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白毛クラシック制覇やり込みイベントクリア!

最近「ウマ娘」という競争馬育成シミュレーション風のゲームが流行っていると聞きます。ゲームのなかに本来の競走馬の設定を反映した美少女が登場し、それらを育成して大レースの制覇を目指すのだといいます。同じようなタイプのゲームの頂点に君臨し、リアルさ、難しさ、必要とされる課金…すべてにおいて圧倒的なスケールを誇るのが「競馬」というゲームです。

その競馬というゲームを極めた有名プレーヤーが、新たなやり込みプレイを達成しました。プレーヤーの名前は金子真人さん。社会人としてはCADシステム大手の「図研」創業者として知られる金子さんですが、もはや「競馬」やり込みプレーヤーとしての知名度のほうが圧倒的。これまでに発表したやり込みプレイの数々は、チートレベルと言ってもいいものばかりで、金子プレーヤーの名前は日本競馬史に燦然と輝いています。

「牡馬・牝馬クラシック三冠馬やり込み(ディープインパクト/アパパネ)」「親子ダービー制覇やり込み(ディープインパクト/マカヒキ、ワグネリアン)」「旧八大競争(3歳クラシック/天皇賞/有馬記念)制覇やり込み」「最優秀ダートホースやり込み(カネヒキリ、クロフネ)」「年度代表馬やり込み(ディープインパクト)」「リーディングサイアーやり込み(キングカメハメハ、ディープインパクト)」などなど、日本競馬の歴史書に「ひとつまみ」ぶんくらいの足跡を残してきたスーパープレーヤー。

そのやり込みスタイルは「とにかく自力」を旨としており、自らの目で馬を見立て、手に入れた馬を手元に残して次世代の馬を生み出す、いわゆる「競馬ガチ勢」のプレースタイル。父母ともに自分の馬で祖父祖母の代も自分の馬なんていう自力プレーも行なっており、敬称も「氏」とか「さん」ではなく「卿」をつけるべきじゃないかというお方です。

↓ディープインパクトでおなじみ黒・青袖・黄鋸刃型の勝負服が金子プレーヤーの馬の目印です!



その金子プレーヤーが新たに展開中のやり込みが「白毛馬」やり込みシリーズ。そもそも競走馬のなかで白毛馬…いわゆる白馬が誕生するのは0.0何パーセントだといいますが、その希少な馬で大レースに勝とうという超絶難度のやり込みです。金子プレーヤーは、2020年のGI・阪神ジュベナイルフィリーズを白毛馬ソダシ号で制し、まずは「白毛馬によるGI制覇」という世界初のやり込みを達成。

そして、10日に行なわれたGI・桜花賞に再びソダシ号で挑戦した金子プレーヤー。「純粋、輝き」という意味のサンスクリット語が元だという馬名を冠する白毛馬は、この桜花賞でもキラリと躍動します。スタート好ダッシュを決めると、3番手から4番手の好位置でレースを展開。直線に入ると力強い足取りで抜け出し、ライバルの追走を許さずに1着入線。高速馬場による非常にハイペースとなったレースを1分31秒1というレコードで制し、「白毛馬によるクラシック制覇」という世界初・空前絶後・超絶怒涛のやり込みプレーを達成したのでした。

↓いやー、惚れ惚れするような馬体!メンコも手綱も白で統一されていて美しい!


馬人気のわりには馬券人気は低く、当てれば美味しい馬券に!

僕も3着馬からのワイドを中心にたんまり配当をいただきました!



それにしてもこのやり込みはすさまじいなと思います。気が遠くなるような積み重ねだなと。白毛馬やり込みを達成するにはまず白毛馬を手に入れないといけないわけですが、まずそれ自体が非常に少ない。しかも白いだけでなく強くなければいけない。

そんな厳しい条件をクリアするために金子プレーヤーがこのやり込みに着手したのは20年以上も前のこと。日本競馬史上に残るスーパー種牡馬サンデーサイレンスの子どもから突然変異でたった1頭だけ生まれたシラユキヒメという白毛馬、これを手に入れるところから長い長いやり込みが始まりました。

白毛馬からは遺伝によって50%の確率で白毛馬が生まれると言います。金子プレーヤーは「サンデーサイレンスの血を引く白毛馬」という貴重な血筋を自前の馬との交配で大切に大切に伸ばしてきました。シラユキヒメ自身は優秀な牝馬とまでは言えない競争成績でしたが、自らが所有するブラックホーク、クロフネ、キングカメハメハなどの一流馬を配合しつづけ、新たな白毛馬を生み出してきました。

そのなかの1頭が最終的にオープンまで昇格したソダシの母・ブチコ。父キングカメハメハ(金子プレーヤーの馬)、母シラユキヒメ(金子プレーヤーの馬)のブチ柄の馬として話題となったこの馬に、さらにクロフネ(金子プレーヤーの馬)をつけるという配合は、「絶対に白毛馬やり込みを達成する」という執念のようなものがなければ、そもそも挑まないであろう道のりでした。もしかしてこのやり込みを達成するために「自分でつけられる優秀な種牡馬(非サンデー系)」を準備してきたんじゃないかとさえ思うほど。

金子プレーヤーは言わずと知れたディープインパクトの馬主ですので、ディープとその子どもがいれば大抵のやり込みは達成できる御仁です。ゲームクリアに相当するイベントならディープだけで十分に達成できる。ただ、ディープよりも前に、ディープとは配合できないサンデー直仔の白毛馬を手に入れ、「いつか白毛イベントを達成しよう」と思いながらずっと時間を重ねてきたという、その根気や遠大さに身震いします。一体いくつのやり込みを同時並行で目指せば、ディープインパクトとソダシを両方手に入れるプレーヤーが誕生するというのか。これぞ金や欲を超越した「ロマン」だなと思います。

よく見ればこの桜花賞には「白毛やり込み」のソダシのほかにも、「両親と子ども全部三冠馬やり込み」を目指したディープインパクト×アパパネのアカイトリノムスメ(親子とも金子プレーヤーの馬)や、シラユキヒメの血を引く白毛母系からの1頭メイケイエール(ヨソの馬)のほか、ディープインパクト・キングカメハメハを父に持つ多数の馬が集い、金子プレーヤーを中心としたやり込み大会みたいなレースとなっています。

「クリアしたら終わり」ではなく、その先にあるやり込みまでをずっと前から見据えていた金子プレーヤーの遠大な計画があったからこそ、たくさんのプレーヤーが重宝する種牡馬も出ましたし、少しずつ代を重ねてチカラをつけた白毛馬がクラシックにまで届くという未来も生まれました。確かにこのやり込みをやろうと思っていれば「サンデーの白毛」は絶対に継承したい奇跡の1頭なのでしょうが、相当な課金と時間をつぎ込んで本気でやっちゃうという意欲には恐れ入ります。

いつか、この血筋が行きつく先に「白毛三冠馬やり込み」や「白毛凱旋門賞やり込み」があるのかもしれないなと思います。その日のために白毛ラインと、ディープラインをそれぞれ伸ばして、サンデーサイレンスから始まった2本の線がもう一度交われるときを待っているのかなとさえ思ってしまいます。そこまで行くと、金子プレーヤー1代では時間的に到達できないかもしれませんが、誰かがこのプレイデータを引き継いでくれたらいいなと思います。そうやって人から人へつないでいけるのが「競馬」というゲームの面白いところ。

いつか誰かがやり込みを達成する日のために。

今日も誰かがプレイデータをつなげている。

「サンデーの白毛」をつなげてくれた金子プレーヤーに感謝です!

↓白毛馬の歴史に同じ勝負服が次々出てくるあたりが「やり込み」って感じがします!


ゲームのやり込みで「あぁまたあの人か」ってなる感じの現象!

「そのやり込みは、あの人しかやってない」っていうパターン!

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白毛は優先遺伝らしいので、いつか「白毛3連単やり込み」とかもできるかも!