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これなら僕にもできるかも!

組織にはそれぞれ風土・文化があるもの。企業などでは社則・社訓などとして、心構えを示しているところも多いでしょう。僕が以前取引先の企業で見たものでは「無理、できません、とは絶対に言わない」と社主直筆の書で掲示されていたものが記憶に残っています。まぁもっとも「あと1週間納期を前倒しできますか?」「無理です」「単価を少し下げてもらえますか?」「無理です」「この部分直してください!」「できません」というやり取りばかりで、現場にはまるっきり社訓を守る意志がありませんでしたが。

同じようにスポーツ界にも「社訓」的なものはあるのです。たとえば八百長騒動に揺れる大相撲。国技館にある相撲教習所という施設には、力士健康訓なるありがたいお言葉が掲示されています。力士たちは学校の教室のようなその部屋で、角界の伝統やしきたりとともに健康訓を学ぶのです。

●規則正しい生活をしよう(←まぁそうだね)
●相撲を志した初心に帰って、日々努力をしよう(←なるほど)
●筋力増強を伴わない体重増加は、けがのもの(←それただのデブじゃん…)
●四股や鉄砲など、相撲の基本稽古に全力を注ぎ、その上で筋トレを(←技術稽古はいつやる…?)
●筋肉増強剤や興奮剤は使用しない。健康を害し、けがが増える(←ケガが増えるからダメ、って)
●栄養補助食品の摂りすぎは毒(←毒と言い切ったか)
●肉だけでなく魚や野菜も食べよう(←じゃ鍋だな)
●間食や夜食は脂肪の少ないものを食べよう(←食べること自体はOK!)
(控えた方がよい間食=ポテトチップス、インスタントラーメン、ショートケーキ、あんドーナッツ、フライドポテト)
●砂糖入りの缶コーヒーや炭酸飲料は控えめに(←飲むこと自体はOK!)
●食事はよくかんで食べよう(←メシ重視!)

このような文化をしっかりと根付かせることで、組織は人の入れ替わりなどに左右されないアイデンティティを獲得していくのです。相撲取りの中には、上記の健康訓に反する輩はいないですよね。みなしっかり食べています。相撲取りの原点は「メシ」という健康訓がしっかり根付いているからこそ、長い歴史において安定してデブが居並ぶのです。逆に、そうしたものがない集団は拠り所がなくなり、トラブルや苦境に弱い集団となるもの。自分たちはどういう集団なのか。何を目指すのか。それをしっかりと見据え、日々を送っていきたいものですね。

ということで、今季から横浜ベイスターズが制定した「選手がすべき7項目」について、2月16日付け日経新聞朝刊からチェックしていきましょう。



◆この7項目を守れば、キミも明日から数合わせ野球選手になれる!

おととしよりはマシだろうと思って、フタを開けたらさらに悪かった昨年。シーズン後には主力選手が「正直横浜を出て行く喜びはある!」と捨てゼリフを残して、他球団へと逃げていきました。そこには秩序もへったくれもありません。ただ、オッサンが集まって好き勝手に野球していただけ。データ野球を標榜するも、指揮官からは「データがあっても選手ができない」と疑いの視線が投げられ、選手からは「監督の考えていることがわからない」とキョトン視線が投げられる。完全なすれ違いの構造。

しかし、今年は違います。キャンプを見つめる日本経済新聞の記者も「三塁前にゴロを打った村田が、一塁ベースを全力で駆け抜ける。ベース横に陣取った新任の米村外野守備走塁コーチの渋い声が響く。“ええぞ。その調子や!”他球団なら当たり前の光景だろう」とレポート。他球団と同じ光景が広がっているというのです。

それもそのはず、今年は選手自身がしっかりと目標を設定しているのです。同じ記事によると、キャプテン男・村田、選手会長新沼、ムードメーカー森本、ベテラン金城の4人がトップ会談を開き、「選手がすべき7項目」を定めたというのです。

↓選手がすべき7項目は、「全力疾走」「途中でやめない」「時間を守る」などです!
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まだ「プロ以前」の目標ばっかりじゃねぇかよwwww

「途中でやめない」って、今まで途中でやめてたんかwww



7分の3まで挙げてこの体たらく。ほかの4つはわかりませんが、「一応優勝を目指す」「声を出す」「道具を忘れない」「試合途中で帰らない」「ユニフォームを着て練習する」「あいさつをする」「サインを覚える」「デーゲームの前日は飲まない」「焼肉を控え、魚や野菜も摂る」「ファンにキレない」「禁煙」といった感じに違いありません。もしこれを全部守ることができたなら、昨年でも40個くらい勝ったのですから50勝は確実だろう…僕も確信した次第。

ここで重要なのが、コレを言い出したのが男・村田であるということ。ベンチであくび、ベンチで鼻くそ、ベンチ裏でテレビなど、試合に集中していないという噂が絶えないこの男。同時にチームの柱であり、誰もが認める横浜の顔であるこの男。男が焼肉屋に向かえばチームはタン塩となり、男が練習に向かえばチームは上げ潮に乗る。よくも悪くも横浜は、男次第のチームなのです。その男が「マジメに野球をやる」と宣言した…これはチームを360度大転換する予感が漂います。

そんな中、15日のフジテレビ系「すぽると!」では、「改心した男」として村田の変貌を特集。「生活面でも野球の面でも人間としても、お手本にしてもらえるような選手を目指していこうと」と語る、本人の決意を紹介したのです。

<男・村田の今シーズンに懸ける決意>

村田:「この球団で優勝争いしてみたいし、チームにも責任ありますし、そこをほっぽり投げてFA宣言することはできなかった」

村田:「(内川の脱出は)存在としてはやっぱりいい選手ですし、チームにとっては出て行くことによってマイナス要素は大きかったと思いますけど」

村田:「(キャンプインを前に)キャプテンとしてチームを引っ張るべく明日からスタートしたいし、いい雰囲気で、本当に明るい雰囲気で、まずは練習をスタートさせたい」

チームリーダーとして明るく楽しい野球をしようという心意気!

しかと受け取ったぞ!明るく楽しく笑う準備をして待つ!


<男・村田の考える主将の責任>

●積極的に声をかけ盛り上げる

村田:「頑張って今は声を出していますし、そこを出していかないとみんなついてきてもらえない。そういうところからひとついい意味でも大人になって野球ができればいい」

●4番としての輝きを取り戻す

村田:「チームを盛り上げていくからには、そのタイトルはもう一度獲りにいきたいと思うし、ほかの選手よりはホームランに対してのこだわりは持っていますから」

村田:「まずは去年.257だったのを3割超えないと情けないと思ってますから」

村田:「打たないと村田修一じゃない。チームにとって村田に回せば何とかアイツがランナーを返してくれるという選手にもう一度なりたい」

4番ハーパーって考えはないのかな…。

まぁ、やる気になるのは悪いことじゃないです!


3年間の暗黒を経てたどりついたこの境地。「普通じゃん…」「ようやくスタートライン」「逆に小さくまとまりそう」などファンも半信半疑なのは仕方ありません。しかし、横浜は確実に変わってきている。今まで以上に明るく楽しいチームへ。野球を見て怒ったり落ち込んだりじゃ意味がありません。ファンも苦笑・失笑・泣き笑いを絶やさずに、笑顔のシーズンを送りたいものですね。

↓尾花監督もベンチ前で踊りを披露するなど、明るく楽しいチーム作りに着手!
コンピューターぶっ壊れちゃったwwwwwww



何か、成績はともかく楽しい出し物になりそうで、開幕が楽しみです!