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開会式、楽しませてもらいました!

7日、ついに開幕したソチ五輪。僕は開会式の様子を大きな注目をもって見つめていました。6年後、東京でコレをやる。そのときの参考とするためにです。東京のセレモニーを作る前に五輪の開会式を見られるのは、ソチを入れてあと3回。

そのうち1回は韓国・平昌なのであまり参考になりそうもありません。どうせカンナムスタイルとかでしょう。ブラジル・リオもどこまで参考になるかはわかりません。彼らは一年中お祭りしているようなフシがあります。ラモスを見ているとわかります。毎日パーティーみたいなアフロじゃないですか。そもそもの方向性が違うのです。

普段はしかめっ面した地味な人々が作り上げるソチのセレモニーこそが貴重な学びの機会。今、東京が見ておくべきものです。たぶん、つまらんと思います。ロンドン五輪のように「お金を取れる」エンターテインメントにはならないでしょう。だからこそ学びがあります。「下手くそながらも、どうやって軟着陸するか」という点において、ソチは大いに参考になるはずです。

残された時間は多くありません。6年なんてあっという間です。しかも2年後にはリオ五輪の閉会式で、軽めのお披露目セレモニーをやらないといけないのです。二階建てバスに乗ってベッカムがやってくる…みたいなヤツです。そこで、ちゃんと「面白そう」なものをできるのか。最悪、「特に面白くもつまらなくもない」レベルで止められるのか。

競技運営やらホスピタリティーに関しては、もはや準備は必要ありません。大丈夫です。関係者の止まるホテルのトイレが、何故か個室に便器が2つ並んでいたりとかはしません。カーテンレールが自然に落ちたり、割れたガラスが散乱していたり、部屋のおかしなところにコンセントがついていたり、設計&施工ミスだらけだったりはしないのです。

東京五輪の不安はセレモニー、その1点のみ。

ソチのセレモニーを参考に、まずは及第点を取りたいものですね。

ということで、7日にNHKが中継した「ソチ五輪・開会式」からセレモニーテクニックを盗んでいきましょう。


◆ソチなら真似できそうだ!子ども、光と炎の演出、そして伝統の踊り!

フィシュト・オリンピック・スタジアム。4万人を収容する今大会のメイン会場です。コンパクトな大会運営の中核を成すオリンピックパークに悠然と立つ競技場は、将来的には2018年ワールドカップでの会場ともなる場所。ロシア・スポーツの新たな聖地です。

会場の入りは8割といったところでしょうか。じょじょに席は埋まっていくものの、五輪の開会式には珍しい「空席」も見受けられます。中央付近の大きな空席は選手たちが座る場所だそうですが、2階・3階の空きは少し寂しい感じもします。

空席も含め、各座席にはセレモニー演出の一部となるメダルが。どうやら、電子制御で自在に光らせるもののよう。セレモニー中には、その光を操作して赤・白・青のロシア国旗をスタンドに描いたりしていました。

↓ソチ五輪から学ぶセレモニーテクニックその1:「客席を光のキャンバスに変えろ」

これは日本のほうが先進国だぞ!

僕もももいろクローバーZのライブで自前のペンライト持って4時間振ってますからね!

電子制御ペンライトで各国の国旗を描いたりしましょう!


オープニングVTRは、ロシアのキリル文字を一文字ずつ読み上げながら、「スプートニク」だの「ロシアバレエ団」などの自慢をしていきます。「かるた式自慢大会」。さしずめ日本なら「ふ…富士山(世界文化遺産)」「す…寿司(世界文化遺産「和食」の代表)」「さ…佐村河内守(全聾の天才作曲家・現代のベートーベン)」とかやればいいのでしょうか。50文字分の自慢くらいなら何とかなりそうです。

そして、このセレモニーはロシア語で「愛」の名を持つ少女が案内役をつとめ、ロシア建国の歴史を神話の時代からなぞっていくとのこと。日本でやるなら、福原愛ちゃんがイザナギ・イザナミの紹介をするみたいなことでしょうか。違いますかね。大塚愛でしたかね。違いますね。

↓ソチ五輪から学ぶセレモニーテクニックその2:「困ったら子ども出せ、そして飛ばせ」


子どもはやっぱりテッパンだな!

「飛んでる子ども」にケチをつけるヤツはさすがにいないでしょう!


オープニング部のラストを飾るのは、空から降ってきた巨大な雪のオブジェ。この雪の結晶が動きまして、開きまして、5つの巨大な輪となる。おおっ、それは五輪のマーク…という仕掛けです。しかし、冬の五輪は仕掛けものに不安があります。バンクーバー五輪でも柱を起立させて、聖火台を作ろうとするも、うち1本の柱が故障して起き上がらないということがありました。そして、ソチでもまた故障は発生してしまい…

↓五輪を作るつもりが四輪になりました!

惜しいね!

惜しかったね!

西側が一斉に笑ってる感じが伝わるね!


↓ソチ五輪から学ぶセレモニーテクニックその3:「故障は堂々とスルーせよ、担当者はあとで粛清せよ」

おーーーー怖っ!

あの輪っか作った人、お疲れ様でした!

さようなら!さようなら!さようなら!

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LEDで光るダルマみたいな踊り手さんの雑なマスゲーム、エライさんやらの軽めの挨拶のあと、セレモニーはいきなり選手入場に突入します。何でも、選手を早く入場させてあげて、セレモニーを楽しんでもらおうという計らいだとか。その思いやりはヨシ。一方で、選手が入場すると、開会式自体がかなり終了気味になるのは悪し。東京五輪では選手入場のタイミングも要検討でしょう。

↓中継スタッフは「競技を始めた・五輪に出たキッカケ」を中心に各国を紹介!
●ヴァージン諸島:出たいなーと思ったので協会設立
アナ:「選手はひとり。スキー・ハーフパイプのピーター・クルック選手。オリンピックに出たいと3年前にスキー連盟を設立しました!

●ベネズエラ:クビになったので五輪出ようかなー
アナ:「エントリーはひとり。スキー・アルペンのアントニオ・ホセ・パルド・アンドレッタ選手。金融業に携わっていたんですが、失業したのをキッカケに、夢を叶えるなら今だと本格的に競技を始めました!

<画像:ハシャぎすぎるベネズエラのオッサン>


●ドミニカ:共通の趣味を介して五輪を目指しました
アナ:「初出場のドミニカです。選手はふたり。夫のシルベストリ選手と妻のアンゲリカ選手。出場予定のクロスカントリー、もともとは夫婦で楽しむ共通の趣味だったんですが、その魅力に引き込まれて五輪を目指すまでになったそうです!

●ケイマン諸島:ラグビーの選手が身体能力を見込まれて

アナ:「もともとはラグビーのケイマン諸島の代表です。その運動能力を見込まれて、スキー・アルペンに挑戦。二度目の出場です」

<画像:サンダル履きで入場する冬を舐めた感じのケイマン諸島>



●ネパール:新たな出会いを求めて五輪出場
アナ:「ネパールの旗手はダチーリ・シエルパ選手。もともとは山間部を走るトレイルランニングの選手でしたが、クロスカントリーへの挑戦を勧められて、初めてのスキーに苦労してきたそうです。勝ち負けよりも、新たな出会いや文化に触れることが大切だと臨みます

何かゆるいなぁwww

今からでも国籍変更したら目指せそうな気がするwww


↓日本の選手団も旗手の小笠原歩さんを先頭に、堂々の入場!


日本はキリル文字順だとラストだそうで、開催国ロシアの直前で入場!

日露友好を小旗で訴える!

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そして最後にロシア代表がt・A・T・uの歌に乗せて入場。しかしそこには、そこはかとなく広がる微妙な空気。t・A・T・uか。t・A・T・uなのか。確かに曲は知っていますが、何か2014年とはズレているような感じもしないではありません。カンナムスタイルとかt・A・T・uとか、知っていればいいというものではない…これは日本にとっても前向きな発見です。日本の音楽があと6年で世界に知られることはまずないでしょう。まずないでしょうが、中途半端に知られるとソレを使いたくなってしまうので、逆によくないという教訓でもあります。ロンドン五輪のように、誰でも知っているミュージシャンが次から次に出てくるならともかく。

それならいっそ、まったく知らない民謡でもブツけたほうが、異国情緒があっていいかもしれません。幸い日本にはヨーロッパやアメリカにはない楽器もあります。雅楽、和太鼓、三味線などを現代のアレンジに乗せて、オーケストラと融合させる。「中途半端に知っているもの」よりは「まったく知らないもの」のほうが、見ている側にも新味がありますよね。

↓ソチ五輪から学ぶセレモニーテクニックその4:「t・A・T・uはアカン」

t・A・T・u見ると何か笑ってしまうwwww

日本では高校球児にスライディングされてる雑なキャラだって教えてあげたいなwww


その後の式典は、ロシアの歴史を紹介する舞踊で、特に関心はわきませんでしたが、劇中に出てくるバレエ団の踊りの美しさや、流れるクラシックの名曲たちの調べは、よく知らないながらも大層立派なものであることだけは感じ取れます。巨大なねぶたみたいな山車も印象には残りましたが、やはり人間の動きにはかないません。人間が美しく躍動する、その様。あくまで映像や音楽、仕掛けはそのサポートにすぎないと改めて実感します。

日本にも長い歴史を持ち、伝統を受け継いできた芸能があります。それを受け継いできた人間がいます。それをちょっと光らせたり、ちょっと映像でサポートしてあげたりすれば、十分に立派なものになるのではないか…僕はソチの式典を見て、そう思ったのです。

世界的歌手などいなくてもいい。「歴史・伝統」こそが世界が求めるもの。その国だけのオリジナリティこそ、わざわざ来てまで見たいもののはずです。たとえばアフリカに行って、近代化された町並みと西欧風の建物、そしてアスファルトで埋められ駐車場となったサバンナを見せられたら。「動物?ああ、もういませんよ。文明が駆逐しましたから」などと言われたら。それは大層ガッカリするのではないでしょうか。

日本らしさ、徹底した日本らしさ。恥ずかしがらずにそれを堂々と出していく。そして、世界のみなさんがそれを知らなかったとしても気にしないこと。彼らは「こんなものが1000年も受け継がれてきたのか!」と、むしろ知らないがゆえの驚きと喜びを感じるはず…そういう逆の意識をもって。

瞼を閉じれば浮かぶ光景。

スタジアムに入るとまず持たされる松明。そこには電飾が仕込んであり、電子制御で各色に点灯します。場内の係員はすべて和装。サムライが観衆を警護し、ゲイシャが観衆を導きます。神出鬼没に忍者が現れ、ゴミを集めたり、忘れ物を捜したりしてくれる…お・も・て・な・しの心で。

スタジアム全体を巨大なスクリーンとし、映し出されるジャパンクールなアニメ映像。するとそこに空から女の子が降ってきます。夜食のスープを置き去りに、若き少年忍者がそれを助けにいきます。そしてふたりは強い友情で結ばれ、共に天空に浮かぶ城を探す旅に出るのです。(ここからアカデミー賞受賞監督ハヤオ・ミヤザキによる「天空の城ラピュタ」を2時間ほどお楽しみいただきます)

感動で熱狂するスタジアム。「ヘタな踊りよりラピュタのほうが面白い」とテレビ視聴者も大興奮。その感動をさらに加速させるように、宮内庁の雅楽隊を中心に、和楽器共演のコンサートへ突入。日本各地の民謡などを一周したのち、この日のために復活した北島三郎氏の「まつり」で第一部のクライマックスへ。

「おーとこはー ドーン」「まーつりをー ドーン」「そうさーかついで生きてきたー ドーンドーンドンドンドーン」と歌に合わせて、秋田・大曲の花火師が危険性を省みずに用意した最大級の花火を打ち上げます。建物の一部が焦げる匂い。何らかの肉が焼ける匂い。潜入したテロ実行犯が「あれ?もう爆発した?」と焦る爆音。祭りのライブ感は加速度的に高まっていきます。

さぁ、幻想空間を離れ、いよいよ選手入場です。各国の選手はいろは順に入場してきます。いつもとまったく違う順番に新鮮味を覚える世界の観衆。選手たちは黒い騎馬兵に導かれるものと、赤い騎馬兵に導かれるものとにわかれ、スタンドを赤と黒のエクスタシーに染め上げていきます。騎馬兵は馬のままスタンドにのぼり、列を成して選手の脇で待機します。

そして全選手が入場を終えると、高らかに松明を掲げエイエイオーの声。いつしか観衆と選手も松明を掲げ、エイエイオーの掛け声をあげます。するとスタンド最上階にヌッと現れる武将たち。彼らは威風堂々名乗りをあげると、スタンドを馬で駆け下りていきます。選手たちを導いた騎馬兵たちもそれにつづくと、フィールドに大合戦絵巻を展開。京都・太秦の殺陣師を中心に本物のチャンバラを世界に見せてやります。武将衆はケン・ワタナベ、ヒロユキ・サナダなどのハリウッド俳優がつとめ、怪しい軍師やら謎の妖怪やらはワイヤーで吊り下げられた海老蔵ほか歌舞伎衆が演じます。

そして入場してくる総大将。馬上に掲げるはオリンピック旗です。この旗本の一団は有名アスリートがつとめます。乗馬の練習は相当してもらうことになりますが、アスリートなので何とかなるでしょう。そして彼らが掲げる松明は電飾ではなく本物のトーチ。リアルファイヤー。

再び場内のビジョンには「天空の城ラピュタ」でパズーがラッパを吹く場面を投影。五輪の開会式で必ず盛り込むことになっている「平和の象徴・ハト」の演出を、ここで盛り込んできたか。世界もさっき見た映像のリピートに騒然とし、「ラピュタ何回見せんねん」と日本文化の独特さにおののきます。もちろんその頃SNSでは「バルス!」の同時ツイートで世界新記録を達成です!

さぁ、注目の最終点火者。これは世界に知られたアスリートである必要があるでしょう。これをつとめるは法華津寛さん。東京大会で79歳を迎える法華津さんは、世界最高齢五輪出場記録を塗り替え、キングオブアスリートとなって自国開催を迎えます。

法華津さんは大合戦を華麗な馬術でくぐり抜けると、旗本衆から聖火を奪取。いや、奪取と言うよりは、すれ違いざまに自らの身体に火を灯し、文字通り火達磨となって敵陣を真っ二つに切り裂いていきます。次々に引火する騎馬兵たち。日本の技術が、全身火達磨でも死ななくて済むウマイ方法を開発します。フィールドを埋める巨大な炎の絨毯。世界はその光景に震えます。「これがサムライか…」と。

法華津さんは愛馬とともに聖火台に突進します(※馬が火達磨でも大丈夫かは追って検討)。そして最後のチカラを振り絞ってスタジアム最上段まで駆け上がると、そのまま聖火台に投身!燃え盛る自らの命で聖火を灯すのです。真っ赤に燃え上がる命の炎。壮絶な光景を目撃し、世界は「これがハラキリか…」と大熱狂です!法華津さんがどこに行くのか、脱出するのかしないのかは、追って考えます!

↓ソチ大会は炎だけが仕掛けで駆け上がったところを、東京大会では人間が命がけで駆け上がる、ではどうでしょうか!

花火!花火!花火!

花火をドーンとあげて、炎をバーンと燃やせば、客はわきます!

みんな、炎が大好きだから!

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いかがでしたでしょうか。何となくやれそうな気がしてきませんか。ロンドン五輪の開会式を見たときには、こんなの日本じゃ絶対できないと落胆もしましたが、日本には日本のやり方がきっとあるはず。日本のいいところを、自分たちの国の素晴らしい文化を見つめること。そこに答えはあるはずです!


懸案の開会式さえ乗り切れば、東京五輪は大成功間違いナシです!