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最後の最後が佐賀競馬の話になります!

羽生結弦氏アイスストーリー2nd「RE_PRAY」佐賀公演のために佐賀に遠征中の僕ですが、13日土曜日は公演と公演の合間のフリータイムでした。なので、地元の皆さまへの感謝感激をお伝えしたく、奮って観光に出かけたのです。そして最終的に地元スポーツ観戦として、佐賀競馬を体験するにいたりました。カテゴリ「競馬」にしては競馬の話がなかなか出て来ないかもしれませんが、最後のほうに出てきますのでじっくりとお待ちいただければと思います(←誰も待ってない説)。

佐賀県内のさまざまな観光地のなかから、僕がまず向かいましたのは唐津方面でした。もともとここからさらに乗り継いで呼子のイカを食べるというイメージを持っていたのですが、それは結構大変そうだぞという感触もあり、電車で行けるところまでで引き返そうということで唐津方面を目指したのです。こちらには大変キレイでジオラマみたいな唐津城という建物であったり、日本三大松原のひとつだと言う虹の松原なる浜辺があったりするそうで、そのあたりも見てみようかなと思っておりました。以前、ファンタジー・オン・アイス静岡公演の遠征で三保の松原を見ておりますので、松原が刻子(※麻雀で同じ牌が手元に2枚あるの意/コーツと読む)になるぞという想いもありました。

と同時に、イカを食べられるいい感じのお店が唐津の駅前にあるという情報も手に入れており、そこでいいじゃんと、別に呼子まで行かなくてもイカがクルマに乗ってコッチまで近づいてきたらいいんじゃなイカ?と、一ヶ所でかなり多くの観光ミッションをこなせるぞという算段でのチョイスでした。あとは、佐賀駅から出発するにあたってゲーム「サガ」シリーズとのコラボ切符が発売されており、それがなかなかお得な感じだったので交通費的にもよかろうと。

↓こんな感じのラッピング電車が走っていて、RE_PRAY感も高まる!
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↓アーチ型の橋の先に城があったりしてジオラマみたい!
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↓お城も大変キレイでした!
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↓さすが日本三大松原!これは絶景ですね!
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で、その観光は非常に順調だったのですが、肝心のイカはと言うと、アテにしていたお店が夜からの営業だとかで、やっていないというまさかの展開。こう言うと「他人の落ち度は何でも攻撃していい」と思っている手合いが「調べてからイカないのが悪い!」とか言ってくるのでしょうが、イカにもありつけず、そんなにお店もなく、ランチの時点から早くも彷徨う感じになってしまいました。下調べ不足はイカンですね。

↓どうも新日本プロレスが来たばっかりらしくて、棚橋弘至さんになれる顔出し看板もありました!
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お客さんの希望はそういうことなのかな…?

自分が棚橋になりたいんじゃなくて、棚橋と撮りたいんじゃないかという気もするが…?

サガ切符は一定区間乗り放題ということでしたので、次なる観光へと向かいます。今度は二股に分かれた路線の別の側の端っこ伊万里へと向かいます。最近聞きかじった豆知識では、佐賀県は有田焼などの陶芸が盛んなわけですが、昔は伊万里の港からいろいろな焼き物を搬出したそうで、それが転じてこの辺から来る焼き物を「伊万里」と呼んでいたりしたのだとか。伊万里焼というのもそれはそれであるのですが、総称としてそういう呼ばれ方をしたのであると。

ということはつまり、伊万里に来れば「このあたりの焼き物を総合的に抑えた」と言えるのではなかろうか。先ほどの唐津にも唐津焼というのがありますので(※駅前にあった焼き物でできた像だけ見た)、「佐賀で焼き物?はいはい見ましたよ。古伊万里とか?有田とかあのあたりを全般的に抑えたというか、唐津焼とかも見ましたよ」と言えば相手方は佐賀県の焼き物をいろいろ見たんですねぇと勝手に誤解するでしょう。

そんなことで伊万里に降り立てば、確かに焼き物の街という風情です。飲食店と同じくらいのペースで焼き物屋さんが軒を連ね、通りに沿って大きな焼き物の像が置いてあります。これはなかなかオシャレで、雰囲気があっていい感じ。駅に隣接したギャラリーでは重要文化財クラスの焼き物も展示してあり、「うん見たな」という納得感も十二分に得られました。

↓街並みに沿って立ち並ぶ焼き物たち!初めて夜に見たら「何か出た!」と驚きそう!
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↓ギャラリーもあって観光気分は満点!
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↓十五夜のお団子とか載せたら映えそう!そして怒られそう!
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と、順調に観光ミッションをこなしてきたわけですが、次にどこに行くかと思案しまして、思い浮かんだ候補はひとつは嬉野などの温泉で日帰り入浴、もうひとつは吉野ケ里遺跡で太古のロマン、そしてもうひとつ急浮上してしまったのが佐賀競馬でした。もともとある程度候補には入っていて、13日だけ開催があるということも知っていたのですが、この日改めて状況を見ているうちに意外なことに気づいたのです。コチラは勝手にJRA基準で16時頃に終わるんだろうと思っていたのですが、この日の佐賀競馬は19時半くらいまでやるナイター営業らしいのです。

「19時半ならギリいけるんじゃなイカ…?」

電車やらバスやらを調べていくと、一番近い駅まで行って、バスに乗って、そこから18分くらい歩いて19時10分頃に着けるっぽいのです。ヤフー路線検索はそう言うのです。なので、行けるんなら行こうじゃなイカと出発したわけです。しかし、そこからが非常にイカリング…じゃなくてスリリングな旅に。まず最寄りの駅につきまして、そこからバスに乗ったのです。で、バス停が「団地前」とかそんな名前だったので街なんだろうと勝手に思っていたのですが、降りたら目の前もよく見えないくらい真っ暗の草むらではありませんか。街灯などあるはずもなく、スマホの灯りで歩くという展開に。「24時間どこでも明るい」と思っている東京気分のまま、何だかとっても不安な場所に来てしまいました。

どっちに進めばいいのかとしばし彷徨っていたら、さっき乗ってきたバスはどこかに走り去ってしまいます。うへー、もう完全に家に帰りたいくらいビビッてるのに、帰る方法もなくなってしまった。仕方なく覚悟を決めて競馬場へと向かうのですが、足元は見えないわ、側溝がフタなしで待ち構えているのでうかつに踏み出せば落ちそうだわ、そもそも本当にこの道で合ってるのか猛烈に不安だわ、夜盗でも出そうだわで、ビクビクしながら進むことに。自分のカバンの部品が鳴っている音が誰かの足音に聞こえてくるなど、「あぁこうやって幽霊とか妖怪は生まれたんだな」と理解するような恐怖の道のりでした。

幸い、僕はスマホを複数台持ち歩いているので、1台で地図を見ながらもう1台をライトにして何とか進んでいったのですが、途中はもうどこでもいいからどこかに出てくれと祈るような気持ち。やっと民家らしきものが見えたときには「旅の者ですが道に迷って難儀しております」って訪問しそうになりましたよね。ただ、訪問しようという気持ちで民家に接近したら、犬が猛烈な勢いでワンワンワンワンと叫び始めて、その声色が「誰だ貴様!」くらいの威圧感だったもので「うわー!」とコッチも叫んでしまうことに。怖くなったので走って逃げたら、隣の民家でも犬を飼っていたらしくてコチラもまたワンワンワンワンときたものですから、いやもう大騒ぎでした。お騒がせしました…。

すったもんだの末に、やっと遠くに大きくて明るい建物が見えたときには「着いた」じゃなくて「助かった」「よかった」「危なかった」と思いました。競馬場に着いたときの感想じゃないですが、いやー、久しぶりに恐怖体験をしましたね…。24時間世界が動いていると思い込んでいる東京気分はダメですね…。

↓灯りじゃ!灯りじゃ!おーい!おーい!助けてくれー!

さぁ、着いたら終わりではありません。急いで来たのはレースに間に合うためですし、そしてこの競馬場では日本で唯一の右回りパドック(※馬をお披露目するときに時計回りでまわる)を採用しているということで、その様子を見ずにはおさまりません。19時25分発走の最終レースで、僕が競馬場に到着したのが19時10分頃。もうギリというかパドック終わってるんじゃないかという時間なので、馬より先にコチラが走って駆け込みます。

すると、最後の周回で今まさに馬がパドックから去っていこうとするところ。あわててシャッターを切りまして、何とか馬がパドックを右回りしているところをカメラと心に焼きつけることができました。あー、ここまできてこれを見逃したのでは何のことやらですからね。本当によかったです!

↓うん、確実に馬がパドックを右回りしとるね!
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その後は、通常の競馬観戦としゃれこみまして、馬券なども購入いたしました。正直、何と言う馬が出ていて、何と言う騎手が出ていて、それがどれぐらいの成績を挙げているのかまったく知らないので、オッズも見ずに運試しの気持ちで購入します。今回は羽生氏のRE_PRAY公演で来たという縁ですので、枠連と馬連の「8-2(ハ・ニュウ)」、誕生日馬券で三連単・三連複の「1-2-7」、そして何かいい数字ということで馬連の「1-11」と当てずっぽうで購入してみます。いいんです、当てることではなく「参加した」ことが大事ですので。

↓いやー、これが佐賀競馬場かー!
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↓いやー、これが佐賀競馬場の大型ビジョンかー!
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↓いやー、これが佐賀競馬場のゴール板かー!
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↓いやー、これが佐賀競馬場のスタンドかー!
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↓いやー、これが佐賀競馬場の券売機かー!
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…とまぁ、場内設備に関しては特に感想などはありませんでしたが、旅先で競馬場に来たという満足感で僕は上機嫌です。若干ヤンチャな兄さんの姿もあるにはありますが、誰かがいてくれることが心からありがたいなと思います。誰もいない怖さとは比べようもありませんから。

そして始まったレース、1400メートルのレースなのに4回コーナーがあるというだいぶ小回りな感じのレース場ですので、先行馬とかが普通に有利なんだろうなと思って見守りますと、僕の買い目にもいるいい番号の11番が先頭で走っていくじゃないですか。「おっ」と一瞬期待感も膨らみましたが、最後は好位につけていた馬が抜け出して独走となり、完全大外れとなりました。まぁ、外れたことで払い戻しをする意味もなくなったので、ハ・ニュー馬券を手元に残せるというのがむしろプラスかもしれませんね。佐賀競馬場の馬券はもう買う機会はないかもしれませんからね。

その後は、場内の散策などして帰途に。帰りがすっかり遅くなってしまったことで、「夕食こそイカ」の計画も頓挫してしまいましたが、我ながらイイ感じで観光できたんじゃなイカと思います。あと大物は嬉野温泉とか吉野ケ里遺跡とかですが、吉野ケ里遺跡は電車の車窓から大体あのあたりというのを見ましたし、温泉はまぁ専門外ということで行く先々で巡るタイプでもないので、ヨシとしましょう。思い描いていたものはイカ以外は大体できて、イイ観光ができたと思います。佐賀競馬場、無事に着けて、本当に、よかったです…!

↓馬券は記念に持ち帰ります!
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↓11番さん、一瞬期待させてくれてありがとう!
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↓台に乗るのは絶対ベテランだと思うけれど、予想屋さんもありがとう!
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↓たくさんの灯りをありがとうございました!

日曜日はRE_PRAY公演2日目を存分に楽しみつつ、今度こそイカを食べます!