埼玉西武ライオンズ公式Xは彼らの誕生日をお祝いするのか。普通にお祝いされるようでしたら、「2023年はやっぱムカついてたんだな」と思っていただければと幸いです。まだこのクイズの正解は出ておりませんので、それまでは判断保留でお願いできればと思います!
↓「こんなにいたら西武だし普通に1人くらい忘れてるだろ…」と疑ったことについては、素直に謝罪です!

まぁ、1人くらい忘れててくれたほうがよかった説もあるかもしれませんが!
その辺はキッチリしておりました!
いっそ10月下旬〜1月上旬生まれの選手を獲るの止めちゃうのも手!