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絶望的逆境が人を強くする!

綱渡り綱渡りアンド綱渡り。ルールと制度が作り出す細い細いロープをを渡るようにして、大分トリニータがJ1昇格を決めました。J2リーグ戦では6位。昨年までなら昇格などままならなかった順位。今季から導入されたJ2の3位から6位で争われるJ1昇格プレーオフの制度が、この劇的な昇格劇を生み出しました。

しかし、大分は2009年の経営危機の際にJリーグから借り入れた6億円のうち、いまだ3億円の返済を残していました。そして、2013年度から始まるクラブライセンス制度により、「その3億円返さないとJ1ライセンス交付しないよ」と条件を付けられたのです。J1ライセンスがなければプレーオフにも進出できず、仮にJ2で優勝したとしてもJ1昇格ができません。単にチームが弱いだけなら、間違って勝って昇格する可能性もあります。しかし、ライセンスという前提条件により、どれだけ勝っても「3億円返さなければ」絶対に昇格できないという現実が突きつけられたのです。

人は緩慢な死には流されがちです。水のように低きに向かい、流されていきます。そのままゴロゴロしていても絶対に幸せになれないのに、振ってわいたような幸運を待って「座して死ぬ」生き物。僕もそうです。いつか空から美少女が降ってきて恋が始まると思いながら、家でゴロゴロしています。それを打ち破るのは絶望的逆境。「このままじゃ絶対にダメなんだ」「この家に突然ヨメがおしかけてくることはない」「空から美少女が降って来ても、落ちてすぐ死ぬ」と気づいた最悪の瞬間、ようやく反撃が始まるのです。

ただ「困っています」ではなく「3億なければ絶望ですので助けてください」という呼びかけ。これだけハッキリと絶望が見えると、助ける側の踏ん切りもつくというもの。クラブの危機に呼応した県民・行政・経済界が一体となって、ファン・県民からの寄付金約1億2千万円、経済界・行政からの約1億円ずつの支援。総計3億3306万1323円もの助力が集まったと言います。

ほかにもさまざまある「公的な支援を希望する文化活動」の中で、行政や経済界に大分トリニータを選ばせたのは、一般から集まった1億円もの募金。ひとりひとりが投じた5千円札、1万円札が、まるで選挙の一票かのようにお上を動かしたのでしょう。「助けるのは今しかない」という強い想い。10月12日の返済期限。絶望へのカウントダウンが、逆に強いチカラを生み出した…僕はそう思います。僕も、早く「莫大な遺産を残して親戚が死ぬ」「BIGで6億円が当たる」「何者かに追われた美少女が僕の部屋に逃げ込む」という可能性に見切りをつけて、自分の人生で逆転劇を演じてみたいものですね。大分トリニータのように。

ということで、大分トリニータがほかの昇格チームをすべてかき消した、J1昇格プレーオフの模様をチェックしていきましょう。



◆デカモリシの夢がデカすぎて、再び借金せざるを得ない感!

どうしていいかわからない3億円の返済より、目の前のボールや勝点を奪うことがどれだけ容易く思えることか。借金返済の日から大分は残り5試合を3勝1敗1分と上昇機運で戦い抜き、プレーオフ初戦でもリーグ戦3位の京都を4-0で撃破。勝てばJ1というプレーオフ第2戦。大分から集まった1万人ものサポーターは、もはJ1しか見えていません。

↓京都もJ1昇格を決めたと聞いていましたが、どうやら誤報だった模様!
http://twitpic.com/be6wta

京都:「祝J1復帰!」
京都:「熱いご声援をありがとうございました」
京都:「J1昇格応援感謝キャンペーン」
京都:「J1昇格記念壁紙ダウンロード」
監督:「テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト」

もっと早い時点で「ウチが3億やるからプレーオフでは負けてくれ」をやるべきだったか…。

いやまぁ、最終節で3位に落ちたのが悪いのか…。

Vやねん!タイガ-ス

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対するは悲願のJ1復帰を目指すジェフユナイテッド千葉。兵働昭弘、山口智、佐藤勇人、谷澤達也ら名前だけ見ればJ1中位にいてもおかしくないような編成。一方の大分は「あっ、デカモリシだ!」という印象。引き分けならリーグ戦上位の千葉が昇格を決めるというルールでもあり、旗色の悪さは否めません。

↓香港から商談にやってきた社長がJ1昇格を狙う!
http://www.jsgoal.jp/photo/_prog/detail.php?c=00105676&search[filename1]=20128030010120121123

髪型は華僑流のビジネスモードで整えた!

両手の鞄には現金決済用に3億円相当のドル、円、元を詰め込んでいるに違いない!


↓シンガポールから商談にやってきた社長もJ1昇格を狙う!
http://www.jsgoal.jp/photo/_prog/detail.php?c=00105675&search[filename1]=20128030010120121123

中田英寿さんを彷彿とさせるビジネスモード!

セカンドバッグにはダイナース、アメックス、suicaなどのブラックカードがおさめられているに違いない!

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試合は立ち上がりから千葉ペース。大分の右サイドを何度も切り崩します。前半13分にはゴール前での混乱から、飛び出した大分GK丹野がボールをキープし損ね、がら空きのゴールを狙うクロスを入れられるなど、危険な場面も。前半35分には兵働のFKが大分ゴールを脅かし、ファインセーブで辛くも逃れた直後にはCKから惜しいヘッドを放つなど、千葉はチャンスを幾度も作ります。

大分はベースは3バックの布陣ながらも、守備になると中盤から選手が降りて5人並べるような形に移行し、ゴール前を固めて対抗。しっかりと守って、前線に長いボールを送ることで、千葉優勢の中盤での戦いは避ける形。前半24分に、前の試合で4ゴールと必要以上に大爆発してしまった森島(デカモリシ)が打点の高いヘッドを放つなど、少ない手数で反撃を見せます。一方のサイドに寄せてから大きなサイドチェンジで相手を崩すなど、押されてはいてもやられっぱなしではない大分。ハマれば一発の予感は十分です。

引き分けでもJ1昇格と、わずかに優位な立場にいる千葉ですが、それだけに千葉がシュートを外すごとに「このまま外しつづけると危険」「サッカーの神様にソッポ向かれる展開」「守ってもOKという状況が逆に難しくさせている」と敗戦の匂いが立ち込めていきます。一発勝負の怖さ…プレーオフらしい緊張感あふれる展開のまま、前半は0-0で終了。

後半に入っても千葉ペースは変わらず。後半31分にはゴール前へと突破を許しそうな大ピンチに、大分・安川が相手を引きずり倒して止める場面もありました。ペナルティエリアのわずかに手前でイエロー覚悟のファウル。前半から再三いい守備を見せていた安川の3億円への執念が、千葉の攻撃を食い止めます。

そして、3億円への執念を燃やす男はほかにも。長く千葉に所属した経歴を持つ、大分の林。3年前に大分をJ2へ叩き落とすゴールを決めた林が、今古巣との対戦で、今度は大分を救うゴールを期待される。2012年はタイに渡ってサッカーをつづけていた流転の男が、流れ流れて大分へ。「意外に世間は狭いな」「何か行ったり来たりしてる」「相方のデカモリシは同じ滝川第二高校…って狭っ!」と一周して近所に戻ってきた不思議な感覚も。手強い強敵がのちに味方になる少年漫画のような展開で、ゴールへの期待感もグッと高まります。

↓その期待に応え、デカモリシ&林の同窓生コンビで貴重な貴重な先制点!


古巣に情はあったとしても、叩き落とすときは容赦ナシ!

ジェフカラーの黄色いヘアバンドが眩しいぜ!


点を取らなければダメという状況。残り試合時間はあと5分。なかなかチャンスを作れず、押される展開。J2残留がすぐそこに見えたとき、このままでは絶対にJ1に上がれないという背水の想いが、逆に生んだ強さ。3億円を返済することに比べれば、相手のゴールにボールを入れることなど大した難題ではない。そんな値千金…値3億円のJ1昇格ゴール。

残された時間は長く、絶叫をつづける田坂監督の声もガラガラで、締め上げた鶏のよう。千葉は巨身オーロイを投入し、パワープレイの構え。アディショナルタイムは異例の5分。文句が出ないように徹底的に戦えとでも言わんばかりの追加時間。得点から都合10分を逃げ切れるのか。もはや指示も何もあったもんじゃないでしょうが、大分は相手をゴール前に押し上げさせまいと、ラインを高く保って攻撃を跳ね返しつづけます。

↓そして大分はJ1昇格の切符をつかんだ!


って何コレwwwwwwwwwwwwwwww

いやいやいやいやwwwwwwwwwwwww

完全にカップ戦の優勝チームじゃないですかwwww

落ち着け!6位のチームが、3番目の資格で昇格しただけ!


J2優勝の甲府、2位で自動昇格を果たした湘南。2つの上位チームが完全にかき消される大分の昇格。どう考えても優勝したほうが立派なはずなのですが、妙に盛り上がってしまうプレーオフ効果で、完全に大分がJ2リーグの主役となって2012年の戦いは終わりました。踊る選手たち。サポーターの大合唱。滑り込みの悪ふざけ。プレーオフ覇者の盾を田坂監督が掲げると、強く高い勝鬨の声。完全に優勝です。完全にJ2王者です。何だこれは。割に合わない。こっちのほうが盛り上がっているじゃないか。甲府・湘南のサポーターも、来年1年で速攻J2に引き返し、2014年はこの歓喜の宴を自分たちがやりたい…そう思ったのではないでしょうか。

↓そして殊勲のデカモリシは壮大な夢を語った!
デカモリシ:「あーーーーー大分のみなさんに支えてもらったんで、最後いい形で終われたんですけど、ホント感謝してます。ホントありがとうございます」

デカモリシ:「えー、県民のみなさんと行政、大分県のみなさんにスゴイお世話になったんで、僕としてもこれがゴールじゃないんで、えー、しっかり来年、大分をJ1、ACL、えーJ1昇格、J1優勝?に向かって頑張りたいと思うし、そのチカラになりたいんで絶対頑張るんで、でも本当にありがとうございます。感謝してます。ありがとうございます」

キミは日本維新の会から出馬した泡沫候補かwwwブーwww

「行政」とか感謝の規模が無駄にデカイわwwwブーwww

そしてACL、J1優勝、J1再昇格の三冠とか維新八策以上にできる気がしない夢物語wwwブヒーwww

感謝ノートで夢は叶う! [ 佐藤富雄 ]

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さぁ、これで来年は補強のため思い切って借金できるな!5億借りようぜ!