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ギリギリの優良誤認を狙っていきましょう!

質問です。「総勢10000名様に最大100万円が必ず当たる!」と書いてあったとき、パッと見の印象でどのぐらいの賞金が当たりそうだなと期待されますでしょうか。僕のように楽天グループなどとの熾烈な戦いを潜り抜けてきた者は「ははーん、1円だな?」とピンとくるわけですが、皆さまはいかがでしたでしょうか。もし一瞬でも「おっ100万円当たるのかな?」と思われた方はすでに敵の術中にはまっています。

このような触れ込みで抽選が行なわれた場合はまずもって間違いなく「100万円…1名様、1円…9999名様」という配分であり(※つまり総額100万9999円)、「そもそも本当に100万円当てる気があるのか?」「わざとゴミみたいなアカウントに当てて応募者側の不備によって当選取り消しで処理する気では?」「関係者に当ててそう」と疑いながら規約の隅々までを読む、あるいは読まずに案件ごと無視する、といった洗練された態度で臨む必要があるのです。

そういった優良誤認技法がスポーツ界にも颯爽と登場いたしました。いよいよ今週水曜日に開催の運びとなりました、国立競技場で行なわれるアメリカMLSのインテル・マイアミによるアジアツアー、ヴィッセル神戸戦のキャッチコピーがそれです。お客のほぼすべてが「インテル・マイアミのメッシさんを見たい」と思って駆けつけるであろうこの試合、新時代の優良誤認技法と言えるキャッチコピーとは…

↓「『来ない』は、ない。」というギリギリのラインを突く絶妙な言い方!


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こちらのツアーの件、DAZNなどでも頻繁に告知が流れておりましたので、アジアカップ観戦の際にご覧になった方も多いかもしれません。ただ、注目度はもうひとつな感触もあり、最安でも大人1人1万円はするという高額設定(※ミートメッシ確約などいろいろ接待付きのVIP向けチケットは300万円)という点や、そもそもの国立競技場のキャパシティの大きさなどもあってチケットはかなり余りそうな状況。これを書いている時点でも、よく知らないチケットプレイガイドとしておなじみの「楽天チケット」にて座席指定のチケットが販売されており、列ごとキレイに空いているゾーンなど、多数の残券が確認できています。チケット転売サイトでは正規価格より値引きしてもなお転売が成立しておらず、かなり苦戦している模様です(※転売屋涙目でメッシウマ)。

それでもメッシさんさえ見られれば。

メッシさんさえ見られるならメッシ代1万円はナイ話ではありません。

メシ代5000円が許容されるならメッシ代1万円も当然許容です。

ちゃんと見られさえするのならば。

しかし、ここに来て不穏な空気…というか絶望的なお知らせが。

4日に香港で行なわれた香港選抜との試合において、メッシさんはベンチ入りこそしたものの試合には出場せず、お客からは大ブーイング、香港政府からも失望を表明する声明が出たというのです。チームによればメッシさんは内転筋に腫れがあったそうで、3日後の7日に行なわれるヴィッセル神戸戦への出場もかなりアヤしくなってきました。

ちなみに香港での試合では、メッシさんのほかにウルグアイ代表のルイス・スアレスさんも欠場されたとのこと(※ヒザが痛い)。元スペイン代表であるセルヒオ・ブスケツさんとジョルディ・アルバさんは試合後半から出場したそうですが、「ブスケツとジョルディ・アルバ見られたから大満足〜」なんてファンは少数派でしょうから(※ていうか顔見ても誰だかわかんない説)、香港の方々のご不満もごもっとも。

せめて1分だけでもユニフォーム姿でピッチに立ち、ボールを触ってくれていれば。そのために香港選抜側が「絶対にメッシさんに触らないようにプレッシャー掛けてるフリだけしますんで!」と申し出たとしても、誰もそれを八百長だとは言わないでしょう。相手チームで一番状態の悪い選手がボールを持っている状態をキープすれば失点の可能性が一番低い…という超解釈で「真剣勝負だな」「うん、間違いなく真剣」「一瞬も見逃せない睨み合い」などと盛り上がることもできたはずです。それなのに見たいほうの上からふたりが丸々いないだなんて、プッチモニのコンサートで保田圭さんだけが出てくるようなもの(←古い)。これは日本側も他人事ではいられません。

↓「メッシが出ないなら金返せ」という本音があふれ出る地元観衆!


↓メッシさんの看板破壊したり、モノを投げたり、大荒れとなった模様です!


まぁもちろん、人間がやることですので急な体調不良などは誰にでもあり得るもの。その点は香港の方もご承知だとは思いますが、事前の約束から変更がありそうであれば速やかに説明していただかないと、こういう行き違いは避けられないでしょう。演劇などでも準備が間に合わずに公演ができない可能性があるのなら、2週間前くらいから「準備遅れで初日に間に合うか大ピンチ!」「多分ダメだと思う、できたら奇跡!」「キミは奇跡に賭けるか!?今なら振替無料!」とか言っておいてくれれば傷も浅めで済みますが、公演直前になってギブアップされたら受け身が取れるはずもありません。ギブアップするならせめて「準備不足」などの曖昧な説明で終わるのではなく、「首だけになっても動けて、目から液体を高速で噴射できる人をギリギリまで探したのですが見つかりませんでした」くらいは詳細を言ってくれてもいいだろうと思います。

その点で、ジャパンツアーのキャッチコピーである「『来ない』は、ない。」や告知画像やCM映像は絶妙なラインを突く優良誤認表現だなと感心します。確かにメインビジュアルを見れば「『来ない』は、ない。」だとか「メッシ、ブスケツ、J・アルバの来日、決定。」だとか「とうとうアメリカが、サッカーに本気だ。」といった文字が躍っていますし、CM映像を見れば「いま、アメリカをサッカーに熱狂させているスター集団」とは言っています。総合的な印象では「メッシとスアレスとブスケツとジョルディ・アルバが来て試合に出るんだろうなぁ〜」という気分にさせられるでしょう。しかし、それこそがまさに客側の勝手な優良誤認です。

まず「来ないは、ない」は最大限運営側に不利に解釈しても、誰かの出場を確約する表現ではありません。「出ないは、ある」が後ろにつづくことは十二分に想定できます。運営側が確約しているのは「来日が決定」だけであり、それすらも「決定はしたが、体調不良でキャンセルになった」は十二分にあり得るもの。「行くつもりはあります」というだけの話です。そして、写真こそ載っていますが来日決定を謳ったメンバーにそもそもスアレスさんは含まれていません。キャラ的に「急に来ないとか言い出しそう」なタイプでもあり、運営側でも「スアレスは写真だけにしとこう」と先手を打ったのかもしれません(※チームのイメージ画像です)。来日メンバーにはもちろんスアレスさんも含まれてはいますが(※来日済)、それを打ち出して販売を行なったわけではないのですから、スアレスさんは「いたらラッキー」くらいの話です。

そして何より、今回のキャッチコピーの運営側としての主旨は誰かが来るとか出るとかの話ではなく、「皆さん、この試合に「来ない」っていう選択肢はないですよね?」というお客側への呼び掛けです。この文言は「チケットを買わない手はない」といった意味で理解すべき表現であり、最悪の最悪でメッシさんもブスケツさんもジョルディ・アルバさんもスアレスさんも写真の人物が誰ひとり来日しなかったとしても、「いやいや嘘じゃないですし」「あのインテル・マイアミの試合なんだから来ないわけにはいかないでしょ?」「そういう意味でアピールしたんです」と押し切れる絶妙な表現となっているわけです。「来る」が達成できたら「な?」と言えて、「来ない」となった場合も「そういう意味ではなかった」と言える二重隔壁みたいな堅固な守り。上手い言い方だなぁと僕もほとほと感服いたしました!

↓あと、アメリカはサッカーに本気かもしれないけど、インテル・マイアミがこのツアーに本気とは言ってませんので!

「全体的に楽天市場みたいな言い方」
「何も約束せず雰囲気だけ出す手法」
「優良誤認されそうだけど嘘はついていない」
「当然注釈には出場選手の変動について記載済」
「変動しても払い戻しはしないことも記載済」
「メッシが出ないなら金返せは通用しない」
「注釈読むのが面倒臭くなったらそこで試合終了」
「何故か客の本名が公開される可能性も記載済」
「声が公開される可能性についても記載済」
「金返せって叫ぶと名前入りで動画晒されるのかな?」
「さすがにそこまではしないかもしれないが」
「されたとしても文句は言わせないという備え」
「あと、300万円コースのミートメッシ確約は」
「メッシと確実に会えるという意味ではなく」
「たくさんの選手からランダムでミートする企画が」
「ランダムではなくメッシ確定になるという意味」
「いればメッシだし、いなければメッシではない」
「変更になる可能性はもちろん記載済だぞ」
「遵法ラインのギリを突くこの絶妙なコントロール」
「これなら誰も出なくてもしょうがない!」

何か言ってる風で何にも約束しない!

広告としてはいい出来ではないでしょうか!



昨年のパリ・サンジェルマンのツアー(3試合)でもブラジル代表のネイマールさんは出場せず、フランス代表のエムバペさんはそもそも来ないといった塩対応がありましたが、興行とはそういうものと思って割り切っていくしかないのかなと思います。事前の取り決めにも「松コース:出られたら出る」「竹コース:出ないけど行くつもり」「梅コース:そもそも行かないかも」みたいなランク制度があったりするのでしょう。長くつづく景気の低迷と昨今の円安によって、ジャパンツアーでは「松は最初から無理」だったりするのかもしれないなと思います。

結局僕らにできることは「信じて覚悟して行く」か「信じられないし覚悟できないから行かない」かの二択しかないのです。約束は破られるものであり、絶対に破られない約束などこの世には存在しません。ましてや約束さえしていないことにピュアに期待するのは無防備過ぎます。約束通りにならなかったとしても、相手方は誠心誠意を尽くしてくれて、それでもやむを得ぬ事情があった結果なのだろう…と無条件に思えるときだけ、大きなリスクを取れるのかなと思います。

そこまで信じ切れないものに対しては、儚い約束に期待するのではなく、自らの目利き力を磨いて先に先に動いていくことが現実的な対処法なのだろうと思います。日本ハムにいるときの大谷翔平さんは2000円くらいで気軽に見られたのと同じように、メッシさんももっと早い段階で見ておけばよかっただけのこと。目利き力を磨いて次のスターを見逃さないように拝見したり、撮影しておいたりすることで未来の自分を助けていく…そう心がけるのがいいのかなと。「知らんけど全員撮っとこう」「(10年後)え?昔日本に来たことあるの?」「その試合行ってた気がするな…?」で写真を発掘できるなら、節約兼自慢にもなっていいですよね。その日の記憶はゼロだったとしても、写真さえあれば間違いなく見たって言い張れますから!

↓とりあえず「来る」は達成したので、まぁあとは努力目標ということでご理解ください!どやぁ!

メッシさんゴメンね!雪降っててゴメンね!

スタジアム来るときも無理しないでね!

滑るから無理しなくて大丈夫ですからね!

来れたら来る感じでお願いします!

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300万円コースで確約したミートメッシはできそうでよかったですね!