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頼む、ニューヨーク・タイムズは見ないでくれ…!

9月に開催都市決定を控える2020年夏季五輪大会。東京は開催都市候補として、ライバル・イスタンブール、マドリッドと激戦を演じています。7月3日にはスイス・ローザンヌで開かれた開催都市説明会でプレゼンを行ない、高い評価を得たとされています。残るプレゼンは開催都市決定の直前、9月7日の最終プレゼンのみ。戦いはいよいよ佳境に入ってきました。

正直、勝算はあります。

東京の誇る安全性、信頼感、実績。この点はライバル都市を圧倒しています。2016年大会の開催都市リオデジャネイロでは100万人規模のデモが起きています。目前に控えるワールドカップ開催に反対するものですが、W杯よりも教育や福祉の充実、腐敗した政治の刷新を訴える声は、時期が迫ればそのまま五輪にも矛先を向けかねないもの。

スペインでも各地で緊縮財政に反発するデモが起こり、イスタンブールでも大規模な反政府デモが。一方、日本ではサッカー・ワールドカップ出場を喜んで町にあふれる若者と、それを言葉巧みになだめすかす警察官が話題になっていた。そこには衝突ではなく対話があったのです。設備がある、予算がある、安全がある、何よりスポーツを純粋に愛する観衆がいる。経済効果よりも心の喜び。メダリストを出迎えるため、銀座に50万人が集った東京には、五輪を開催するにふさわしいすべてがあります。もはや勝負は「詰めろ」の段階。ミスなく最善手を打ちつづければよいだけです。

しかし、その勝機に水を差しかねない、逆プレゼンが行なわれていた模様。13日に放映されたTBS「ジョブチューン 職業ヒミツぶっちゃけ2時間SP」。国内支持のさらなる拡大を狙って登場した東京都知事・猪瀬直樹氏。そして、日本発祥の競技・柔道を代表する古賀稔彦氏。ここで両氏…特に古賀氏はお家芸柔道の屋台骨を揺るがす、新たな不祥事を巻き起こしていたようなのです。これが五輪に逆風とならなければよいのですが…。

ということで、「お家芸柔道は変態ばっかりじゃないか!」と世間も卒倒した柔道界の不祥事について、13日のTBS「ジョブチューン 職業ヒミツぶっちゃけ2時間SP」からチェックしていきましょう。


◆U氏(※上村氏等)、園田氏、福田氏は氷山の一角にすぎなかった!

番組に笑顔で登場した猪瀬氏。さっそく職業の秘密…都知事として先導する五輪招致にまつわるトークから番組は切りこんでいきます。「2020年東京オリンピック・パラリンピックの招致活動を行なう、東京都知事・猪瀬直樹の弱点は…」という最初のトークテーマ。

僕などはてっきり「本音をすぐに漏らしてしまうこと!」「その本音が物騒すぎること!」「煽られるとカチンときてさらにぶちまけてしまうこと!」「ぶちまけた本音を撤回しないこと!」と四択問題の選択肢を、出題前に全部当ててしまうような完璧な脳内アンサーを繰り出したもの。期待に震えながら本人の回答を聞いたのですが…

↓予想を裏切る都知事の正解発表!
猪瀬氏:「(正解は)挨拶です!」

猪瀬氏:「毎日、毎日、行事がある、式典がある、各国の大使さんがくる。いろんな人に挨拶だらけになっちゃう」

猪瀬氏:「石原慎太郎さんにも言われたし、小泉元総理にも言われたんだけど、猪瀬さん頭下げるの苦手だからなって」

猪瀬氏:「小泉さんも石原さんも頭下げるの苦手なんだ。ふたりとも変人だから(笑)」

猪瀬氏:「僕は作家だから元々は。人に挨拶しなくても原稿を書いていればよかったんだ」

猪瀬氏:「(プレゼンは)心が卑屈になって挨拶しているんじゃなくて、いいものを提供できますよヨロシクねっていう前向きな挨拶ですね」

その結果としての弱点があるだろ!

4つも答えて外した僕がヘボ回答者みたいじゃないか!


都庁の職員も「ミスするなよ…」と祈りながら見守ったであろう番組収録。ニューヨーク・タイムズほどではないにしても、日本のメディアとしてエライさんの失言は常に大歓迎です。番組内でも、そんな生っちょろい話ではなく、猪瀬氏なりの本音を引き出そう…そういう動きが起こります。そこで動いた大物。それは、たまたま隣に座っていた脚本家・橋田壽賀子氏。

同じ作家として、怖いモノなど何もないタイプの人間の代表として、五輪が招致できようができまいがどっちみち2020年のモノなんか死んでるから見れねーよ派の代表として、橋田先生は鋭く切り込みます。ぶっちゃけすぎた質問「オリンピックでトルコがダメになってきて嬉しいですか?」にて…!

↓橋田先生のぶっこみに、猪瀬先生も作家として全力で言葉を取り繕った!

猪瀬氏:「IOCの行動基準違反になりますので、それは言ってはいけません」

猪瀬氏:「IOCの行動基準違反になりますので、言ってはいけません(キリッ)」
猪瀬氏:「IOCの行動基準違反になりますので、言ってはいけません(キリッ)」
猪瀬氏:「IOCの行動基準違反になりますので、言ってはいけません(キリッ)」

何だこのヤンキー上がりの30代が若いヤツに説教するみたいな構造www

「お前ら、悪いことしたらアカンぞ」的なwwwww

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まぁ何にせよ、猪瀬氏が同じひっかけ問題にひっかからなかったことは幸いでした。このトークが放送される時点で「言えないよー」「言えないけど、ね?」「みなまで言わすなよー」的なニュアンスはビンビン伝わってくるのですが、この番組が海外で翻訳されることはないでしょう。よしんば翻訳されたとしても、字面だけ見れば「行動基準違反を踏まえて共演者に釘を刺した」としか見えません。猪瀬氏の成長、感じられますね。

その後、猪瀬氏は「経済効果が3兆円」「2020年に目標を持とう」という訴えをし、国立競技場建て替えなどの未来予想図を発表。さらにサッカー・ワールドカップ予選の日の水道使供給量のフリップを持ち出して、「大事な試合の間は人間の行動が予想できる」「ハーフタイムに一斉にトイレ行ったりとかするでしょ」「それに合わせて水道の供給量を調整してるんだよ、東京は!」と力強く自慢。東京の開催能力の高さを訴え、2020年に夢を持たせる視聴者プレゼンを行なったのでした。

そして、運営側だけでなくアスリートの声も届けよう…と登場したのが古賀稔彦氏。最近不祥事が連発している柔道界の信頼を回復するには、英雄・古賀の登板しかない。そんな柔道界の声も聞こえるかのようです。自身は大けがを乗り越えて金メダルを獲得。指導者としても谷本歩実という大物を育て、選手からの信頼も厚い。まさに今、柔道界が求める人材です。

ところが、そんな古賀氏がエピソードを語り出すと空気は一変します。「あれ?」「おや?」「ん?」という視聴者の心の声。その声は疑問から確信へ変わっていきます。氷山の一角の下に隠れているものは、やっぱり氷なのだという現実を追認しながら…

↓「柔道界は変態ばかりじゃねぇか」と世間の評価を固める強烈な古賀氏の抑え込み!
●試合前のメンタルトレーニング
古賀氏:「俺は自分が勝っている試合のVTRだけをひたすら見る」

古賀氏:「俺は強いんだ俺は強いんだ俺は強いんだと思い込ませて試合場に臨む」


●幼少期の砂を噛むようなトレーニング
古賀氏:「生まれつき病弱で泣き虫な子どもだった」

古賀氏:「とても柔道をやるような強気な子どもじゃなかった」

古賀氏:「じゃ根性つけよう、根性つけるためには何をすればいいか」

古賀氏:「人がやらないこと、できないことをやることで、人より根性がつくんだと勝手に思っていた」

古賀氏:「体育の授業で校庭行きますよね。座ると大体、子どもって砂とか集めちゃう。僕も山作ったんですね」

古賀氏:「他人は山を作ったら崩したりしますけど、僕はその山をこうやってつかんで…食べるんですね」

古賀氏:「人がやらないことをやる。そして、秘密特訓って人にバレちゃいけないじゃないですか昔から。バレちゃダメなんですよ!」


●幼少期のバナナの皮を噛むようなトレーニング

古賀氏:「給食と言えばですね。バナナ出るじゃないですか」

古賀氏:「大体みんな皮をむいて食べますね」

古賀氏:「それは根性がないんです」

古賀氏:「むかずして食べることによって、俺はアイツらより根性があるんだと」


●幼少期の梨の芯を噛むようなトレーニング

古賀氏:「今の梨は過保護なんですよ」

古賀氏:「昔の梨って、芯ってめちゃくちゃすっぱかったんですよね。みんな芯が残れば捨てますよね」

古賀氏:「そういうの見るとすぐスイッチ入っちゃうんです僕は」

古賀氏:「あいつらは梨に負けてる、と」

古賀氏:「子どもの頃って何でも純粋に勝負しちゃうんです」

古賀氏:「自分がすっぱいと感じたら、梨に負けたことになる」


●幼少期、苦杯を舐めた相手
古賀氏:「唯一僕が勝負に負けた相手っていうのが、友だちが来いよって言って、みかん畑に連れて行かれて」

古賀氏:「夏だったんですけど、セミを捕るわけです。その子がそれをカプッと食べるんです」

古賀氏:「唯一それを見たときに、これは出来ない、と」

古賀氏:「(友だちは)お前に出来ないことを見せてやる的な雰囲気でした」

古賀氏:「それを食べたその子を見た瞬間に、ものすごく怖くて。そのみかん畑を思いっ切りダッシュで走って逃げて、それ以来その子とはできるだけ会わないように」

古賀氏:「梨の芯を捨ててるのを見るとスイッチ入っちゃう」
福田氏:「エレベーターに乗るとスイッチ入っちゃう」
U氏:「カラオケに行くとスイッチ入っちゃう」

柔道界スイッチ入りやすすぎだろwwwwwwwwwwww

スイッチをパチッとやったとき、どっちもONみたいなwwwwwww


↓一般視聴者からも「これは新たな柔道界の不祥事ではないのか?」と指摘が!

古賀氏:「人がやってないことをやりたくなる」
福田氏:「人がいないところでやりたくなる」
U氏:「ヤリたくなる」

そこを、グッとこらえるのが、武道で鍛えた心の強さなんじゃないかとか、細かいことをガタガタ言うんじゃない!

黙れ、一般視聴者!

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このトークを見つめる周囲のアスリートたちは、完全に古賀氏に負けていました。マラソンの千葉真子氏(世界選手権銅)、競泳の立石諒氏(五輪銅)、体操の池谷幸雄氏(五輪銀)たちのひきつった笑顔。「うわ、キモっ!」と言いたげな目。これが金と銀以下の差。金を取る男の凄まじさをアピールした古賀氏は、柔道界のキッツーーーな感じをアピールすることに大性行。決してU氏(※上村などの苗字だということでお願いします)が特別なわけではないことを世間に知らしめます。

その後、番組では池谷幸雄氏が「体操選手は高いところから何度も着地するので脱腸になりやすい」などの職業上の秘密を明かします。しかし、古賀氏のやる気スイッチに比べれば大した話ではありません。古賀氏はその後も好き勝手に話しまくり、最終的なオチが「柔道部より剣道部のほうがクサイ!」に落ち着く本当にどうでもいい話など、古賀稔彦ここにありを知らしめました。

こんな変た…変じ…変し…変わった人が救世主のごとく期待感を集める柔道界は大丈夫なのか。一体全体どうなってるんだ。五輪招致に逆に悪影響なのではないかと心配する世間。しかし、古賀氏はちゃんと仕事をしていました。まだ本人の中で勢いが加速する前に、未来の子どもたちにちゃんとメッセージを送っていたのです。そういうオトナの仕事をしたうえで、時間があったので梨とかバナナとかの話をしていたのです。

ホッとしましたね!!

よかったですね!!

↓それではお聞きください!コチラが古賀稔彦氏から未来の子どもたちへのメッセージです!
古賀氏:「(私が伝えたいのは)ノーパンの素晴らしさです!」

古賀氏:「私、柔道着、下ありますよね。この下、別にはいてもはかなくてもいいんですよ」

古賀氏:「僕らのときにはほとんどノーパンが多いですね」

古賀氏:「今はちょっとシャレっ気が出てきて、スパッツとかはく選手が多いんですけど」

古賀氏:「私はぜひこの番組に出させてもらって、子どもたちにノーパンの素晴らしさ、意味を教えてあげたいなと」

古賀氏:「医学的にも、物理的にも、私の中では二通りあるんですね」

古賀氏:「まず医学的には、ゴールデンボール、みなさん男ならふたつあると思うんですけれども、スパッツで圧迫してしまうと体温が上がり、激しい運動をしていくと熱がこもってしまうんですよ。血液の流れも悪くなって、非常に体調面にマイナスがある」

古賀氏:「もうひとつ、(スパッツなどをはくと)ゴールデンボールが一か所に集まるんですね。固定されてしまうんですよ、キュッと」

古賀氏:「そうすると、柔道の技には内股というのがあるんですけど、股間を跳ね上げる技があるんですね。一か所に集まってるところに一発で(跳ね上げる足が)当たってしまうと、2個とも割れてしまうんですよ」

古賀氏:「押さえつけてないと、1個は逃げられるんですよ!」

古賀氏:「私は今日は家から、下はこの格好(柔道着)でノーパンで来ましたからね」

柔道界wwwwwwwwwwwwwwwwwwww

ノーパンだと柔道着の横からゴールデンボールがちらりと露出しちゃうだろwwwwwwwww

そんな格好でカラオケ屋行ったら大変なことになるwwwww

誰だよ、この大事な時期に英雄を呼んだのwwww逆効果www

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