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ミレーの大量買い付けに成功しました!

本日はお出掛けの記録です。向かいましたはおなじみ両国国技館。昨今の大相撲人気の上昇と円安によるインバウンド需要爆上げの影響により、もはや零細好角家には千秋楽のチケットを確保するのが困難になってまいりました。相撲仲間で一番余裕のあるオジサンに「大相撲公式ファンクラブの横綱コースに入会してください」「そうすれば一次先行からチケットの申し込みができます」「年会費たったの33万円です」と説得をつづけているのですが、なかなかオジサンが首を縦に振らないので難儀しています。年33万なんて、毎日ランチ抜けば足りるのに、ねぇ。

↓ということで今場所は十四日目の観戦といたしました!
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まずはいつも通り館内の散策から。入口では大相撲公式ファンクラブが勢力をさらに拡大させるべく、抽選プレゼントの企画を実施しています。参加して当選すると、ミニうちわと九月場所限定トレカがもらえるとのこと。僕も早速ものをもらいにうかがいますと、ルーレットをまわせとのお達し。そのルーレットで出た力士のトレカがもらえるという話なのですが、時計で言うと「0時から4時まで湘南乃海」「4時から9時まで豪ノ山」「残りを4力士で分け合う」という東京フレンドパークみたいな偏ったルーレットになっており、湘南乃海と豪ノ山を引かせる気マンマンです。あんまり偏りつけられると「その2枚はハズ…レア度が低いんだな」と思ってしまって、当たったときの一期一会の感激が薄れるのはいかがなものかと思いましたので、狭いゾーンにはダミーで「パジェロ」とか入れておくといいんじゃないでしょうか。どうせデジタルクジなんていくらでも操作できるんですから。

↓目論見通り、豪ノ山を引かされました!
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館内をさらに見回っていくと、入口ロビーの片隅にポツンと座る大きな人影が。そこにいたのは元隠岐の海の隠岐の海さんです。こんな勿体つけた言い方をしているのは、隠岐の海さんは近く開催する引退相撲にてマゲを落とし、親方「君ヶ濱」を襲名するからです。隠岐の海さんはロビーを行き交う人々に「私の引退相撲にどうぞお越しください」とチラシを配るためにそこに座っていたのでした。ちなみに、引退相撲開催の日取りは9月30日です。

「来週じゃん…」「いやぁ…今買わないものはもう買わないと思う…」「当日券あるけど隠岐の海の引退相撲行く?って友だちに誘われたことないよね…」などと思いながら見守ってみれば、やはり取り立ててチケットがさばけている様子はありません。たまにお客さんがやってきたかと思えば、小さな赤ん坊を抱っこしての記念撮影だったりしますし。コロナ禍で多くの力士が引退相撲(商売)を繰り延べしてきたため、引退相撲ファン界隈でも若干食傷気味になっているのかもしれませんが、これはちょっと応援したくなるような雰囲気でした。僕は別口の予定があるので行きませんが、誰か行ってみてはいかがでしょうか!(←他人任せ)

↓引退相撲は「隠岐古典相撲」形式でやるそうなので、珍しいものが見られるかもしれませんね!
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リアルにその形式だと一晩中相撲を取りつづけることになるようですが…!?

腰が引ける要因になっている可能性も感じます!

「チケットの販売、頑張ってください!」と心で応援して散策へと向かう僕。親方衆が切り盛りする公式売店「すも〜る」は相変わらず盛況なようで、にぎやかな声が上がっています。力士の名前入りタオルなど基本的なグッズにはじまり、応援うちわなどいわゆる「推し活」に使えそうな品々がよく売れています。どこかからか「世間はサウナブームである」と聞きつけたらしく、最近はサウナ用のタオルやマットレスなども開発しているそうで、商売に余念がありません。

かつては味は美味しいが見た目はダサくてバカデカいチョコレートなどを売っていたのに、今では毎回毎回「そうきたか…」と思わせるグッズを送り出してくるのですから、なかなかのもの。今場所見たものでは「茶碗に入れると力士が風呂に入っているように見える日本茶のティーバッグ」などがイイ感じでした。インバウンドで訪れた訪日観光客もコレならばいい手土産になることでしょう。相撲取りは生活感を前面に押し出してもまったく違和感がないのがいいですね。

↓「グッズの売店はコチラ」という意味で貼ったと思われるポップ。
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2階へ上りますと新大関誕生を受けて立て看板が設置されておりました。横綱・照ノ富士と3大関が並ぶ壮観な図は、記念撮影にもピッタリ。皆さん、力士の間に入って撮影をされていました。ただ、何か発注に手違いがあったようで、身長では一番大きいはずの照ノ富士よりも、大関・霧島と大関・豊昇龍のほうをデカく作ってしまった模様。等身大パネルだと思うから「うわー、大きい!」「意外に小さいー!」とかお客さんもテンションが上がるというのに、等身大よりデカいか小さいかはともかく何らかの間違いがあるのでは釈然としません。足を切るなりして、身長だけでも合わせていただきたいところです。

↓明らかに中央のふたりがデカい。左右のふたりが小さい説も。
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↓ガチャガチャコーナーには誰に需要があるのか知らない「九州場所担当親ガチャ」なるガチャガチャが!
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いる人はいるんだろうけど、いらない人はいらないヤツですね!

出てくるもの全部「誰…?」ってなるから、全部シークレットみたいなガチャを作るんじゃない!



そんなこんなで散策は大盛り上がりなわけですが、ひとつ戦慄するようなこともありました。昨今の円安、物価の高騰、世界的物資不足、インフレなどによって館内での飲食料金が高騰していたのです。例えば自販機で売っている500ミリリットル前後のペットボトル、あれの値段は何と240円です。コンビニ価格の160円で売れとまでは言いませんが、そこからさらに1.5倍つけてくるとは。前から高かったことは高かったですが、こんなに高かったっけ?と今さらながら驚きつつ買うことに。相撲茶屋でチケットを買うとサービスで用意してくれるお茶のプレゼンスが俄然上がってきた感じがします。

そう言えば毎場所いただいている地下大広間での大相撲ちゃんこも、ほんの10年ほど前は200円で提供されていたのに、今ではワンコイン500円といっぱしの値段になっています。館内で、大相撲の本場の味をいただくという付加価値を思えば500円くらいするのは当然と言えば当然ですが、それにしてもわずか10年ほどで2.5倍までインフレするとは。この10年で僕の給料はわずかに減ったというのに、もはや大相撲は庶民には手が届かない高等遊戯なのか。

そして、今場所もっとも戦慄したのが、毎回お世話になっている寿司処・雷電の立ち食い寿司です。以前いただいたときは5貫で1100円という「まぁエンタメ現場の食事としてはこんなところだろう」というお値段で本格的なお寿司をいただけるコスパのいいメニューがあったのですが、今場所のお品書きでは「横綱5貫盛り1750円」の一本で攻めてきているではありませんか。ほかのお得セットは「炙り三貫盛り」という「そういうことじゃない」メニューのみ(※炙りは寿司気分が出ない)で、まさかのセットメニュー削減策に打って出てきたのです。くぅー、こんなところまで円安とインフレの影響が押し寄せてきているとは。訪日観光客は円安で「10ドルちょっとか」とか思うのでしょうが、これでは国内好角家はスーパーのパック寿司を家で食べるしかなさそうです。何とか事態を打開すべく、一番安い200円の「海老」を5貫頼んだろうかと思ったのですが、そんなに海老食べないので止めました。

↓5貫食べたいところを3貫に分量を減らしてインフレに対応しました!
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そんな食糧価格高騰に苦しむ僕に救いの手を差し伸べてくれたのは、前回5月場所で大興奮した「スイーツ親方のミレーつかみ取り」。ミレービスケットを1回300円でつかみ取りすると、最後に親方がデカい手で「追いミレー」をしてくれるというガバガバ運営のつかみ取りです。前回は初挑戦ということもあって、若干手ぬるい部分もありましたが、今回は十分にシミュレーションをしての再挑戦です。

前回はつかみ取りという語感に引きずられて素直にミレーをつかみにいってしまったのが反省点でした。いわば「クレーンゲーム型」でのトライだったのです。しかし、別につかんで持ち上げないとダメなんて決まりはありません。そこで今回は「パワーショベル型」ですくって持ち上げることに。すると、自分でも前回よりかなり多くのミレーをゲットできた手応えがありました。まぁ、そのぶん親方が最後につかんで入れる「追いミレー」が若干少なくなった気がしましたが(←全員大体同じくらいになるように微調整している説)、前回の29個という記録を大幅に更新する「37個」を獲得することができました。1回300円でミレー37個、これはなかなか美味しい体験でした!

↓完全に「ミレーの売店の人」になったスイーツ親方!
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↓今後は館内での飲食は全部ミレーでいいかもしれないですね!ミレーのカロリーすごいですからね!
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↓ちなみにつかみ取りを頑張らなくても800円でアホみたいな量のミレーを販売しています!
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とまぁ、そんなこんなでようやく散策を終えまして、いよいよ相撲観戦に向かうことに。今場所は群雄割拠と言いますか、若いチカラの突き上げによって土俵全体が大いに盛り上がっています。幕内の優勝争いでは、十四日目を終えて平幕21歳の熱海富士が3敗で先頭に立つというまさかの展開です。それを4敗で大関・貴景勝、関脇・大栄翔、平幕の高安、さらには平幕こちらも21歳の北青鵬が追いかけるという格好。

熱海富士が千秋楽勝ってそのまま優勝となればニュースター誕生ですし、本割で負けて4敗に後退すれば「4敗同士の対戦」が組まれていますので最低でも優勝決定戦にもつれ込み、上手くすれば三つ巴以上の混戦になるケースも。どうなるのかまったくわからない千秋楽です。そのどうなるかわからない未来のなかには「高安今頃になってまさかのノーマーク優勝」であるとか「北青鵬優勝で白鵬早くも名親方の呼び声」であるとか、界隈が大いに盛り上がりそうな未来も含まれており、非常に楽しみ。今場所の千秋楽のチケットをお持ちの方、大当たりだなと思います。

混戦により、誰に誰を当てて、誰と誰の取組はナシにしてというのを考えるのが難しいパズルでしたが、編成部も上手く割を組んだのではないでしょうか。「カド番の豊昇龍」と「勝てば三役復帰もある朝乃山」という、大関のチカラを持ちながら「負ければ失うものも大きい」両者が最終試練となって新鋭の前に立ちはだかる…本気の取組が見られそうで見る側の気持ちも熱くなります。個人的には「巴戦の末に高安優勝」という未来を推したいところですが、果たしてどういう決着になるものか。何となく「勝てば優勝決定戦進出の高安です」「あー…」というシメになりそうな気もしないではないですが、何かが起きるかもしれないと期待して見守ろうと思います!

↓北青鵬は力強く剣翔を寄り切って4敗をキープ!
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↓熱海富士は張りながら変化するという「阿炎らしい注文相撲」に対応し、流血しながら寄り切り!3敗堅持!
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↓3敗の貴景勝はテディベアみたいに座り込んで4敗に後退!
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熱海富士が3敗で逃げ切る、なんて甘い話はさすがにないと思いますけどね!

そんなに簡単に優勝できる世界なら稀勢の里なんか20回くらい優勝してていいはずですからね!



誰が勝っても未来の楽しみが生まれる、成功が約束された千秋楽になりました!