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誹謗中傷には初期消火が肝要です!

世間が「DAZN for docomo」の大幅値上げに揺れるなか、DAZNの存在感を日本に突きつける試合が行なわれています。サッカー日本代表が久々の優勝を目指して臨むAFCアジアカップ2023です。24日に行なわれたグループステージD組の第3戦インドネシア戦では、日本代表が3-1と快勝し、無事に決勝トーナメント進出を決めました。が、その模様はインターネットの奥深くにあるDAZNのなかに幽閉されていたのです(※海外サイトで普通に見れるぞとか言ってはいけない/営業妨害だぞーん)。

今大会の初戦ベトナム戦、24日のインドネシア戦、そして決勝トーナメントの1試合目となる次戦は「DAZN独占放送」という建付け。その先の準々決勝まで進んだらテレビ朝日さんが「仕方ないから日本戦だけ中継してやろう」と出張ってくれるようですが、当面は渋々DAZN視聴をするしかないのが実情です。うーむ、値上げをお知らせするタイミングとしては敵ながらあっぱれ(←敵ではないが…)。「次の試合で負けたらどうなるんですかね?」という一抹の不安はありつつも、「負け試合ならむしろ地上波で見せないほうがいいな!」と自己解決しながら、引きつづき日本代表の奮闘をDAZNで見守っていきたいものです。

↓次戦は混沌とするE組の1位が相手!韓国戦となる公算が高そうです!


「DAZNでしか映らない韓国戦で負けた」場合はむしろポジティブ…?

テレビに映ると誹謗中傷で荒れそうですからね!



とは言え、あまり負けることを心配していないのも正直なところ。確かにここまでしっくり来ていない試合がつづいていますし、イラク戦では1-2で敗れてもいますが、これは優勝という目標を念頭に大会を組み立てるチームならではの低調さです。2月10日の決勝戦までまだ2週間以上あると言うのに、今からマックスハイテンションで過ごしていられるはずがないのです。コンディションが芳しくない回復途上の選手もいますし、大会のなかで成長を促すために代表経験の浅い選手の起用もしておかなければなりません。苦しみながら勝ち上がっていくくらいでちょうどいいのです。ワールドカップではチャレンジャーの立場の日本ですが、アジアカップはチャンピオンの立場で戦うべき大会。本気を出すのは決勝戦です。イラクにも「もし決勝で日本に勝てたならば」、なるほどお強いと拍手でも贈ろうかなと思います。

24日のインドネシア戦も何もかもが上手くいったわけではありませんが、まったく危なげない戦いで日本代表は勝利をおさめました。開始早々の前半6分、相手DFの羽交い絞めを振り払ってPKを獲得した上田綺世さんの身体の強さ。自ら得たPKを、相手の嫌がらせなど意に介さず、「見てから跳んだら絶対間に合わない剛球」でゴール隅に叩き込んだ上田綺世さんの心の強さ。上田さんは後半7分にもチームが連動してのカウンターからキレイなフィニッシュで追加点を挙げ、さらに後半43分にも「実質ハットトリック」となる相手のオウンゴールを誘うなど大活躍で、引き分け以上で決まる決勝トーナメント進出をアッサリと決めてくれました。

守っては冨安健洋さんがいよいよ先発出場を果たすと、個人としての高い能力と見事な統率力によって、試合のほぼ全体を通じてインドネシアを完封。冨安さんが退いたあとにセットプレーから1点を失いはしましたが「冨安出場時は無失点」を継続しました。さらに、アジアカップ初先発となった毎熊晟矢さんが堂安律さん・久保建英さんらと右サイドで見事な連携を見せるなど、またひとつ最終形へと近づいた手応えも。各試合でバラバラに確認したものを組み上げたときどういう姿になるものか、ここからのさらなる進化が楽しみになるようです。

↓小野伸二さんに空間認知を褒められるとか、弘法大師に「キミ字キレイだね〜」って言われてる感じ!



ただ、そんななか不穏な動きも。この試合でも日本は失点を喫し、ここまで3戦5失点とあまり芳しくない感じになっているのですが、失点を受けて「ザイオン」がSNSでトレンド入りするなど、ゴールキーパーである鈴木彩艶さんのプレーをめぐって、ちょっとキナ臭い雰囲気になっているのです。試合前の記者会見で森保監督が「人権侵害の言葉、差別的な言葉を向けた人には断固として抗議」することを強く発信しましたが、引きつづき「燻っているなぁ」と感じます。ここまで3試合はDAZN独占・地上波アリ・DAZN独占とあまり世間一般で観戦されていないはずなのにもかかわらずこの燻りようですので、次の地上波中継試合で目立つ失点でもあれば、ぞろ誹謗中傷も飛び交うことでしょう。たとえその試合は勝ち上がったとしても、そんな雰囲気では十分にチカラを発揮できるはずもありません。

最近、個人的にも誹謗中傷に対して考える機会が多かったのですが、やはり世間には一定数の「(誰でもいいから)矛先を向ける相手」を探している人がいるのだろうと思います。ただ、昨今はそうした人の誹謗中傷には世間の目も厳しくなっており、鬱憤も溜まっているのでしょう。昭和の時代ならカジュアルに職場や球場で発露できたマイナスの攻撃的感情が、行き場を失って内にこもっているのだろうと思います。だから、そういう人は叩けるものを常に探し、叩ける機会を常にうかがっているのだろうと。そこに誰かのやらかしであるとか、週刊誌報道であるとか、世間一般で劣勢とされる側の意見であるとかが出てくると、誰かが石を投げ始め、「あ、投げてもいいんだ」と思った誰かがそこに加わってきて収集がつかなくなるのです。

最初の一石を投じる人はもしかしたら義憤や純粋な正義感によるものだったりするのかもしれませんが、「正しそうな人が石を投げたぞ」と優勢を察した瞬間に「正義ポジションから気持ちよく石を投げ始める有象無象」は厄介極まりないなと思います。自分が正義ポジションの安全圏にいると思っているものだから、嘘・妄想・でたらめを並べて誹謗中傷の限りを尽くしてきます。まさに「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の心です。

ただ、同時に、そうした人には深い見識も自分自身の意見もありませんので、すぐに流されるという側面もあります。誰かが都合のいい意見を言えば「完全に同意です(←よくわかっていない)」などと浅薄に乗っかり、世間の風向きが変わればスッといなくなる、そんな風見鶏なところが。そうした性質を鑑みると、「荒らしはスルー」という古典的な対策では不十分で、風見鶏にしっかりと風を当てていくことが必要なのだろうと改めて思い直しました。何を言っても話を聞かない純粋な荒らしの場合は、もちろん何を言っても聞かないので最終的には取り合っていられないのですが、そうではない風見鶏に対してはちゃんとカウンターを当てて勢力を弱めないといけない。石を投げる人の数が減れば、「石を投げている人に紛れて石を投げる卑怯者」も逃げていきますので、全体として誹謗中傷の勢力は弱まります。一部の荒らしには余計火が点くかもしれませんが、全体を弱めるほうが最終的にはマシなんだなと、そのように思いました。

その点で、「ザイオン」案件については、若干「石を投げてもよさそうな雰囲気」があるのかなと思います。失点している以上は、どこかに原因があって、何らかの改善点があることは相違ないですので、もっとこうしてくれ、このプレーは不十分だ、といった意見は当然出るでしょう。しかし、多くの失点は誰かひとりのミスで生じるものではなく、複数のミスの連鎖だったり、どうしようもない相手の上手さだったり、ちょっとした不運だったりが重なり合って生まれるもの。みんなで一斉に気持ちよく石を投げられる「たったひとつの的」などあるはずがないのです。「ゴールキーパーが自分のゴールにボールを手で投げ入れる」みたいなトンデモないやらかしでも、そこにはいくつもの遠因があるのですから、ましてや試合中の際どいプレーでゴールキーパーだけに石を投げることなどできるはずがないのです。

なのに、何故石が飛び交うのか。

それこそが「雰囲気」だと思います。

ここまでの5失点、1失点目は「入っちゃった」と言うべきものですし、2失点目は誰もマークしていない相手に詰められたものです。3失点目はゴールキーパーが救うチャンスもありましたが、クロスが上がって、ボールを弾いた先に相手がいたらあぁなるのは仕方ないこと。4失点目はキーパーがどうこうできるものではありませんし、5失点目もキーパーが防いでくれたら嬉しいけれどダメでもしょうがない類の話。問題視すべきは「簡単にスコーンと抜かれてしまった守備」や「DFひとりで大外の相手2人を見ていた形」のほうです。

いくつもの要因のなかでGKを取り上げる声は当然上がるでしょうが(※期待の声かもしれないが)、もしそこでしっかりカウンターを当てておければ、誹謗中傷に至るような「雰囲気」が、多少なりとも抑えられると思うのです。具体的には、ひとつは実況&解説者が広い視野から状況を掘り下げて、複合的な要因があることを示すこと。そしてもうひとつはチームの味方が一緒に失点を受け止め、コミュニケーションしていくこと。みんなの問題だよ、みんなで挽回しよう、そういう雰囲気が出せれば、話はまた変わってくると思うのです。

ここまでの5失点のあとは、どこか淡々とした感じで受け止め、取り立ててチーム間のコミュニケーションも見えないまま「彩艶さんがひとりで歩いている」ところを映すものですから、「あ、この人が戦犯なんだな」「石を投げてもいいんだな」「よーし投げるぞ!」と思わせてしまっているところがあるのではないでしょうか。SNSを見れば実際に厳しい声もあがっているものですから、「これは的だな」と思わせてしまっているところが。もし、そこで最初に映るものがチームとコミュニケーションしながら守備の修正を図る姿であったりすれば、責めるよりも切り替えるほうに心も向くのかなと。

↓実態わからなくても、ひとりが映像で抜かれたら「コイツだな?」ってなりそうですからね!


東京五輪の陸上男子4×100メートルリレーで日本代表に痛恨のバトンミスがあったときも、いかにも石を投げやすそうなシチュエーションでしたが、すぐさまチームメイトが駆け寄り、「攻めた結果」と選手たち自身も各方面の識者も表明し、それを中継でも取り上げて「方向性」を示したことで石が盛大に飛び交う事態には至りませんでした。あらゆることが拡散し、加速していく現代においては、そうした方向性を初動でしっかりと示すことが大事なのかなと思います。本人が指さしながら「今のはお前だろ!」とやるのは年齢的にも経験的にも難しいかなと思いますので、チームとしてそういうことを意識していただくと、世間の風見鶏の動きも変わるのかなと思いました。

サッカー界隈の識者は総じてマイナスを語りたがる手合いが多いので、批判的なコメントも多く見受けられますが(※期待の声だと言い張るのかもしれないが…)、自分の一石の後ろに石投げの行列ができることを念頭に置いて、方向性を示してほしいものだなと思います。風見鶏をクルクル回しながら、最終的には絶賛の「ザイオン」がトレンド入りするような活躍を見せてもらえるまで、勝ち上がっていけたらいいなと思います。相手には負けても、誹謗中傷には負けないでいきましょう!

↓叩き棒に使っている人が多い西川周作さんからの素晴らしい「カウンター」、いいですね!

勝たないといけない試合でチームを救えば、全部クルッと反転する!

権田修一さんだって最後14秒で全部持っていきましたからね!

世間なんて、そんなものです!



メディアや識者も「叩いてもよさそうな的」を作らないよう意識しましょう!