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今年もこの日がやってまいりました。金、環境、あらゆる条件をクジでひっくり返すことができる人生逆転ゲームの日が。「俺たちが揉めたときは野球で決めるべきじゃないのか?」という声が遠くで聞こえる気もしますが、「黙れ!」一喝です。僕はクジが好きだ。みんなクジが好きだ。ガチャろう、他人の運命を。ドラフトという名の「イヤーな球団に何故かあてがわれるイヤーなゲーム」で!
我が埼玉西武ライオンズがすべての従業員とすべての監視カメラ、室内電話、インターネット回線を支配する「庭」に愚かな11球団が今年も集まってきました。グランドプリンスホテル新高輪、どんな仕掛けでも施せる我が居城。諸君が使用するフリーWiFiは我々がすべて内容を把握しているとも知らずに。せいぜい本社と綿密な打ち合わせをするがよい……クックックッ。
弱いほうから順番に入団してくる完全縦社会の集い。まずは球場が狭いもんで見かけは打高投低みたいになっているけど実際は打並投底の球団ヤクルトが、再建を託された高津新監督とともに入場。「誰でも即戦力」の呼び声高いオリックス。今頃躍起になって地元の星獲得に走り始めた下り竜・中日。「僕は高校生が大好きなんだよ!」と脳内で栗山ボイスをガッツリ再生するとちょっと震えがくる日ハム。下位球団がチーム再建への一歩を踏み出します。
パワハラの責任を順位の責任にすり替えて柔らかい首切りに成功した広島はレジェンド・佐々岡新監督とともに仁義なき一本釣りへ。「クジだけなら無敵」と連勝街道を爆走中のロッテは佐々木クン指名を公言して今年もクジを引く気満点。昨年はハズレハズレ1位で近本光司を獲得し、すっかりドラフトが上手い気になっちゃってる阪神。「誰?」「この人誰?」「三木さん……誰?」と指名する前に自己紹介をせぇという声がもっぱらの楽天。中位球団は浮沈をかけての勝負所です。
初の地元CS開催を実現するも筒香が抜けるということで強打者の補強必須のDeNA。「ウチは見えてるものも、磨きかたも全然違うから」と余裕しゃくしゃくのソフバン。久々の優勝で存在感も態度も注目度も大きい巨人。そして新しい寮を建てて、ようやく新人獲得の際に新居の紹介をまともにできるようになった西武。上位球団はさらなる地固めに臨みます。
↓各球団のクジ引き担当者、クジ勝率などクジ情報をまとめた良記事です!
史上初全球団抽選参加か/12球団くじを引く人一覧#npb #野球 #ドラフトhttps://t.co/tv3y36bu4e
— スポーツナビ 野球編集部 (@sn_baseball_jp) October 16, 2019
阪神への「12年藤浪4球団的中が光る」という嫌味!
ロッテに関する「3球団以下抽選では06年以降驚異の10戦10勝」という豆知識!
オリックスのクジ引き担当は「西村監督か福良GM(当日の顔色見て決定)」という弱気具合!
注目の1巡目指名。数球団が指名を公言するなか、人気選手に順当に入札が集まります。163キロ右腕・佐々木朗希クンには日ハム、ロッテ、楽天、西武とパ・リーグがこぞってが入札。甲子園準優勝の星稜・奥川恭伸クンにはヤクルト、阪神、巨人とセが集結。そして中日が指名を公言していた東邦高の石川昂弥クンにはオリックス、中日、ソフトバンクが。クジを避けた広島は明大の森下暢仁さんを、DeNAは高校ナンバーワンショートと評判の森敬斗クンを一本釣り。ヨソのクジを高みの見物です。
まず奥川クンのクジ。ワイプで奥川クンが無表情を貫くなか、居並ぶヤクルト・阪神・巨人。僕ならば声に出して「巨人!巨人!」と祈るところですが、奥川クンは最後まで立派な態度でした。投手地獄ヤクルトが自分の運命を引き当てても、ガッカリした表情ひとつ見せなかったのですから。まぁもっとも、そうするために「最初から最後までずっとガッカリ」みたいな無表情だったわけですが…!
↓今さら遅いけど、「どこがクジを引いても、ヤッターって顔する」のが大人の処世術だぞ!
心配しなくてもFA獲ったら出られるから!
楽天がキミを単年8億楽天キャッシュで待っている!
楽天・石井GMも「やったー、ヤクルトだー」って手を叩いて喜んでましたよ!
つづいて東邦・石川クンのクジ。顔色で判断されたオリックス福良GMは、「やっぱ顔色関係ない」ということを高らかに証明するようにまずはハズレクジをガッチリとつかみます。そして中日とソフバンの決戦では、「クジと審判相手のケンカは無敵」の名将・与田監督が今年も当たりクジを引き当てました。淡々としたソフバン工藤監督とは対照的にまるで優勝したかのような喜びよう。クジの日だけ来てもらう特任スカウトとかでもいい気がしますね。
そして注目の佐々木クン。楽天・石井GMは他球団の顔ぶれを見ながら「ハムはいつか放出する、ロッテと西武は金で落とせる」といずれにせよ最終的にはウチが獲れるなとニンマリ。クジで決まるのは「今」なのか「育成済みの7年後」なのかという程度の違いしかなければ、ハズレクジをつかんでも痛くもかゆくもないのでしょう。
↓そして佐々木クンはクジ引き最強球団ロッテに!
巨人か阪神に行きたかった奥川、日ハムか楽天に行きたかった佐々木。この表情である。#プロ野球ドラフト会議 pic.twitter.com/OcbCWUQ842
— 網男 (@netman2783) October 17, 2019
ロッテのクジつえええええええええ!
クジだけで球団運営しとるな!!
↓落ち着いてきたら、ちょっと表情も柔らかくなってきました!
【速報中】ドラフト会議https://t.co/U7ecNSQT33#プロ野球 の #ドラフト 会議で、#佐々木朗希 投手(大船渡高)は #ロッテ が交渉権を獲得。佐々木投手はロッテの帽子をかぶりチームメートに胴上げされました。(江)#プロ野球ドラフト会議 #千葉ロッテマリーンズ pic.twitter.com/lgUbcptOtj
— 朝日新聞 映像報道部 (@asahi_photo) October 17, 2019
まぁまぁ、ロッテも悪い球団じゃないよ!
日本で両手に入るぐらいのトップチームだから!
その後、2周目ではオリックスと日ハムはJFE西日本の河野竜生さんで競合。巨人と西武は東芝の宮川哲さんで競合。阪神は「西の親戚」のガッツポーズ西純矢クンを獲得。楽天は大阪ガスの小深田大翔さん、ソフトバンクはJR西日本の佐藤直樹さんをそれぞれ獲得。オリックスは「やっぱ福良じゃダメだ」と西村監督をクジに出してきますが、やっぱりダメ。「なーんだ、どっちもクジ引き下手糞か」と球団内平和を保つ格好で、興南の宮城大弥クンをハズレハズレ1位指名。同じく西武に敗れた巨人は青森山田の堀田賢慎クンをハズレハズレ1位指名。これで栄光のドラフト1位が12人、今年も選ばれました!
↓絶対に阪神向きの性格をしている西クンは、奥川・佐々木両名とは対照的に最初からニヤニヤ!
【選択終了 阪神 #ドラフト 一覧】#NPB #ドラフト会議2019
— 日刊スポーツ (@nikkansports) October 17, 2019
1位 西純矢(創志学園)
2位 井上広大(履正社)
3位 及川雅貴(横浜)
4位 遠藤成(東海大相模)
5位 藤田健斗(中京学院大中京)
6位 小川一平(東海大学九州キャンパス)
詳細は→https://t.co/dsUTFH9BQl pic.twitter.com/mioyOfyYGS
やっぱり、嬉しいときは「すぐ」顔に出るよね!
↓ということで各球団への寸評などです!
●東京ヤクルトスワローズ
とにかく奥川クンを当てた、まずはその点で大成功。元中日の川上憲伸さんからは「開幕投手」という声もあがるなど、その才能の素晴らしさと、投壊球団ヤクルトのダブルパンチ感が浮き上がってくる。2・3・4位は即戦力右腕、5位・6位では将来性ある高校生内野手を獲得。「投手がとにかく足りない」「そろそろ山田哲人も脱出の時期」という課題としっかり向き合うドラフトとなった。
<1年目から開幕ローテへ!学徒動員じゃないぞ、実力社会だ!>【速報中】ドラフト会議https://t.co/U7ecNSQT33#プロ野球 の #ドラフト(新人選択)会議で、今夏の全国選手権で準優勝に貢献した #奥川恭伸 投手(星稜高)は #ヤクルト が交渉権を獲得。奥川投手はヤクルトの帽子をかぶり、笑顔を見せました。(江)#プロ野球ドラフト会議 #ヤクルトスワローズ pic.twitter.com/VjDtwNdomw
— 朝日新聞 映像報道部 (@asahi_photo) October 17, 2019
●オリックスバファローズ
「福良も西村もダメ」とクジを諦めた球団は、とにかく数を引く作戦に切り替えた。育成合わせて13人の大量補強で血の入れ替えを敢行する。オリックスの空気に彼らが染まる前に、残りの血を入れ替えられるとよいが…。ハズレハズレ1位の宮城クンは、早速夜の「お母さんありがとう」特番でめっちゃ泣けるエピソードを紹介されるなどスター性十分。「グローブは700円のビニール製」「それを柔らかくするために父親がレンジでチン(全溶解)」「つぎはぎだらけで動きにくいユニフォーム」「汁のみのカレーで1週間食いつなぐ」「しかも10人家族」などオリックスとはまさに運命的な出会い。「金が欲しいです!」「金だけはあるぞ!」…この出会いが新たなスターを生み出す気がする。頑張れ宮城クン!大瀬良のとき以来のこの気持ちよ届け!
<令和の左門豊作、オリックスへ!>ダル絶賛の興南高・宮城大弥はオリックス1位 10人家族、目標は元中日の山本昌さん#Orix_Buffaloes #bs2019 #npbhttps://t.co/ZzjK6Sj6Oz
— スポーツナビ 野球編集部 (@sn_baseball_jp) October 17, 2019
●中日ドラゴンズ
クジがお強い。
●北海道日本ハムファイターズ
素材型高校生から即戦力社会人までバランスのよい指名。日ハムらしさがまるでないまともなドラフトだが、まぁそれだけ全体的に足りなくなってきているということかもしれないが。クジ引き下手糞王の異名を誇った栗山監督が珍しく競り勝ったハズレ1位・河野竜生投手は、これまた珍しくも「日ハムなのに1位指名の社会人」という変わり種。カクカクしたフォームが印象的で、スクリューあるいはチェンジアップがあれば山本昌みたいになれそう。高校生が好きっていうよりも「変わってるのが好き」というマニアなのかもしれない。
●広島東洋カープ
1位は注目の大学生右腕・森下さんを一本釣り。ポロポロと選手が抜けて行きそうな気配も漂い始め、「鈴木誠也の穴」「菊池涼介の穴」「田中広輔の穴」あたりにハマりそうなパーツを探しに行った感じのドラフト。大成すれば高評価だし、そうでなければ低評価という、よくも悪くも結果次第。エンタメ感は薄いドラフトで若干の物足りなさも。
●千葉ロッテマリーンズ
「くそおおおおおおおおお、佐々木クンを持っていかれた!!」という怨嗟の声につづき、「なにいいいいいいいい佐藤都志也さんもか!!」と投手と捕手の今年度トップランカーをダブルで持っていくという200点ドラフト。今日の気分だけなら日本一。ただ、これだけクジで連勝しながらオリックスの上が定位置という現状を、「クジでギリギリ球団運営が成り立っている」と前向きにとらえるか、「クジ以外何もない」と後ろ向きにとらえるかで佐々木クンの心象は大いに変わってきそう。
<「ロッテの印象は?」「応援」という虚無の回答!>記者「ロッテの印象は?」
— 金村義明チャンネル運営スタッフ (@kanemandan) October 17, 2019
佐々木朗希「12球団で1番応援がすごい」 pic.twitter.com/I0R2p3ANt5
グラウンドのほうの印象を聞いてますよ!
スタンドしか見るとこないみたいになってますよ!
●阪神タイガース
ロマン、オールロマン。西勇輝の遠い親戚の西純矢クン獲得に始まり、夏を制した履正社の井上広大クン、横浜の及川雅貴クン…以下5位まで甲子園の星を指名していく「超大型ロマンドラフト」を敢行。「甲子園大好きオジサン」が熱闘甲子園見ながらやってるみたいな指名に阪神ファンも今日のところは大喝采だが、5年くらいは戦力増強にならなそうだし、ダメだったときには振り返って「2019年の矢野はクソ」とボロクソ言ってそう。
●東北楽天ゴールデンイーグルス
オーナーの一存で出てくる魔法の楽天スーパーポイントが、チーム編成をクジに頼らない立場へと押し上げた。ハッキリ言ってヤクルト・西武・ロッテに行った選手は「あとで獲れる」扱い。話題性が高いのはヨソにおまかせした結果、「2位から先がこれならこんなもんか?」という感じの指名を1位から始めることになった。
<「近本2世」という評判に、「よさそう」のポジ評価と「小粒そう」のネガ評価で割れるドラ1>大阪ガスの小深田大翔内野手は、同社から阪神タイガースにドラフト1位で入団した近本光司選手の背中を追いかけながら、25日に開幕する日本選手権での初優勝に向け、闘志を燃やしています。 https://t.co/ArSvNksAIF
— 毎日新聞 (@mainichi) October 15, 2019
●横浜DeNAベイスターズ
「くっそぉぉぉぉぉぉ小園欲しかったぁぁぁぁ」「小園欲しいよぉぉぉぉ」「小園小園小園」「小園獲りたかったのにぃぃぃぃ」「小園がいなかったらどうすりゃいいんだよ」「今からでもいいから小園きてくれえええええ」みたいな気持ちで、絶対に将来性のある内野が欲しかったんだなぁと改めて実感。クジには見向きもせず、最初から森クンにいった。
●福岡ソフトバンクホークス
指名は5位までで育成は7位までというソフバンらしいドラフトの使い方。多分、「ホークスアカデミー」みたいなのを開校して、アカデミー生はドラフト外で獲ってもいいよみたいな仕組みに変わったら、すぐに学校作るんだろうなぁ。「指名」というよりは、ここから自分たちで育てて仕上げる気持ちと、その実力がある。世代交代、怪我人続出によって西武に優勝をさらわれた反省をキッチリとドラフトに反映させているあたりもお強い。
●読売ジャイアンツ
毎年、「ふーん」みたいなドラフトをする割に、いつの間にかしっかりと戦力になっているのが巨人。2015年の賭博忖度ドラフトも今見ると戦力の塊。さすがの伝統球団、スカウトの眼力によるものだろう。その眼力のせいで「江川じゃなきゃイヤイヤ」とか「菅野じゃなきゃイヤイヤ」という駄々を定期的にこねることになるのかもしれないが…。そんななか5位で獲った星稜の山瀬慎之助クンは、ポジションもキャッチャーだし、そもそも名づけから阿部由来らしいので完全に「慎之助2世」。サービス精神もグッド。
<「やってやったやってやった」の顔www>巨人・山瀬慎之助の誕生した瞬間 pic.twitter.com/831QTcarG5
— おかもっちあゆむ?????? (@Okamoto___G) October 17, 2019
●埼玉西武ライオンズ
6球団競合で獲得した大石達也をあんな感じにした年に佐々木クンを獲ろうというのは虫がよすぎた。ただそれ以外は、「1000球投げても大丈夫」と評判の社会人即戦力頑丈右腕の宮川哲さん獲得を始め、地域を活性化させる埼玉武蔵ヒートベアーズから大好きなサイドスローの獲得、大好きなスイッチヒッターの獲得、ホンダ鈴鹿から「世那」を獲るというナイスダジャレ、沖縄出身選手の追加と「らしさ」満点のドラフト。肝心のデブはいないが、これから寮で太らせよう。
<岸さんの背番号を11にしてくれたら、岸のユニフォームがリサイクルできるのだが>本日10/17(木)、#埼玉西武ライオンズ は2019年ドラフト会議にて、以下の選手の交渉権を獲得しましたので、お知らせいたします。https://t.co/01yFNWeehq#seibulions #ライオンズドラフト2019 pic.twitter.com/0A1UKr480I
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) October 17, 2019
まぁ、毎年こうやって騒いでいますが答えが出るのは早くても5年後くらいです。今の大喜びが落胆になるかもしれませんし、「こんなところにいたんか!」というダイヤモンドが混ざっているかもしれません。だから今は全員大勝利、全員ドラフト大成功。ここから磨いて一流にできるかどうか、それはクジや眼力ではない地力の勝負です。若手が育たないのは、素材の良し悪しじゃなくて育成の腕の問題だと思うくらいの覚悟で、金の卵を育てていきましょう!
若き才能のみなさん!明日のプロ野球を一緒に作っていきましょう!






残り二つどこなんですかねw