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バーストマシンガン打線、恐るべし!

夏休みに入り、ナイスゲームを連発している横浜ベイスターズがまたやってくれました。広島との尾位対決を制し、連敗の勢いに乗った横浜は本拠地で東京ヤクルトと対戦。一部の好事家からは「4位を狙え」「戦力は互角」「ウチも監督さえ変えれば…」と妙な怪気炎が上がった一戦。しかし、フタを開けて見ればさすがのベイ野球。初回に「まだ投げていない相手投手に本塁打を打たせる」というミラクルなどで、一挙8点を献上。わずか20分で勝負をつける速攻で、「勝ち負けにこだわらず野球を楽しもう」という、ほっこりとした空気を作り上げてくれたのです。

しかし、ただただ負けるだけではないのがベイ野球。打線もキッチリと17安打4点の反撃ポーズを見せ、子どもたちにアピール。数字だけ見ると6番くらいがお似合いなのに4番に座り続ける男・村田は、14号ソロでハマの空に打ち上げ花火。ベイ以外のチームにいたなら間違いなく7月の月間MVPだったハーパーは、8号2ランで好調を維持。この日から始まった、ハーパーが本塁打を打つと「中学生以下先着1000名に銘菓ありあけハーバープレゼント」「I.W.ハーパーのソーダ割りを通常の半額で販売」という、ハーパーキャンペーンを早速成立させます。これは「飲まなきゃやってらんねぇよ」派の物好きたちにも、嬉しい悲鳴となったに違いありません。

マシンガン打線の進化を感じる、その攻撃ぶり。

昨日の記事では説明なしに使ってしまった「バースト」という用語。最近始めた戦争モノのシューティングゲームで覚えたのですが、これは自動小銃での戦闘において連射を小刻みにストップする技術を指す言葉。銃を連射すると反動で照準がブレるため、数発ずつ小刻みに撃つことでブレを抑制し、より効率のよい攻撃が出来る技術なのだとか。3発発射したところで一旦連射を切る射撃がメジャーで、それを「3点バースト射撃」と呼んだりするそうです。

1998年にマシンガン打線と評された横浜も、ただ打てばいいってもんじゃないことに気づいたのでしょう。より精度を高め、効率のよい攻撃をするためには、バースト射撃をすべきだったのです。6日の試合では、2本塁打を含む17安打を放ちながら、小刻みに連打を制限することでわずか4点に反撃をとどめるナイスバースト。いくら尾位固めの試合とはいえ、ワザとらしい三振をくり返すわけにはいきません。そんなときに、打線の頑張りを誇示しつつ得点を抑える「4点バーストマシンガン打線」の存在は、本当に頼もしいかぎりですね。

ということで、中華街を楽しむついでに見るととても楽しい、横浜ベイスターズについて早速チェックしていきましょう。



◆初回8失点より、2本塁打含む17安打で4点のほうがミラクル!

会社を抜け出し遅めの昼食をとっていた18時過ぎ。横浜に住む友人からメールが届きました。最近野球にハマっている彼は、地元の横浜を応援すべくハマスタに出かけていたのです。「俺が着く前に館山が3ラン打ってた」という短いメール。定時にあがり、あせってハマスタに駆けつけた末、アレを見せられた彼の気持ちはいかばかりか。「試合はそのぐらいにして中華街行けよ」という僕からのメールには、いまだ返事が来ません。彼の安否が心配です…。

↓投球前の投手が本塁打を放つという貴重な名場面も、ベイならでは!


館山が3ランを打った時点で7-0で、最終的に横浜が4点取ったとという事実。

ギリギリの調整具合で、館山のプロ初本塁打の価値もいや増します!


早々に決着をつけた横浜は、1回裏の反撃を10球で打ち切ると、2回以降はバースト射撃開始。ランナーを出しては、塁に釘づけにする効率のよい反撃で、安打と残塁を量産。いいタイミングで連射を打ち切ることで、どうでもいい日によく打つ村田と、ハーパーサイダー発売に気をよくしたハーパーに本塁打が飛び出すも、反撃を4得点に抑制。スタンドでは夏休みの親子連れも、「ランナーも釘づけだがコッチも客席に釘づけだ」「当日券買う前に止めてくれよ」「お父さん、早く行かないと中華街閉まっちゃうよ」などの楽しい会話で盛り上がったことでしょう。

↓シーズン前の「自責点を100減らすのは簡単」の言葉どおりの攻撃!
ただし、減らすのは相手の自責点です!

※今季の横浜の自責点は、94試合を消化した6日時点までで413。144試合なら632点ペースです。ちなみに、昨年記録した自責点は612ですので、コチラを100減らすなんて目標を智将・尾花が掲げるはずはありません。


とはいえ、さすがに決着が早すぎたという声も。僕の友人もそうでしたが、1回表で勝負を決めたのでは、入場が間に合わないファンもそれなりに出てしまいます。やはり、シーソーゲームの末に8回・9回で試合を決めるのが理想ですよね。そのあたりは尾花監督も反省しているようで…

↓尾花監督は「ファンに申し訳ない」と早すぎる決着を謝罪!

ベイ:「次はもうちょっと引っ張ります」
ベイ:「ハラハラドキドキも必要だよね」
ベイ:「ただ、客ももっと早く来るべき!」


↓ちなみに同じ頃、巨人の滝鼻オーナーも「ファンにチケット代を返さないと申し訳ない」と謝罪していた!
ベイ:「そんなんで謝ってたらキリないだろ」
ベイ:「勝ったり負けたりするのが野球だし」
ベイ:「ウチは絶対にチケット代を返さない!」



ベイスターズは、ランナーもチケット代もそう簡単には返しませんぞ!