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やってまいりました、夢いっぱいのオランダ戦が!

忘れもしない6月14日、日本代表がワールドカップでの勝利をあげたあの日以来、僕は非常にゴキゲンです。初戦で勝点3を手にしたこと、続く2戦がベスト16への勝ち抜けをかけた試合になること、日本代表をめぐる空気が一変したこと。この4年に一度のお祭りがより一層盛り上がったことで、日々の生活にもハリと潤いが出てきたような気がします。サッカーグッズの売上も10倍増の勢いだと聞きますし、日本代表のあの1勝は本当にたくさんのものを日本にもたらしてくれたのではないでしょうか。

何よりも嬉しかったのは、日本人が日本人らしい戦いで勝利してくれたこと。

一部で、あの勝利…特に大会直前での4-1-4-1制への戦術変更を「バクチ」「場当たり的」「これまでの積み重ねを捨てた」と評する声を聞きます。確かに磨き上げたハエプレスを90分間続けることはありませんでしたので、ガラッと戦いぶりが変わった印象はあるかもしれません。しかし、ハエのように何度もチャレンジするという、日本人の長所を活かした戦いであったことに変わりはありません。徹底した右サイド攻めはカメルーンをほとほと困らせ、先制点にも結びつきました。エトーにまとわりつく長友は、そのドヤ顔も含めて、ハエ…いやアブ並みの鬱陶しさがありました。試合中の走行距離では日本がカメルーンを圧倒したという記録もあるとか。岡田監督が「接近・連続・展開」「ハエ」などの言葉で表現してきた理想像はしっかりと貫かれていたはずです。

そして、直前での戦術変更を可能にしたのも日本人らしさの表れ。代表チームとしては経験のない新しい布陣をここまで機能させられたのは、選手たちの知性あればこそ。アンカー阿部、右SB今野、1トップ本田といった新ポジションを次々に実戦投入できるのは各選手の多様性の証明。新布陣採用によりレギュラーポジションを失う選手も出るわけですが、それを微塵も感じさせないベンチとピッチの一体感は、和を尊び、組織力で戦う日本社会そのもの。

「ポリバレントなハエの群れが、自分のなすべきことをよく考え、よく走る」…まさにこの4年間の続きにあるチームが、今のサムライブルーだと思うのです。そう思えば、大会直前での変貌ぶりも「ブレ」「バクチ」「場当たり的」などネガティブな言葉ではなく、「柔軟」「器用」「変幻自在」というポジティブな言葉で表現できるのではないでしょうか。

そのよさを、オランダ戦でも見せつけてほしいもの。

一体、今夜は何が飛び出すのか。どんな策でオランダに対抗していくのか。日本代表の変幻自在ぶりに期待したいものです。




◆各メディアも岡田礼賛体制で変幻自在ぶりを発揮しています!

ちょっと前まで「ついに壊れたか」と人格ごと否定する勢いだった岡田監督批判。それがこの数日はマネジメントの達人などと、評価はうなぎのぼり。顔があんな感じじゃなければ「抱かれたい男」にランク入りでもしそうな、人気ぶりです。いやすでに、V6の岡田クンあたりは越えているかもしれません。

そのおかげか、岡田監督得意のジョークも好意的に受け止められるようになってきました。先日の韓国戦直後には「惨敗したので進退伺いをした」「冗談ですよ」と小粋なジョークを発したところ、メディアの一斉放火を浴びた岡田監督。そんな冗談の通じない空気も遠い昔。今ではすべての冗談が大ウケするようになっているのです。


↓岡田監督は敵将の名前をワザと間違えるボケを披露!
岡田監督がやり返した。公式会見が場外戦に発展した。オランダ人記者に「ファンマルウェイク監督に、顔を忘れられたという個人的な因縁もあるんじゃないか?」と問われた時だった。岡田監督が、機転の利いた反撃をした。

「僕は特別、彼と親しいわけでも、彼個人と戦っているわけではない。チームとして戦うわけで。ファン…ファンバイクさんでしたっけ?失礼ですが、名前も覚えていません。それくらい監督さんへの意識はなかったんで」。

以前は、はっきりと口にしていた敵将の名前を間違えた。故意かどうかは微妙だが、人一倍負けず嫌いの指揮官が、顔を忘れられていた“借り”を返した。

岡ちゃん、オランダ監督に“借り”返した/サッカー/デイリースポーツonline

※「ファン…ファンバイク」の言い直しには「カズ…三浦カズ」も引っ掛けてある、THE岡田ジョークです。


つい数日前までなら、「ついに脳みそまでボケたか」「敵将の名前も知らないとは勉強不足はなはだしい」「負けろ日本、未来のために」などと痛烈な批判を浴びたはずの発言。しかし、一度ウケ出すと続けてウケるのが笑いというもの。今の岡ちゃんなら「選手をゾーンに突入させるためにライオン狩りに行く」と言っても、誰も驚かないに違いありません。

↓前日会見ではカメルーン戦前の会見との天丼を披露する一幕も!
今回ももちろん前半でリードすることができれば最高だと思っています。でもそれがダメでも前半0-0、オランダという事を考えれば、我々がいろんな形で点を取れるとしても2点、と考えれば0-1であれば全く問題ない、というふうに思っています

J's GOAL | J'sGOALニュース | 【2010FIFAワールドカップ南アフリカ オランダ vs 日本】試合前日の岡田武史監督、長谷部誠選手(日本代表)会見コメント

アルゼンチン戦:「前半0-1であればまったく問題ない」
クロアチア戦:「前半0-1であればまったく問題ない」
ジャマイカ戦:「前半0-1であればまったく問題ない」
カメルーン戦:「前半0-1であればまったく問題ない」
オランダ戦:「前半0-1であればまったく問題ない」
デンマーク戦:「前半0-1であればまったく問題ない」

どうやら岡田監督は、毎回この意気込みで試合にのぞんでいるようですね!

って、そのまま負けてる試合も結構あるけどwwwww


↓逆に真に受けられてスベる場面も!
岡田監督は公式会見で自信をのぞかせた。オランダとは昨年9月以来の再戦。指揮官は「あの試合で、何が通用して通用しないか明確になった。あの試合が世界と戦うための教訓になっている」とチームの転換期となったことを明かし「さまざまな形で2点は取れると思う。勝つチャンスはある」とキッパリ話した

岡田監督自信「2点取れる」「勝つチャンスある」(サッカー) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース

監督:「2点取れる。オランダに勝てる」
記者:「ほほぉー…なるほど…さすが名将!」
監督:「あ、いや、その、そういう意気込みというか…」
記者:「名将の言うことだ、期待できるな」
監督:「ですから、前半は0-1でも問題なくてですね…」
記者:「岡田JAPANオランダ撃破予告!2-0で勝つ!…と」
監督:「フタを開けたらお手上げという可能性もですね…」
記者:「手を上げろ?了解しました。バンザーイ!バンザーイ!」

※日本全国で手の平が高速回転中です。


とにかく、日本代表を取り巻く空気がよくなったのは嬉しい話。しかし、日本の大目標は「世界を驚かせる」こと。カメルーン戦の1勝では、まだ世界は驚かせるには至っていないのですから、これからの戦いはさらに重要なものになってきます。特に今日のオランダ戦は、大差負けでも想定の範囲内、僅差の負けなら合格点、引き分けなら最高、もし勝てば天にも昇る気持ちという、大いにチャレンジが出来る一戦です。万が一にもオランダを撃破したなら、今日最大のニュースとして全世界に発信されること確実。「世界はアッと驚く」はずです。あわよくば勝利、その気持ちを忘れずに戦ってもらいたいものです。

「世界を驚かせる」千載一遇のチャンスなのですから…。



頑張れ日本代表!何となくオランダにも勝てそうな気がしています!