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実生活でZAKZAKの話してたら引きますよね!?

熱戦つづくサッカー・ワールドカップも小休止となった週明け、我らが埼玉西武ライオンズにホットなニュースが飛び込んでまいりました(※ロクでもない予感の書き出し/そして厳密には西武関連ニュースではない)。北海道日本ハムファイターズからFA宣言をしていた近藤健介さんが福岡ソフトバンクホークス入りを決断したことが明らかになったのです。近藤さん、いい決断、おめでとうございます!

↓僕が親なら「日ハムでないならソフトバンクに行きなさい」と言いますからね!納得の選択です!


何故このような「日ハム⇒ソフバン」への移籍話を取り上げているかと言いますと、この近藤さんのFA争奪戦には我が埼玉西武ライオンズもいっちょ前に参加していたからです。「えっ!?獲れると思ってたんですか」「現役ドラフトの会場はアッチだぞ」「FAの仕組みを利用してテスト入団させるとかヘンな使い方は止めろ」「おたくは出す専」「水道の蛇口に水を突っ込んでも入っていかないだろ?そういうことだ」などとからかわれながらの参加でしたが、我が方は本気の本気、大本気でした。

「外野手のまともなのがひとりもいない」というチーム事情面がひとつ、「森友哉さんがいなくなったので当座の予算が浮いた」という親会社事情がひとつ、そして「近藤さんがどうやら西武ファンらしいから獲れるかもしれんぞ」という浮つき事情がひとつ。さまざまな面から勝手に総合的に検討した結果、今オフでの近藤さん獲得は半ば既定路線というか、かなり現実味のある未来として西武界隈では盛り上がっていたのです。

もちろん我々は「可能になったら即座に選手が出て行くことを希望する」ことでおなじみの捨てられ球団です。今季も森友哉さんが「すーん」とした対応のままオリックス・バファローズへと移籍していきました。「とーもや?いる?」「また足のマッサージしてあげよっか?」「足の筋肉と若手は萎縮させちゃダメだぞ(はぁと)」と彼女面した女子が家を訪ねたら、建物ごと消え去っていたような美しい別れ際。立つ鳥跡を濁さずとは言いますが、立つ森もそうであったとは。何年も付き合ってもその対応になるくらいの球団ですから、そうそう簡単に縁談が進むとは思っておりませんでした。

しかし、そんな我々のもとにも吉報が届いていたのです。FA争奪戦の時期によくある、周辺報道から立ち込めてくる「好感触」が、今回は出てきたのです。パチンコで言えば「激アツリーチ演出」みたいなものの登場に西武ファンは色めき立ちました。そして勝手に脳内で「けんすけ確定」と思ってしまった(※元ネタ同様に必ず入れるという強い意志を込めました)。「ハンバーグのクチになってしまった」みたいな感覚で、近藤さんとお付き合いできるかのように思ってしまったのです。で、その吉報の出元というのが…

↓ZAKZAKでした!出元はZAKZAK!解散解散解散!

「西武入りへ」という嘘にはならない程度の匂わせ!

「松井監督の直接出馬が決め手」になったのは「入るほう」か「断るほう」かは書かないテクニック!

裁判の隙間を華麗に駆け抜けていく夕刊紙ならではの速報性でした!

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終わってみれば同じ記事での記載通りに「交渉初日にアタックした」「豊富な資金力を背景にする」「ソフトバンクが」獲得したのですから、何ら不思議なところはありません。僕が両親・配偶者・子どもでも同じ選択を支持します。「お父さん、オリックスならギリ許すけど西武はダメよ」「就活生だってソフトバンクとオリックスと西武の三択で西武を選んだりしないのよ」「どうしても西武に行くのなら私は札幌に残ります」くらい言うだろうと思います。

西武が提示したと言われる条件が6年総額24億円、一方ソフトバンクが提示したとされる条件が6年総額35億円から40億円。表向きの条件の時点で10億円以上の差があっては「選択肢」にすらなっていないだろうと率直に思います。冷静に考えて当たり前の話です。表向きの条件以外のあらゆる部分(※環境、親会社、環境、立地、環境、チーム力、環境、将来の選択肢、環境、華やかさ、環境)で最初から負けているのに、出しさえすれば誰が出しても同じ価値がある「金」ですら負けるのでは普通に考えてナイでしょう。

僕だって就職するならキレイな駅から直結した大きなビルで、エスプレッソマシンとかが置いてあるこじゃれたオフィスで、社員全員がノートPCかタブレットを支給されて、カフェ店員みたいな自由な服装で、男女分け隔てなく、明るく楽しく働いている会社がいい。よっぽど金に差でもない限り、そっちがいい。ロッカールームに泥棒が出たり、同僚がオービスで撮影されたり、頻繁にSNSが乗っ取られたり、同僚の妻が自分の妻を誹謗中傷してくる球団はイヤなのです。なんとなーく治安が悪そうな球団はイヤなのです。

で、今回の浮ついた感じも出元は「ZAKZAK」ですよね。僕、私生活でZAKZAKの話をしたことがないです。「ねぇねぇ昨日のZAKZAK読んだ?」とか誰にも聞いたことないです。実話ナックルズとかと同じく、読んでいることが他人にバレないように気をつける類のメディアでしょう、ZAKZAKは。リモート会議で開いたブラウザで、日本経済新聞のタブがあるのはスルーされても、ZAKZAKのタブがあるのはスルーされないですよね。「え?お前、仕事中にZAKZAK読んでるの?」と。ZAKZAKで盛り上がっている界隈とか、なんとなーく治安悪そうで嫌でしょう。そこまでは半分乗り気であったとしても、「あ、何か、やっぱイヤだな」と思い直すんじゃないかと思うんですよね。ZAKZAKフィーバーを見たら。

そもそも今回勝手に「何だかイケそうな気がする〜」と思った根拠というのも「少年時代からファンだった」という、近藤少年の憧れへの勝手な期待なわけでしょう(※20年以上前くらいの話/堤義明氏逮捕前/実質別の球団なのでは?)。少年時代からファンだからといって職場として選ぶかどうかは別の話ですし、そもそもその「好き」と今検討される「好き」はまったく無関係。逆にファンだからこそ「裏側の現実を見たくない」とか「思い出をキレイなままで取っておきたい」とか逆向きのスタンスもあり得るわけじゃないですか。「子どもの頃から仮面ライダーが好きでした!」は就職とか結婚の対象としての「好き」ではないのです。

「環境、金、人気」の三本柱をしっかり育てずに、相手の好意に期待するというのは「ありのままの僕を愛してほしい」という世迷言と変わりません。結婚相談所でそんなことぬかしているヤツがいたら仲人さんからパーンと引っぱたかれますよね。「ありのままのあなたを愛してくれる人なんていないからこうなってるんですよ!」と。そういう意味では、界隈も含めて浮足立つのが早過ぎましたし、浮足立つべき瞬間などハナから1秒もなかったというのが僕の所感です。むしろ本当に相手のことを思うなら「もっと真剣に考えなさい」「そんなことで人生を決めちゃいかん」「少年時代の思いを果たすだけなら最後の一年でいいのではないかね」くらいのことを言ってこそだろうと思うわけです。ほかの選択肢がないのならともかく、あるんですから。

↓こちらはこちらで「シルエットが出たら大当たり確定」という激アツリーチ演出でした!

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ひとつ勉強になりました!

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まぁ、このようなぬか喜びを反省しつつ、それでも今オフの望外の補強成功には、西武界隈として十二分に嬉しく思っています。西武でFA権を手にした外崎修汰さんの獲得と、同じく来季中に西武でFA権を手にすると目されていた源田壮亮さんの獲得は、今オフの大型補強として200点をあげたいくらい。森友哉さんのオリックス移籍と、来オフの「ソフトバンクの山川穂高さん」誕生は決定事項としても、「4分の2」で補強に成功したのは出来すぎなくらい。4分のゼロを想定していたのですからガッツポーズのストーブリーグです。

我が埼玉西武ライオンズに必要なのはそうした地道な実績だろうと思います。「何もないところから積極的に選ばれる」なんて段階にいきなりいけるはずもなく、成り行きで付き合った関係がどこまで睦まじくつづいていくのか、そうした実績をしっかりと積み上げていくことが必要だろうと思います。我々は大恋愛で惚れこまれるほどの甲斐性(※そこにいくためのFA)もなければ、マッチングアプリで選ばれるほどの上辺の綺麗さ(※FAしたあとの条件比較)もありません。結婚相談所(※ドラフト)を介して紹介されたお相手を大切にし、一生を添い遂げてもらえるように尽くし、よしんば別れを告げられたとしても「今まで本当にありがとう」と新たな門出を祝って見送る……そういう姿勢を貫いていくことが必要だろうと思います。

そして幸いにも添い遂げてくれたお相手たちによる「住めば都だよ」「住めば都だね」「住めば都で何でも慣れるから」「住めば都だし引っ越しは面倒」「屋根さえあればどこでも住める」というリアルな証言を集めていくことが遠回りなようで真っ当な解決だろうと思います。バツサン・バツヨンのお相手はどんなによく見えても「何らかの問題が絶対にあるはず」と警戒しますし、離職率の高い企業はどんなによく見えても「何らかの問題が絶対にあるはず」と思うのが当たり前。カタログよりもクチコミが真実なのは、どんなものにでも言えること。外から獲るのはそのあと考えることです。

↓即否定しない時点で察する感じではありますが、「即肯定しないことに感謝」と思うべき!

「ホームランって意味ではね」
「ソフトバンクの山川さんも」
「黙ってないですよね!」
(※当人苦笑い)
(※字幕で来季FA権獲得見込みと表示)
「気が早い(笑)気が早い(笑)」
(※引きつづき当人苦笑い)

笑顔で「はい!」と肯定せず、無言の苦笑いで流してくれてありがとう!

来年も一緒に頑張りましょう!



まぁ、これを言うと身も蓋もないですが、プロ野球を含めた「人間による対戦ゲーム」を見ている以上、勝ったり負けたりすることや、選手が出たり入ったりすることは当然のことです。自分の気持ちいい瞬間だけ見られるはずがないですし、自分の気持ちよくない瞬間は相手の気持ちいい瞬間だったりするわけで、互いに1ミリも傷つかないようにやっていくなんてことはできっこないのです。「誰かが出ていったぞ」は「誰かが入ってきたぞ」と同時に起こることであり、「無残に負けたぞ」は「気持ちよく勝ったぞ」と同時に起こることなのです。それを笑顔(※苦笑い含む)で乗り越えられないようではやっていけません。

近藤さんの例にしても我が方がZAKZAKなんぞで盛り上がっているとき、日ハムにはZAKZAKなんていう不確かなソースでも穏やかでいられないほど心乱れていた人たちがいるはずなのです。「ZAKZAKが報じた近藤西武入り」で喜びつつ「テレビでいじられたソフトバンク山川」には怒るというのは筋が通らないのです。どちらも「移籍するかもという未確定の段階で盛り上がっている与太話」という意味で同じことなのですから。目前の話しか、ちょっと気が早いかの違いだけで。それも含めて「人間による対戦ゲーム」の一部なのです。

「4分のゼロ」のはずが「4分の2」になった。

その喜びでパーティーするほうが明るい未来につながる過ごし方だと僕は思う者なのです。

これが「4分の4」になったら「自分もいってみようかな」と思ってもらえるプラスアルファが生まれるかもしれませんからね!

↓まったく予想だにしない「生涯」宣言で驚きました!


「私でいいの…?」
「本当に私でいいの…?」
「駅前に何もないよ…?」
「沿線にも何もないよ…?」
「日本一にもならないし」
「新球場も建たないし」
「お金もそれほどないし」
「将来の潰しも効かないよ?」
「念のため言っておくけど」
「西武百貨店は別会社だよ?」
「まぁ監督とかコーチなら」
「させてあげられるかもだけど」
「それ以外は何もないよ?」
「謎のアンバサダー職とかで」
「のんびりさせてあげられないよ?」
「それでもいいの?」
「ミクシィが買う前提なの?」
「ミクシィは買わないよ?」
「球場ついてきたら逆に不自由だから」
「ミクシィは買わないよ?」
「それでもいいの?」
「それでもいいのね…?」
「一生大事にして!」

センターライン全部抜けると思っていたところが、そうでもなかった!

添い遂げてくれるという申し出、ありがとうございます!


今オフは補強大成功につき来季の目標は「3位でCS進出」に据え置きます!