10:04
強い男は言うことが違います!

このところライフハックとか自己啓発とか、自分磨きをする人が増えている感じがします。年齢のせいでしょうか、僕の友人・知人にもマネジメント的な立場に就く人間が増え、ビジネス書やPHP文庫などを片手に、よりよい人生、よりクオリティの高い人生を手に入れるべく日々研鑽しているもよう。そんな中で、相変わらずネットの片隅の掃き溜めで「おっぱい見えた!」とか「見せパンは詐欺!」とかほざいている自分と、そしてそんなものを読みにきているアナタは、本当にだらしない連中ですね。

そんな僕のアゴにガツンと入ったクロスカウンター。

今日も野球・サッカーなどの結果を反芻すべくチャンネルをガチャガチャやっていたところ、「お前しっかりしろ」「何回同じ試合見るんだよ」「何回見ても横浜は負けたぞ」という声が、突如として頭の中に響いてきました。無駄に日々をすごし、怠惰に流され、低いクオリティの人生に慣れきっている僕とはまるで対照的なひとりの男の姿。先ごろ世界王者から陥落した日本最強のボクサー・長谷川穂積が、前を向いて疾走するさまが、僕のテレビに映し出されていたのです。

僕はその姿を見て自分が恥ずかしくなりました。「俺は何をやっているんだ」「穂積ですらこんなに努力しているのに」「いくらパワプロやってもプロ野球選手にはなれないんだぞ!」…打ちのめされたような気がしました。僕は競争から逃げていたのかもしれません。人生からも、仕事からも、恋愛からも逃げ出し、ただ傷つかないようにうずくまっていたのかもしれません。

長谷川穂積は先の手痛い敗戦を糧とし、より勇敢に、より雄雄しく立ち上がっていました。「負け」からも学ぶことができる男の強さを身につけて。それにひきかえ、僕は何の競争にも参加せず、勝ちも負けも記録しなかった臆病者。そういう意味では、プロ野球記録となる3年連続90敗に向けてひた走る横浜ベイスターズなどは、僕などよりはるかに素晴らしい人生を歩んでいます。彼らは日々「負け」から何かを手にしているのです、長谷川穂積と同じように。穂積と違うのは、しょっちゅう負けているため、100敗くらいしないと何かを学べるほどの刺激がないというだけ。勇敢な男であることに変わりはないのです。

ということで、今モニターの前にいる臆病者のあなたにも大いに反省してもらうべく、19日のNHK「サンデースポーツ」より長谷川穂積の勇気を学んでいきましょう。



◆先に「勝ち」から学びたいけど、勝てないんだから負けから学ぼう!


過去の対戦相手について振り返る長谷川。普通ボクシングの王者は、より長く防衛を続けるために、できるだけ弱い対戦相手を選ぶもの。しかし長谷川は「そのときそのときで一番強いヤツがいい」と、常に最強の挑戦者を求めてきました。強くなるためには強いヤツを倒すしかない。最強を証明するには、強いヤツを倒すしかない。リスクを恐れないその姿勢は、長谷川の強さの証でもあり、魅力でもありました。

しかし、危険に身を投じれば、当然負けることもあります。11度目の防衛戦、長谷川はWBO王者のモンティエルに4回TKO負けを喫します。左フック一発でアゴの骨ごと打ち砕かれた長谷川の自信。すでに栄誉・名声を築きあげた男なら、そのままリタイヤして逃げることも可能だったはず。そうするボクサーのほうが多いでしょう。

↓長谷川穂積衝撃の4回TKO負け動画


「これは夢だと本当に思った」
「自分がボクシングという競技で負けると思わなかった」
「その階級においては絶対的な強さがあると思っていた」

一夜明けてもまだ半信半疑だった長谷川。しかし、臆病者の僕らと違うのはここから。長谷川は負けた翌日も現実から目をそらすことなく、自身が敗れ去る姿を一面に掲載した、全スポーツ紙を購入。「負けた試合のビデオは見れない」と語る選手は多数います。それとは逆に「負けた試合のほうがよく覚えている」「負けて一面になってこそ一流」と語る選手もいます。長谷川は後者のタイプ。どちらが「本物」であるかは言うまでもないでしょう。

この敗戦は長谷川を少し変えたもよう。これまでは、自分への絶対的自信に拠り、誰彼の言葉には耳を傾けなかったといいます。そんな男が、敗戦後は周囲の人の言葉、本、ブログに寄せられたメッセージ、ファンからの応援の言葉に救いを求めたのです。この「負け」が何なのか、どんな意味があるのか、その答えを求めて。

「負けを認めることから始めないと先に進めない」

そして長谷川はまず負けを認め、負けた自分を認めました。そして、次は前と違う自分、もっと強い自分になろうと決めたのです。やはり大した男です。とにかく、どんなものからも逃げない。減量からも逃げず、対戦相手からも逃げず、苦い敗戦からも逃げない。勝ち負けよりもまず、その勇気に頭が下がるではありませんか。

↓そんな長谷川穂積自身がセレクトした、「負け」から立ち直るための名言集を大公開!
1











イカンwww耳に痛い言葉ばっかりだwwwwwwwww

「失敗は失敗で終わるから失敗になる」
「成功するまでつづけたら失敗ではなく経験になる」
「人生は勝ち負けじゃない、勝ちっぷり、負けっぷり」
「この世に起こりうることはすべて偶然ではなく必然である」
「負けることは悪いことではない(どう負け)るか、どう思うかが大事」

「自宅のノートにはさらにめっちゃある」と語るうちのごく一部。常に財布に入れているその一枚は、世界王者が敗戦から立ち直る際に助けとなった超厳選セレクト集に違いありません。この言葉をかみ締めれば、僕らも人生の敗残兵から脱することができるはず。

すでに長谷川は敗戦を残念だと思ってはいないとのこと。むしろ、強くなるきっかけを与えてくれたとして、「せっかく負けた」ことを感謝さえしているようす。失敗をバネにするとよく言いますが、本当にバネにするには失敗を見つめ、まっすぐ押し込むことが必要。今でも試合前には「怖さを感じる」「めっちゃビビりです」と語る長谷川。その恐怖とまっすぐに向き合う姿の男前なこと。モニターに向かって愚痴を言ってるだけじゃ、何も始まりませんよね。


よしっ、勝つのは大変だからまずは100敗して「負け」から何かを学ぼう!