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素子は後世のために自分の経験を伝える!

僕のパソコンには「素子」というフォルダがあります。素粒子とかそんなモノではなく、非常に悲しい、女の情念が詰まったフォルダです。それは100年先まで鎮魂の義務を日本国民に背負わせる、厄除け大仏の残骸のようなもの。この世の悲しみを受け止めつづけたオンナが確かにいたことを示す民間伝承です。

●ソウル五輪でメダルを獲るために男と別れ、バレーに青春を捧げるも、本当に青春を全部捧げてしまい(しかもメダルは獲れず)、当時のことを振り返りながらテレビでプリンセス・プリンセスの「M」を熱唱
●ドッキリ番組でニセ合コンをセッティングされたところ、年下の貧乏男子に「お金はダメ!お金を渡すと男の人はダメになる」と持論を講釈しながら、何万円分もの商品券を渡す
●社交ダンス番組でキレイな自分を表現するつもりが、どういうわけかパートナーの男性ダンサーを持ち上げる荒技を披露
●テレ東の番組に出演したところ、大橋アナから「大林さんだって結婚できますよ!」と根拠のない励ましの言葉をいただく
●「おブスな芸能人を美女に変身させる」との触れ込みの企画に登場し、各界のカリスマの手を煩わせるも、真っ白く塗りたくっただけの素子が完成
●整形外科医に「217万円で松たか子になれるよ」と言われたが「身長だけはどうにもならないね」と匙を投げられた
●身長がデカすぎるため苛められた小学生時代、母親は「あなたは普通の人とは違う。自分の特技を見つけなさい」と励ましてくれたが、中学三年生で身長が180センチを超えると、母親は「成長を止めるクスリ」を病院に探しに行った
●番組の企画で男子大学生とデートした素子は、服・高級焼肉などをさんざん貢いだあげく、番組を忘れてホテルに連れ込みそうになる
●「素子のおっぱいを見せてもらう」というおっぱいバレー的な企画で、「この程度のおっぱいなら5000円で」とリアルな金額交渉をされる
●「背の高い女性が好き」という話だったのでスリムクラブ真栄田さんと合コンをしたが、「喫茶店で温かい飲み物を注文したらマグマが出てきた」と評され合コン失敗
●バレー大会の告知のためにジャニーズの若手「SexyZone」とミニドラマで共演するも、話の内容は「デカすぎてモテない素子をどうにかする」という自虐ネタで、無駄に「キリンお化け」呼ばわりまでされる雑な扱い
(ちゃんと読んでます?)
●最新のクルマをレポートする番組で、「私は身体が大きいので大きいクルマがいいです」と言ったところ、日本の道路は走れない鉱物輸送用のトラックをオススメされる
●全国の独身女性1万人へのアンケートから明らかになった「結婚できない女性の条件20」のうち、14項目に当てはまった素子は「結婚できない女性芸能人第1位」の座を獲得。江角マキコさんから「(これまでの男たちは)大林さんに集まってたんじゃない。お金に集まってたんです」と強烈なスパイクを浴びせられる
●素子を中谷美紀に変身させるというカリスマメイクアーティストが登場。今度こそはと期待すると、カリスマは医療用のテープを取り出し、素子の顔面にペタペタ。医療用なので12時間くらい保つという高性能テープで、顔面土木工事を行なった素子が完成
●写真週刊誌にホテル御曹司とのゴルフデートを激写された素子。当然と言えば当然だが、相手の経営するホテルにも2泊する「ホテル泊熱愛」で世間を騒然とさせる。いっちょ前に熱愛謝罪会見まで開くも、4、5回飲んだ程度の関係
●バレーボール・ロンドン五輪世界最終予選の告知番組に出演した素子。ショートコントの一部ではあるものの、「若い男に長い首をまきつけて絞め殺す」「若い芸人を見ると興奮して毛穴から緑色の汁を吹き出す」「朝起きるとクチからオッサンの匂いがする」などの地味にクリティカルヒットする悪口を次々に浴びせられる
(いつも同じだと思って読み飛ばしてるでしょ?)
●淡路島のホテル御曹司と交際中と噂の素子は、淡路島観光PRの一環として行なわれた「はも道中」なるイベントに参加。「洲本温泉女将の会」の一員として甲斐甲斐しく働くも、ニュースでは特に有名人として紹介されることもなく、単に「デカイ女将」が見切れただけ
●自称身長176センチのBerryz工房・熊井友理奈さんと共演。デカイことでの悩みなどを大いに語り合うも、視聴者は「やはり問題は身長じゃなかったんだ」という現実を再確認。しかし素子は諦めきれない夢を抱き締めて、デカモニ再結成を熊井ちゃんに持ちかける
●ワイドショーでお噂のホテル御曹司との交際がホットな素子。お相手の経営するホテルが「海月館」ということもあって、素子はテレビでクラゲ好きを猛アピール。クラゲのヌルヌルした口に指を入れながら「あー!あー!」「気持ちイイ!」「何このヌルヌル感!」などとエロティックな嬌声を上げる
●クリスマスなのに彼氏がいない女性芸能人を集めた番組で、飢えた素子は「クリスマスはもちろん、やっぱり年が変わった瞬間は交わっていたい」と大胆発言。その年のクリスマスを諦めるのは「当日」などと年末年始に賭ける執念を見せた
●テレビの人生相談番組に出演した素子は、「おばさん何言ってんの?」「一生、独身でいなさい」などの身もフタもないアドバイスをもらう。ついには11歳のはるかぜちゃんにまで「目の前にいる相手は自分の鏡って言葉があります(ω)」「まず自分が変わらなきゃいけません(ω)」と人生ごと立て直す感じのアドバイスをいただく。リアルな目線は素子が上でも心の目線は素子が下
(ちゃんと読んでる人はコメント欄でラモスの話でもしてください)
●スマップとコントで共演した素子は、スーパーお金持ちの彼女役を演じ、家具屋で高額のお買いものをする芝居を披露。しかし、お金持ちの彼女ではなく、「新しい女装家」「女装した大林素子」「タンス」などと見間違う人が続出。演技力よりもスケール感を評価される結果に
●さまざまな年齢層の女性タレントが集い結婚・恋愛話をするという企画のテレビ番組に出演した素子。共演者がウェディングドレス姿で集っている中、「あれ?カーテンが動いているな」と思ったらウェディングドレス姿の素子だった
●未婚芸人として仕事をしているつもりが、もはやその辺は既定路線ということで世間の評価も固まり、ついに「結婚できないことは大前提として迫りくる孤独死という現実とどう向き合うか」というテーマでの番組出演オファーが届く

前回の記事でお伝えした通り、素子は完全に結婚を諦めました。46歳、もはやあれこれ考えてもしょうがない年齢。平均寿命的にも折り返し点はすぎています(※一般的に体長の大きな生命体は寿命が長い傾向にあるので80年を平均とするのが適切かは不明だが)。まさに「黄昏流星群」の世界観。悶々とした老後を迎え、過ぎ去りし情熱の日々を懐かしむことだけが、素子に残された余生です。

しかし、素子は無為に死を待つほど消極的な人物ではありません。積極的な大人物です。SF映画でよくある場面をイメージしてください。地球最後の人間が、人類の希望を託して自らの遺伝子情報を宇宙に送り出すシーン。素子はそんな心境で、自らの経験を後世の人間に伝えようとしているのです。いつか私の代わりに幸せをつかむ未婚者が生まれると信じて。

素子自身は結婚を諦めたとしても、素子につづく者がいる。もし素子が悲しみに負けてしまったら、世の未婚女性はどこを目指して進めばよいのかわからなくなってしまう。「目印」としての自覚。たとえ未婚でも、人生を謳歌できることを素子は示そうとしています。なるべくなら、この道に迷いこむ者が一人でも減るように、自らの経験を各地で広めながら…。

あなたが見た素子は今日も笑っていましたか?

どうかその精一杯の笑顔、褒めてやってください。

ということで、素子が自らの半生を賭して悟った「結婚するためには邪魔となるもの」を、14日のテレビ朝日「しくじり先生 俺みたいになるな!!」からチェックしていきましょう。


◆「しくじった」人が「俺みたいになるな」と教える番組です!

ただいま開催中のグラチャンバレー。素子は主にコートサイドレポートの仕事をしています。僕はその姿に寂寥たる想いを抱きました。素子は一言も漏らしませんが、心には冷たい風が吹いていたはずです。何故私がコートサイドに下り、解説席には竹下佳江が座っているのか、と。

彼女は五輪でメダルを獲った。私はメダルを獲っていない。彼女はプロ野球選手と結婚した。私は誰とも結婚していない。彼女の旦那は2000万円給料を下げられたけど、まだ来年も年俸2000万円で雇ってもらえる。私は通り過ぎた男たちに都合2000万円くらい渡している。すべてを手にした彼女と、すべてを逃した私。そして今、解説者という仕事までも彼女に奪われようとしている。

同じようにバレーに人生を捧げながら、竹下さんのようにメダルも恋愛も手にする人はいる。その差、その違い。素子は後世の人間のために、自らの半生を分析します。正解はわからないまでも、不正解だけは伝えようと、今、クソ長い教鞭を握ったのです…。

↓しくじり先生としてスタジオに登場した素子は、若手モデル・アイドルらに殺伐とした授業を始めた!
素子:「名は体を表す 大林素子でございます」

生徒:「ワー パチパチパチパチ」

素子:「今日は私が過去しくじったことを、みなさんには体験してもらわないようにということで、授業をさせていただきたいと思います」

何かキャッチフレーズみたいなのできてるなwww

もっとアイドルっぽく「もとこのモー、戻れないよー、もとこのトー、時は流れるー、もとこのコー、これが現実ー、名は体を表すジャンボなひとり者・大林素子46歳です!」みたいに作り込むのはアリかもしれない!

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素子は水沢アリーさん、菊地亜美さん、村井美樹さんなど美女が居並ぶ生徒たちにオリジナル教科書を授けます。講師紹介のページには、フォトショップで美しく加工された素子の宣材写真。しかし、記載されたデータ群は加工を許さない、剥き身の刃物のような鋭さだったのです。

↓「1%未満」という数字を持ち出し、現実を問いかける素子!
素子:「しくじりの数字、1%未満というのがあります。これは何の数字でしょう?」

生徒:「先生が結婚できる可能性!」

素子:「あー、可能性ですか。じゃあ次のページを見てみましょう」

生徒:「オイ!何で当てちゃうんだよ!」

素子:「可能性と言いますか、独身40代女性が結婚できる確率が1%未満となっております!」

素子:「右側にその割合が出ているんですが、平成12年の45歳から49歳の女性の未婚者の割合が6.3%。10年後の平成22年、この人たちが55歳から59歳になったときの未婚者の割合が6.5%」

素子:「ということは、ほぼ変わっていないんですね!0.2%増えてますけど、(調査時のアンケートに答えをちゃんと)書かない人がいるので増えていると」

素子:「ですから、私46歳なので、結婚できません!はい、しくじりました!」

生徒:「(爆笑)」

生徒:「そんなことないよー(気休め)」

生徒:「先生は結婚願望あるのー?(セカンドレイプ的な確認)」

素子:「あります(哀)」

寂しくったってー、悲しくたってー、テレビの中では平気なの!

だけど、涙が出ちゃう!女の子だもん!


身を切るようなデータを読み上げる仕事をこなす素子に、水沢アリーさんなどは「私は結婚願望あるよー」「まだ23歳だしー」などの容赦ない言葉を浴びせます。しかし、素子は決してひるみません。素子は「私だってお前くらいの年のときはアイドルだったんだよ」「女の旬は短いんだよ」「黙れ量産型ローラ」という静かな憐れみを顔に浮かべながら授業を続行します。

そんな中、生徒の中でも一番素子ロードに乗っている34歳の村井美樹さんが、現在の夢を「もう少し仕事を頑張ること」と語った瞬間、素子のロングアンドワインディング教鞭が鋭く風を切ります。「あー、結婚できませ〜ん。残念でしたー」と突き放す素子。これが、素子の教えその1なのです!

↓素子は自身の半生を振り返りながら、夢と結婚の両立は不可能と断言!
素子:「夢が(私の結婚の)邪魔をした」

素子:「この年表は私の例なんですけど」

生徒:「うひゃひゃひゃ」

生徒:「おもしろーい」

素子:「これが私の夢年表。大きな交際歴はここに書いてあります。ソウルオリンピックに出るために夢を取って彼氏と別れました。バルセロナオリンピックに出るときも集中するために彼氏と別れました」

素子:「そして現役を引退して、同棲という初めての体験をさせていただき、その彼氏が泥棒だったという…」

素子:「夢を追ったから、恋を捨てたんです」

<大林素子 夢年表>
●1985年:高校在学中に全日本代表初選出
●1988年:ソウルオリンピック出場。彼氏と破局
●1992年:バルセロナオリンピック出場。彼氏と破局
●1995年:イタリア・セリエAと契約。アトランタ五輪前に彼氏と破局
●1996年:アトランタオリンピック出場
●1997年:現役引退。初の同棲をするも、彼氏に30万円盗まれ、破局
●2000年:ドラマで女優デビュー
●2001年:つんくプロデュース「デカモニ。」でアイドルデビュー
●2006年:舞台初出演

アイドルとか女優とか五輪とか、夢は順調に叶ってるんだけどね!

夢だけ叶ってるんだね!

大きな私の小さな恋

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「もし彼女が五輪出るから集中したいって言ったら、終わるまで待つよな…」というボンヤリとした感想。しかし、そんな異論を挟み込む余地は素子授業にはあり得ません。素子は次々と各方面の調査結果を読み上げ、「自分のことに時間を使うと結婚できない!」「仕事に打ち込むことをやめた人だけが結婚できる!」と経験に基づく持論を展開。

↓素子の教えその1:「結婚したいなら夢を捨てろ」
素子:「みなさん、リピートアフターミー!結婚したいなら夢を捨てろ!」

素子:「はい!」

素子:「もう一回いきますよ!結婚したいなら夢を捨てろ!リピートアフターミー!」


生徒:「結婚したいなら夢を捨てろ(棒)」

素子:「はい素晴らしい!イェイ」

言葉はリピートしてね!

でも生きざまはリピートしないで!

それが素子の願い!


さらに素子は新たなデータを読み上げます。独身女性の利点とは何かを調査したアンケート。そこには「広い友人関係を保ちやすい」などの回答が。しかし、考えてみてください。友だちと遊んでいる時間は、結婚に向けての前進があるでしょうか。友だちと遊んでいる間は一歩も前進しませんよね。もし7人の友だちと毎週遊ぶ約束をしたら、何曜日にデートの予定を入れればいいのでしょうか。そう、これが素子の教えその2。みんなで復唱しましょう!

↓素子の教えその2:「結婚したいなら友だち捨てろ」
素子:「結婚したいなら友だち捨てろ!いきますよ!リピートアフターミー!」

素子:「結婚したいなら友だちを捨てろ!ハイ!」

生徒:「結婚したいなら友だちを捨てろ(棒)」

素子:「はいよくできましたー」

生徒:「最低だよこの授業!」

言葉はリピートしてね!

でも生きざまはリピートしないで!

それが素子の願い!


スタジオの女生徒たちにも「友だちと縁を切れ」と迫る素子。一見すると非常に過酷な要求です。しかし、よく考えてみてください。植物が枯れかけているとき、すべての枝を守ることができるでしょうか。腐りかけた枝や、成長を阻害する枝は切り落とすのではないでしょうか。大きく育つには不要なものを切り捨てる覚悟も必要なのです。さぁ、どんどん切り捨てていきましょう!

↓素子の教えその3:「結婚したいならシューマッハはやめておけ」
素子:「私の理想の男性、ミハエル・シューマッハです」

素子:「やっぱり自分の好きな容姿とか、声質とか…声フェチなので、すごいシューマッハの声がいいんですよ」

素子:「で、高収入」

素子:「自分の夢も追わせてくれる」

生徒:「シューマッハさんは結婚してないんですか?」

素子:「して、子どももいます」

素子:「ムリなんです。だから、そういう(シューマッハみたいな)人を探してる…」

<参考:ミハエル・シューマッハ氏のインタビュー動画>


道端ジェシカ:「理想高すぎるよ」
あびる優:「どこかで妥協しなきゃ」
鈴木保奈美:「F1関係はオススメできないかな」
クルム伊達公子:「Fポンで探しなよ?」

世の女性たち!今すぐ理想を捨ててください!

シューマッハは諦めてください!

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いかがでしたでしょうか、素子の教えは。夢、友だち、シューマッハ。この3つを捨てることが結婚への正解ルートなのです。この3つに比べれば、一番最後にチョロッと出てきた一般男性100名によるアンケート調査の結果など些末なこと。たかだか100名中85名が「素子が結婚できないのはデカいから」と回答しただけにすぎません。つまり、残り15名はサイズなんて気にしていないのです。必要な人間はたった1人。夢・友だち・シューマッハを諦めれば、必ずその1人は見つかるはずなのです…。

↓特にシューマッハは今すぐ諦めてください!

ミハエルを諦めてすぐラルフに再挑戦するのも不可です!

「18歳以上の男性」程度までゾーンを広げていきましょう!



世の未婚女性のみなさん!ここにも18歳以上の未婚男性はいますよ!