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2016年01月11日12:00
オイ!アレの2016年まとめてオジャンだぞ!
僕は怒りに震えています。これから2016年の大相撲が始まるという初っ端でありながら、早くも2016年の大相撲は大きな楽しみを失いました。誰だ、アレに優勝を期待し、年頭の抱負みたいに語らせたのは。初場所という単位ならまだしも、2016年全体にかかる期待感を寄せたのは。そんなことをしたらアレの2016年全体が終わってしまうではないか!
すでに好角類アレ科物好き属の皆さんはご存じでしょうが、アレの扱いは細心の注意を要するものです。「期待してはいけない。絶対に期待してはいけない」を大原則として、のびのびと自由闊達にやらせてようやく本来持てるチカラの100%が引き出されるのです。
逆に言えば、期待感が高まるとその度合いによってアレの能力は減じていきます。50%の期待感なら半減し、100%の期待感なら全減するのです。僕が頑なに「アレ」であるとか「平幕の稀勢の里」などと呼んでいるのは、平行次元のパラレル世界の出来事を語っているからにほかなりません。よく似た何らかのモノについての記載に留めることで、本次元におけるアノ力士に期待感やプレッシャーが掛からないようにつとめているのです。
言ってみれば洗濯機とか電子レンジの取扱説明書に太い赤字で「犬や猫などの動物を入れないでください」と書いてあるレベルで、アレ取扱説明書には「期待しないでください」と書いてあるのです。にもかかわらず「2016年こそ優勝を…」などという場全体にかかる効果みたいなのをぶつけてくるのはどういう了見か。洗濯機にパンパンに野良猫を詰め込んでスイッチオンしてるのと同じようなものじゃないかと。
断言します。アレは優勝しません。2016年というか、永久に。今まで1回もしていない三十路のアスリートが、ここから成長するなんてことは到底あり得ない。山本昌は長持ちしただけで初めてタイトルを獲得したのは28歳のときですし、魁皇は長持ちしただけで初めて優勝したのは27歳のときです。アレはもう29歳。今年の7月には30歳となります。もうヨドバシ保証期間は切れており、買い替えを検討する時期なのです。今から洗浄力が上がったりするわけがない!
諦めましょう。全員で諦めましょう。
アレの優勝は、永久に、絶対に、ありません。
ということで、日本国全体でアレにプレッシャ―をかけた結果、初日で2敗したアレの模様を、10日のNHK中継による「大相撲初場所初日」からチェックしていきましょう。
◆プレッシャーを受けて初日で2敗!このままいけば年間180敗ペース!
白鵬が「優勝40回という大口を叩きたいけど」と前置きしつつ、年頭の目標に「TNX39(※サンクス39/優勝39回したいの意)」を掲げた大相撲初場所。さすが大横綱、年間4回優勝をサラッと目標にしてきました。生涯4回できる力士すら稀で、生涯4回も優勝したら大抵は横綱になっているというのに。
まぁ、そのぐらい白鵬が胸を張ってもらったほうがアレにとっては好都合。白鵬が年間4回で、日馬富士が1回で、鶴竜が1回で…アッ年間終わった。となれば、アレに対する優勝見積もりはゼロになるのです。イコール優勝プレッシャーゼロということ。白鵬は自らハードルを上げることで、アレのハードルを下げてくれたのです。いいじゃないですか。
しかし、せっかくの白鵬援護射撃を無為にするように「ひと場所くらいは日本人が優勝しないと」「丸10年ですよ」「限度がありますよ」と絞り出したのが解説・北の富士。何度、旭天鵬の優勝は帰化後だから「日本人優勝」なんだ、あなたが期待しているのは「日本出身力士の優勝」なんだと説明すれば覚えるのか。競馬でいつまで経っても父内国産限定のレースについて覚えないバカみたいな感じで、無用にプレッシャーを高めやがってきます。
さらにこの日はもうひとつ、全力士に大きなプレッシャーが掛かる特殊な状況がありました。およそネンイチペースでやってくる天覧相撲。天皇・皇后両陛下が相撲をご観戦あそばれるというのです。赤絨毯を進まれる両陛下と、先導するカチコチの八角親方。八角親方などは、別に何をするわけでもないのにカチコチしている状況で、アレに相撲をとれと言うのです。「いい相撲をお見せせねば」という過剰な意気込みによって、アレのメンタルは崩壊寸前です。
↓両陛下のおなり!全力士ガチガチ不可避状況!
※なお、何者かが陛下を襲撃した場合、八角が陛下を守って戦います。
※狙撃の場合は、八角が陛下を守って撃たれます。
※最近の力士動向について「アレはもうダメです」などとご説明もします。

天覧相撲では各力士とも陛下にいい相撲をお見せしようとするもの。昨年初場所では、白鵬が天覧相撲の日にあえて「後の先」で立ち、安美錦との一番に臨んだといいます。在位600勝の記念となる勝星。相手が安美錦だからということではないでしょうが、あえて「後の先」をやるなどというのは、白鵬にとっても特別な日だったということがよくわかります。こりゃアレなどは「後の後(※要するに立ち後れ)」で立って、ドターンバターンとなる気しかしません。
さらにここにNHKまでもが同調してきました。日本出身力士の優勝への期待⇒やはり大関陣に注目⇒まずはアレの抱負です、という流れで2016年ごとオジャンにするようなインタビューを敢行し、全国に中継してきたのです。あぁもうダメだ。これで終わった。余計なことをしたせいで、プレッシャーが全乗りしてしまった。テレビ画面に向かって、「日本出身最強力士は嘉風だろうが!」とドヤしつけずにはいられません。
↓どうでもいいけど何だよこの天日干しみたいな場所でのインタビュー!アレの干物でも作る気か!
アレ:「自分の決めたことをしっかりやってですね」
アレ:「ひとつずつ星数を伸ばして」
アレ:「高い目標を持ってやっていきたいと思います」
(優勝というのはどうですか?)
アレ:「あぁもちろんそういう気持ちでねやりますけども」
アレ:「ホントひとつひとつの積み重ねだと思ってますから」
アレ:「しっかりと一日一日が勝負だと思ってます」
出た!プレッシャーに弱いタイプが好む「結果はあとからついてくる」論法wwww
それにしても何で道端でやるかねwwww
せめて日陰でやれwwww
↓一方、その頃ノンプレッシャーで気楽にやれる琴奨菊はママチャリで買い物に出かけていた!
お魚くわえたドラ猫追っかけてwwww
裸足で駆けてく陽気な琴奨菊wwww

このように「一日一日」に「優勝」へのプレッシャーが掛かった状態での初日。対戦相手は難敵・安美錦です。安美錦の秀でた点というのは、引かば押せ、押さば引けの硬軟自在な取り口。野球で言えば、球速自体は大したことがないけれど、相手の読みを外して翻弄するインサイドワークに長けた投手のようなものです。そういう観点からすれば、「ガチガチのバカ」というのはもっともカモとするところであります。
字幕では「優勝へ 一日一日が勝負」と表示し、場内には揃いの法被のアレ応援団が構え、実況・解説は「序盤が本当に大事です」と追加の追い込みをかける。そんな中、アレは立ち合いでまず安美錦の張り差しにビックリ。ビクッと目をつぶった状態で寄っていくも、安美錦はそこまで想定したうえでの叩き。「後ろに目がある」動きで土俵際一杯を見定めると、俵に足が掛かったところで測ったようにアレが土俵に落ちます。
ウンザリした顔の式守勘太夫は軍配を安美錦にあげますが、勝負審判からは物言いがつきます。当初こそ「物言いでしょうな」と同調していた実況席も、スローVTRの1回目が流れた瞬間に沈黙。「……落ちてるね」とアレの不利を確信します。角度を変えながら何度見ても、どう見ても安美錦の左足は残っている。仕方ないので「安美錦の右足が空中に浮いてますが」という空中死に体論法や、「安美錦の右手がマゲに掛かってませんかね」という禁じ手論法を繰り出し、「よくわからないからもう1回やれ」という着地点へ強引に着陸。アレ贔屓のような放送で「やべっ、インチキ物言いだった」という察しを、どうにかしてごまかそうとしてきます。
↓オイ!この取組で何で取り直しになるんだ!こんなん言い出したら、年がら年中取り直しの嵐だぞ!(9分過ぎから)
空中死に体論法で言うなら、アレのほうが先に死んでるだろ!
ウルトラマンみたいな格好で飛んだ時点でもう死んでるわ!
機材のトラブルか何かによって、やたらと時間のかかった長い協議。どうやらビデオ室とやり取りする無線が不通だったようで、審判団は土俵上でただ立ち尽くすばかり。ビデオを見たら恥ずかしくて言えないような判定をせよという意味なのか、そしてそれを審判団も察したのか。審判団の出した結論は同体と見ての取り直し。これには我が家の茶の間からも「陛下物言いだ!」「アレを勝たせようとする謎のサポート」「インチキ判定」とブーイングの嵐。
安美錦は首を傾げながら、苦笑いを浮かべたといいます。そりゃあそうでしょう。タダでさえヒザが痛いのに、終わった相撲をやり直させられるのですから。この時点で安美錦は怒りモードに変化。通常なら身体を気遣ってソコソコモードで運行しているものを、「コイツ絶対ぶちのめす」という本気を出してきます。
ここでアレが考えるべきは、安美錦の出方。本気の安美錦を相手にする場合、まず立ち合い変化を警戒せねばなりません。しかし、変化に気を奪われて立ち後れると、それを見透かしてドーンと突っ込んでくるのも安美錦の駆け引きの妙。こういうときは、基本に立ち返ることが大事。しっかりと当たって変化に対応すること。突っ込み過ぎず、考え過ぎない。野球で言えば「好球必打」の構えが求められます。求められるのですが……
↓アレは安美錦の立ち合い変化でつんのめるほど飛んでいく!こらえてからの反応も遅れて、ドターン!
ダメだこりゃwwwwww
やっぱり平幕だわwwwwww

その後のインタビューでは「1回目も勝ったと思ったけど」とハッキリと言い放った安美錦。クチの悪さも絶好調で、完全に格上の振る舞いです。これでアレは2016年、初日でまさかの2敗。優勝争いからは早くも脱落し(※最初から乗ってない説もあるが)、今年もダメだなという感じをビシィッと見せつけてくれました。
審判団にはここまで全力でサポートするなら、いっそ「行司軍配差し違えで〜」と大ウソを言い放ってアレの勝ちにすべきだったと言いたい。アレに関して言えば、「得した」とか「チャンスだ」という感情は負の影響しかもたらしません。実力を出し切れるのは「今日は何にもないなぁ」というときのみ。10勝4敗で迎えた千秋楽とかがベストなのです。二桁勝って、優勝には絡まず、休むなら休んでもいいかなくらいの日。その日だけが真のアレを見られる機会。どれだけサポートしてもアレを勝たせるのは無理なのです。
もし、どうしてもインチキをしたいなら、アレの対戦相手を初日から順繰りに出場停止にして、15日連続不戦勝をさせるしかないのです。1日で2敗できる力士を勝たせようと思ったら、それぐらい思い切った施策が必要なのです。何せ、今場所はもう30敗ペースですからね。いっそ、誰も見てない川原とかでやったら、アレも優勝できるかもしれませんけどね。
アレが一番優勝に近かった平成24年頃は相撲人気自体が下火だった!
僕は怒りに震えています。これから2016年の大相撲が始まるという初っ端でありながら、早くも2016年の大相撲は大きな楽しみを失いました。誰だ、アレに優勝を期待し、年頭の抱負みたいに語らせたのは。初場所という単位ならまだしも、2016年全体にかかる期待感を寄せたのは。そんなことをしたらアレの2016年全体が終わってしまうではないか!
すでに好角類アレ科物好き属の皆さんはご存じでしょうが、アレの扱いは細心の注意を要するものです。「期待してはいけない。絶対に期待してはいけない」を大原則として、のびのびと自由闊達にやらせてようやく本来持てるチカラの100%が引き出されるのです。
逆に言えば、期待感が高まるとその度合いによってアレの能力は減じていきます。50%の期待感なら半減し、100%の期待感なら全減するのです。僕が頑なに「アレ」であるとか「平幕の稀勢の里」などと呼んでいるのは、平行次元のパラレル世界の出来事を語っているからにほかなりません。よく似た何らかのモノについての記載に留めることで、本次元におけるアノ力士に期待感やプレッシャーが掛からないようにつとめているのです。
言ってみれば洗濯機とか電子レンジの取扱説明書に太い赤字で「犬や猫などの動物を入れないでください」と書いてあるレベルで、アレ取扱説明書には「期待しないでください」と書いてあるのです。にもかかわらず「2016年こそ優勝を…」などという場全体にかかる効果みたいなのをぶつけてくるのはどういう了見か。洗濯機にパンパンに野良猫を詰め込んでスイッチオンしてるのと同じようなものじゃないかと。
断言します。アレは優勝しません。2016年というか、永久に。今まで1回もしていない三十路のアスリートが、ここから成長するなんてことは到底あり得ない。山本昌は長持ちしただけで初めてタイトルを獲得したのは28歳のときですし、魁皇は長持ちしただけで初めて優勝したのは27歳のときです。アレはもう29歳。今年の7月には30歳となります。もうヨドバシ保証期間は切れており、買い替えを検討する時期なのです。今から洗浄力が上がったりするわけがない!
諦めましょう。全員で諦めましょう。
アレの優勝は、永久に、絶対に、ありません。
ということで、日本国全体でアレにプレッシャ―をかけた結果、初日で2敗したアレの模様を、10日のNHK中継による「大相撲初場所初日」からチェックしていきましょう。
◆プレッシャーを受けて初日で2敗!このままいけば年間180敗ペース!
白鵬が「優勝40回という大口を叩きたいけど」と前置きしつつ、年頭の目標に「TNX39(※サンクス39/優勝39回したいの意)」を掲げた大相撲初場所。さすが大横綱、年間4回優勝をサラッと目標にしてきました。生涯4回できる力士すら稀で、生涯4回も優勝したら大抵は横綱になっているというのに。
まぁ、そのぐらい白鵬が胸を張ってもらったほうがアレにとっては好都合。白鵬が年間4回で、日馬富士が1回で、鶴竜が1回で…アッ年間終わった。となれば、アレに対する優勝見積もりはゼロになるのです。イコール優勝プレッシャーゼロということ。白鵬は自らハードルを上げることで、アレのハードルを下げてくれたのです。いいじゃないですか。
しかし、せっかくの白鵬援護射撃を無為にするように「ひと場所くらいは日本人が優勝しないと」「丸10年ですよ」「限度がありますよ」と絞り出したのが解説・北の富士。何度、旭天鵬の優勝は帰化後だから「日本人優勝」なんだ、あなたが期待しているのは「日本出身力士の優勝」なんだと説明すれば覚えるのか。競馬でいつまで経っても父内国産限定のレースについて覚えないバカみたいな感じで、無用にプレッシャーを高めやがってきます。
さらにこの日はもうひとつ、全力士に大きなプレッシャーが掛かる特殊な状況がありました。およそネンイチペースでやってくる天覧相撲。天皇・皇后両陛下が相撲をご観戦あそばれるというのです。赤絨毯を進まれる両陛下と、先導するカチコチの八角親方。八角親方などは、別に何をするわけでもないのにカチコチしている状況で、アレに相撲をとれと言うのです。「いい相撲をお見せせねば」という過剰な意気込みによって、アレのメンタルは崩壊寸前です。
↓両陛下のおなり!全力士ガチガチ不可避状況!
<平成28年初場所 初日 天覧相撲>
顔を寄せ合って何やらお話し pic.twitter.com/MH0PhrGYdN
— MyJetSetLife (@MyJetSetLife1) 2016, 1月 10
※なお、何者かが陛下を襲撃した場合、八角が陛下を守って戦います。
※狙撃の場合は、八角が陛下を守って撃たれます。
※最近の力士動向について「アレはもうダメです」などとご説明もします。
![]() | 価格:740円 |

天覧相撲では各力士とも陛下にいい相撲をお見せしようとするもの。昨年初場所では、白鵬が天覧相撲の日にあえて「後の先」で立ち、安美錦との一番に臨んだといいます。在位600勝の記念となる勝星。相手が安美錦だからということではないでしょうが、あえて「後の先」をやるなどというのは、白鵬にとっても特別な日だったということがよくわかります。こりゃアレなどは「後の後(※要するに立ち後れ)」で立って、ドターンバターンとなる気しかしません。
さらにここにNHKまでもが同調してきました。日本出身力士の優勝への期待⇒やはり大関陣に注目⇒まずはアレの抱負です、という流れで2016年ごとオジャンにするようなインタビューを敢行し、全国に中継してきたのです。あぁもうダメだ。これで終わった。余計なことをしたせいで、プレッシャーが全乗りしてしまった。テレビ画面に向かって、「日本出身最強力士は嘉風だろうが!」とドヤしつけずにはいられません。
↓どうでもいいけど何だよこの天日干しみたいな場所でのインタビュー!アレの干物でも作る気か!
稀勢の里、まぶしさに耐え、インタビューに応える。 #sumo pic.twitter.com/tuF0NvLAj9
— くるくるおばけ@ブログ「大相撲取組内容」 (@kuru2obake) 2016, 1月 10
アレ:「自分の決めたことをしっかりやってですね」
アレ:「ひとつずつ星数を伸ばして」
アレ:「高い目標を持ってやっていきたいと思います」
(優勝というのはどうですか?)
アレ:「あぁもちろんそういう気持ちでねやりますけども」
アレ:「ホントひとつひとつの積み重ねだと思ってますから」
アレ:「しっかりと一日一日が勝負だと思ってます」
出た!プレッシャーに弱いタイプが好む「結果はあとからついてくる」論法wwww
それにしても何で道端でやるかねwwww
せめて日陰でやれwwww
↓一方、その頃ノンプレッシャーで気楽にやれる琴奨菊はママチャリで買い物に出かけていた!
大相撲の大関・琴奨菊関ら佐渡ケ嶽部屋の力士が、千葉競輪場の所属選手らと合同トレーニングを行いました。琴奨菊関が自転車にまたがってバンクを疾走する珍しい姿も。重くてタイヤがつぶれそうです…https://t.co/eZY6vbkKHY pic.twitter.com/gi3s5ETIsQ
— Cyclist(サイクリスト) (@cyclist_sanspo) 2016, 1月 9
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このように「一日一日」に「優勝」へのプレッシャーが掛かった状態での初日。対戦相手は難敵・安美錦です。安美錦の秀でた点というのは、引かば押せ、押さば引けの硬軟自在な取り口。野球で言えば、球速自体は大したことがないけれど、相手の読みを外して翻弄するインサイドワークに長けた投手のようなものです。そういう観点からすれば、「ガチガチのバカ」というのはもっともカモとするところであります。
字幕では「優勝へ 一日一日が勝負」と表示し、場内には揃いの法被のアレ応援団が構え、実況・解説は「序盤が本当に大事です」と追加の追い込みをかける。そんな中、アレは立ち合いでまず安美錦の張り差しにビックリ。ビクッと目をつぶった状態で寄っていくも、安美錦はそこまで想定したうえでの叩き。「後ろに目がある」動きで土俵際一杯を見定めると、俵に足が掛かったところで測ったようにアレが土俵に落ちます。
ウンザリした顔の式守勘太夫は軍配を安美錦にあげますが、勝負審判からは物言いがつきます。当初こそ「物言いでしょうな」と同調していた実況席も、スローVTRの1回目が流れた瞬間に沈黙。「……落ちてるね」とアレの不利を確信します。角度を変えながら何度見ても、どう見ても安美錦の左足は残っている。仕方ないので「安美錦の右足が空中に浮いてますが」という空中死に体論法や、「安美錦の右手がマゲに掛かってませんかね」という禁じ手論法を繰り出し、「よくわからないからもう1回やれ」という着地点へ強引に着陸。アレ贔屓のような放送で「やべっ、インチキ物言いだった」という察しを、どうにかしてごまかそうとしてきます。
↓オイ!この取組で何で取り直しになるんだ!こんなん言い出したら、年がら年中取り直しの嵐だぞ!(9分過ぎから)
空中死に体論法で言うなら、アレのほうが先に死んでるだろ!
ウルトラマンみたいな格好で飛んだ時点でもう死んでるわ!
機材のトラブルか何かによって、やたらと時間のかかった長い協議。どうやらビデオ室とやり取りする無線が不通だったようで、審判団は土俵上でただ立ち尽くすばかり。ビデオを見たら恥ずかしくて言えないような判定をせよという意味なのか、そしてそれを審判団も察したのか。審判団の出した結論は同体と見ての取り直し。これには我が家の茶の間からも「陛下物言いだ!」「アレを勝たせようとする謎のサポート」「インチキ判定」とブーイングの嵐。
安美錦は首を傾げながら、苦笑いを浮かべたといいます。そりゃあそうでしょう。タダでさえヒザが痛いのに、終わった相撲をやり直させられるのですから。この時点で安美錦は怒りモードに変化。通常なら身体を気遣ってソコソコモードで運行しているものを、「コイツ絶対ぶちのめす」という本気を出してきます。
ここでアレが考えるべきは、安美錦の出方。本気の安美錦を相手にする場合、まず立ち合い変化を警戒せねばなりません。しかし、変化に気を奪われて立ち後れると、それを見透かしてドーンと突っ込んでくるのも安美錦の駆け引きの妙。こういうときは、基本に立ち返ることが大事。しっかりと当たって変化に対応すること。突っ込み過ぎず、考え過ぎない。野球で言えば「好球必打」の構えが求められます。求められるのですが……
↓アレは安美錦の立ち合い変化でつんのめるほど飛んでいく!こらえてからの反応も遅れて、ドターン!
ダメだこりゃwwwwww
やっぱり平幕だわwwwwww
![]() | 価格:1,512円 |

その後のインタビューでは「1回目も勝ったと思ったけど」とハッキリと言い放った安美錦。クチの悪さも絶好調で、完全に格上の振る舞いです。これでアレは2016年、初日でまさかの2敗。優勝争いからは早くも脱落し(※最初から乗ってない説もあるが)、今年もダメだなという感じをビシィッと見せつけてくれました。
審判団にはここまで全力でサポートするなら、いっそ「行司軍配差し違えで〜」と大ウソを言い放ってアレの勝ちにすべきだったと言いたい。アレに関して言えば、「得した」とか「チャンスだ」という感情は負の影響しかもたらしません。実力を出し切れるのは「今日は何にもないなぁ」というときのみ。10勝4敗で迎えた千秋楽とかがベストなのです。二桁勝って、優勝には絡まず、休むなら休んでもいいかなくらいの日。その日だけが真のアレを見られる機会。どれだけサポートしてもアレを勝たせるのは無理なのです。
もし、どうしてもインチキをしたいなら、アレの対戦相手を初日から順繰りに出場停止にして、15日連続不戦勝をさせるしかないのです。1日で2敗できる力士を勝たせようと思ったら、それぐらい思い切った施策が必要なのです。何せ、今場所はもう30敗ペースですからね。いっそ、誰も見てない川原とかでやったら、アレも優勝できるかもしれませんけどね。
アレが一番優勝に近かった平成24年頃は相撲人気自体が下火だった!
さすがうまいこと言いますね〜