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2011年02月20日11:54
頑張れ、場違いなカレン・ロバートさん!
「場違い」という忌まわしき感覚。空気を読む能力が重視される日本人にとって、場違いという事態は絶対に避けたいことのひとつ。「自分はその場に存在してはいけない」という気持ちを感じたら、逃げるか閉じこもるか死ぬかしかありません。90年代によくあった「自分探し」ストーリーなら、「僕はここにいていいんだ!」と場違い感を打ち破った時点で拍手喝采大団円となるくらい辛い状況、それが「場違い」だと思うのです。
僕自身も先日、壮絶なる「場違い」との戦いをしてきました。この駄文サイトが日本のブログの中から何となくイイやつを選ぶという「アルファブロガー・アワード」なる賞にノミネートされ、のこのこと表彰式に出席などしてしまったのです。投票期間中に発表された中間結果を見て、受賞は絶対にないと確信できる感じだったので、物見遊山な軽い気持ちでの出席でした。それでも正直に言えば、ちょっとチヤホヤされたりするんじゃないの的な甘えた気持ちがあったことは否定できません。映画「ラスト・サムライ」でアカデミー助演男優賞にノミネートされた渡辺謙さんが、受賞はないだろう的な憶測の中でも誇らしく現地に赴いたように…。
しかし、僕を待ち受けていたのは「場違い」との格闘。
会場につきエレベーターを降りると、そこには400人あまりのビジネスマン。高そうなスーツを着こなし、爽やかに名刺を交換し、プレミアムモルツを酌み交わす。その横を破れたジーパンと2000円のパーカーで通り抜ける僕。「しまった」という想い。そこはソーシャルメディアを活用して、人間的にもビジネス的にも人との交流を求める「大人たちの社交場」だったのです。アルファブロガー・アワードはその社交会を盛り上げる座興のひとつにすぎなかったのです。僕はアカデミー賞に乗り込んだ渡辺謙ではなく、異世界にひとり紛れ込んでしまった哀れなトム・クルーズだったのです…。
会場には知り合いなど数えるほどしかおらず、その知り合いも「談笑できる」ような関係でもなく、押し寄せる孤独感。そんなときは何かを食べ、飲み、時間を潰すしかありません。お開きの前に帰れば孤独の上に敗走という痛みが加わります。僕はそれからの2時間あまり、わずか15分ほどほかの出席者と会話をしただけで、ただひたすらに食事をつづけたのです。
会場のテーブルには大量の菓子パン。体調すぐれずお酒を控えた僕の手には水のペットボトル。隅っこに突っ立ちパンを食べ水を飲む僕は、まるで張り込み中の刑事。ただ突っ立ているとみっともないので、携帯の待ち受け画面をじっと見つめたり、靴紐を何度も結び直したりする偽装工作。お開きとなるまでの2時間、壮絶な「場違い」との戦いをつづけた僕は、必死にその場に踏み止まり、最後まで自分の存在を主張。余ったパンを手土産に、ようやく安らぎの家路へとついたのです。勝利も敗北もない孤独な戦いの傷を抱いて…。
そんな孤独を抱える僕が、自分の姿を重ね思わず涙してしまった場違いな男カレン・ロバートさんについて、19日の日テレ「GOING!」からチェックしていきましょう。
◆その夜、カレン・ロバートさんは必死に食べ、飲み、鍋を仕切った…。
欧州で戦いをつづける日本人選手の数が増え、海外組だけで代表チームを組めるほどになった昨今。彼らは向こうで何を考え、どんな暮らしを送っているかは気になるところ。そんな中、日テレ「Going!」は世間が注目する長友・香川・宮市の3選手を大胆に排除し、「その他」の様子に着目。ほかの選手のパフォーマンスの振り付けのためケルンに移籍した槙野智章さんを中心にした、日本人選手5名による「ザックJAPANメンバー食事会」のもようを紹介してくれたのです。
参加選手はケルンの槙野智章、シャルケの内田篤人、フィテッセの安田理大、VVVフェンロの吉田麻也、そして何故かお相伴にあずかったVVVフェンロのカレン・ロバートさん。日本代表経験者4名+経験ナシ1名。1987年〜1988年生まれの同世代4名+微妙に世代ズレする1985年生まれのお兄さん1名。期待の若手4名+そうでもない1名。色濃く漂う場違い感に、僕は会話内容などそっちのけでカレン・ロバートさんを凝視。カレンさんが最後まで頑張れるよう、応援を始めてしまったのです…。
カレンさんはすでにドリンクを半分ほど飲み干し、場違い感との格闘を開始。ほかのメンバーの笑い声に合わせて、乾いた笑顔を見せるばかりで、まったく話に絡む意欲・気配はありません。試合同様に前半開始直後から消えまくりであります。
安田理大がスマスマ出演済みの駒野友一さんにそれとなく引退勧告をするなど、盛り上がるトーク。そんな中、不気味に沈黙を守るカレンさんは、トークそっちのけで鍋の仕切りに専念。余計な具材を片付け、いつでも締めのうどんを投入できる体制を確立。試合同様に他人のお膳立てが見事であります。
チャンピオンズリーグの話じゃ俺がしゃべることないじゃん、とばかりに一気に年齢の話題へと切り替えた槙野さん。トークに突っ込み流れを仕切る槙野・安田。ネタとなりいじられて輝く吉田・内田。ただひたすらに沈黙を守るカレンさんは、ドリンクをガブガブ。試合同様に給水のときくらいしかカメラに抜かれない程度の存在感を示したのであります。
5選手の中で、ただひとり出場わずか1試合と「試合に出れない苦しみ」を抱える槙野をいじる展開に。しかし、槙野本人が「自分は今まさに成長している」と超ポジティブなため、話を振った安田が疲れてしまう始末。そんな中、相槌すら適当に肉→ご飯→肉→ご飯の壁パスを黙々とつづけるカレンさんは、「活躍はしていないけど試合には出ている」ため、またもトークに絡めず。試合同様に、攻撃的なのか守備的なのかよくわからない中途半端なポジショニングを見せたのであります。
「ひとりずつ言っていく」という設定でもまったくコメントを発さないカレンさん。そもそも、その外人顔からも明らかなように、カレンさんは北アイルランド(イギリス)と日本のハーフ。どっちかと言えば「日本におさまりたい思考」で日本国籍を選んだはずの男。何となく、流れで、仕方なく海外にきてしまった手前、引き続きこの話題でもトークに絡めず。試合同様の手持ち無沙汰感で、黙々とモグモグをつづけたのであります。
ようやく沈黙を破ったカレンさん。しかし、そのコメントは安田とどんかぶりで、声量の差により打ち消される始末。もし「話がズレてるから交代」なんてプロデューサーが存在するなら、これほど口の重たいヤツがいたら、試合同様に間違いなく途中交代させられるに違いありません。開始5分くらいで…!
その後、オランダの宮市クンを褒めたり、チャンピオンズリーグの凄さを語ったりとトークはつづき、ようやく場違い食事会も終了の時間。各員が最後に一言ずつカメラにしゃべって解散の運びとなりました。
それぞれが国に帰って頑張ろうと決意し、安田にいたっては日本人同士の馴れ合いを敬遠する中で、「日本語で話せてよかった!」と軽いホームシックを感じさせたカレンさん。全国の視聴者から「お前全然しゃべってないやん」「日本語っていうか、何語も」「会話求める必要ねぇだろ。インターネットラジオでも聴いてろ」と一斉にツッコミが入り、ようやく食事会に参加した感じになりました。
コーナータイトルの「独占潜入!ザックJAPANメンバー食事会」というウソについても、カレンさんの薄っすい存在感のおかげで気づかれずに済みましたし、今回の食事会は大成功と言ってよいのではないでしょうか。場違いに耐え、うどんまでキレイに平らげ、デザートのアイスもペロリといただいたカレンさん。僕はその孤独な戦いに深い敬意を示すものであります…!
孤独に耐えてよく頑張った!感動しましたよ、カレン・ロバートさん!
でも番組的にはムダメシ食われただけなので、次回は呼ばないでOKです!
「場違い」という忌まわしき感覚。空気を読む能力が重視される日本人にとって、場違いという事態は絶対に避けたいことのひとつ。「自分はその場に存在してはいけない」という気持ちを感じたら、逃げるか閉じこもるか死ぬかしかありません。90年代によくあった「自分探し」ストーリーなら、「僕はここにいていいんだ!」と場違い感を打ち破った時点で拍手喝采大団円となるくらい辛い状況、それが「場違い」だと思うのです。
僕自身も先日、壮絶なる「場違い」との戦いをしてきました。この駄文サイトが日本のブログの中から何となくイイやつを選ぶという「アルファブロガー・アワード」なる賞にノミネートされ、のこのこと表彰式に出席などしてしまったのです。投票期間中に発表された中間結果を見て、受賞は絶対にないと確信できる感じだったので、物見遊山な軽い気持ちでの出席でした。それでも正直に言えば、ちょっとチヤホヤされたりするんじゃないの的な甘えた気持ちがあったことは否定できません。映画「ラスト・サムライ」でアカデミー助演男優賞にノミネートされた渡辺謙さんが、受賞はないだろう的な憶測の中でも誇らしく現地に赴いたように…。
しかし、僕を待ち受けていたのは「場違い」との格闘。
会場につきエレベーターを降りると、そこには400人あまりのビジネスマン。高そうなスーツを着こなし、爽やかに名刺を交換し、プレミアムモルツを酌み交わす。その横を破れたジーパンと2000円のパーカーで通り抜ける僕。「しまった」という想い。そこはソーシャルメディアを活用して、人間的にもビジネス的にも人との交流を求める「大人たちの社交場」だったのです。アルファブロガー・アワードはその社交会を盛り上げる座興のひとつにすぎなかったのです。僕はアカデミー賞に乗り込んだ渡辺謙ではなく、異世界にひとり紛れ込んでしまった哀れなトム・クルーズだったのです…。
会場には知り合いなど数えるほどしかおらず、その知り合いも「談笑できる」ような関係でもなく、押し寄せる孤独感。そんなときは何かを食べ、飲み、時間を潰すしかありません。お開きの前に帰れば孤独の上に敗走という痛みが加わります。僕はそれからの2時間あまり、わずか15分ほどほかの出席者と会話をしただけで、ただひたすらに食事をつづけたのです。
会場のテーブルには大量の菓子パン。体調すぐれずお酒を控えた僕の手には水のペットボトル。隅っこに突っ立ちパンを食べ水を飲む僕は、まるで張り込み中の刑事。ただ突っ立ているとみっともないので、携帯の待ち受け画面をじっと見つめたり、靴紐を何度も結び直したりする偽装工作。お開きとなるまでの2時間、壮絶な「場違い」との戦いをつづけた僕は、必死にその場に踏み止まり、最後まで自分の存在を主張。余ったパンを手土産に、ようやく安らぎの家路へとついたのです。勝利も敗北もない孤独な戦いの傷を抱いて…。
そんな孤独を抱える僕が、自分の姿を重ね思わず涙してしまった場違いな男カレン・ロバートさんについて、19日の日テレ「GOING!」からチェックしていきましょう。
◆その夜、カレン・ロバートさんは必死に食べ、飲み、鍋を仕切った…。
欧州で戦いをつづける日本人選手の数が増え、海外組だけで代表チームを組めるほどになった昨今。彼らは向こうで何を考え、どんな暮らしを送っているかは気になるところ。そんな中、日テレ「Going!」は世間が注目する長友・香川・宮市の3選手を大胆に排除し、「その他」の様子に着目。ほかの選手のパフォーマンスの振り付けのためケルンに移籍した槙野智章さんを中心にした、日本人選手5名による「ザックJAPANメンバー食事会」のもようを紹介してくれたのです。
参加選手はケルンの槙野智章、シャルケの内田篤人、フィテッセの安田理大、VVVフェンロの吉田麻也、そして何故かお相伴にあずかったVVVフェンロのカレン・ロバートさん。日本代表経験者4名+経験ナシ1名。1987年〜1988年生まれの同世代4名+微妙に世代ズレする1985年生まれのお兄さん1名。期待の若手4名+そうでもない1名。色濃く漂う場違い感に、僕は会話内容などそっちのけでカレン・ロバートさんを凝視。カレンさんが最後まで頑張れるよう、応援を始めてしまったのです…。
<カレン・ロバートさんの場違い食事会 乾杯編>
槙野:「じゃ、とりあえずこの素晴らしい会に、そして日本のみなさんに俺たちがここで頑張っているところを見せるために、いい会にしましょう。乾杯!」
吉田:「乾杯って(ドイツ語で)何て言うんですか?」
槙野:「Prost!」
安田:「それ言ったらよかったのに」
槙野:「これからのみんなの活躍に勇気と希望を持って、そして日本の子どもたちに夢を与えよう、Prost!」
吉田:「何でカメラ回った途端そう(インチキ臭い作り台詞に)なるんですか?」
カレンさんはすでにドリンクを半分ほど飲み干し、場違い感との格闘を開始。ほかのメンバーの笑い声に合わせて、乾いた笑顔を見せるばかりで、まったく話に絡む意欲・気配はありません。試合同様に前半開始直後から消えまくりであります。
<カレン・ロバートさんの場違い食事会 Going!編>
槙野:「実際Going!知っとる?みんな」
吉田:「知ってるよ」
安田:「全然見てるよ!亀梨クンやろ?亀梨クンが野球選手と勝負する番組じゃないの?」
槙野:「でもね、上田さんのMCっぷりには頭上がるわ」
内田:「頭上がるんだ?」
安田:「佐藤ありささん(お天気キャスター)は上田さんが狙ってるからね」
槙野:「しゃべくり007に呼んでくんねぇかな。サッカー選手がああいうバラエティに出るってあんまないよね」
安田:「俺ね、サッカー選手になるって決めたときにSMAP×SMAP出たら引退するって決めてたよ!」
一同:「(爆笑)」
安田理大がスマスマ出演済みの駒野友一さんにそれとなく引退勧告をするなど、盛り上がるトーク。そんな中、不気味に沈黙を守るカレンさんは、トークそっちのけで鍋の仕切りに専念。余計な具材を片付け、いつでも締めのうどんを投入できる体制を確立。試合同様に他人のお膳立てが見事であります。
<カレン・ロバートさんの場違い食事会 チャンピオンズリーグ編>
安田:「ウッチー、頑張ってたよチャンピオンズリーグ、マジで」
吉田:「上(決勝トーナメント)行ったら変わるね、何か」
槙野:「(吉田に)ひとつ言っていい?めっちゃ老けてるよな」
吉田:「全然話関係ないじゃないですか!今チャンピオンズリーグの話じゃないですか!」
槙野:「だって(内田が)23じゃろ(今年23、早生まれなので学年的には23歳と同じ)、(俺が)23じゃろ、(安田が)23じゃろ、(カレンが)25じゃろ、何ぼ?」
吉田:「22」
槙野:「嘘じゃろ!嘘でしょ」
安田:「ウッチー、88年やんな(吉田も88年生まれ)」
吉田:「ウッチー、早生まれ」
チャンピオンズリーグの話じゃ俺がしゃべることないじゃん、とばかりに一気に年齢の話題へと切り替えた槙野さん。トークに突っ込み流れを仕切る槙野・安田。ネタとなりいじられて輝く吉田・内田。ただひたすらに沈黙を守るカレンさんは、ドリンクをガブガブ。試合同様に給水のときくらいしかカメラに抜かれない程度の存在感を示したのであります。
<カレン・ロバートさんの場違い食事会 試合に出れない編>
安田:「麻也言ってやれって、(槙野は)試合出てへんから」
槙野:「おーい!今一歩一歩頑張って前に進んどんじゃい。お前知っとるか?人間は成長するとき、大きな壁にぶち当たるやろ。人間ってジャンプするときしゃがむやろ。しゃがんでジャンプするだろ。俺は今しゃがんで下に行ってるときだから、ガマンのときなんだよ。こっから今から跳ね上がるから見とけ!」
安田:「(苦笑)」
吉田:「…そーっすね」
安田:「俺もう槙野のテンションについていけへん」
一同:「(爆笑)」
安田:「俺結構苦手なタイプやわ(苦笑)」
安田:「(槙野は)テレビの前だと違うもん。何かビッグマウス入ってるけどさお前、こいつホンマはちっちゃい男だから」
槙野:「それ言うか!今!」
5選手の中で、ただひとり出場わずか1試合と「試合に出れない苦しみ」を抱える槙野をいじる展開に。しかし、槙野本人が「自分は今まさに成長している」と超ポジティブなため、話を振った安田が疲れてしまう始末。そんな中、相槌すら適当に肉→ご飯→肉→ご飯の壁パスを黙々とつづけるカレンさんは、「活躍はしていないけど試合には出ている」ため、またもトークに絡めず。試合同様に、攻撃的なのか守備的なのかよくわからない中途半端なポジショニングを見せたのであります。
<カレン・ロバートさんの場違い食事会 海外移籍の理由編>
槙野:「ひとりずつ言っていこうよ、何で海外きたのか。ウッチーさ、海外きた理由教えてよ」
内田:「刺激がほしかったよね。自分も(海外に)行っとけばよかったなと思いたくないし。(槙野は)そもそも何で海外でやりたかった?」
槙野:「海外行きたいけどまだ自信ないなーっていうのが3年前くらいの俺の気持ちね。ぶっちゃけ海外行きたくなったのがA代表入ったときなんよ。2年前からホントに行きたくなった」
内田:「ミッチーは何で海外行きたかったの?」
安田:「俺はサッカー始めたときから最後は海外でプレーしたいと思ってたもん。海外に行けるんやったらどこでもいいみたいな感じ。とりあえず日本は早く出たかった」
槙野:「俺ら同じ時期じゃん移籍。連絡取り合って、どうする?みたいになってたとき、決まらんかったら自分でテスト受けに行くとか言うんよ。それだけ海外に対して強い想いがあったもん」
安田:「日本より海外のほうが自分は合ってるなと思ってたし。ACLで海外の相手とするほうが自分のプレーもできるし。何かこう、日本におさまりたくなかったね。俺、坂本龍馬が好きだからさ、ワールドワイドに世界を見てる」
槙野:「マジで!……マジかよ……」
内田:「何もねぇのかよ!」
安田:「コイツ(槙野)は、サッカー選手で有名になって芸能人とつきあいたいだけやねん」
槙野:「ま、それは理想じゃけん!」
槙野:「でも一番は子どもたちに夢を与えることだと思う!」
一同:「テレビ用(のコメント)じゃん!」
「ひとりずつ言っていく」という設定でもまったくコメントを発さないカレンさん。そもそも、その外人顔からも明らかなように、カレンさんは北アイルランド(イギリス)と日本のハーフ。どっちかと言えば「日本におさまりたい思考」で日本国籍を選んだはずの男。何となく、流れで、仕方なく海外にきてしまった手前、引き続きこの話題でもトークに絡めず。試合同様の手持ち無沙汰感で、黙々とモグモグをつづけたのであります。
<カレン・ロバートさんの場違い食事会 日本との違い編>
槙野:「コッチの人って結果に対してめっちゃこだわるところがあるじゃん。練習中の紅白戦のゲームの中で、ゴールを決めるか決めないかってとこもそうなんだけど、俺が一番びっくりしたのは1対1のトコで削られたあとに、日本じゃ考えられないような胸倉つかみにいったり殴りにいくみたいな。これでもかってくらい見てきたんだけど、オランダとかでも見る?」
安田:「練習とかは日本の比べたら全然激しいですよ。結構、日本と違ってスイッチ入ったときの激しさはすごいある、コッチのほうが。最初ボール回しとかでリラックスのゲームしてて、普通の練習がポゼッションとかになったら一気に切り替わって球際とか激しいやろ」
安田:「(内田は)チームにラウールとかフンテラールとかおんねんで。センターバックはメッツェルダーやろ。周りの選手も世界の一流やしさ。どうなん、紅白戦とかやってそいつらマークすると違うの?」
内田:「192メートルくらいあるヤツが俺と同じスピードで…」
安田:「192メートル!?めちゃデカイやん!通天閣くらいやで」
内田:「190センチくらいある選手が走る早さも単純に俺と同じくらいで走ったり、全然俊敏性とかもあるし。パス回しも上手いけど、プレッシャーきてても普通に止めて蹴れる。落ち着いて。全然ミスしないし。プレッシャー感じてないなって」
安田:「それは昔からヨーロッパで、厳しいところでやってるからやろ」
槙野:「日本人ってパニクったときの顔ってわかるじゃん。外人ってさパニックになっても顔に出ないよね」
安田:「コイツの話ちょっとズレてる。俺がP(プロデューサー)やったら外してるね槙野。25分前に外してるね。前半交代!」
内田:「日本人はプレッシャーがなければ止める蹴るってできるんですよ。でもすごいプレッシャーが激しくきて、ちょっと遅れたら削られるって意識でやってる中でも外人は普通にやれる。(香川)真司とかは技術あるし、それを日本でもやってたし、コッチでもプレッシャーの中でやれてるから彼はスゴイ」
スタッフ:「日本人が通用するところと課題は?」
吉田:「テクニックは間違いないですね」
カレン:「(小声で)技術は間違いない」
安田:「(大声で)技術は間違いない」
安田:「多分、香川真司とかがドイツであんだけやれてるのも、日本でも基本技術スゴイ高い選手だからってのがあると思いますよ」
安田:「フィジカルは全然違いますよ。筋トレとかしてないのに、Bカップくらいありますからね。オランダ人って世界一背が高い国民やんか。(オランダサイズの)便器に座ると、床に足がつかへん。日本やったら便座に座って足ついたらきばれるやん。オランダ人は背が高いから便座も高いからは足つかへんから。ドイツがどうか見てくるわ!」
ようやく沈黙を破ったカレンさん。しかし、そのコメントは安田とどんかぶりで、声量の差により打ち消される始末。もし「話がズレてるから交代」なんてプロデューサーが存在するなら、これほど口の重たいヤツがいたら、試合同様に間違いなく途中交代させられるに違いありません。開始5分くらいで…!
その後、オランダの宮市クンを褒めたり、チャンピオンズリーグの凄さを語ったりとトークはつづき、ようやく場違い食事会も終了の時間。各員が最後に一言ずつカメラにしゃべって解散の運びとなりました。
<カレン・ロバートさんの場違い食事会 締めの一言編>
内田:「みんなで頑張ってね、日本人がやれるってところを見せられれば(いいなと)。国はいろいろ違いますけど」
吉田:「いい刺激をお互いに与えられれば…僕が与えられているかはわからないですけど。僕は間違いなく(刺激を)受けてるんで」
カレン:「ストレス溜まることが多いので、日本じゃないので。日本語で話せることは大事」
安田:「日本人だったっけ?」
一同:「(爆笑)」
安田:「テレビじゃなかったら100%きてないよ。集まるのは3ヶ月に1回くらいでいいと思ってる。俺はね」
槙野:「僕たちがコッチで頑張れば、日本の子どもたちにも夢や希望を与えられると思う。しっかりやって盛り上げていければな、と思います」
一同:「ゴーイング!」
それぞれが国に帰って頑張ろうと決意し、安田にいたっては日本人同士の馴れ合いを敬遠する中で、「日本語で話せてよかった!」と軽いホームシックを感じさせたカレンさん。全国の視聴者から「お前全然しゃべってないやん」「日本語っていうか、何語も」「会話求める必要ねぇだろ。インターネットラジオでも聴いてろ」と一斉にツッコミが入り、ようやく食事会に参加した感じになりました。
コーナータイトルの「独占潜入!ザックJAPANメンバー食事会」というウソについても、カレンさんの薄っすい存在感のおかげで気づかれずに済みましたし、今回の食事会は大成功と言ってよいのではないでしょうか。場違いに耐え、うどんまでキレイに平らげ、デザートのアイスもペロリといただいたカレンさん。僕はその孤独な戦いに深い敬意を示すものであります…!
孤独に耐えてよく頑張った!感動しましたよ、カレン・ロバートさん!
でも番組的にはムダメシ食われただけなので、次回は呼ばないでOKです!
でもつまらないから編集でカットされたんだよ。
たぶん。