- カテゴリ:
- サッカー
2023年12月14日08:00
「地域」の支援だけで足りているなら別にそれでいいですが!
議論好きで頭の固い中年男性が集う界隈は物事を進めるのがいちいち大変だなと思いますが、日本サッカー界が長い間「議論してはいけない聖域」として放置してきた課題に取り組む機運がいよいよ高まってまいりました。貧すれば議論す。今回、「秋春制」だか「春秋制」だか問題がようやくどうでもよくなってきたあとの第二課題として満を持して登場してきたのは、「チーム名に企業名を入れるか入れないか」問題です。
↓東京ヴェルディと距離感が近そうなスポーツ報知がぶち上げたJリーグのクラブ名に「来季から企業名が入る」というスクープ!
来季から #Jリーグ クラブ名称に企業名「解禁」へ 発足から30年 収入増へ改革実施 19日にも正式決定 https://t.co/f6sOVHXaXU #サッカー #soccer #football
— スポーツ報知 (@SportsHochi) December 12, 2023
↓それをすぐさま「事実無根」として否定するJリーグ公式!
一部報道について#Jリーグ
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) December 13, 2023
詳細はこちら⏬https://t.co/vkdBXtAxYl
観測気球をあげてすぐ撃ち落とすゲームみたいですね!
まったく考えてないわけはないと思いますがね!
1993年のJリーグ発足当時、それまでのプロ野球のあり方と差別化したほうが自治体から金を引っ張りやすいだろうということでひねり出された(※建前は諸説あります)「地域密着」の金科玉条は、クラブ数を増やしたいが増やしたら1店あたりの客が減ってしまうという牛丼屋と同じジレンマに直面し、いよいよ限界を迎えようとしています。いまやプロを自称するJ1・J2・J3リーグまでだけでも60クラブが存在するという状況は、「そんなにたくさん天然芝のスタジアムを用意するほどワシらサッカー好きか?」という根源的な問いを我々に突きつけてくることに(※このほかに女子リーグとか地域リーグとかもあるぞ)。
そうした自分たち同士の食い合いだけでも混み合ってきているのに、後追いでやってきたライバルたちは次々に似たような名前の●リーグを始め、残っていたよさそうな地域も刈り取りにかかっています。「ウチは真冬でも真夏でも体育館でできます」「人数もそんなに多くないです」「全体的な必要経費は小さめです」など、町興しさえできればネタは何でもいいというパトロンにぶつけられる魅力的な提案の数々。頼みの黒船・DAZNも日本から消えるんじゃないかという雰囲気になってきた今、このまま手をこまねいているわけにはいかないという危機感が高まりつつあるのが現状です。
そのようななかで、実現すればすぐさま効果が見込まれる「チーム名に企業名を入れる」という実績ある手法を検討するのは、自然なことだろうと思います。むしろ、「何も検討していない」ほうがおかしいでしょう。「常に検討しているけど、常に結論はボツになってます」ならともかく。野球だってラグビーだってバレーだって企業名を入れているチームは入れています。バスケだって企業名を入れることは可能です(※企業名を入れるとリーグにお金取られるのでバカバカしくてどこもやってない)。それと同時に地域名も入れているチームは入れています。「横浜DeNAベイスターズ」も「福岡ソフトバンクホークス」も「北海道日本ハムファイターズ」も企業名を入れながら地域密着に成功しているチームです。商売相手は同じ「日本のその辺に住んでいる人」なのですから、サッカーだけやっちゃいけないなんてことはないだろうと思うのです。
そもそも、すでに他競技でこれだけ企業名入りチームがあるなかで、企業名が入った瞬間に「あー!このクラブは企業に魂を売りんしゃったー!」(※博多華丸さんの声で)とかなるはずがないでしょう。もしそんな人がいるとしたら「その地域に住んでいるというだけで勝手にオーナー気分になっちゃっているやばめの人」「企業名が入ると自分がオーナー気分になれないのでムカつく労働者階級気取りのやばめの人」「社長を呼び出すときに向こうのほうが偉いからウエメセになれなくてムカつくやばめの人」くらいでしょう。世のなかには推し球団のチーム名に地域名が入るのがイヤで「埼玉西武ライオンズから埼玉を削除すべき」ってずっと言っている逆向きの人もいるわけですし、地域名だけが至高なんてはずがないのです。
確かに海外の有名クラブは企業名がついていたりしないかもしれません。この30年のこだわりの歴史は何だったのかという気分になる人もいるかもしれません。今のままで困っていないところは別に今のままでいいのです。これから何百年でも自分たち自身でこだわっていけばいい。でも、困っているところがあるなら、これから困る可能性があるなら、可能性だけは広げておいて、どんな選択肢でも取れるようにすることに何か問題があるとは僕には思えません。今回のスポーツ報知の記事は観測気球の飛ばし記事だったとしても、そういう検討は常にあってしかるべきですし、現実として普通にやればいいのにと思います。「チーム名および呼称には地域名(ホームタウン)が含まれているものとする」というJリーグ規約と、「それに加えて企業名も入れていいことにしよう」という話は何らバッティングするものではないわけですし。この手の話でよくやり玉に挙げられる「NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安」だって、企業名だけなら「NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス」ってスッキリするんですよ。東京でも何でもないくせに、少しでも東京風吹かせようと「東京ベイ浦安」なんて漢字とカタカナでギッコンバッタンして嘘地域名つけてるから違和感があるだけで。
↓数年前に「飛ばし記事」って炎上させられたこの記事も、今読んだら「半分くらい合ってる」でした!
#Jリーグ 来季ホームタウン制撤廃へ 創設時の理念「地域密着」から新様式に 今月中にも正式決定― スポニチ Sponichi Annex サッカー https://t.co/d88gsbS0X2
— スポニチ・サッカー取材班 (@sponichisoccer) October 16, 2021
— 槙野智章 (@tonji5) October 18, 2021
地方クラブが首都圏の巨大スタジアムでホーム開催やってますよね!
イニエスタはもう引退してたけどヴィッセルも国立でやりましたよね!タダ券バラまきで5万3444人が入る大盛況の試合を!
「理念は変えてないつもりだけど、解釈と運用は変える」っていう「自衛隊は軍隊ではない」みたいな話ですよね!
ここからは個人的な意見ですが、僕は「地域密着」ってそんなにガッチリやらないほうがいいと思っています。もちろん、クラブやチーム、選手には自分の住んでいる場所のことを大切にしてほしいですし、ご近所の人から愛される存在であってほしいですが、それがすべてである必要はないのです。遠くに住んでいる人からも愛されていいし、遠くに住んでいる人が「私のチーム」と思える存在であっていいはずです。
そのとき、「地域密着」にこだわることは強烈な障壁になるわけです。遠くに住んでいる人はどうしたって「その地域の住人」ではないのですから、地域にこだわればこだわるほど疎外感を覚えるでしょう。ましてやサッカー界隈には、隣町のチームに対して強い敵対意識を煽るような風習さえあるわけです。欧州でそういうのやっててカッコイイ的な憧れで(※まぁ、ホントに隣町のやつ心底大嫌いって面倒な地域もあるかもしれませんが)。60クラブにも細分化された今、「そこに住んでいる人しかそのチームのこと知らないしファンにもならない説」まであるでしょう。いまや「地域密着」は行きつくところまで行きついてしまって、逆に「地域限定」になってしまっている部分があるだろうと思うのです。
掲げた「地域名」以外の人が入ってこないような「地域限定」の状態になれば、どこもかしこもがジリ貧です。「人口の多い主要都市」の名前をつけていた場合はまだ救われますが、小さな町の名前を掲げればどうしたって負け戦になります。なので、どこも隙あらば「都道府県単位」になろうとする。まぁ都道府県単位にしたところで「地域名が『茨城』だったらもっとラクだったのにー!」「『群馬』全体をホームタウンにすれば大盛り上がりですわ!」とはならないかもしれませんが。
そこに企業名という別軸のフックがあれば、「私のチーム」と思える別のキッカケが生まれます。地域名よりも企業名のほうが「限定」される度合いは低いですし、名前を冠するぐらいの企業であれば全国を相手に商売をしているでしょうから新しいルートが広がるはずです。ユニフォームも胸にチーム名が入ってスッキリとカッコよくなりますよ。ごくまれに「わしゃー死ぬまで日本ハムのソーセージは食わんと誓っておるんじゃ」「ソーセージはアルトバイエルンしか認めん!」「じゃからのぉ、すまんがファイターズは応援できんのじゃ」なんてジジイもいるかもしれませんが、そんなレアケース全国で10人もいないでしょう。どうせ国民の99%は安い方買ってるだけで味なんてわかんないんですから。こだわっているのは一部の声が大きな中年男性だけで、本当に見つめるべき大多数のその辺の人は、何もこだわってなんかいないのです。
↓鹿島メルカリアントラーズの社長さんもこのように柔軟な姿勢です!
ネーミングライツについてのコメントをしてなかったですね。こちらはまだ議論し始めたばかりであり、何も決まってない状況です。個人的には理念にそぐわない面もあり反対の立場ですが、一方で企業=悪という考え方には反対です。(続く)
— 小泉 文明/Fumiaki Koizumi (@Koizumi) October 17, 2021
↓失礼!先ほどのツイートは2年前のもので、最近のものはコレでした!
全く根も葉もない記事がスポーツ報知から出てます。1ミリも実行委員会でも理事会でも議論が出てないですし、この記事が何を根拠に出たのか不思議でなりません。
— 小泉 文明/Fumiaki Koizumi (@Koizumi) December 12, 2023
本当に解禁されるなら、僕らクラブ経営者は全く知らない話しです。 https://t.co/kVpKeeRybZ
「1ミリも議論が出ていない」「僕らは知らない」と、「事前に周到な根回しがされていて」「次回の委員会で急に議題が提案されて」「即座に賛成した」は両立できる事象ですからね!
むしろ、それぐらいスピード感のある経営者を支持したい!
とにかく世のなかに伝えたいのは、ジジイと中年男性の意固地な意見は無視せよ、ということです。ヤツらはもっともらしいことを言って抵抗するばかりで、結局は自分の都合しか考えていません。現実問題としてジジイと中年男性が世のなかで大きなチカラを持ってきた歴史があるなかで、いまだに世のなかで起きている不都合や理不尽というのは、それを変えることができたのに何もしてこなかったジジイと中年男性のせいなのです。いっそ子どもたちに聞いて決めたらいいのです。「ねぇ、キミ、Jリーグのクラブ名に会社の名前が入っていたらどう思う?イヤかな?」と。きっと少年少女たちは「どうでもいい!」と答えるでしょう。そのぐらいの囚われない発想で未来に向かっていきたいもの。企業名がついたらイヤだの、地域名しか許さんだの、その程度のことで離れるくらいの人には、とっとと離れてもらった方がスッキリするんじゃないかと思いますしね!
↓地方のチームが国立でやったとき、「国立でやるから」っていう理由で普通に行く人もいますからね!

「地域に緩やかにつながる」くらいでイイと思います!
どうせ、住んでる時点で切っても切れない関係なんですから!
地域に密着し過ぎずに「いいとこ取り」で上手くやっていきましょう!
なお、埼玉西武ライオンズの今季最多動員試合は東京ドーム開催でした!





