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2011年05月07日01:11
そ、その手があったか…!!
日本中の人々に問いかけられた大きな謎は、心地よい裏切りとともに氷解していきました。6日のプロ野球、楽天VS西武戦で行われた乙武洋匡さんによる始球式。イベントの発表と同時に去来した「どうやって?」という素朴な疑問。ある意味、そのことを考えることすらタブーなのかという迷いも持ちつつ、でも考えずにはいられない…そんな疑問でした。
多くの人々は、五体不満足で知られる乙武さんには、通常の投球は難しいだろうと考えたはず。翼を持たない人間が鳥のように空を飛べないのと同様、乙武さんにとって投球が困難であることは自然な推測です。極端に距離を近づけるか、バズーカ的な器具の力を借りるか、口でくわえて投げるか、コロコロと転がすか…事前の謎解きではこんなアイディアが挙げられたもの。どの案も通常の投球とは言い難いものですが、「まぁこんなものだろう」という考えで思考停止していたのです。
その思い込みを爽やかに裏切って見せた乙武さん。
個人的に乙武さんのことは「超ポジティブな人」というだけで、その著書やスポーツライティングには何の感想も持っていませんでした。しかし、彼の超ポジティブは僕の予想の遥か上をいっていました。正直、この手でくるとは思わなかった。何と理にかない、何と野球のルールに則った投球であることか。そのカッコよさに、僕は拍手さえしていました。
もちろんプロ野球選手のような投球ではありません。しかし、それは僕らも同じこと。タレントさんや偉いさんの始球式でも、まともにホームベースに届く投球は少なく、あっちいったりこっちいったりするのが通例。試しにボールを投げてみれば、あの距離を狙ったところに投げるのが結構難しいことはわかるはず。少なくとも乙武さんは、そうした「普通の始球式」レベルまでは到達していました。ごくごく「普通」な始球式でした。
乙武さん風の言い回しなら「お手上げ」とでも言うべきか。ちょっと悔しくて地団駄踏みたくなるようなナイス始球式だったと、僕は感嘆したのです。
ということで、乙武さんがどうやってボールを投げるのかという謎解きを、6日にCSスカイ・Asports+が中継した「楽天VS西武戦」からチェックしていきましょう。
◆これなら、将来的にはマウンドから投げられるんじゃないか!?
乙武さんの始球式について、事前に予想された案たち。それにはどれも大きな問題がありました。
まず極端に距離を近づける案。子どもの始球式では近い距離から投げることもありますので、ある程度は問題ありません。ただ、野球という競技を成立させるには縮められる距離に限界があります。バットが当たる位置に投手がいたり、打ち返したときに反応ができない距離では危険すぎますし、そもそも何をやっているのかわかりません。学童野球の大会では小学校3年生以下の場合に、マウンドからホームベースまでを5メートル程度にしている場合がありますので、最低でも5メートルは投げてもらわないと。
コロコロと転がせば距離の問題は解決しそうですが、ストライクが取れない…取る気すらないのでは敗退行為とみなされて当然。乙武さんが「どうしてもこうやって投げたい」と言えば、周りの野手や審判団も何となく止められない感じもしないではありませんが、やはりコロコロ作戦はナシでしょう。ナシでお願いしたい。
バズーカ的な器具を持ち込む案は論外。野球規則で異物の持ち込みは禁じられていますし、いくら乙武さんでもこれが逆にウケて「バズーカ王子」と呼ばれたりはしないでしょう。バズーカを持ち込むならイニング間の場内プレゼントコーナーでやるべきですよね。ちなみに、いつも使用されている車椅子も野球的には不可。投手は「投球板に足で触れること」が必須条件とされているのです。あれはそもそも足じゃないですし、牽制の際に投球板を外したかどうかの見分けもつきませんよね。
そして、口でくわえて投げる案も明確に不可。ボールに唾液をつける行為は、野球規則で禁じられているのです。口でくわえても絶対に唾液がつかないという特異体質であればOKなのかもしれませんが、それは不満足にも程があるというもの。
ということで、事前の予想はどれも野球が成立しない案ばかりだったのです。
↓しかし乙武さんはいたってポジティブに、得意のギャグを披露する余裕も見せる!
このギャグが言えるのは乙武さんだけだなwww
面白いとか面白くないとかじゃなく、笑わざるをえないwww
そんな乙武さんは、堂々と始球式に登場。自分の足で軽快にグラウンドに入ると、さすがにマウンドには登りませんが、子どもと同じ程度…ホームベースから5メートルは離れた場所で停止。審判から渡されたピンクのゴムボールを抱えて、謎解きの準備を開始。プレイの声が掛かると、「東北のみなさんに心を込めて投げさせていただきます」と元気よく挨拶。そして、驚きの投球術を見せたのです。
↓乙武さん渾身の投球は大きな孤を描き、バウンドしながらキャッチャーミットに到達!
この手できたか!
ていうか、地味にサウスポーなのねwww
まさかのグライド投法。乙武さんは左手と頬でボールを保持すると、大きく引いた左足から右足へと体重移動し、押しだすように投擲。砲丸投げのグライド投法の要領で、十分に野球が成立するボールを投じたのです。ボールを摩擦したり傷つけたりする不正もなく、まさに「野球」というべき見事な投球。
砲丸投げにおけるグライド投法の最高記録は23.06メートルですから、野球のボールであれば、あるいは18.44メートルを投げ切ることも可能かもしれません。何とも夢が広がる始球式ではありませんか。今後も始球式にどんどん登板し、挑戦を重ねていけば、いつかマウンドから投げる乙武さんが見られるかもしれない…そう夢想してしまうほどに。
今後同様のオファーが増えることに備え、野球用具メーカーのみなさんには乙武さん用のグローブの開発に取り組んでもらいたいもの。野球規則では、「どちらの手で投げるかを明確にするためにグローブを身につけること」とされていますので、どうせならその辺の要件も満たしていきたいですよね。ボールもゴムじゃなく公式球にしましょう。いつの日か、誰も何の感想も感動も感嘆もしないような「ただの始球式」となる日を目指して…。
↓「150キロ以上出す」と宣言した乙武さんに、今後も始球式のオファーをお願いします!
定期的にオファーして、どんどん投げてもらおう!
100試合くらい登板させたら、マウンドから剛球を投げてそうな気がする!
百里の道も一足から!乙武さん、目指せマウンドからの150キロ投球!
日本中の人々に問いかけられた大きな謎は、心地よい裏切りとともに氷解していきました。6日のプロ野球、楽天VS西武戦で行われた乙武洋匡さんによる始球式。イベントの発表と同時に去来した「どうやって?」という素朴な疑問。ある意味、そのことを考えることすらタブーなのかという迷いも持ちつつ、でも考えずにはいられない…そんな疑問でした。
多くの人々は、五体不満足で知られる乙武さんには、通常の投球は難しいだろうと考えたはず。翼を持たない人間が鳥のように空を飛べないのと同様、乙武さんにとって投球が困難であることは自然な推測です。極端に距離を近づけるか、バズーカ的な器具の力を借りるか、口でくわえて投げるか、コロコロと転がすか…事前の謎解きではこんなアイディアが挙げられたもの。どの案も通常の投球とは言い難いものですが、「まぁこんなものだろう」という考えで思考停止していたのです。
その思い込みを爽やかに裏切って見せた乙武さん。
個人的に乙武さんのことは「超ポジティブな人」というだけで、その著書やスポーツライティングには何の感想も持っていませんでした。しかし、彼の超ポジティブは僕の予想の遥か上をいっていました。正直、この手でくるとは思わなかった。何と理にかない、何と野球のルールに則った投球であることか。そのカッコよさに、僕は拍手さえしていました。
もちろんプロ野球選手のような投球ではありません。しかし、それは僕らも同じこと。タレントさんや偉いさんの始球式でも、まともにホームベースに届く投球は少なく、あっちいったりこっちいったりするのが通例。試しにボールを投げてみれば、あの距離を狙ったところに投げるのが結構難しいことはわかるはず。少なくとも乙武さんは、そうした「普通の始球式」レベルまでは到達していました。ごくごく「普通」な始球式でした。
乙武さん風の言い回しなら「お手上げ」とでも言うべきか。ちょっと悔しくて地団駄踏みたくなるようなナイス始球式だったと、僕は感嘆したのです。
ということで、乙武さんがどうやってボールを投げるのかという謎解きを、6日にCSスカイ・Asports+が中継した「楽天VS西武戦」からチェックしていきましょう。
◆これなら、将来的にはマウンドから投げられるんじゃないか!?
乙武さんの始球式について、事前に予想された案たち。それにはどれも大きな問題がありました。
まず極端に距離を近づける案。子どもの始球式では近い距離から投げることもありますので、ある程度は問題ありません。ただ、野球という競技を成立させるには縮められる距離に限界があります。バットが当たる位置に投手がいたり、打ち返したときに反応ができない距離では危険すぎますし、そもそも何をやっているのかわかりません。学童野球の大会では小学校3年生以下の場合に、マウンドからホームベースまでを5メートル程度にしている場合がありますので、最低でも5メートルは投げてもらわないと。
コロコロと転がせば距離の問題は解決しそうですが、ストライクが取れない…取る気すらないのでは敗退行為とみなされて当然。乙武さんが「どうしてもこうやって投げたい」と言えば、周りの野手や審判団も何となく止められない感じもしないではありませんが、やはりコロコロ作戦はナシでしょう。ナシでお願いしたい。
バズーカ的な器具を持ち込む案は論外。野球規則で異物の持ち込みは禁じられていますし、いくら乙武さんでもこれが逆にウケて「バズーカ王子」と呼ばれたりはしないでしょう。バズーカを持ち込むならイニング間の場内プレゼントコーナーでやるべきですよね。ちなみに、いつも使用されている車椅子も野球的には不可。投手は「投球板に足で触れること」が必須条件とされているのです。あれはそもそも足じゃないですし、牽制の際に投球板を外したかどうかの見分けもつきませんよね。
そして、口でくわえて投げる案も明確に不可。ボールに唾液をつける行為は、野球規則で禁じられているのです。口でくわえても絶対に唾液がつかないという特異体質であればOKなのかもしれませんが、それは不満足にも程があるというもの。
ということで、事前の予想はどれも野球が成立しない案ばかりだったのです。
↓しかし乙武さんはいたってポジティブに、得意のギャグを披露する余裕も見せる!
【名勝負】足が速い片岡易之vs.足がない乙武洋匡――明日の楽天×西武、始球式にて! RT @otancoyasu: マジ?打つ? @h_ototake: 明日は、おいらが始球式。ヤスに投げるからね!
このギャグが言えるのは乙武さんだけだなwww
面白いとか面白くないとかじゃなく、笑わざるをえないwww
そんな乙武さんは、堂々と始球式に登場。自分の足で軽快にグラウンドに入ると、さすがにマウンドには登りませんが、子どもと同じ程度…ホームベースから5メートルは離れた場所で停止。審判から渡されたピンクのゴムボールを抱えて、謎解きの準備を開始。プレイの声が掛かると、「東北のみなさんに心を込めて投げさせていただきます」と元気よく挨拶。そして、驚きの投球術を見せたのです。
↓乙武さん渾身の投球は大きな孤を描き、バウンドしながらキャッチャーミットに到達!
この手できたか!
ていうか、地味にサウスポーなのねwww
まさかのグライド投法。乙武さんは左手と頬でボールを保持すると、大きく引いた左足から右足へと体重移動し、押しだすように投擲。砲丸投げのグライド投法の要領で、十分に野球が成立するボールを投じたのです。ボールを摩擦したり傷つけたりする不正もなく、まさに「野球」というべき見事な投球。
砲丸投げにおけるグライド投法の最高記録は23.06メートルですから、野球のボールであれば、あるいは18.44メートルを投げ切ることも可能かもしれません。何とも夢が広がる始球式ではありませんか。今後も始球式にどんどん登板し、挑戦を重ねていけば、いつかマウンドから投げる乙武さんが見られるかもしれない…そう夢想してしまうほどに。
今後同様のオファーが増えることに備え、野球用具メーカーのみなさんには乙武さん用のグローブの開発に取り組んでもらいたいもの。野球規則では、「どちらの手で投げるかを明確にするためにグローブを身につけること」とされていますので、どうせならその辺の要件も満たしていきたいですよね。ボールもゴムじゃなく公式球にしましょう。いつの日か、誰も何の感想も感動も感嘆もしないような「ただの始球式」となる日を目指して…。
↓「150キロ以上出す」と宣言した乙武さんに、今後も始球式のオファーをお願いします!
まもなく、楽天×西武の始球式。ただいま、特訓中!頑張って、150km以上出します(笑)
http://photozou.jp/photo/show/543328/78757323
定期的にオファーして、どんどん投げてもらおう!
100試合くらい登板させたら、マウンドから剛球を投げてそうな気がする!
百里の道も一足から!乙武さん、目指せマウンドからの150キロ投球!

カッコいい!





