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2012年11月12日13:02
超スピードの世界の片鱗を味わいました!
季節はもう冬。2013年も目の前です。となると2014年の冬はすでに1年後に迫っているということ。早いものでソチ五輪開催まであと1年と数ヶ月。これから始まる冬は選手たちにとって五輪前のシーズンであり、実績が選考に大きな影響を与える競技では、五輪出場への大事なシーズンとなります。
「●●年の冬」と言われたとき、どうしても夏のあとをイメージします。例えば、これから始まる寒い季節は「2012年の冬」というイメージなのですが、実態としては2013年の冬です。春夏秋冬ではなく冬春夏秋。春、夏、秋、冬と順番に階段を登っていたと思ったら、いつの間にか降りていたかのような不思議な感覚。もしこれが最初から「冬春夏秋」という言葉だったなら、こんなに混乱はしなかったでしょう。結局、人間は言葉でイメージしている…ということの一例ですね。
さて、そんな中、もっと恐ろしい「言葉による混乱」を僕は体験しました。体験したというよりはまったく理解を超えていたのですが、ありのまま体験したことを話すと「世界トップを知る3人のスピードスケーターが同じ競技のことを解説し、お互いにヘーとかホーとか言っているのに、何を言っているのかまったくわからなかった」のです。何を言っているのかわからないと思いますが、実際僕も何を言われたのかよくわかりませんでした。頭がどうにかなりそうでした。
3人はできるだけ簡単に解説する気なのです。そしてお互いは納得しているのです。多少の感覚の違いこそあれ「そっち派ね」レベルでは理解しているのです。しかし、丁寧に説明される言葉の大半は、残念ながら何を言っているのかサッパリわからないものばかり。僕自身はすでに理解したり参考にすることを諦めているのですが、あの3人が語ることに間違いはないはずです。世界トップの3人です。こんな顔ぶれで技術論をする機会など、もう二度とないかもしれません。絶対に役に立つ話のはずなのです。何を言っているのかわからないだけで。
もし、この話を理解して彼らを追いかけることができる人がいれば、何かの役に立つかもしれない。そんな想いから、僕自身は完全に戦いの舞台を降りた人間ですが、後世のスケーターのためにこの話を記録しようと思います。そして、もし「こういうことですよ」とわかる方がいれば、より適切な説明をしてほしいと思うのです…。
ということで、何を言っているのかわからないとは思いますが、ありのまま11日のNHK「ディープピープル」で語られたスピードスケートの極意を記録していきましょう。
◆本人たち以外は全員置き去りにする驚異のロケットスタート!
スタジオに集った日本が誇るスピードスケート500メートル競技のスターたち。左翼に控えるはバンクーバー五輪・銀メダリストにして、世界でもっとも美しいフォームを持つ男・長島圭一郎さん。右翼でニヤニヤするはバンクーバー五輪銅メダリストにして、世界最速のコーナリングとも称されるカーブの貴公子・加藤条治さん。そして中央で一際威容を誇るは言わずと知れたスピードスケート求道者、長野五輪金メダリスト・清水宏保さん。
このレベルの3人が集いスケートの技術論を語り合う。これは極めて貴重な機会。そもそもまず清水さんが人と技術論をかわす時点で異例。基本的には自分自身の肉体に問い掛けながら、ハンマー投げの室伏さんをよりドMにしたような感じで、誰も理解できないトレーニングをしている清水さんです。聞いて理解できるかどうかはともかく、これはぜひ聞いてみたい。
そして長島さんと加藤さんの会話もまた興味深い。同じ日本電産サンキョーに所属していながら、スケーターとしての交流はほとんど見られず、むしろ不仲説すら飛び出すほどのライバル関係。加藤さんが天才肌なら、長島さんは叩き上げ。違ったスケート人生の中で、違った理屈を編み出しているはずの二人。言わばこの集いは「ゼットン、キングジョー、バードンが集ってウルトラマンの倒し方を語る」みたいな話。超レアものなのです…!
↓オープニングから本人たちもレアな機会へのギクシャク感を隠せない!
うわ、清水さんが仕切ってる…。
何かその時点で落ち着かない…。
清水さんは安全ピンとかジッパーとかを縫い付けたチョイワルな白Tシャツ姿。ほかのふたりは日本電産などのロゴを掲出したお仕事用シャツ。ただし3人ともムキムキ。新しいタイプのゲイの集いみたいな感じですが、このムチムチピチピチたちは勢いよくスケートの深層を語り出します。「俺たち結構いろいろなことを考えてるよな?」とうそぶきながら…。
↓しかし、500メートルのレースを細かく分割させてみたところ、全然意見は揃っていない!
すでに僕はよくわかってないんですけど、3人同士はわかっているので、きっとわかる人がいるはずです…!
誰かこの暗号を読み解いてくれ…ぐふっ…。
↓そして3人は清水さんの休息の一歩をビデオで見始めた!
清水さんがチカラを抜き、長島さんが「ここだ」と笑ったのは、1000メートルのフィニッシュライン(直線真ん中くらいの線)を踏む一歩だそうです!
後ろに蹴る動きが、ほかの一歩よりわずかに小さいことなんか、わかりません!

清水さんはその後、コーナー入り口でのチカラを抜く一歩について解説。清水さんが言うには、直線からコーナーに移るときは動きが大きく変わるので、ミスが起きやすいとのこと。そこを慎重に乗り切るために、蹴りにチカラを入れず流してあげているのだとか。自転車でもペダルを漕ぐとバランスが崩れるので、狭い道では漕がずに進んだりしますが、それと似たような感覚でしょうか。清水さんのあり余るパワーを抑えて、キレイに進むための一歩なんですね。
この話に対して、加藤さんは「僕はスタートの一歩をチカラ抜いてやろうと思ったけど…」と全然別の話を持ち出し、視聴者の混乱を加速させます。しかし、思うにこれは「苦手部分を抜く」ということなのかもしれません。清水さんはパワーを抑えてキレイに滑ることが課題だとすれば、もっとも加速が強まる最初の直線と、苦手なコーナーへの入りで慎重になるのは当然。逆に加藤さんは、得意なコーナーまで行けば自然に滑れるので、苦手なスタートでの無用なミスを防ぐことが課題という意識なのでは。スピードスケートは「氷の上をバイクで全力疾走する」ような競技です。むしろ苦手な部分こそアクセルを緩めるほうが、上手く滑れるのかもしれませんね。
↓つづいて3人は、自分勝手なスタートの極意を語り始めた!
加藤さんがスタート下手糞で、清水さんがスタートにすべて懸けてるのがわかる意識の差wwww
そして長島さんは工夫は少ないけど、卑怯wwwwwwwww

とにかく揃わない3人の意見。スタートひとつとってもやっていること、大事にしていることはバラバラです。たまに意見が揃うのは「スターターはスケートやってないもんな」「だからアイツら、あんなに静止させるんだよ」「氷の上で静止なんてできるわけないだろ」という文句ぐらい。とにかく何でもかんでもチカラを入れて筋肉で何とかしようとする清水さん。コーナーさえキレイに滑ればあとは適当でいい加藤さん。感覚だけを大事にして、脱力こそ奥義のように滑る長島さん。そして彼らは、自分の得意分野について、ほかの二人がまったく共感できない奥義を明かしてくれたのです…。
↓ちょっと何言ってるかわかんないんですけど、これが世界一のフォームの極意です!
どうでもいいけど、加藤さんは何にも考えてない感じするなwww
でも、加藤さんがこの3人では一番速い記録持ってるんだけどねwwww
↓つづいて、ちょっと何言ってるかわかんないんですけど、世界一の前傾姿勢の極意です!
オイ、世界レベルのふたりが変人を見る目になってるぞwwww
そりゃこんな話を家で聞かされたら嫁も逃げるわwwww
↓そして、ちょっと何言ってるかわかんないんですけど、世界一のコーナリングの極意です!
これはわかる人だけわかればいい話だなwwwww
こんなの意識してスケートやっても楽しくないwwww

と、3人は一般人を置き去りに、暗号のような話を残して番組を去っていきました。「一回もミスしないで滑れたことある?」「ないですね」「ないですね」と最後に来てようやく見解の一致を見たバラバラのトップアスリートたち。もし三者の共通項を見出すことができたなら、その選手は世界最速の男になれるのかもしれませんね。
↓とりあえずこんな感じか!?
よーし、これを守れば僕も500メートル34秒台で滑れるな!
世界トップのいいとこどりだもんな!
って、できるかこんなもん!できる人だけ参考にしてください!
季節はもう冬。2013年も目の前です。となると2014年の冬はすでに1年後に迫っているということ。早いものでソチ五輪開催まであと1年と数ヶ月。これから始まる冬は選手たちにとって五輪前のシーズンであり、実績が選考に大きな影響を与える競技では、五輪出場への大事なシーズンとなります。
「●●年の冬」と言われたとき、どうしても夏のあとをイメージします。例えば、これから始まる寒い季節は「2012年の冬」というイメージなのですが、実態としては2013年の冬です。春夏秋冬ではなく冬春夏秋。春、夏、秋、冬と順番に階段を登っていたと思ったら、いつの間にか降りていたかのような不思議な感覚。もしこれが最初から「冬春夏秋」という言葉だったなら、こんなに混乱はしなかったでしょう。結局、人間は言葉でイメージしている…ということの一例ですね。
さて、そんな中、もっと恐ろしい「言葉による混乱」を僕は体験しました。体験したというよりはまったく理解を超えていたのですが、ありのまま体験したことを話すと「世界トップを知る3人のスピードスケーターが同じ競技のことを解説し、お互いにヘーとかホーとか言っているのに、何を言っているのかまったくわからなかった」のです。何を言っているのかわからないと思いますが、実際僕も何を言われたのかよくわかりませんでした。頭がどうにかなりそうでした。
3人はできるだけ簡単に解説する気なのです。そしてお互いは納得しているのです。多少の感覚の違いこそあれ「そっち派ね」レベルでは理解しているのです。しかし、丁寧に説明される言葉の大半は、残念ながら何を言っているのかサッパリわからないものばかり。僕自身はすでに理解したり参考にすることを諦めているのですが、あの3人が語ることに間違いはないはずです。世界トップの3人です。こんな顔ぶれで技術論をする機会など、もう二度とないかもしれません。絶対に役に立つ話のはずなのです。何を言っているのかわからないだけで。
もし、この話を理解して彼らを追いかけることができる人がいれば、何かの役に立つかもしれない。そんな想いから、僕自身は完全に戦いの舞台を降りた人間ですが、後世のスケーターのためにこの話を記録しようと思います。そして、もし「こういうことですよ」とわかる方がいれば、より適切な説明をしてほしいと思うのです…。
ということで、何を言っているのかわからないとは思いますが、ありのまま11日のNHK「ディープピープル」で語られたスピードスケートの極意を記録していきましょう。
◆本人たち以外は全員置き去りにする驚異のロケットスタート!
スタジオに集った日本が誇るスピードスケート500メートル競技のスターたち。左翼に控えるはバンクーバー五輪・銀メダリストにして、世界でもっとも美しいフォームを持つ男・長島圭一郎さん。右翼でニヤニヤするはバンクーバー五輪銅メダリストにして、世界最速のコーナリングとも称されるカーブの貴公子・加藤条治さん。そして中央で一際威容を誇るは言わずと知れたスピードスケート求道者、長野五輪金メダリスト・清水宏保さん。
このレベルの3人が集いスケートの技術論を語り合う。これは極めて貴重な機会。そもそもまず清水さんが人と技術論をかわす時点で異例。基本的には自分自身の肉体に問い掛けながら、ハンマー投げの室伏さんをよりドMにしたような感じで、誰も理解できないトレーニングをしている清水さんです。聞いて理解できるかどうかはともかく、これはぜひ聞いてみたい。
そして長島さんと加藤さんの会話もまた興味深い。同じ日本電産サンキョーに所属していながら、スケーターとしての交流はほとんど見られず、むしろ不仲説すら飛び出すほどのライバル関係。加藤さんが天才肌なら、長島さんは叩き上げ。違ったスケート人生の中で、違った理屈を編み出しているはずの二人。言わばこの集いは「ゼットン、キングジョー、バードンが集ってウルトラマンの倒し方を語る」みたいな話。超レアものなのです…!
↓オープニングから本人たちもレアな機会へのギクシャク感を隠せない!
清水:「3人が集まって技術の話する、スケートの話するって今までないよね?」
長島:「初めてですね」
清水:「ないよね。ふたり同士は?」
加藤:「ないですね」
清水:「ふたりあんまり仲良くないもんね」
長島:「そうですね(笑)」
うわ、清水さんが仕切ってる…。
何かその時点で落ち着かない…。
清水さんは安全ピンとかジッパーとかを縫い付けたチョイワルな白Tシャツ姿。ほかのふたりは日本電産などのロゴを掲出したお仕事用シャツ。ただし3人ともムキムキ。新しいタイプのゲイの集いみたいな感じですが、このムチムチピチピチたちは勢いよくスケートの深層を語り出します。「俺たち結構いろいろなことを考えてるよな?」とうそぶきながら…。
↓しかし、500メートルのレースを細かく分割させてみたところ、全然意見は揃っていない!
<加藤条治さんの場合>
【レースの区分け】
スタート最初の3歩、最初の直線中盤まで、最初の直線の出口まで、第1コーナー〜第2コーナー、バックストレート、第3コーナーの入り、第3コーナー〜第4コーナー、最後の直線と8区間にわけてレースを構成。もっとも大事なのは「第1コーナーでのスピードのノリ」。
【解説と他者の反応】
加藤:「第1コーナーがダメだったらダメ。第1コーナーが重要」
加藤:「第1コーナーでスピードが出ていれば、バックストレートも最高速が出るし、ちょっとミスしてもある程度のタイムで帰ってこられる」
長島:「(ふーん)」
清水:「(ふーん)」
<長島圭一郎さんの場合>
【レースの区分け】
最初の直線100メートル、第1コーナーの入り、第1コーナー〜第2コーナー、第2コーナーの出口、それ以降と5区間にわけてレースを構成。もっとも大事なポイントはなく、全体的に均等の扱い
【解説と他者の反応】
長島:「連続的に(全区間を)行く感じですけど」
長島:「全体的に8〜9割でやってます。100%でやるとミスが多くなる」
加藤:「長島さんはミスが少ないですね」
清水:「ミスが少ないね」
<清水宏保さんの場合>
【レースの区分け】
スタートの数歩、最初の直線100メートル、第1コーナーの入り、第1コーナー〜第2コーナー、第2コーナーの出口、バックストレート、第3コーナー〜第4コーナー、第4コーナーの出口から最後の直線と8区間にわけてレースを構成。全力で行く中で、3回の「チカラを抜く」ポイントを大事にしている。「最初の直線の中盤」「第1コーナーの入り」「第3コーナーの入り」の3ヶ所でチカラを抜いている
【解説と他者の反応】
加藤:「第1コーナーの入りはわかりますけど、最初の直線は…?」
清水:「全力で行きたいけど、全力で行ったら、絶対ミスする」
清水:「溢れるばかりの闘争心をいかに抑えるのか」
清水:「休息の一歩。気持ちのコントロールだよね」
長島:「(ふーん)」
すでに僕はよくわかってないんですけど、3人同士はわかっているので、きっとわかる人がいるはずです…!
誰かこの暗号を読み解いてくれ…ぐふっ…。
↓そして3人は清水さんの休息の一歩をビデオで見始めた!
(長野五輪の男子500メートル決勝のビデオを流す)
番組:「どこで清水選手はチカラを抜いたのか、目を凝らしてご覧ください!」
長島:「あ、ここだ」
加藤:「あー(笑)」
長島:「今ね(笑)」
<参考動画:長野五輪決勝2本目(40分頃から)>
http://youtu.be/iCa21F4vtSc
清水さんがチカラを抜き、長島さんが「ここだ」と笑ったのは、1000メートルのフィニッシュライン(直線真ん中くらいの線)を踏む一歩だそうです!
後ろに蹴る動きが、ほかの一歩よりわずかに小さいことなんか、わかりません!
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清水さんはその後、コーナー入り口でのチカラを抜く一歩について解説。清水さんが言うには、直線からコーナーに移るときは動きが大きく変わるので、ミスが起きやすいとのこと。そこを慎重に乗り切るために、蹴りにチカラを入れず流してあげているのだとか。自転車でもペダルを漕ぐとバランスが崩れるので、狭い道では漕がずに進んだりしますが、それと似たような感覚でしょうか。清水さんのあり余るパワーを抑えて、キレイに進むための一歩なんですね。
この話に対して、加藤さんは「僕はスタートの一歩をチカラ抜いてやろうと思ったけど…」と全然別の話を持ち出し、視聴者の混乱を加速させます。しかし、思うにこれは「苦手部分を抜く」ということなのかもしれません。清水さんはパワーを抑えてキレイに滑ることが課題だとすれば、もっとも加速が強まる最初の直線と、苦手なコーナーへの入りで慎重になるのは当然。逆に加藤さんは、得意なコーナーまで行けば自然に滑れるので、苦手なスタートでの無用なミスを防ぐことが課題という意識なのでは。スピードスケートは「氷の上をバイクで全力疾走する」ような競技です。むしろ苦手な部分こそアクセルを緩めるほうが、上手く滑れるのかもしれませんね。
↓つづいて3人は、自分勝手なスタートの極意を語り始めた!
<加藤条治さんの場合>
【姿勢と重心】
両足に均等に重心を乗せ、スタート位置で完全に静止する意識。スタートの号砲を聞いてから一歩目を出す。最初は意識的にゆっくり出る。チカラを入れると足が後ろに抜けるので、チカラは入れない。視線は足元の先をボンヤリ見ているだけ。最初の直線はとにかく手を動かして持って行く。手を振ると、足が自然に前に出るのでピッチが上がる。
【解説と他者の感想】
加藤:「僕は止まってるつもりですけどね」
清水:「確かに止まってるね。一歩目が遅いもんね(笑)」
清水:「バンって鳴ってから出てる」
清水:「(加藤さんは)ブンブン手を振って扇風機みたいになってるよね」
加藤:「足で行こうとすると疲れるわりに遅い」
<清水宏保さんの場合>
【姿勢と重心】
4対6の割合で、後ろ足に重心を残す。スタートでは完全に静止せず、後ろ足の筋肉を絞るように引きつけ、チカラを溜める。号砲に合わせてスタートを切れるように。スタート直後の一歩は氷に突き刺すだけで、ほぼ真横に置く(進まなくていい)。下手に踏み出すと腰が足の上に乗らない状態となり、かえって遅くなる。二歩目で出す後ろ足を、どれだけ前のほうに出せるかが重要。視線は、アゴを引きつつも、少し上目使いで見える場所を見ている。
【解説と他者の感想】
清水:「俺は足をピクピク動かす。で、ちょっと絞っていく」
清水:「バレないように絞っていってバンと出る」
清水:「始めは右ヒザが開いているとしたら、レディーって構えて、だんだん内側に絞っていく」
清水:「度が過ぎるとバレるから」
長島:「(判定するのも)人間の目だから、そこを何とかかいくぐっていかないと」
加藤:「(キョトン)」
<長島圭一郎さんの場合>
【姿勢と重心】
2対8の割合で前足に重心を乗せる。視線は、氷に映るスターターのピストルを見ている。
【解説と他者の感想】
長島:「僕は氷に映っているスターター見ています」
清水:「それ一番ズルイよね」
加藤:「アハハ(呆れ顔)。見えるんですか?ホントに?」
長島:「見てる。音より光のほうが絶対速い」
加藤さんがスタート下手糞で、清水さんがスタートにすべて懸けてるのがわかる意識の差wwww
そして長島さんは工夫は少ないけど、卑怯wwwwwwwww
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とにかく揃わない3人の意見。スタートひとつとってもやっていること、大事にしていることはバラバラです。たまに意見が揃うのは「スターターはスケートやってないもんな」「だからアイツら、あんなに静止させるんだよ」「氷の上で静止なんてできるわけないだろ」という文句ぐらい。とにかく何でもかんでもチカラを入れて筋肉で何とかしようとする清水さん。コーナーさえキレイに滑ればあとは適当でいい加藤さん。感覚だけを大事にして、脱力こそ奥義のように滑る長島さん。そして彼らは、自分の得意分野について、ほかの二人がまったく共感できない奥義を明かしてくれたのです…。
↓ちょっと何言ってるかわかんないんですけど、これが世界一のフォームの極意です!
長島:「切り返しを長くして、アウトエッジから氷について、フラットエッジ、インエッジと重心を移す。(普通はフラットエッジ、インエッジと重心を移すので)長く氷を押せる」
清水:「最初の100でそれやってるの?」
長島:「気持ちやってますけど」
清水:「できないよ…。できる?」
加藤:「普通できないと思います」
長島:「ブレードは後ろから前まで全部使ってます」
清水:「全部を?」
長島:「一往復半ぐらいします。一回の蹴りで」
清水:「一往復?一回の着氷で?」
清水:「かかとをついて、(順に降ろしながら)先端までいって…」
長島:「(先端から順に上げて)かかとまで戻って、また真ん中へ戻ってバンと蹴って氷を離れる」
清水:「そんな感覚ある?」
加藤:「僕は『バーン』です」
清水:「俺も『バーン』なんだよ」
どうでもいいけど、加藤さんは何にも考えてない感じするなwww
でも、加藤さんがこの3人では一番速い記録持ってるんだけどねwwww
↓つづいて、ちょっと何言ってるかわかんないんですけど、世界一の前傾姿勢の極意です!
清水:「俺、よくやってたのが『腸を上げる』」
清水:「意味わかんないでしょ?」
長島:「わかんないです」
清水:「やったことある?お腹のコントロール」
長島:「ないです」
加藤:「(愛想笑い)」
清水:「低い姿勢ってさ、お腹出ちゃうから。胃下垂じゃないけど」
清水:「レースの2日前くらいから夕食を減らして」
清水:「腸と胃袋を少し小さくして」
清水:「で、朝は一週間くらい前からパワーヨガじゃないけど、自分で内臓を上にあげる」
清水:「アバラの中に腸を押し込む」
清水:「それやると、すごい低い姿勢になりやすい」
長島:「へー」
加藤:「(愛想笑い)」
清水:「これやると足がスパーンと戻ってくるんだよ」
清水:「長野のスタート前の映像はヘンに揺れてる。(あれは内臓を)入れてるんだよ」
オイ、世界レベルのふたりが変人を見る目になってるぞwwww
そりゃこんな話を家で聞かされたら嫁も逃げるわwwww
↓そして、ちょっと何言ってるかわかんないんですけど、世界一のコーナリングの極意です!
清水:「コーナーでかかるGで身体ズレない?」
長島:「足が1センチくらい太さ違います」
清水:「俺はアゴがGでズレてる」
加藤:「僕は背筋は完全に左のほうがデカイです」
加藤:「コーナーで失敗したときはケツがGで流される」
清水:「俺カーブの滑り方って結局最後までわかんなかった」
加藤:「置いた瞬間に、足が身体の中心にあるうちに、いかに短い時間でチカラを発揮できるかが大事」
加藤:「カラダの中心から外れたらその足はもう意識しないで、次の足へ行く感じ」
加藤:「コンコンコンコンとついていく感じ」
清水:「条治の足裏スゴイよね。ピクピクしてる」
加藤:「(土ふまずの筋肉を見せながら)筋肉があることで滑りも安定すると思うんですけど」
加藤:「靴はつま先を緩めに作ってもらいます」
加藤:「じゃないとチカラが入らない」
長島:「かなりデカめに作ってもらいます」
清水:「足の指でつかむ感じ」
長島:「ミスしたとき(重心を)戻さないといけないから、足の指は結構使う」
清水:「小指周りも使うの?」
加藤:「こっち側ももちろん使います」
これはわかる人だけわかればいい話だなwwwww
こんなの意識してスケートやっても楽しくないwwww
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と、3人は一般人を置き去りに、暗号のような話を残して番組を去っていきました。「一回もミスしないで滑れたことある?」「ないですね」「ないですね」と最後に来てようやく見解の一致を見たバラバラのトップアスリートたち。もし三者の共通項を見出すことができたなら、その選手は世界最速の男になれるのかもしれませんね。
↓とりあえずこんな感じか!?
・500メートルを8つの区間にわけ、特に最初の直線での加速、コーナーの入り、コーナーでのスピードのノリを大事にする
・スタートでは後ろ足にやや重心をかけて、筋肉を絞りながら待機
・氷に映るピストルの光を見てスタート(音より速い)
・一歩目は足元に置くだけにして、二歩目での前進距離を重視
・腕を振ると自然に足が出るのでオススメ
・前傾姿勢がとりやすいように腸と胃はあらかじめアバラの中に押し込んでおく
・ブレードはアウトエッジからつき、できるだけ長く氷を押す
・蹴る際は、かかとからつま先、またかかとに戻って、最後に蹴る「一往復半」をイメージ
・十分な加速がついたらコーナー入り口ではちょっとチカラを抜いてミスを減らす
・苦手なところは無理しなくてOK。全区間80%〜90%で滑るくらいでも大丈夫
・コーナーに入ったら、身体の中心に足がある間に短い時間でチカラを込める
・身体の中心から外れた足は意識しない
・バックストレートでスピードに乗っていれば、あとは自然にいいタイムが出る
・足の指と筋肉はよく使うので、靴は大きめサイズで
・左半身を中心に鍛えておくとよい
よーし、これを守れば僕も500メートル34秒台で滑れるな!
世界トップのいいとこどりだもんな!
って、できるかこんなもん!できる人だけ参考にしてください!
我々読者はすーっと身に染みるように理解してますが...