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ワザと押すのはやっぱりダメです!

晴れのち土砂降り、そして日本晴れ。20日に行なわれたリオ五輪陸上男子競歩50キロで二転三転するドラマがありました。日本の荒井広宙(ひろおき/※ヒロチュウではない/※ピカチュウでもない)さんが3位入選を果たし、一旦は銅メダル獲得かと思われたのですが、レース中の接触が「荒井さんによる妨害行為」とみなされ、失格と発表されたのです。競歩界初、今大会の陸上競技で初となるメダルが取り消しか…と思われましたが、そこからさらに日本側の再抗議によって、再び判定が覆り、やっぱり「銅」となったのです。

問題の場面はレース最終盤での、荒井さんとカナダのダンフィー選手の3位・4位争いで起きます。ダンフィーさんはそこまでのレースで、かなり長い時間に渡り荒井さんの後ろを歩いていたのですが、終盤の追い上げで逆転。荒井さんは再度チカラを振り絞って再逆転を狙うという状況でした。

ダンフィー選手の左手側から抜きにかかる荒井さん。当初は身体の横を普通に通るような軌道であったはずが、じょじょに両選手の身体は近づき、最終的に荒井さんの右ヒジとダンフィー選手の左ヒジが接触。ダンフィー選手は接触後に数歩進んだのちバランスを崩して大きく失速します。この機に荒井さんは一気に差をつけ、そのままゴールまで歩き抜けたのです。

↓とりあえず見てから考えますか!3時間40分ほどのレースを大胆カットして1分30秒で終わるハイライト!(1分頃に接触)


なるほど…!

お互い様な感じがするが…!


↓しかし、カナダ側からの抗議によって荒井さんは失格となり、国際陸連から一旦は失格がアナウンスされる!


うわ、消された!

コッチだけ消された!


↓現地の表示でも3位の位置にあるはずの荒井さんの名前がない!


日本では「銅メダル獲得」の速報出しちゃったのに!

これで失格だと、すごくバツが悪いです!

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トラック競技の中距離走などではこの程度の接触はよくあること。競技規則においては、意図的なものであれば失格、偶発的なものであればそのままというのが基本的なスタンスです。50キロ近く歩いた果てでの接触でもあり、幅寄せ的な微妙な横ズレがあったとした場合も、意図的なものと言うよりは疲労による蛇行と見るほうが自然でしょう。着順通りというのが妥当だろう…ということで、カナダ側からの「ぶつけられた」の申し立てに対し、当然日本側も再抗議することに。

↓その結果、やっぱりおとがめなしということで荒井さんはやっぱり銅!

何だコレ、コロコロ変わるwwwww

文句言ったらハイハイ従う事なかれ裁定wwwww

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言ったもん勝ちのチャレンジシステムみたいなものを制し、無事に銅メダルを獲得した荒井さん。日本競歩界にとっての悲願のメダルが逃げなくてよかった。逃げるだけでなく、「体当たりした人」みたいな評判にならなくてよかった。たまに柔道などではスタッフ全員英語につたなくて、「不満顔でバンザイするだけ」という抗議パターンがありますが、しっかりと文句を言い返せる人員を現場に置いておくことは重要なのだと改めて実感しました。放っておいたら、そのまま失格でしたからね。ジェスチャーじゃ意図が伝わらないですからね。

↓しかも、陸連側は日本から映像を取り寄せ、それを元に理詰めの抗議を展開したとのこと!
<荒井の銅を取り戻した陸連の“速攻” 日本から映像入手、理詰めで主張>

レース30分後にカナダ陣営の抗議が認められ、一度は荒井の失格が確定したが、日本側はすぐに上訴。スタッフが日本からレース映像を手に入れ、時系列ごとに問題点を洗い出し、日本側の主張を文章にして提出した。カナダのヒジが先に荒井に接触していること、接触に関係のない場面でカナダ選手がよろめいていることなどを特に強調し、訴えた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160820-00000022-dal-spo

ご、ご、gorin.jpか…!?

ハイライトが上がるのだけはやたらと早いgorin.jpの活躍か…!?

陸連で録画を切り出してファイル便で送ってたら、いつ動画ファイルが届くかわからんからな…!


最終的に銅を勝ち取ったことで、僕の中では大きな手応えがわいてきました。競歩自体がケニア・エチオピア以外でもそこそこ勝負になることと、ちょっと当たってもイケるということ。「毎度押してみるか…?」という悪魔の声が俄然勢いづいてきます。マラソンなら押す押さない以前に勝負所までスピードについていけない感じもしますが、競歩ならついていった上で押すことができそう。そして、繊細なバランスを崩してやることで、グッと勝負を引き寄せられそう。

ここにQちゃんから学んだ「相手の足元にサングラスを投げる秘策」とか、その応用編としての給水所での連続ペットボトル投げ(※ハンマーブロスみたいな動き)などを絡ませていく。スポンジを投げ捨てるときにイチイチほっぺたにビチャっとさせるなどの精神的ゆさぶりや、相手の後ろについたときに靴のかかとを薄く踏んで靴がすっぽ抜けるように狙う攻撃など、数々のアイディアが浮かんできます。イケるんちゃうか、イケるでコレ。三人代表がいれば、ふたり失格になってもひとり残るで。最低の人間性が立案する数々の作戦で、僕の夢は大きく広がっていったのですが…!

↓一方その頃、接触した相手のダンフィー選手は「今回の抗議はカナダ陸連の判断によるもの」「接触は競技ではよくあること」「再抗議で銅メダルを受け取っても誇りに思えない」と声明を出し、早くも東京へと気持ちを切り替えていた!

むむ…何というナイスガイ…!

何だかすごい自分が薄汚れた人間のような気がしてくる…!


↓さらにダンフィーさんは、レース中にライバル選手に激励の接触をする場面も!(40秒過ぎから)


倒れ込んで進めなくなった選手を激励し、肩を叩くダンフィーさん!

そして、元気をもらって歩き出すライバル!

何という美しい接触!ダメだ…眩しくて見ていられない…!

ダンフィーさんがナイスガイすぎて、薄汚れた自分がつらい…!


荒井さんによれば、選手間では何の問題もなく、笑顔で抱擁したとのこと。接触から抗議の流れは一見すると泥試合のようでもありますが、荒井さんとダンフィーさんは互いに死力を尽くし、着順通りの結果を誇らしく受け取った。途中で揉めたのは大人の諸事情というところで、選手同士はフェアで爽やかな勝負をしていたのです。数々の姑息な作戦を立案しておいて言うのも何ですが、真剣勝負はかくありたいもの。マリーシアだのと言って、ギリギリ許容される姑息さを追求するのではなく、自分の死力を尽くすことに全力を注ぎたいものですね!

↓無事に表彰台に立ち、メダルを噛む荒井さん!

おめでとう荒井さん!

でも、今度は「メダルを噛んでいる」と皇室崩れ筋から文句をつけられそうで心配です!

皇室崩れ筋から文句をつけられそうで心配です!

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文句がきた際は「これはハードなディープキスです」と再抗議をどうぞ!