01:02
肩の荷が下りた気持ちです!

ついに出ました日本プロ野球新記録シーズン56本塁打!そして記録更新の57号!長い間暗黙の了解として守られてきた聖域の壁をぶち破り、光を射しこませるかのような大アーチ。神宮球場に駆けつけた大観衆は、ひいき球団がどちらということではなくみな一様に記録更新への記録を高め、大声援を贈りました。そして大いに沸きました。9月15日は、日本プロ野球にまた新たな歴史が刻まれた慶日となったのです。

それにしても過去の挑戦者を包んだ、あの淀んだ空気は何だったのでしょう。世界のホームラン王・王貞治氏が作ったシーズン55本塁打という大記録。この記録を破らせまいとして、日本球界は躍起になってきました。バース、カブレラ、ローズ…3人の強打者がこの記録に挑んだ際は、四球攻めなどつまらんことも繰り返したもの。

今思えば、140試合制の1964年に作った55本の記録が、130試合制の1985年に54本にまで迫られたとき、心の中では負けを認めた部分があったはず。しかし、負けを認められるほど、日本プロ野球はまだ成熟していなかった。偉大な王の記録を破れられることで、日本の野球までもが敗れてしまうかのような錯覚があったのかもしれません。ほかの記録ならともかく、王の記録だけは破らせてはならぬ…そんな心の拠り所でもあったように思います。

しかし、今はもう違います。

あれからさらに歴史を重ねた日本プロ野球は、WBCの舞台で世界一にも二度輝きました。そのときチームを率いていたのは、ソフトバンクホークスという強豪球団を作り上げ、監督としても歴史に栄光を刻んだ王貞治氏。世界のホームラン王は、単にホームランを打ちまくったアスリートではなく、一流の指導者として、日本プロ野球界を牽引するレジェンドとして、そして何より業界の良識を体現する名士として、そこにいました。もはやホームランの記録云々で傷がつくような存在ではありません。それに本丸である「通算868本塁打」は永久に誰も破れない気がしますし。

そして、イチローという新たな伝説の存在。日本プロ野球が生んだ最高のバットマンを問われたとき、挙がる名前はもはや王ではなくイチローではないでしょうか。日本で頂点を極め、アメリカでもまた頂点を極め、樹立した記録の数々。通算4000安打という大台をも踏み、2004年にマークしたシーズン262安打という大記録は世界にイチローの名を轟かせるものでした。

そんなイチローの栄光の傍らにあったのは、過去の大記録を守ろうとする躍起さではなく、新たな挑戦者の誕生に沸き、それをきっかけに一層過去への敬意を強める温かい気持ちでした。日本人がどうとかアメリカ人がどうとかオランダ人がどうとかではなく、かつての偉大な野球人を新たな野球人が超えていくことへの喜びを感じられること。それが記録の持つ意味であり、価値なのではないでしょうか。あんなにスゴかったアイツよりスゴいコイツは、本当にスゴイなぁ!という目安としての。

「記録は破れらるためにある」と言います。永久に破れない記録を愛でるだけじゃ面白くないですよね。化石や遺跡よりも今ここにある奇跡を見たい。それが人情。これで聖域はなくなりました。パ・リーグには、日本記録を更新したバレンティンでも31本しか打てなかったクソボールで48本ものホームランを放った中村剛也もいます。新たな挑戦者が風を吹き込み、「コイツはスゴいバッターだな」「でもコイツよりスゴい王はスゴい人だったんだな」「さらに上のバレンティンはどエライヤツだな」と、今日のような興奮をまた味あわせてほしいもの。

そのときの興奮をより大きくするためにも、まずはなるべく高い壁…シーズン60本塁打、いや70本塁打の大台を目指して、最後まで打ちまくってほしいものですね!

ということで、「セ・リーグほかに話題ないねん」という本音はグッと喉の奥に隠しつつ、バレンティン選手の日本プロ野球新記録シーズン56&57本塁打についてチェックしていきましょう。


◆パでは田中がセではバレンティンが、投打で大記録を達成した一年!

それにしても今年は投打によくバランスの取れたシーズン。セ・リーグではバレンティンがホームラン記録を達成していますが、一方パ・リーグでは田中将大が連勝記録をマーク。一方的に打てるとも、一方的に飛ばないとも言えないいい塩梅となっています。

春先にはミズノ社でも連日のように「戻しすぎた原因は何か?」「今からコッソリごまかす方法」「加藤が悪いのかミズノが悪いのか」などのテーマで反省会が開かれたことでしょうが、結果的にこれでOKだったのではないでしょうか。今後の挑戦者のことを考えても、あまりコロコロ変えないほうがスッキリしますからね。

この日も神宮球場は立ち見客が出る超満員。ヤクルトファンはもちろん阪神ファンも目の前での記録更新に期待感を募らせています。すでに「2位」と「6位」でシーズンがほぼほぼ終了した両チームだけに、むしろ勝負より記録という空気も漂います。

ごくごく少数の意見として、メジャーでは大したことなかったバレンティンに記録を破られるなんて…という声もあります。ありますが、こと阪神さんに関してはそういう邪念は一切ありません。かつてランディ・バースが記録更新を阻まれたときの悔しさを誰よりも知るのが阪神。ここはフェアに勝負する…そんな気概が満ち満ちていました!

↓そして迎えた2013年9月15日ヤクルトVS阪神戦、バレンティンの第1打席!ついに56本目が飛び出した!


N:「飛んだなー」
F:「飛んだなー」
N:「やっぱりメジャーと日本での水に合う合わないはありますよね」
F:「あるな。それは確実にあると思うわ」
N:「どっちがいいとかじゃないですよね」
F:「ない。それは断言できる」
N:「シロクマって、北極では最強じゃないですか」
F:「間違いなく最強だな」
N:「でも砂漠では、かなり戦力落ちますよね」
F:「熱いしな。最低でも半減だろうな」
N:「砂漠でシロクマがヘロヘロだったら弱いのかと」
F:「それはシロクマの本質をわかってないな」
N:「やっぱり自分にあった環境ってのがまずは大事なんだなと」
F:「その選手のよさとかじゃないからな。環境は」
N:「ですです」
F:「環境は選手がどうこうできないもんな」
N:「ですです」
F:「砂漠でヘロヘロだったから北極でのランクも下がるってのはヘンだよな」
N:「ですです」
F:「ま、バレンティンはメジャーが不向きのタイプなんだろう」
N:「アーチをえがけ〜♪」
F:「GO!バーレンティン♪」

王貞治/世界のBIG1〜王貞治メモリアルDVD

価格:5,000円
(2013/9/16 00:45時点)
感想(0件)




その歴史に立ち会った投手、阪神タイガース・榎田大樹。記念の一発を浴びたことで、すでにこの時点で野球史にその名を刻みはしました。しかし、これだけでは弱い。この時点でヤクルトは126試合目。まだバレンティンは18試合80打席ほどを残しています。いずれ記録が更新されるのは確実。もし、70本とか打つようなことがあれば、10年後のダイジェスト映像では「56本目」と「70本目」のどちらが使われるのでしょうか。

自分がもう一回対戦するチャンスがあるのか?そんなフワフワした未来に期待していいのか?今できることをすべきではないのか?そんな想い。今日この日を70本目以上のハイライトにするには、もう一押しが必要だ…プロとしての誇りは榎田を勝負に向かわせます。そして、見事にこの日をより印象付け、歴史に自らの名を刻むことに成功したのです!

↓2013年9月15日ヤクルトVS阪神戦、バレンティンの第2打席!1試合2発で一気に57号到達!


N:「飛んだなー」
F:「飛びすぎだろー」
N:「これアジア記録らしいっすよ」
F:「まぁ日本記録だし、当然アジア記録になるべきだよな」
N:「何が影響したんすかねー」
F:「環境以外にってことでか?」
N:「もちろん環境第一ですけど、それ以外で、ですよ」
F:「まぁ指導法だろうな」
N:「ははぁ、コーチですか」
F:「お前、メジャーで何か学んだか?」
N:「いや…特には…」
F:「俺もだよ」
N:「メジャーの指導力不足…?ですかね?」
F:「俺はそうにらんでる」
N:「ははぁ…素材を活かせない系の」
F:「手のかかるのはダメだな」
N:「僕ら結構繊細ですからね。メンタル含めて」
F:「獲って出しそのまんまだけなんだよな」
N:「向こうでやってけるのは」
F:「たとえばフグ。これ獲ってすぐ食うか?」
N:「いや、専門の技術者がさばきますね」
F:「そこがインポータントだよ」
N:「獲って出しただけじゃ客が死にますからね」
F:「そのとき、責任はフグにあるのか?出したヤツにあるのか?」
N:「フグには…責任ないですね…」
F:「俺もそう思う」
N:「バレンティンもフグだと」
F:「俺はそうにらんでる」
N:「何でもかんでもメジャーが頂点と思うのは浅いっすよね」
F:「日本の細やかな指導があって花開く才能もあるからな」
N:「ですです」
F:「ま、フグは日本で高級魚である…それが現実だな」
N:「アーチをえがけ〜♪」
F:「GO!バーレンティン♪」

動じない。 [ 王貞治 ]

価格:1,260円
(2013/9/16 00:50時点)
感想(2件)




試合はもはやバレンティン祝賀イベントの様相。9-0でヤクルト大勝というゲームだったにもかかわらず、多くの阪神ファンも席に残り、ヒーローの登場を待っていました。試合後のお立ち台ではその様子に対して「ヤクルトファンも阪神ファンもすべての打席で声援を贈ってくれたことに感謝します」と喜びます。感謝を原動力に活躍をつづける誠実な人柄が、ファンからも愛される所以か。

もう確実となったセ・リーグでの3年連続本塁打王は、王貞治氏以来の快挙。55本塁打超えだけでなく、月間18本のプロ野球記録や、規定打席未到達での本塁打王など、ホームランに関する幾多の記録を作ってきたバレンティン。この選手なら、長らく閉ざされてきた聖域を開け放ってもいいだろう…誰もが納得の記録更新でした。

↓歓喜のヒーローインタビューでは「数字は神が決めるもの」と名言を残した!


N:「言うなー」
F:「言うなー」
N:「なかなか言えないっすよね」
F:「まぁ、俺も数字にはこだわりないけどね」
N:「意外っすね…」
F:「数字ってさ、アテになんないじゃん」
N:「はぁ」
F:「たとえばバレンティンがだよ、昨日ケガしてたら」
N:「シーズン棒に振るレベルのヤツを?」
F:「そしたら記録更新できないよな」
N:「まぁできないっすね」
F:「その時点ではさ、56本以上打つの確実だっていう現実があるじゃん」
N:「はぁ」
F:「でもケガした時点で、55本止まりになるじゃん」
N:「はぁ」
F:「それでオフに数字は55本ですって言われたらどう思う?」
N:「いや僕は、そうですねーって感じですけど」
F:「違う違う」
N:「ダメですかね…」
F:「そこまでいってるものが数字次第で減ったり増えたりするってヘンじゃん」
N:「はぁ」
F:「ある程度確実なものは、見込みで盛り込んでかないと」
N:「数字には左右されずに、ですか?」
F:「そうそう」
N:「出来高とかあんま条件つけるな、と」
F:「やったらいくらじゃないんだよ。やりそうだからいくら、なんだよ」
N:「ははぁ」
F:「ピカソが絵を描いてるとします」
N:「描いてます」
F:「それを描いてる途中に買おうと思いました」
N:「買いたいです」
F:「出来栄えを見てから1億円にするか3億円にするか決めたいですと言いました」
N:「言いました」
F:「ピカソは何と思うでしょうか?」
N:「ちょっとカチンきますかね…」
F:「俺もそう思う」
N:「結果見てから値段変えるんじゃなく、最初から満額で来いと」
F:「それが結果的に数字も上向きにさせると俺は思う」
N:「人間関係は信頼ベースですもんね」
F:「そのときピカソはこう言うね『数字は神様が決める』と」
N:「何かカッコいいっすね」
F:「だろ?」
N:「アーチをえがけ〜♪」
F:「GO!バーレンティン♪」


↓バレンティン選手!日本プロ野球新記録おめでとうございます!

N:「やっぱ規格外っすねー」
F:「日本人とは何もかんも違うな」
N:「黒かったり赤かったりしませんもんね」
F:「翼とかないしな」
N:「アーチをえがけ〜♪」
F:「GO!バーレンティン♪」


↓バレンティン選手のお母さんもおめでとうございます!


N:「お母さんソックリっすねー」
F:「お父さんは…似てないな」
N:「むしろお父さんバースにソックリっすね」
F:「バースにソックリだな」
N:「運命的っすね」
F:「これが歴史だな」
N:「アーチをえがけ〜♪」
F:「GO!バーレンティン♪」

オーナーズリーグ07 Fレジェンド FLEバース 阪神タイガース【中古】

価格:2,600円
(2013/9/16 00:51時点)
感想(0件)




やっぱりホームランは野球を盛り上げる素晴らしい花!目指せ70本!