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世界最速の男たちからの激励です!

大震災に見舞われた日本に、若干遅れたタイミングで世界最速の激励がやってきました。今週末のオーストラリアGPで開幕する2011年のF1世界選手権。25日にはフリー走行がスタートしましたが、そこに現れたマシン・チーム・ドライバーたちの姿に僕は目を見張りました。何と彼らは、「日本頑張れ」という熱い激励を、さまざまな形で表してくれていたのです。

フェラーリのマシン、フロントノーズで一際目立つ白いステーの部分に描かれた日の丸と「ガンバレ!日本」の文字。別のマシンにも、また別のマシンにも、そしてドライバーの被るヘルメットにも「がんばろう、日本」という想いが描かれていたのです。F1はセレブの世界。お金の世界。門外漢に冷たい世界。日本にいるとそんな気持ちを抱くことも少なくありません。しかし、鈴鹿サーキットでの日本GPなどを通じて、彼らは日本への熱い想いを抱いてくれていたのです。

確かに走っている最中にその文字を読むのは困難です。レース展開によってはマシン自体が中継に登場しない可能性もあります。しかし、その気持ちが嬉しいではありませんか。お金にうるさいF1界ではマシンやヘルメットの図柄=広告費なのです。広告費で稼ごうという気持ちよりも、「タダでもいいからこのメッセージを伝えたい」という彼らの気持ちが勝った…それだけで十分です。

ホンダ・トヨタやブリヂストンの撤退もあり、日本でのF1熱は沈静化の傾向を感じます。興味を失った人も多いでしょう。しかし、日本の大きな大きな期待を背負った小林可夢偉も奮闘をつづけていますし、将来は日本人を娶ろうかという元世界王者もいます。ただでさえガソリンやら航空燃料やらをバカバカ無駄遣いしている不謹慎な連中ではありますが、今こそ「華麗なる不謹慎」でも見て元気を取り戻したいもの。激励メッセージだけでも見てやってください…僕からもそのようにオススメしたいと思うのです。

ということで、オーストラリアGPの金曜フリー走行で見られた、F1界からの熱い激励メッセージについてチェックしていきましょう。



◆F1プラモデルでも、ぜひ激励メッセージ入りバージョンの用意を!


すべてをチェックしきれないほど数多くのメッセージ。小さなところではフェラーリのマッサとアロンソ、メルセデスGPのロズベルグ、レッドブルのベッテル、ルノーのハイドフェルド…多くのドライバーがヘルメットに日の丸を描いてくれていました。

フォースインディアのスーティルとディ・レスタのヘルメットや、メルセデスGPのミハエル・シューマッハのヘルメットなどには、「がんばろう、日本 WE PRAY FOR JAPAN」という日本語のメッセージも。レース中に確認するのは困難かもしれませんが、テレビを通してその想いはふわっと伝わってくるに違いありません。

↓ジェンソン・バトンのヘルメットには「頑張れ日本」のメッセージ!


ちなみに、バトンはヘルメットに「一番」という文字を入れ、体にも「一番」のタトゥーを入れている親日家です!


↓同じく親日家のヤルノ・トゥルーリさんは、ヘルメットに日本地図と「がんばれ、日本。がんばれ、東北!」のメッセージを掲出!
トゥルーリさんのヘルメット芸はさすがやで…。

地上波で解説の片山右京さんがしつこく褒めそうな日本愛や…。



もちろん、ドライバーだけでなくチームからも日本への激励は多数届いています。マシンに広告のステッカーを貼れば億単位の金が掛かるといわれるF1界。その貴重なスペースを割いて、日本への激励メッセージを掲出するマシンが多数登場。「走ってるときは見えないんだよね」「どうせならリアウィングに」「同情するなら金をくれ」など野暮なことは言いっこナシです。

↓フェラーリのマシンには「ガンバレ!日本」の文字!


ここはレース中にも確認できるイイ場所!

フェラーリの赤と日の丸がベストマッチだ!


↓ウィリアムズのマシンにはサイドポンツーンのバーティカルフィンに赤い鶴と「我々は日本を応援しています」のメッセージ!
知っててもレース中に確認するのは不可能なレベルだけど、ありがとうウィリアムズ!

目を凝らして中継を見守るよ!


↓小林可夢偉が所属するザウバーチームは、スイス国旗と日の丸を並べて「我々の祈り、日本に届きますように。」のメッセージ!
このサイズならきっと届きます!

ありがとうザウバー!


しかし、ときに激励の想いは空回りしてしまうこともあるもよう。親日家ヤルノ・トゥルーリさんは、ヘルメット芸だけではなくマシンでも日本愛を表現しようと画策。こちらにも「がんばれ、日本。がんばれ、東北!」のメッセージを掲出してくれたのです。しかし、金曜日午前中のフリー走行で控えドライバーのチャンドックに車を貸してあげたところ…

↓チャンドックはフリー走行開始直後にクラッシュして日本愛を表現できず!



車体:「がんばれ、日本!」
車体:「がんばれ、東北!」
日本:「お前が頑張れよ…」


また、ヒスパニア・レーシングもバーティカルフィンに日の丸を描き、日本を激励してくれようとしたのです。ところが一向に組み上がらない車。ルール上、1年で4回だけできる「残業」をシーズン初戦で早くも敢行し、クルーたちは必死にプラモデルの組み立てに取り組むものの、午前中のフリー走行は参加できず。突貫作業の末に、午後のフリー走行ラスト3分になってようやくコースに登場してくる始末。

↓日本愛を表現するどころか、走り出すのがやっとのヒスパニア!


作るの遅っせえよwwwwwwwwwww

日本の前にお前がガンバレwwwwwww



ハイビジョンで目を凝らして、世界の想いを確認してみてください!