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悔しさと、切なさと、羨ましさと!

過ぎ去りしゴールデンウィークを懐かしむような気持ちでお出掛けの記録を残しておこうと思います。連休最終日、僕は横浜にいました。目的は「おかえり225割」なる割引チケットを購入した横浜DeNAベイスターズVS東京ヤクルトスワローズ戦の観戦です。「チケット代が225円!」という謎のテンションで盛り上がってはみたものの、よくよく考えたらまだ西武のタダ券が手元にあって横浜までの交通費が倍くらいするので「あれ?西武行くほうが安上がりだったか?」と思ったりもしましたが、まぁいいでしょう。横浜楽しそうですし、行き帰りで気が滅入ったりもしませんし。

↓早速ですが横浜スタジアムに到着しました!
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試合前に球場エリアをそぞろ歩けば、各種の売店やカフェっぽいスペース、キッチンカーなどが出て、まるで公園のようにたくさんの人が盛り上がっています。球場エリアにこだわらずとも、周辺にはいくらでも何でもお店があって目移りするほど。球場エリアの飲食店の数では我らがメットライフドームも相当なものと自負しておりますが、徒歩圏までカウントする一般的ルールの世界に帰還しますと「これが本物のボールパークかぁ…」と唸らされます。あんまりじっくり見て回るとショックばかり受けそうなのでとっとと入場することにします。

↓東京五輪の会場になったという自慢が展示してありました!
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↓入場時に何らかのカードゲームの何らかの能力を持つ何らかのカードをもらいました!
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↓明るくて風が吹き抜けて気持ちいいー!球場施設以外の人工構造物も見えるぞ!
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くーーーー、この日が土砂降りならハマスタでは野球できないですけどね!

んあ?「そのときは中華街でご飯食べて帰る」ですって?そりゃよござんした!



さてこの日の注目は何と言っても筒香嘉智さんの復帰です。「おかえり225割」なんてやるくらいなので、もともとこの日に筒香嘉智さんの日本復帰戦があるのではないかと予測されてはいましたが、どうやら本当にそうなりそうな気配。2軍での成績は「調整途上」といった感じでしたが、新聞記事では5月6日に1軍昇格とまことしやかに書いてあります。一部ファンからは「時期尚早」「営業判断」「野球を知らない背広組」といった声もあがっていたものの、実際に現地に向かえばベイスターズファンは再会への期待感で盛り上がっています。筒香さんのユニフォームを着ている人やタオルを提げた人もたくさんおり、筒香さんに会えることの喜びを強く感じている様子。やはりSNSのご意見は当てになりません。「ご意見」なんてものは、基本的に文句のある人しか言わないものですからね。

↓三浦監督も知らなかったっぽいことで「ご意見」は盛り上がっていました!


迎えたスタメン発表では、6番レフトに筒香さんの名前が。応援団も待ちかねたように「さぁ打て筒香 飛ばせ空の彼方〜」の応援歌を大合唱。僕も気分を出して一緒に歌わせていただいたりなどして、「メジャーリーグ挑戦から愛する選手が帰って来た日」の気分を疑似的に味わわせてもらいました。レンタル彼女に恋をした的な哀しい話かもしれませんが、ジンワリとこみ上げてくるものがありました。特に待ってたわけでもないのに「おかえりー!おかえりツツゴー!」って叫んじゃいましたよね。本当にお羨ましい…。

↓メジャーに挑戦した選手が古巣に帰ることって本当にあるんですね!



↓初回の守備でフライをキャッチしただけでスタジアムは大盛り上がりです!
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筒香さんに復帰後初打席が巡ってきたのは2回裏でした。一死二塁という状況だったこともあり、外目の厳しい球での勝負となり、筒香さんはバットを振らないままに四球となります。フラットな気持ちで思ったのは、「これで今日は100点」ということ。ゴールデンウィークに本拠地の試合で復帰し、空は快晴、風は強いけれど暖かく、スタメンに名を連ね、守備をし、打席に立ち、出塁したのです。これ以上何を求めるでしょう。「会えた」ただそれだけで全員が納得したはずです。たとえ、この出塁ですぐに代走を送られたとしても。

しかし、野球の神様は素晴らしい球団とファンには贈り物でもするのでしょうか。筒香さんは後続の二塁打で三塁まで進むと、犠牲フライで生還します。筒香さんがホームに帰ってきたとき、誰とはなしに「おかえり筒香!」と叫んでいました。埼玉西武ライオンズファンの悲しいベースボールコンピューターは「オ…カ…エ…リ…?」と、その言葉の意味をつかみかねていました。選手が何をしたときに「オカエリ」という言葉を使うのだろうと。「サヨナラ」は知っているけれど「オカエリ」は知らない僕は、むせび泣くベイスターズファンに紛れて少し泣きました。「200点や…」「筒香さん、あなた野球の神様に愛されてるよ…」「おかえり225…お祝いにビール代も225円にしてくれ…」と。

↓打席に立つ姿を見られてすでに大満足でした!


その後、筒香さんは2打席めに走者を進塁させるセンターフライを放つと、3打席目にはフェンス直撃の二塁打を放ちます。オオオオ!と轟くスタジアムの歓声のなか、「一部のファン」もすでに手の平をクルクルし始めていました。復帰戦で早速ヒットが出て、3打席ともしっかりチームに貢献する打棒。アメリカでの挑戦で錆付くことなどまったくなく、筒香さんはハマの星として輝いていました。試合は劣勢でしたが、明日の新聞は「おかえり筒香 二塁打で花添える」でイケるでしょう。これは300点満点の復帰戦です。9回裏あたりにもう1打席あるかもしれないけれど、そろそろお役御免だろうか…そんなことを思いました。客観的冷静に考えて、復帰初戦からフル出場でなくていい、負荷は低めがいい、今日はここまで、そう思いました。

しかし、野球の神様はそれで終わらせてはくれなかった。2-5の3点ビハインドで迎えた8回裏横浜の攻撃は、先頭倒れたあと二塁打⇒安打(+1点)⇒三振⇒四球とつないで、二死一・二塁で筒香さんの打席を迎えます。「お前に託す」とでも言うような目でネクストに視線を送って一塁に向かった宮敏郎さんと、チームの主砲として一打逆転の打席に向かう筒香さん。久々の再会のはずが、とっくにひとつのベイスターズになっている、男たちの美しい光景。そして大応援団の大歓声が響くなかで、筒香さんは打ちました。ひと振りでとらえた打球は、打った瞬間にそれとわかる軌道でベイスターズファンが待つライトスタンドへ一直線。起死回生の復帰戦逆転決勝スリーランホームラン。漫画のような、夢のような一打で、筒香さんはハマに堂々凱旋したのです。1000点、1000点満点の試合です。こんな試合を225円で見させていただいて申し訳ありません!

↓こんなことってあるのか…?あっていいのか…?復帰戦での逆転決勝スリーランホームラン!


これはベイスターズファンの一生の宝!

今年見た試合のなかで一番感動しました!



筒香さんのホームランによって横浜は見事に勝利。照明を落としたスタジアムではファンたちが持つ青いライトが灯り、勝利の歌を響かせます。火花が噴き上がる花道を通ってお立ち台に向かうのは、もちろん筒香さん。何という幸せな光景だろうかと、眩暈がしました。こんな試合に立ち会ったら一生忘れないだろうと、クラクラしました。そして、こんな試合を自分事として見る未来は存在するのだろうかと黒い影が脳裏によぎり、グッタリしました。ないものねだりは詮無きことですが、この幸せは眺めることしかできない種類のものなんだろうなと、涙がポロリしました。メジャーリーグ挑戦からの復帰者いまだゼロを貫く我が埼玉西武ライオンズにおいては見られないだろう夢を見ながら…。

これも修業だと思って頑張るしかありません。出たくて出たくてたまらない様子で出て行った選手に「最初の対戦で満塁弾連発」されたりすることも、物見遊山で出掛けた試合で「メジャーからの復帰&即決勝弾」という夢に立ち会ったことも、きっと野球の神様が悲しき埼玉西武ライオンズファンに課した修業なのでしょう。そうであってほしい。だって、修業だと思えばいつか報われる日も来そうな気がしますが、ただの現実だった場合、どんな徳を積もうがただただ同じことが繰り返されるだけと察してしまうので…。

どうぞ皆さま、そんなに毎日野球ばかり行くわけでもない僕が、こんな神懸かりで、何故か見ていて辛くなる試合に現地で立ち会っている剛運を羨んでやってください。僕はきっと今年の野球観戦の思い出を、この先もアチコチで面白おかしく話すだろうと思います。「ウチもサケの稚魚はたくさん放流してるんですけどね!」「誰も帰って来やしない!」「川か?川が死んでるのか?」みたいな感じで。顔で笑って心で泣いて、この悔しさと切なさと羨ましさを乗り越えられるように修業を頑張ります!

↓街の明かりがとてもキレイなブルーライトハマスタ!何とまばゆい勝利の宴か!
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↓横浜DeNAベイスターズファンの皆さん、素晴らしい夢を見られてよかったですね!おめでとうございます!
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埼玉西武ライオンズファン修業(ハードモード)で心を鍛えていきます!