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メッシさんどうもありがとう!

昨晩、注目の試合が行なわれました。いよいよサッカーに本気になったアメリカからやって来たスター集団、インテル・マイアミによるジャパンツアー・ヴィッセル神戸戦です。「へー、インテルが来るのかー」という程度の認識の広い世間が沸き立つ、メッシ(!)、スアレス(…!)、ブスケツ(…?…!?)、ジョルディ・アルバ(?)といったビッグネームの数々。最大300万円を払っても絶対にメッシさんが見たいと思った熱烈なファンが集い、大々的に試合が行なわれたのです。

↓スター集団がハンドポケットで国立競技場にやって来た!


↓国立競技場看板前に巨大ボールが着弾!


↓前日の歓迎パーティーにはイニエスタさんも来てくれましたよ!豪華!


約6万の椅子でビッシリと埋まった国立競技場。折り悪く日陰にはまだ雪も残る寒空の東京ですが、マイアミから吹く熱い風とメッシさんの輝きの前では寒さなんて何のその。神戸からやって来たであろうヴィッセルサポーターと世界から集ったメッシさんのファンによって、国立競技場は燃えていました。4日の香港ツアーでも大観衆と香港政府が燃え上がっていたと聞き及んでいるだけに、今夜も熱い試合に期待したいところ。

凋落する日本メディアではこのビッグマッチの放映権を獲得することはできなかったようで(※インテル・マイアミ公式YouTubeが独占ライブ配信を実施!)、その意趣返しなのかテレビ等での盛り上げは今ひとつ。告知が十分に行き届いていなかったために、当日まで試合の開催自体を知らなかった人も多かったようでした。しかし、そんな情報に鈍感なファンのために、運営側は急遽当日券の発売を決定してくれたのです。ギリギリまでお客様のために尽くそうというその精神、ありがたいじゃないですか。くぅー、僕も仕事がなくてお金があって寒くなければ行きたかった!

↓チケットに対して絶賛するとかしないとかって概念はないかもしれませんが、当日券発売中です!



ただ、観衆には不安もあったはず。4日の香港ツアーでは内転筋に腫れがあるとのことでメッシさんは試合に出場することができませんでした。日本入りしてからも、じょじょにコンディションはよくなっているとは言うものの試合出場ができるのかは明言できないくらいの状態。メッシさんのプレーが見られるかどうかは神のみぞ知るといったところでした。

スタメンにはスアレスさん、ブスケツさん、ジョルディ・アルバさんが名を連ねたもののメッシさんの名前はやはりありません。ベンチに座るメッシさんを見つめる観衆とカメラ。場内の大型モニターにメッシさんの姿が抜かれるたび、観衆からは大きな歓声が上がります。その歓声の大きさは6万人規模と言っても過言ではありません。熱い気持ちが国立を満たしています。僕もお守りのようにFCバルセロナデザインの楽天カードを握りしめながら「頼むメッシさん、出てくれ…」「みんなのチケット代を成仏させてやってくれ…」「メッシさんが出てくれたら楽天モバイル潰れてもいいから…」と公式YouTubeにかじりつきます。

そんななか、さすがのプレーを見せるインテル・マイアミの面々。先発出場してくれた世界的ストライカー・スアレスさんは、まるで老練な武闘家のように最小の動きで最大の攻撃を生み出す閃きを見せます。まだシーズン前の調整段階であり、香港ツアーでは試合出場も叶わなかったほどの状態でしたが、さすがはスアレスさんと言ったところ。そしてこちらも先発出場してくれたブスケツさんとジョルディ・アルバさんもよく知らない選手たちによるチームをしっかりとまとめて、世界に爪痕を残そうとするヴィッセルの挑戦を跳ね返していきます。

この試合が決して集金ツアーとか地方巡業とか楽天の見栄とかではないことを示すかのように、熱く激しくぶつかり合う選手たち。両チームのバイタルエリアを交互に往復するボールの激しい上下動は、観衆の高鳴る鼓動のようです。あまりの激しさゆえか前半25分にヴィッセルの大迫勇也さんがブスケツさんの足をグニャッとなる感じで踏んでしまい、ブスケツさんが早々に交代するという場面もありましたが、それこそが真剣勝負であることの何よりの証明。「僕たちは、今、世界を見ている…」という喜びで観衆たちは震えていました。ブルブル震えていました。ガタガタ震えていました。うーん、心が熱いぜ!

↓あーーー!大迫さんやっちゃった!これでメッシさんの出場は絶望的か!?


前半を緊張感あふれる0-0で終えた両チーム。「香港も無理だったんだから無理だよね…」「スアレスさんがいるだけでもありがたいと思わなきゃ…」「ブスケツさん本当にごめんなさい…」「ジョルディ・アルバさんと、アメリカの若い選手とかを見られたんだからもう十分だよね…」「後半もメッシさんがベンチにはいてくれますように…」「ベンチだとよく見えないからできればその辺をブラブラしてくれますように…」と観衆が自分に言い聞かせるようにして迎えた後半戦。そんな彼らの熱い祈りが通じたでしょうか。奇跡の回復力を見せたメッシさんが満を持して動きます。

後半15分、アップを終えたメッシさんがピッチサイドに立つと、6万大観客席からはこの日最大の歓声があがります。「とうとう出たね…」という観衆の喜びは、試合そのものをさらに進化させてしまうかのよう。メッシさんがひとたびボールを持てばスアレスさんもアルバさんもグンとギアを入れて動き出します。メッシさんが持つ、パスする、メッシさんに戻す、メッシさんが持つ、パスする、メッシさんに戻す、メッシさんが持つ、最後ドリブルで仕掛ける…これまで幾度も見せられてきたおなじみの動きですが、その鋭さはいまだ健在。わかっていてもメッシさんを止めることができません。止めないほうがイイって営業的判断もあるかもしれませんが、止めようとしても止められません。大観客席はメッシさんの動きに沸きっぱなしです。

スアレスさんによるあわやのバイシクルシュートなどで得点の匂いも漂い出すなか、スアレスさんが大拍手に見送られながら退いたあとの後半79分、ついにこの日最大のチャンスがメッシさんによって生み出されます。ボールを受けたメッシさんが急加速してヴィッセルの守備網を突破すると、エリア内から鋭いシュート!一度はゴールキーパーに跳ね返されますが、再びメッシさんがそれに詰めてシュート!ゴールラインに掛かろうかというところで惜しくも相手にクリアされますが、「メッシの1ミリ」と言いたくなるような惜しい場面でした。僕が三木谷オーナーだったら「クリアすんな!バカ!客商売だぞ!客が何見に来てるか考えろ!そういうのは自力でメッシさんまでたどり着いてからやれ!今じゃない!今はそれじゃない!ファックスで交代させるから待っとけ!」って言ってしまうくらいのビッグチャンスでした!

↓これぞまさに「身体が勝手に動いた」っていうヤツですかね!



ついに得点こそ生まれず試合はスコアレスドローとなりますが、素晴らしいプレーとメッシさんという存在に酔いしれた6万大観客席は満足気です。よくて15分、普通なら5分、1分でも御の字…と思っていたのに30分以上もメッシさんを見させていただけるなんて。しかも、これだけのものを見させていただいたうえに、さらにまだPK戦まで見させていただけるだなんて、何と嬉しいサプライズであることか。

迎えたPK戦、互いに2本ずつ決めたあとの3本目、ヴィッセル神戸は山口蛍さんが「俺、空気読めるタイプですんで」と言わんばかりの豪快なシュートで枠を外し、インテル・マイアミが半歩リードします。しかし、ここでインテル・マイアミの前に立ちはだかったのはヴィッセル神戸のゴールキーパー・新井章太さん。試合中にもメッシさんのシュートを止めやがるなどしちゃっていた新井さんは、このPK戦でも奮闘しちゃいます。

インテル・マイアミの4本目を止めて同点に追いついちゃうと、空気が読めるヴィッセルがさらに1本外したあとの5本目も止めちゃって3-3に追いついてしまいます。ここまでくると当初は「空気読めや…」とボヤいていた僕の心のなかの三木谷オーナーもピーンときてニッコリ。「ははーん、そうか、そうか」「このまま同点でいけばいつかどこかでメッシさんが蹴るもんな」「はいはい意図を理解しましたよ」とメッシゴールの予感に盛り上がりますが、どうもそういう話ではなく単にガチだっただけのようで、新井さんはつづく6本目も止めてしまいヴィッセルがこのPK戦に4-3で勝利!メッシさんのゴールシーンは生まれずに大熱戦を終えたのでした。

↓メッシさんのゴール、メッシさんの勝利は見られませんでしたが熱い一戦でした!


↓「誰でもいいから早く渡して帰ろう」ということではないと思いますが、メッシさんはシジマールGKコーチにユニフォームを渡してピッチを去りました!

何らかの南米つながりがあるのかもしれませんね!

ポルトガル語で一声掛けたとか何かが!


ゴールや勝利こそ生まれなかったものの、メッシさんの「プレー」を見ることができたわけですから、観衆も運営側も大満足の一戦となったのではないのでしょうか。「出場ナシ」を基本線として、最悪「途中で帰る」までを想像していた悲観的な僕も、思いがけない展開に改めてメッシさんの誠実さを感じる機会となりました。こうなるなら行けばよかった、今頃になって無念がこみ上げてきますが、すべてはメッシさんを信じ切れなかった僕の自業自得です。そういう意味では、メッシさんを信じて国立競技場に向かった皆さんこそが、この日の真の「勝者」だったのかもしれませんね。素晴らしい勝利、おめでとうございます!



インテル・マイアミ最初で最後のジャパンツアー(多分)は大成功でした!