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日本なら喜びすぎてクビになるレベル!

スポーツ中継において実況は大切な要素。スタジアムにいれば感じられる喧騒・一体感・仲間とともに見守る喜びを、家観戦組に届けてくれるのが実況の声。薄暗いアパートの片隅で鳴らない携帯を握り締めながら中継を見守っていた僕は、何度も実況の声で孤独から救われてきました。「角澤、黙れ!」などとテレビに突っ込むことで、会話という技術を忘れずにすごすことができたのです。

それだけに実況というのは臨場感が大切なもの。

僕がものすごくガッカリするのが、試合のDVDなどを買ったときに、実況・解説が後日再度収録したものに変わっていること。おそらくさまざまな権利関係の問題があるのでしょう。局アナの声は使えないのでフリーアナに変わったりするのでしょう。しかし、それではあの日見た感動や興奮は甦らないではないかと。言い間違いや暴言も含めて、あの日のままの感動を記録してくれよと。

後日収録するスタジオ。すでに結果を知っている実況と解説。さぁやりましょうかと声を掛け合い、ある程度の台本を決めてコメントにのぞむ。「あぁそろそろコイツが点取るな」なんて思いながら、そのポイントを解説する予定調和。これでは未知なる未来を見つめたときの興奮やドキドキは伝わらないのです。何でもないプレーに「ふーっ」と息をつき、すべてのピンチに「ああっ」と驚く。結果を知っている人には、ムダなノイズとなるそういう魂の叫びを、僕は感じたいのです。たとえそれが全編ノイズだらけの実況だったとしても…。

ということで、DVD化される際には絶対再現できない実況の大興奮ぶりを聴きながら、臨場感の大切さを噛み締めていきましょう。



◆後日収録で同じことをやるのは、ちょっと恥ずかしい!

日本のテレビではサッカーの試合で興奮しすぎて怒られたなんて話があります。有名なのはシドニー五輪日本VS南アフリカ戦での日テレ船越アナ(当時)の実況。得点に興奮し、大声で「ゴール!ゴール!…」と20回以上も連呼したその実況は、視聴者から抗議が来るなど話題となりました。その後船越アナは人生でも興奮してゴールを決めるなど、実況界からは退きますが、あの興奮ぶりは後日収録のスタジオでは絶対に出せない味がありました。

そんな味を見せつけてくれたのは、カルチョの本場イタリアの実況陣。6日に行われたセリエAのナポリVSパレルモ戦。試合は両チーム無得点のまま終盤へ。迎えた後半50分。もういい加減試合終了だろうというそのとき、ナポリはマッジョがゴールを決めて勝利。劇的ロスタイム弾にナポリの選手・サポーターは大興奮したのです。今季はここまで4位と好調のナポリ。CLなどを見すえ盛り上がっているのでしょう。この激勝に実況も大興奮してしまったのです…。

↓ゴールから1分間以上興奮がおさまらないアナ!


ファビコデーレファビコデーレゴールゴールゴールグラッデラモヒーゴールゴールオメゴーゴールビスタマーチオビスタマーチオクリスティアンマッジーオグラッテラモヒーグラッテェラーモーヒーゲシュパーブラーゲシュパブーラーエステラーモーヒー!

一回おさまったところからもう一度興奮してんじゃねぇwww

長いよwwwwwwwwwwww


どれぐらい大事な一戦だったのか、正直僕にはわかりかねますが、実況がこれだけ大興奮するのです。きっと世紀の大一番だったに違いありません。もちろんコイツだけが興奮しているという可能性はあります。日本中から船越アナに「それほどではない」と突っ込んだあの日のように。ということで、この試合を担当した別の実況のようすを見てみると…

↓やっぱりゴールから1分間以上興奮がおさまらないアナ!


ヤマヌキマッサルトヤマヌキマッサルトカバーリカバーリバッジオシコシオレンターシコシオレンターシコシオレンターバッジョサイコーブッセボナポリゴーチフォマナポリハガスベビサーサーサンパウロゲストボーレージスタンドスペシャルナオリデットベットマットマッジョサレステスコエンナポリホラミスカパーレードメスカッティ!

ホントに別のヤツかコレwwwwwwwwwwwwwww

イタリア人はいつもこうなんだっけwwwwwwww


↓ということでさらに別のヤツを見てみると、やっぱりゴールから1分間以上大興奮!


タコインビデエンロゴールゴールダナポリゴルダナポリデマッジョマッジョインナジョカトーレディナーレセルケーアンヒラエンシドジョカトーレエラガナポリマッサレエッディインシシナジョガナポリマッジョアブドレマッジョジョガドーレパレルモボラーレインナポポマッサラリーボチンポアベデトインタマッサロレルボパレルモ!

全員似たようなもんだったwwwwwwwww

うざいサポーターが隣にいるような臨場感wwww黙れwwwwwwww



この感動をDVDで楽しめるよう、ぜひ後日再度大興奮をお願いします!