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絶対勝つぞライオンズ!!

まず、はじめに、心からの感謝の言葉をお伝えしたいと思います。19日に福岡ソフトバンクホークスへの入団が発表されました山川穂高、我が埼玉西武ライオンズに足りないものを与えてくれて本当にありがとうございます。これは皮肉でも嫌味でもなく僕は心から感謝しています。震えるほどの喜びで、来季を照らす高熱の青い炎が心に燃え上がっています。これだ、これこそが足りなかったものだ。思わず口角が上がり「フハハハハ…」と笑いたくなるほどです。

「絶対に勝つ」そんな気持ちになれたのはいつ以来でしょうか。

思えば我が埼玉西武ライオンズは栄光に満ち満ちた球団です。日本一、優勝、何度となく見てきました。激闘、奇跡、いくつもの名場面を見てきました。ファンとして得られそうなものは、すでにすべて手にし終えています(※西武ファン全員昭和世代説/若いファンなんかいないよね?)。ファンの夢はすでにすべて叶っています。「何か西武関連で望みはあるか?」と問われたら「繁華街に移転して球場建て替え!」というサブ的な願いが出てくるのが正直なところです。

だから、どうしても手ぬるいと言いますか、ひりつくような気持ちになれない緩慢なる余生を過ごしている気分にもなります。一度でいいから見てみたい光景が、正直もうないんですよね。「久しぶりに日本一見たいなぁ」「現地で胴上げ見たいなぁ」とは一応思いますが、阪神さんのことを思えばあと20年くらいなくても仕方ないかなぁとも思うわけです。「できたらいいなぁ」くらいの緩慢さで、常にモチベーションを探している、そんな気持ちの日々なのです。

だが、しかし、来季からはもう違います。

絶対に勝つ。喜びのためではなく誇りのために、絶対に勝つ。ブーイングはしません(※応援団もしないでほしい)。野次も飛ばしません(※応援団もしないでほしい)。嫌がらせもしません(※球団もメディアもしないでほしい)。ただ、絶対に勝って、喜びを見せつける。それをせずにはこの気持ちはおさまりません。そうしたくなる相手が誕生したことに、本当に心から感謝したいと思います。ありがとう山川穂高、「敵」を与えてくれて!

↓何年掛かったとしても、今この日をともに過ごしている人たちとともに、必ず勝って、喜ぶ!




我々はもちろん「本事案の直接の被害者」ではありませんから、本事案自体に関して怒ったり被害者ぶったりする筋合いではございません。一般論で物申される皆様の「FAは選手の正当な権利」だの「不起訴なのだから何も問題ない」だの「親でも殺されたのか」的なご意見は、言われるまでもなく承知しております。今までの働きや活躍に対する敬意や感謝も相応にはあります。ただ我々は、法律だとか権利だとかそういう話をしているのではありません。本事案の始まり(あるいはもっと前)から今に至るまで終始一貫して徹頭徹尾に渡って貫かれた振る舞いへの「蔑ろにされた」という静かで揺るぎない怒りがあるだけです。

何故これだけの時間がありながら、ファンに向けて言葉を発する機会を持てなかったのか、作ろうとしなかったのか。「できなかった」などとは言わせません。今この瞬間にインスタグラムを開いてライブ配信することもできる現代です。「できない」なんてことはこの世に何もない。あるのは「やらない」だけです。法律で要請されるものではないのは百も承知ですが、自分が何をして、誰に迷惑を掛けたのかを考えれば、直接の被害者(お相手、家族)の次に、埼玉西武ライオンズ球団とファンに対して、お詫びと釈明とがあってしかるべきだと僕は思います。

何が事実で、何が事実無根で、何を悪かったと思っていて、何を悪くないと思っていて、何についてお詫びをして、これからどうしていくのか、それを自分の言葉で語る機会を作ろうとしないで、何が反省かと思います。真に反省したなら、そういう行動が生まれるのが当たり前なのです。死刑囚だって心から反省したら遺族に手紙を書くでしょう。突き返され、破られても、書きつづけるでしょう。許してもらいたいから書くのではありません。お詫びせずにはいられないからそういう行動に出るのです。もしかしたら球団に対しては見えないところで何かをしているのかもしれませんが(※ないと思うけど)、ファンの立場では今ここに至るまで一度もそうした「反省」を見た瞬間はありません。受け身でこなした囲み取材と、意味不明な戒め怪文書と、ソフトバンクへの移籍会見、どれも「埼玉西武ライオンズファン」へ向けたお詫びの機会ではありません。「減刑を獲得するために法廷で棒読みの反省文を読み上げた(傍聴席の遺族のほうは一瞥もしない)」のと同じような「行き掛り上、仕方なく」という性質のものです。

この会見でもそうした態度は終始一貫していました。

ある意味で、清々しいまでに徹頭徹尾そうでした。

「一連の私の不祥事によって、ライオンズファン、ライオンズ球団、プロ野球ファン、すべての関係者の方に多大なるご迷惑をおかけしたことを重ねてお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」という、一応の謝罪の言葉から始まった移籍会見(※謝罪会見ではないのでついでに謝っただけ)。記者さんには「具体的に何が悪くて、誰にどういう迷惑を掛けたと思っているんですか?思いつくの全部挙げてみてください。お詫びするだけなら誰でもできますよ」くらい聞いてみてほしかったものです。真の反省があれば20個くらいはスラスラ出てくるでしょうが、実際に聞いていたらどうでしたかね。「球団職員が謝罪に行った相手先をご存知の限り挙げてください」とか、いくつ言えましたかね。真の反省があれば、全部自分でも改めてお詫びに行くべき場所ですよ?

会見の途中では「僕自身が根本から変わらないといけない。とにかく僕にできることは目の前のひとつひとつの行動、言動に自覚や責任をもってすること」とスーツのボタンも閉じずに述べておきながら、ライオンズファンへのお詫びの機会がないことについては「去就が決まっていない状態でしたのでなかなか挨拶ができずにすごく悔やんでいます。しっかり自分の口から本当は皆さんの前で挨拶をしたかったのですが、日程的なこと、ここまで時間がかかってしまったこともありますので、選手のほうにはこれからこちらから連絡できる人にはしっかりしていきたいなと思っていますが、ファンの方に挨拶するのは、ここで先ほど述べた言葉で挨拶という形になってしまいます。そこは本当に申し訳ないですが」と何だかんだと理由をつけて「ファン」へのお詫びの機会を持たない意志を表明しました。

自分自身が根本から変わって、

行動言動に自覚や責任を持つつもりだけれど、

去就が決まらなかったため日程的な問題で、

ファンの皆さんの前で挨拶はできないし、

選手へは連絡できる人にはこれからしていきたい、と。

悔やんではいるけれど、できない、と。

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?(※Adoさんの「うっせぇわ」の一節)

根本から変わっていたら、そうなるはずがないのです。この移籍にあたり「ライオンズファンへのお詫びは絶対にしたい」という気持ちがあれば、移籍に至る前にその機会を作ればいいわけですし、その日程から逆算して決断をすればいいだけでしょう。別にキャンプでもオープン戦でも来ていただいてコチラとしては差支えないわけですが、そういう構想もハナからないわけですよね。開幕3連戦だけ特別に休ませてもらって、球場の前で辻立ちして拡声器でお詫びするとかの構想もないわけですよね。今すぐ所沢に出向いてお詫びの機会を作るとかの構想もないわけですよね。夕方に福岡を出れば同日中に所沢に入れますが、そんな面倒なことをする気はないわけですよね。「連絡できる人にはこれから」という口ぶりからすれば同僚への挨拶もそこそこに、という感じなのでしょう。縁が切れたら話はオシマイよ、この話は時間切れココマデー、という清々しいまでの一貫した姿勢。まさに「できない」ではなく「やらない」です。

まだ捜査がつづいているから、

まだ心境の整理ができていないから、

まだ今後への決断ができていないから、

そう慮って急かしはしませんでしたが、

「やらない」が意志だったと今ハッキリと理解しました。

機会があれば聞こうと思っていたことも、これで改めて問い質されることはなくなるのでしょう。本事案がどういうものだったのか、特に釈明はないようなので一部報道通りで受け止めておきます。一部報道では「僕は西武じゃなくても野球できますからね」などと悪態をついたともされていますが、あれはデマなんです、そんなこと思ってないです、言葉選びが不味かっただけなんです、という釈明もないようなので額面通りで受け止めておきます。埼玉西武ライオンズとしての公式戦無期限出場停止の処分も継続ということで構わないと受け止めておきます。ナイとは思いますが、もしも最後の年だけ舞い戻ってくるみたいなことになった場合は、公式戦無期限出場停止中の引退試合という「本人不在のお別れ会」になるかもしれませんが、解除の機会も理由もないのですから、それも致し方ないことです。(追記:優しいGMがもう解除しちゃってた)

↓まぁ、おかげさまで埼玉西武ライオンズ球団の優しさや温かさは大いに知らしめられましたけど!



今心に浮かぶのは「正々堂々」の四文字です。ブーイングや嫌がらせではなく、正々堂々たる野球によって、倒すべき相手を倒すこと。そして素晴らしい喜びのなかで埼玉西武スカットライオンズを見ること。僕のような汚れた心の人間が監督だったら「アイツの成績、打点とホームラン頼りだろ」「ウチの試合では全打席申告敬遠して打撃機会を剥奪しよう」「余った球数で牽制でもしとけ」とか指示するところですが、そういうことはせずに「美しい野球」で勝ちましょう。ですので、ホークスファンの皆さま、他球団ファンの皆さまはどうぞ変わりなく山川を応援していただければと思います。皆さまは被害者ということでもありませんし、蔑ろにされたという感情もないわけですから、横浜のバウアーさんみたいな感じで心機一転を目指す人を応援してあげてください。

僕も世のなかのすべての犯罪者や嫌なヤツに対していちいち腹を立てていたりはしません。自分は被害に遭ってないし、無関係ですから。「へー、食い逃げ」「もうやったらアカンぞ」「今日はこれで美味しいものでも食べな(※割り箸を差し出しながら)」くらいの寛容さもときには見せるかもしれません。でも、もしも自分や自分の大切なものが嫌な目に遭ったなら腹を立てるのは当たり前のことです。「あなたが怒っていない」ことと「私が怒っている」こととは両立しますし、それが当たり前です。「他球団ファンが怒っていない」なかで「ライオンズファンが怒っている」のは我々だけ心が狭いのでも倫理観が欠如しているのでもありません。同じ目に遭えば「あなた」もきっと腹を立てますので、我々のことはどうぞお気になさらず。こっちはこっちで勝手にずーっと怒ってますから。静かに、揺るぎなく。

さぁ、燃えてきましたよ。

心から燃える「敵」を得られたこと。

絶対に勝つという気持ちで応援できること。

それはある意味で来季最大の補強かもしれません。

負けたら悔しさも倍増するかもしれませんが、

それも含めて熱いシーズンを楽しんでいきましょう。

頼むぞ稼頭央監督、頼むぞ選手たち。

この溜飲を下げられるのはビールのガブ飲みしかない!

絶対勝つぞライオンズ!(※30年ぶりくらいの熱い気持ち)

↓こんな感じの写真を壁に貼っておいてもいいかもですね!

事案で怒ってるわけじゃない!(※軽蔑はしてるけど)

移籍で怒ってるわけじゃない!(※去年から知ってた)

最後まで蔑ろにされつづけたことを怒ってます!



絶対勝つために1000年分割後払い2000億円で大谷さん獲れませんかね!