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2017年の東京マラソンは大きく生まれ変わったニュー東京マラソンでした。これまでは蛇行しながら東へ東へと進み海まで抜けていたコースが、今回からは新たに門前仲町へと進み、富岡八幡宮で折り返す形に。ゴール地点も東京駅前に変わりました。
僕自身も2014年に旧コースを走りましたが、やはり最後の埋め立て地区間は辛かった記憶があります。よく言われる「海風が」「アップダウンが」というのもキツイのですが、何よりも「東京じゃないな」というのがキツかった。沿道の声援もまばらになりますし、周りには東京の街並みがない。ただただ埋立地に大きな建物が並ぶばかり。今回のコース変更で、ランナーの喜びはグッと増すことになるでしょう。
そして地味なところですが、中継体制も変わりました。これまでの通例なら今年は奇数年なのでフジテレビが中継を担当する回だったはず。しかし、担当年の入れ替えがあったようで、今年の担当局も昨年につづき日本テレビとなりました。「東京メトロスポーツスペシャル 東京マラソン」のタイトルで始まる中継は、何だか箱根駅伝のよう。ゴールの東京駅前も、大手町の読売新聞本社前とほとんど同じ場所みたいなもの。
「あれ、これ箱根駅伝のつづきじゃね!?」
そんな誤解はランナーたちの顔ぶれを見てさらに強まっていきます。招待選手には元祖・山の神として知られる順天堂大学の今井正人、東洋大学の服部勇馬、さらにエリートランナーの一角には東洋大学の設楽悠太の姿も。箱根をわかせたスター選手がマラソンで頑張る姿を見せてくれる。逆に言うと、箱根を走った選手への思い入れが自然と強くなってしまうコチラの心の動きがある。
箱根駅伝も「関東のローカル大会」と言われますが、ローカル大会おおいに結構。ローカルな大会でも見る側とやる側の気持ちが全国級ならそれでいいのです。東京マラソンも東京の祭りであると同時に、世界のメジャーマラソン大会でもあります。ワールドマラソンメジャーズに数えられる世界6大大会のひとつ。ローカルな東京と、世界のTOKYOがひとつになる。市民の気持ちでココをめざし、世界のメジャーと同じ道を走る。地続きに世界の頂点につながっているような気持ちで、本当に夢が広がります。
↓ハートマークの紙吹雪が舞い散るなかでランナーたちがスタート!
紙吹雪の中、ランナーが都庁前をスタートしていきます。#東京マラソン pic.twitter.com/WJ8GudLLZu
— 東京マラソン財団 (@tokyo42195_org) 2017年2月26日
走っている姿を見るとうらやましくなる!
頑張れランナーたち!
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地続きに世界につながっていることを感じさせるのが、先頭集団の走り。5キロすぎには早くも日本人ランナーの姿は見えなくなり、先頭集団を海外招待選手とペースメーカーが固めます。今回のペースメーカーは第1グループが2時間3分を目指すペース、第2グループが2時間5分を目指すペース、そして第3グループが2時間7分を目指す設定だとのこと。
要するに先頭が「世界記録」、次が「国内最高記録」、そして最後が「日本記録」のペースです。希望としては先頭集団についていって勝負を見せてほしいところですが、現実的には第3ペースメーカーについていくのがやっとでしょうか。悔しいですがこれが世界との差。東京五輪で見せつけられる世界のマラソンとの差です。
先頭集団を引っ張るのは世界記録を狙うと公言したケニアのキプサング。過去に3度の2時間3分台を記録している世界屈指のランナーは、まさに世界記録ペースで全体をリードします。日本人の先頭を引っ張るのは、10位前後の位置で走る設楽悠太。こちらも非常に速い入りで、日本記録に近いペースでの走りです。高速コースと言われる今大会で、どこまでの記録が出るか。設楽は先頭集団からこぼれてくる有力選手を捕まえながら順位を上げていきます。非常に楽しみな入りです。
そして、さらに後ろの1キロ3分ペースの集団には服部勇馬ら日本人エリート選手の多くが集います。今大会は今夏の世界選手権への選考会も兼ねていますので、勝負に徹する戦いかもしれません。日本人3位以内なら選考の俎上にのぼり、日本人1位ならかなり有力となる。先頭のことはさておき、まずは順位が欲しい。これもまた勝負です。
↓さらに後方にはたくさんの一般ランナーたちが!
JR飯田橋駅、カラフルなウェアを着たランナーが続々と走ってきます!#東京マラソン #走る喜び pic.twitter.com/3Vuprshjn4
— 東京マラソン財団 (@tokyo42195_org) 2017年2月26日
歩道橋の上から眺める東京と、東京マラソンは素晴らしい!
現代の東京三大祭りは神田祭、東京マラソン、浅草サンバカーニバルだ!
↓沿道にはたくさんのパフォーマーが並び、踊りや演奏でランナーを激励!
普段は閑静な古本街の神保町ですが、今日は神田一橋中の皆さんの演奏と共に、応援する方々で賑わっています!#東京マラソン #応援する楽しみ pic.twitter.com/9DRIaFCdw9
— 東京マラソン財団 (@tokyo42195_org) 2017年2月26日
この応援ステージにのぼることも「参加」という楽しみ!
いろんな形でこのお祭りに加わりたい!
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そして、日本人エリート選手の後方ではもうひとつの「世界」が。ケニアのチェプチルチルが男子選手に混ざって、2時間20分を切るようなペースで快走をつづけています。2時間21分18秒の女子マラソン国内最高記録を超えるような快走が見られるかもしれない。「高速レース」の名にふさわしいハイペースが、レースを盛り上げていきます。
↓気がつけば車イスマラソンの部はスタートから1時間28分でゴール!
車いすマラソンの男子選手がゴール。42.195kmを1時間30分かかりませんでした。#東京マラソン #応援する楽しみ pic.twitter.com/qCQkCEWML5
— 東京マラソン財団 (@tokyo42195_org) 2017年2月26日
リオパラリンピック金のマルセル・フグをおさえて日本の渡辺さんが優勝!
最後は6人が2秒差で突っ込む大変なデッドヒートでした!
男子マラソンの先頭は門前仲町を折り返して再び都心を目指していきます。ペースメーカーも約束の30キロを前に脱落するような高速レース。30キロで最後のペースメーカーが離脱すると、それを合図にキプサングが独走態勢に。銀座の交差点あたりがレースの勝負所になるというドラマも、新コースならではのもの。とてもいい変更です。
↓知人の応援で37キロ付近にいた僕も、キプサングの快走を目撃!
キプソング、2時間3分台!!東京高速マラソン誕生や!! pic.twitter.com/gd632G9pdP
— フモフモ編集長 (@fumofumocolumn) 2017年2月26日
世界の走りを目の前で見られるのがうれしい!
ケニア人もついていけない走りだ!
↓さらに、日本人の先頭争いも設楽悠太を井上大仁がかわす瞬間に遭遇!
先頭交替するーーーー! pic.twitter.com/mtcHV0xEPP
— フモフモ編集長 (@fumofumocolumn) 2017年2月26日
いけいけ!レースの先頭はもっと先だぞ!
競り合って上げていけ!
フィニィッシュの記録はどうか。最後まで世界記録に迫る走りをつづけたキプサングでしたが、40キロすぎでそのペースからはやや落ちる走りに。それでも最後までチカラを緩めることはなく、2時間3分58秒の国内最高記録でフィニッシュ。日本で初めて2時間3分台が記録されました!
↓さすが世界のトップランナー!最後まで影も踏めませんでした!
Very happy with my win in @tokyo42195_org Thank you everybody for supporting me. #adizero @adidasrunning pic.twitter.com/ObpuGzoFpW
— Wilson Kipsang (@Kipsang_2_03_23) 2017年2月26日
日本勢トップは設楽悠太をかわして井上大仁!
記録は2時間8分22秒!
井上も山梨学院大学で箱根を駆けた、箱根の卒業生!
↓女子の部ではチェプチルチルが2時間19分47秒の国内最高記録で優勝!
#東京マラソン(女子)1位 サラ・チェプチルチル(ケニア)2:19:47※:大会新記録
— 東京マラソン財団 (@tokyo42195_org) 2017年2月26日
「本格的にマラソンに取り組み始めたのは去年。自己記録を出すことが目標だった。自分自身の記録、走りについても満足している。この記録で今年の夏の世界選手権に選ばれることもほぼ確実だと思っている」 pic.twitter.com/YaPv6nPSlQ
男女のマラソンで国内最高記録!しかも3分台と19分台!
国内屈指どころか、東京は世界屈指の高速コースだ!
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「世界屈指の高速コース」という新コースの狙いは見事に成功しました。記録が出やすいレースとなれば、名をあげようとする世界の名選手が集うレースとなるはず。それは大会自体の価値を高めることにつながり、祭りとしての価値をも上げていくに違いありません。
それは日本選手にとっても貴重な腕試しの機会となります。世界のトップが集うレースで、本当の高速レースを体験することができたなら、目線を上げていくことにもつながるはず。その意味で、今大会は負けましたが設楽悠太のような、自分のタイムと限界に挑みかかるレースを、多くの選手にも目指してほしいもの。
箱根⇒東京という大きな流れで、世界に届くような選手が生まれてほしい。昨年は青山学院在学中の下田が好走を見せましたが、正月に箱根駅伝、2月末に東京マラソンという連闘が大目標となっていったら、学生時代のトレーニングというのもまた変わってくるのかなと思います。
そして、女子がどうなっていくのか。現在は世界選手権への派遣選考レースでもなく、そもそも女子マラソン界では重要レースと位置付けられていない東京マラソン。そんな大会で国内最高が生まれ、さらに世界のトップが集うようなことになったら、そこを避けている日本選手はカッコ悪いような感じにならないでしょうか。
より大きなレース、より大きな祭りでこそ真のチカラは発揮されるもの。国内でもっとも大きな女子マラソン大会が東京になったとき、そこを避けての強化や派遣選考がつづくことは、決していいことではないはずです。どうせ揉める選考なら選考レースを増やすという手もあるでしょう。東京マラソンという大舞台をどう活用していくのか。目標があってこそ頑張れるという人間の性を、上手く活かしてもらいたいものですね。
すべてのランナーたちにお疲れ様でした!そして、おめでとう!






しかし、景色がいいのも人気の秘訣なんですかね。或いは私の様な田舎者が東京への憧れを抱き都会の風景を眺めているとか。