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すがすがしい破談であります!

ポスティング制度を利用し、夢のメジャーへの移籍を画策中だった楽天・岩隈久志さん。楽天球団もアスレチックスからの応札額1500万ドルを受諾し、あとは本人と球団の交渉を残すのみでした。しかし、ここにきて急転直下の破談劇。アスレチックス側からの4年総額1500万ドル(年額約3億円)とされる提示額に対して、岩隈サイドは年平均800万ドルから一部の記事では年1800万ドルを要求していたとかで、条件面での開きが大きかったもよう。応札から破談となれば次回のポスティングは来年11月まで不可能。実質的に、岩隈さんの楽天残留が決定的となりました。

いや、しかしこれは素晴らしい決断。

かの落合博満さんもFA移籍後の会見で言っていましたが「移籍の理由は金」これしかないのです。夢?憧れ?それはオプションにすぎません。現時点でも楽天から年3億円の評価を受けている岩隈さんが、何故特に思い入れもないアスレチックスに同程度の金額で移籍しなければならないのか。近鉄消滅から新球団楽天への移籍には、岩隈さんの強いこだわりと思い入れがありました。それを捨ててメジャーに行くのですから、当然「金」は譲れない条件です。

まして岩隈さんは来季が終われば海外FA権を取得する身。メジャー全球団と自由に交渉ができるのです。そうなれば金以外にも住居や環境、家族へのサポートなどさまざまな条件を天秤にかけることができます。本当に岩隈さんを獲得したいなら、アスレチックスは今すぐ金を出すべきでした。それがこのショボイ提示では、同地区のレンジャーズ・マリナーズ行きが噂された岩隈さんの移籍を妨害し、ライバルの戦力アップを防ぐためのカラ入札と疑われても仕方ないでしょう。

「金=評価」「金=信頼」「金=誠意」という厳然たる事実。日本プロ野球の宝である選手を買おうというのですから、せめて破格の金を用意するぐらいしてもらわなくてはファンも納得できないというもの。西武から松坂大輔が移籍した際も、「あの電光掲示板は松坂の入札金で買ったんだ」「次は屋根の掛け替えをしたいなぁ」「早く涌井がポスティングしないかな」と考えることで、その痛み・哀しみを耐えたのです。アスレチックスのような「適正額で買いたい」という球団には、ポスティングの舞台から即刻ご退場いただきたいものですね。

ということで、ポスティング制度のあるべき姿を示した、岩隈久志さんの英断についてチェックしていきましょう。



◆ポスティング制度は穴だらけの仕組みなので仕方ありません!


カラ入札が疑われる今回のような場合、普通のオークションなら2番手入札額の人に権利が行きそうなもの。しかし、ポスティングでは次点繰上げという仕組みはありません。しかも、一旦応札し独占交渉権を獲得する球団が出ると、規定の30日間で交渉がまとまらなくても再ポスティングは来年まで不可能という縛りがあるのです。よくも悪くも一発勝負、それがポスティングという制度なのです。

まさにザル法。かつて西武からポスティングでのメジャー移籍を画策した三井浩二さんは、一度目のポスティングで入札ナシ。「クリスマス休暇と重なったので、向こうの担当者がメールを見忘れたのではないか」と考え、即刻再ポスティングを敢行。しかし、二度目のポスティングにも入札はなく、心身ともにボロボロにされたという苦い事例がありました。入札ナシの場合も来年まで再ポスティング不可であれば、このような悲しい結末にはならなかったはずなのに…。

↓何で入札ナシなのに再出品できるのか…ポスティング制度の欠陥に苦しんだ三井さん!
入札アリは再出品できなくて、入札ナシは再出品できるのか…。

どっちもできるか、どっちも禁止にしとけよ…。


スポニチの記事によれば、交渉開始翌日には決裂していたというアスレチックスとの交渉。期限を2週間以上も残して破談公表となるあたりからも、そのやる気のなさは明確。岩隈さんが語ってきた金・夢・アメリカへの想い、そのすべてを踏みにじったアスレチックスという球団。日本プロ野球のファンとして、忘れることはできない、忘れてはいけない連中ですね。

●11月9日 岩隈:「(応札が決まり)とりあえず一歩前進」→前進してない
●11月9日 岩隈:「世界のイチローさんと対戦できるのは、うれしい」→対戦できない
●11月11日 岩隈:「そろそろボール(メジャー使用球)を使って練習していきたいし、体も大きくしたい。英会話もおいおいやっていきます」→焦る必要はない
●11月20日 岩隈:「率直な気持ちをいえば、(松井秀喜と)一緒に戦いたいですね。敵としてではなく、ですね」→戦えない
●11月21日 岩隈:「ワクワク、ドキドキしながら待ちます」→待つまでもなく交渉決裂

↓岩隈さんの「ポスティングで球団に恩返ししたい」という想いも踏みにじられることに!

楽天:「えっ、恩返しなくなったの!?」
楽天:「もう岩村買っちゃったんだけど…」
楽天:「背番号も若手にやるつもりだったのに…」


↓アスレチックスの地元紙は岩隈さんがイチロークラスとなる年1800万ドル(約15億円)を要求したことが決裂の原因と指摘!
楽天:「いいじゃん払えば…」
楽天:「ウチだって3億出す選手なんだから…」
楽天:「もう来年の予算に入札金も入ってるんだよ…」


と、残念な結果に終わった今回の移籍交渉。しかし、悲しむ必要はありません。メジャーへの選手流出は日本プロ野球界にとって、必ずしもプラスではありません。どれほどの選手が「夢」を追うと言って、自分を安売りし、評価をいたずらに落としたことか。日本プロ野球にも「夢」はあるのです。素晴らしいドラマはあるのです。今回岩隈さんは、アメリカ野球に求めるのは「要するに金」であるということをハッキリと示してくれました。「夢があるメジャー、夢がない日本」という間違った幻想を打ち砕いてくれた岩隈さんの剛速球は、メジャーをも震撼させる一撃。すがすがしい、立派な態度だった…僕はそう思うのです。

↓時を同じくして、楽天の星野新監督も何やら大喜びしていた!
星野:「今日か、明日か大きな動きがあるよ」
星野:「うれしいニュースだね」
星野:「ヨシッ、という感じだ」

正直すぎるだろコイツwwww早いよ喜ぶのwwwww



岩隈さん、来年こそ高額契約を勝ち取ってメジャー移籍してください!