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これを織田家の家訓としましょう!

織田軍残党狩りがますます厳しくなる昨今、残り少ない同志諸兄、よくぞご無事で。すでに天下は羽生軍の手中にあり、高橋軍は出家を決断。戦乱の世は終わりを迎えておりまする。残党は残党らしく、こそこそ隠れながら余生を過ごして参ろうではありませぬか。織田軍がいつか再び蜂起する日の訪れを信じて…。

「武士道とは死ぬことと見つけたり」

これは武士の心得について書かれた「葉隠」という書にある一節でございます。死ぬか生きるかの瀬戸際では腹を据えて死に方へ向かう。その心構えこそが武士としての天分をまっとうさせるという教えです。

皆の衆。改めて歴史をご覧あれ。ご先祖様、織田信長公は、結局、ぶっちゃけ、有り体に言えば、天下を取らずに子分に寝首をかかれておっちんだわけではありませんか。これは戦国の世としては最大のやらかしのはずです。五輪でメダル獲れそうな位置でSPを終えたあと、フリーで靴紐切れちゃいましたてへぺろみたいな話でございます。

しかし、信長公は人生五十年でパッと散った。そこで何となく最後うやむやになって伝説化しちゃった。売れなくなりそうな気配を感じたら即解散しちゃうバンドみたいな感じで、キレイなままで逃げ切られたのです。

ずっりぃ!

先祖、ずっりぃ!

確かにすべての勝負は死んだらノーカウント。将棋指してて王手かけて、絶対詰みだなと思った瞬間、「詰んでないけど帰るわ」って相手が15階の窓から自宅へ空中帰宅したら、勝ったんだか勝ってないんだかわからなくなるではありませぬか。

負ける前に死ぬ。それがカッコよく武士道を貫く、ただひとつの道だったのかもしれぬ。残党狩りにおびえながら、武士道を貫く適切なタイミングはいつだったのか、そればかりを考える毎日。そして、考えるうち、どんどん過去にさかのぼり、2005年の全日本選手権までさかのぼったところで「オイオイほとんど現役時代なくなったで」と思い直す。そんな余生なのでござりまする…。

ということで、かつての我が殿・織田信成公が「自分のように人生をしくじるな」というありがたい教えを後世に遺してくれましたので、反面教師として学んでいきましょう。


◆「失礼」を番組の形にするとこうなる、という見本です!


1回しか見たことないのに、妙に印象に残っている番組。それが今回、殿がご出演されたテレビ朝日の「しくじり先生 俺みたいになるな!」。すでにタイトルから失礼ですが、中身も徹頭徹尾失礼な清々しいまでの失礼番組です。

そのコンセプトは、人生を失敗した人に、失敗した理由を教えてもらうというもの。以前、僕が見た際は、大林素子さんが「バレー頑張りすぎて結婚できなかった!結婚したければ夢を捨てろ!」「理想のタイプがミハエル・シューマッハってのは無茶だった!シューマッハは諦めろ!」と真夜中にシュプレヒコールを上げていました。フモフモコラムより失礼な企画、探せばあるもんですね。

さて、そんな失礼番組が殿を放っておくはずがありません。殿は14日の放送にて、しくじりのトップバッターとして登場。浦和レッズ・槙野智章さんと交際中と噂の水沢アリーさんなどに、人生をしくじらないコツを伝授し始めたのです…!

↓殿は万雷の拍手に迎えられ、教壇に立った!
殿:「失礼します」

一同:「しくじってないですよ!(お義理感)」

殿:「スケート界のしくじりプリンスと(呼ばれている織田です)」


殿:「今日はみなさんにたくさんお伝えしたいことがあります」

生徒:「失礼かもしれないですけど、顔面白いですね!(※殿へのツッコミです。水沢アリーさんへのツッコミではありません)」

殿:「よくしくじっているとは言われますけども…」

誰か「しくじりプリンス」なんて呼んでたっけ…?

「やらかし大名」とか「織田飲むナリ」とか「トホホギス」は聞いたことあるけど…?

まぁいいか…大して変わらん…。


↓そして殿は、自らセレクトした「大きなしくじりをやらかした三大舞台」を発表した!
<殿セレクトによる三大しくじり舞台>

1.2009年の世界フィギュアスケート選手権
(本人命名:「ジャンプ1回多く跳んじゃったの乱」)

2.2010年バンクーバー五輪
(本人命名:「靴紐が切れちゃったの乱」)

3.2009年のGPシリーズ中国杯

(本人命名:「自分でも信じられ変」)

1がジャンプ跳びすぎでメダル取り損ねたヤツ!

2が紐切り!

3がズボンのチャック全開で新聞に載ったヤツ!

全部おなじみすぎてネタ聞く前にわかったわ!

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この発表にどよめく織田軍残党集会。「3つじゃ絞り切れない」「激しくコレジャナイ感」「ミニバイクが抜けてる」など、家老たちは喧々諤々です。しくじっていることは間違いないが、これを三大と認めてよいものか。一旦、殿の言い分を聞きながら検討しましょう。

まず殿は「20年間スケートに打ち込んできたけれど、いつもあと一歩のところで天下を取り逃がしてきた」と自らの半生を振り返ります。「一歩じゃないだろ」「一番近いときでも三歩くらいあった」「殿が取れたのはカカア天下」などとツッコミが連射される残党集会。それはさながら長篠の戦いで武田騎馬兵を打ち破った、火縄銃の一斉掃射のよう。銃弾をかいくぐりながら、殿は華麗に戦場を駆けます!得意のミニバイクで!

↓まずは「ジャンプ1回多く跳んじゃったの乱」をご覧ください!


見所1:演技後のガッツポーズ
見所2:キス&クライでの感涙
見所3:得点発表後の「あれ?」という顔

モロゾフの顔wwwwww

これ何回見ても面白いなwwwww


殿は跳びすぎでコンボごとノーカンになった説明をしながら、最後のジャンプを跳ばなければメダルが獲れていたかもしれないと悔しさを滲ませます。そして、その直後「実はこれが1回目じゃないんです。これで3回目か4回目くらいの失敗で」と述懐したのですが…。

↓いつものヤツ貼っときますね!
【織田信成 ノーカウントの歴史】

<04-05シーズン>
・JGPロングビーチ…コンボ3回に単独3Fが2回で最後の3Fノーカウント
(2A 3Lz+3T 3F 2A+2T 3Lo 3S+3T 2A 3F*)

・JGPウクライナ…ジャンプ9回跳んで最後の3Sノーカウント
(2A  3Lz+3T+2Lo 3F  2A  3Lo+3T+SEQ  2S 2A 3Lz  3S* )

<05-06シーズン>

・近畿ブロック…4つ目のコンボ(3Lo+2T)がノーカウント
(3A+3T+2Lo  3Lz+2T 3S 2A  3F+3T  3Lo*+2T* 2A 3Lz)

・全日本…3A+3T+3Loの挑戦で3T, 3Lo, 3Lzが2回ずつ、後半の3Lzノーカウント
(3A+3T+3Lo 3Lz+2T 3S 2A+3T  3F 3Lo 2A  3Lz*)

・ワールド…3A単独2回、コンボ3回跳んで3つ目のコンボ(3F+2T)がノーカウント
(3A 3Lz+3T+2Lo 3S+2T 3A+COMBO  3F*+2T* 3Lo  2A  3Lz)

<06-07シーズン>
・ワールド…4つ目のコンボ(3Lz+2T)がノーカウント
(3A+3T+3Lo 2A 3S+2T 2A+3T 3Lz*+2T* 3F 3Lz 2A)

<08-09シーズン>
・ワールド…3A単独2回、コンボ3回跳んで3つ目のコンボ(3F+2T+2Lo)がノーカウント
(4T+3T 3A 3S+3T 3A+SEQ 3Lo 3F*+2T*+2Lo* *  3Lz  2A)

殿、どうやら7回目のようですね!

「最低でも」7回目のようですね!

ミニバイク入れたら8回目ですね!

まーた数え間違ってますぞ!

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バンクーバーでの紐切り。GPシリーズ中国杯でのチャック全開。殿は自身のしくじりを振り返りつづけます。一方、残党集会はまだ本当のしくじりの選考をめぐって揉めている真っ最中です。しかし、殿の目はもう未来に向いていた。そうです、この経験を活かして、来世ではしくじらないように学んでいくことが今回の狙い。それが殿の願いなのです…!

↓皆の衆、これが殿が自身の経験を踏まえて語る「しくじりのポイント」です!

●しくじりの原因1:「メンタルが弱い」
水沢アリー:「でもご先祖様、信長さんでしょ?」
生徒:「メンタル最強の人じゃん」
殿:「よく言われるんですけど」
殿:「信長さんも、メンタル弱かったんじゃないかな?」

【対策】
・本番までなるべくスケートのことを考えないようにする
・移動の飛行機では「ビーフorフィッシュ」だけ考える
・羽生結弦クンみたいにイメトレはしない
・緊張感にできるだけさらされたくない

●しくじりの原因2:「ツメが甘い」
殿:「靴紐は朝の公式練習で切れていたんです」
殿:「結び直したら、本番で切れちゃったんです」
殿:「ツメが甘かった」

【対策】
・本番前にちゃんとチェックする

●しくじりの原因3:「油断しちゃう」
殿:「チャック全開によりマスコミにあだ名をつけられました。それは何でしょう?」
水沢アリー:「変態」
生徒:「氷上の変質者」
殿:「正解はチャックリンです」
殿:「チャップリンメドレーの演目だったので」

【対策】
・ダブルチェックする
・1回じゃ足りないので
・チャックをチェック

殿、学ぶまでもないことばっかりでござる…!

ていうか、時系列で言うと、チャック開いてたのを猛反省した半年後に靴紐が切れてるって、全然ダブルチェックできてないでござる…!

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こうして殿は自身の経験を後世に口伝として伝え、教壇を降りました。同じ頃、残党集会も「新・三大しくじり」を「2005年NHK杯で泣きすぎ」「2010年バンクーバー五輪の紐切りを引きずったまま臨んだ世界選手権で全部のジャンプに失敗しフリーに進めず、その景気悪い流れを引きずったままデキちゃった結婚を発表」「2007年ミニバイク」と制定し、無事にお開きとなりました。

殿の教え、しかと承りました。

いつの日か、この教えを学んだ者が、織田家再興を果たす者に必ずやお伝えいたします…!

あぁなったらアカンで、と…!


信太朗様!信之介様!これが父君の遺した教えでございます…!