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2023年12月04日08:00
打席に立たない首位打者の気持ちがわかりました!
人生初の「年間勝利」を目指して孤軍奮闘がつづく秋競馬。しかし、ここにきて、ついに、とうとう、戦いは苦境に追い込まれてまいりました。「お前の小遣いの増減に興味などない」という向きもあるかもしれませんが、個人的に非常にホットなテーマとなっておりますので、決着までお付き合いいただければと思います。
今年は全体的にいいペースでの戦い(対JRA)を繰り広げており、天皇賞秋でのイクイノックス軸からのズバリ的中などもあり、一時は年間収支がプラスの状態に持ち込んだ瞬間も。しかし、そこで年間勝利が見えたことで、ペースは狂い始めていました。年間勝利が見えたことで「買わないことを逃げとみなす」ような気持ちが出てきてしまったのです。
GIレースを中心にヒマなときに注目レースをマイペースで楽しむ…を旨としているわけですが、何をもって「マイペース」とするのか、懐疑的な視線を自分で向けてしまったのです。「ヒマじゃないから買わない」となりそうな瞬間に「本当に忙しいのか?逃げているのでは?」と思ってしまったり、「いまいち意欲がわかないから買わない」となりそうな瞬間に「本当にそうなのか?逃げているのでは?」と思ってしまったり。プロ野球で首位打者の選手が終盤戦に試合を休み始めるあの感じを、自分自身でやってしまっているのではないかと、自分自身で疑い始めてしまったのです。
その結果、「わからないから買わない」という戦術的撤退としての「見」すらも「逃げでは?」と疑い始める結果となり、ここにきて一気に成績は悪化。負けたので特に報告していないGIマイルチャンピオンシップでは1・2番人気2頭を軸に指名するも両方沈むという体たらくで完敗(※賭けたぶん全部失ったの意)。ジャパンカップはイクイノックスからの馬券で辛うじて微プラスで乗り切るも、迎えた12月3日のGIチャンピオンズカップで完敗し、ついに年間収支は再びマイナス圏へと突入しました。まだ負けは数百円ではありますが、これでもう「逃げ切り」はできなくなりました。厳しい、非常に厳しい。有馬記念ですべてを賭けた勝負に臨む、緊張の年の瀬を迎えることになりそうです。
↓これは「見」で行けばよかった!痛恨のチャンピオンズカップ!
事前の見立てでは…正直あんまりよくわかりませんでした。どれも強そうに見えるし、どれも弱そうに見えるという迷いのなかでの予想。GI帝王賞で上位したグループ(2番メイショウハリオ、4番テーオーケインズ、9番クラウンプライド)と、ここまで5勝無敗&前走いい内容の12番セラフィックコール、GIフェブラリーSと南部杯を圧勝するも距離に不安が残る15番レモンポップ、さらに「よくわからないのでルメールさん」という理由で6番グロリアムンディを買い目として手広くワイドで押さえていきました。とにかくどこかに引っ掛かってくれ、そんな気持ちです。
そんなフワッとした予想で買ってしまったのがまずかったのか、スタートと同時に予想とは若干異なる展開になっていきます。何と大外から15番レモンポップが早めの仕掛けで先頭を奪い、逃げる構えを見せたのです。大外の不利、距離の不安、を懸念していた部分が、スタート直後の思い切った逃げ戦術でいきなり消えました。「枠なりの並びで後方につけ、最後の直線で内から抜けてくるかどうか」と勝手に思い込んでいたものが、「そうか最短距離でまわりたければ、逃げて自分のペースで走ればよかったんだ」と今頃になって気づく僕。買い目には残しているので問題はありませんが、いきなり予想の手ぬるさを痛感させられます。
レモンポップがそのまま引っ張り速めのペースで推移するレース。2番手をうかがうのはこちらも外から13番のケイアイシェルビーと5番のドゥラエレーデ、その後ろで4番テーオーケインズが前目のポジションにつけました。2番人気の12番セラフィックコールは意図的なものか、最後方からのレースに。3番人気のクラウンプライドは3番ジオグリフ・6番グロリアムンディと横に並ぶ隊列の一番外をまわしています。距離的にはロスが大きい位置ですが、枠なりに同じあたりを狙えばこんな感じになるのは致し方なしでしょうか。
1000メートルの通過は60秒8。入りの400メートルまでは過去5年と比較しても最速のペースでしたが、向こう正面では少しペースを落としてきました。先頭のレモンポップはいい感じで逃げられている模様です。3コーナーから4コーナーに入って各馬加速がつくあたりでも引きつづきレモンポップはペースを抑えて走っています。「序盤の入りが速いわりに、中盤ジワジワとペースを落として、結局はむしろスロー」といった展開に上手く持ち込みました。これはそろそろ行かないとマズイぞと、後方からは2番人気の12番セラフィックコールあたりが上がっていきますが、ほかの馬も一斉に上がっていく流れで馬群がゴチャッと固まり、外へ外へと遠回りするしかない格好。直線に入ってもセラフィックコールはまだ最後方で、かなり苦しい展開となりました。
直線入って残り400メートル、レモンポップのペースも落ちていますが、中間でペースを落として息を入れたぶん脚はまだ残っています。前目につけていたドゥラエレーデとテーオーケインズもそのまま連れて粘り込む格好。中団から後方の馬は、前が抑えてギュッと馬群が詰まるなかで、好位外目からジリジリ下がっていく13番ケイアイシェルビーと3番ジオグリフが壁になっており、前に行くには壁が邪魔だが、壁を避ければ外回りで距離をロスするという難しい状態に。結局この壁は「後方から外目を差してくる馬全体」の仕掛けを遅らせる形となりました。終いがスローの流れで、前が壁となって仕掛けが遅れ、外へ外へとまわされて距離をロスするのでは、残り400メートルしかないダートコースの直線でひっくり返すのはちょっと苦しい。
結局、13番ケイアイシェルビーと3番ジオグリフが作った壁よりも内側をまわした馬は「1着、3着、4着、5着、7着」といずれも上位に入り、外をまわした馬は人気どころも含めてほとんどが後方に沈むといった形のレースになりました。やはり、根本的な話ではありますがコーナーで外をまわすのは距離の損が大きく、仕掛けのタイミングなどで取り戻すことができなければ、内側をまわったほうが普通に速いわなと、改めて勉強させていただきました(←勉強代1600円)。
逃げ切ったレモンポップはもともとの地力に加えて、距離不安をカバーする逃げ戦術と鞍上のペース配分でロスなく走れたのが功を奏しました。3着ドゥラエレーデと4着テーオーケインズは展開が向いた粘り込み。ドゥラエレーデはクラシック戦線ではいろいろもたつきましたが、ようやく本来の流れに戻ってきたのかなという感触で、テーオーケインズは最後の粘りが足りないところがなるほど引き際なのかなと思いました。そして、先行有利のレースを外にまわして上がり最速36秒6で2着したウィルソンテソーロは、もの凄い末脚で1頭だけ別世界の走りでした。これもキタサンブラック産駒ということで、キタサンブラックが芝もダートもしばらく日本の競馬を席巻しそうな、そんなレースとなりました。これを未来への肥やしとして、次走で取り戻したい、先につながる完敗でした!
↓推し馬グランプリ(※JRAの販促企画)での自身の推し馬レモンポップの勝利にプレゼンターとして花を添え、長澤まさみさんもニッコリ!
長澤まさみがチャンピオンズCの表彰式プレゼンターで登場「とてもすてきな思い出となりました」 https://t.co/86Rs1BVxFR #競馬 #馬トク #スポーツ報知
— スポーツ報知 (@SportsHochi) December 3, 2023
長澤まさみさんは単勝レモンポップ購入済だそうで、ガッチリ儲けた模様!
絵になるツーショットで結構なことです!
とまぁ、終わってからなら言えるあーだこーだを、レースの前にはまったく想像できてはおらず、反省だけが残る完敗となった今回。残る今季の予定は有馬記念、そしてもしも有馬記念で年間勝利に持ち込めなかった場合はGIホープフルステークスに最後の望みを託して、人生初の年間勝利(対JRA)を目指していきたいと思います。「イクイノックスを買え」「ルメールを買え」という必勝戦術もここにきて崩れたことで、ちょっと有馬記念はどうしたらいいのかわからなくなってきましたが、「長澤まさみを買え」も視野に入れつつ孤軍奮闘してまいりたいと思います。
どの道、毎年「有馬が最後だからドーンと」いって、ドーンと外して負けるのが常ですので、有馬で勝たねば年間勝利はなかったのです。中途半端に勝ちが見える状態だと、「打席に立ちたくない」「有馬記念で購入を300円以内に抑えれば年間勝利確定」「買わなければ絶対に負けない」などという逃げの気持ちも生まれますが、初めから有馬記念次第だと思っていれば覚悟も決まるというもの。競馬民らしく有馬でドーンといって、胸をドーンと張れる人生初勝利を目指します!
タイトルを逃して「来年やり直し」に臨む野球選手の気持ちも理解できそう!