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何度も行きたくなる写真展でした!

本日はお出掛けの記録です。行ってまいりました、5月22日よりグッチ銀座ギャラリーで開催されている羽生結弦氏の新たな写真展「In Focus:Yuzuru Hanyu Lensed by Jiro Konami」へ。2023年6月に同じ会場で行なわれた、このギャラリーのオープニングイベント「YUZURU HANYU:A JOURNEY BEYOND DREAMS featured by ELLE」も素晴らしい写真展でしたが、その素晴らしさをさらに超えていくような素晴らしい写真展でした(←良過ぎて語彙力低下気味)。

最初に感想…というか光のなかで圧倒されたときの呻きみたいなことですが、これは何度も通いたくなる写真展でしたし、通うごとに理解や発見が深まっていくのではないかという思いで、とても一度で堪能し切れるようなものではないと感じました。GUCCIさんと作り上げる写真…「アート」の上質さというのは前回の写真展でも存分に味合わせていただいたわけですが、とにかくあらゆるものが上質で1点1点が「その1枚について語り合える」ようなものばかり。僕が音楽家なら、その1枚で曲でも作りそうな気さえしてきます。

これまでも数多のアーティストによって魅力の鉱脈を掘られてきた羽生氏ですが、「埋蔵量まだまだあるね…」と見惚れながらの観覧でした。GUCCIブランドの魅力を発信することで、GUCCIにお越しいただくことを念頭においた写真展であるという性質からは、この展示が全国ツアーに出たりしないことはその通りなのだと思いますが、これが現地でしか味わえないというのはあまりにも惜しい。写真集にならないものか、グッズは出ないものかと惜しみつつ、それほどのプレミアムな体験だからこそ世界的ブランドが発信するにふさわしいものなのだろうと思い、せめて心に焼きつけようと滞在をつづけました。

初日ということもあって来場者も多く、また予約合戦のなかで都合のいい時間を選べたわけでもない事情から、駆け足(※約1時間の滞在)での鑑賞とはなりましたが、これでは全然時間が足りないくらいの濃密さでした。近く千葉県・幕張メッセで羽生氏が出演するアイスショー「ファンタジー・オン・アイス2024」が開催されますので、遠方からもたくさんの方がいらっしゃることと思いますが、言わずもがなの「必見」だなと感じました。銀座を散歩して写真展を見て、お買い物をして、ご飯を食べる…そんな一日を作ってもいいくらいに。僕も時折銀座を訪れる用事がありますので、余裕のあるタイミングで再訪し、このアートを繰り返し心に焼きつけていきたいと思います!

↓行けないけど雰囲気を感じたいという方は動画でまとめておりますので、雰囲気をお楽しみください!




さて、改めましてお出掛けの記録ですが、実は今回、僕は予約合戦に破れておりました。受付が始まる日、いつそのお知らせが来るのかとグッチさんのLINEをずっと凝視していたのですが、始業後に断腸の思いでオンライン会議の司会などをしていたわずかな時間帯の間に予約が開始されており、完全に出遅れてしまったのです。「司会でなければ基本スマホいじってるから普通に予約できたのに…」と思ったかどうかはさておき(そんなわけないですよ!在宅でもちゃんと働いてますよ!)、何とかかんとか飛び込めたのは2日目の午後。
「その時間の業務はどうする気なんですかね…?」という世間の疑問は一旦置いておき、まずは予約できたことを喜びつつ、同時に痛恨の失態に悶えておりました。早く行ったらいいことがあるわけでもなく、誰かがSNSで報告していたとしてもそれで自分の楽しみが失われるわけではないので初日でなければいけない理由は何もないのですが、せっかく画面まで開いていたのに初日に飛び込めなかったことは情けなく、落ち込みました。仕事にかまけて推し事に遅れるというのは人生の優先順位が間違っている。社会人気取りでカッコつけずに「電波が…ガ…ワル…いので…落ちます!」と言ってログアウトすればよかった。猛省しました。

しかし、これで諦める僕ではありません。「予約の変更」メニューから予約画面を開き、ときどき更新しては止むに止まれずキャンセルとなった枠があればそこに飛び込もうと構えていたのです。迎えた開催前日、キャンセルが出るならこの日であろうという読みの通りに、夕食時になって来場を断念された誰かのキャンセル枠を抑えることができたときは感謝で震えました。辛い事情があってのことかもしれませんので浮かれ過ぎるわけにもいきませんが、ちゃんとキャンセル処理してくださったこと、その枠を僕が活用させていただけること、貴重な機会をありがたく思うばかり。ふぅー、毎度のことですが羽生氏関連案件の「行けるか行けないか」のドキドキ感は凄いですね!

↓めでたく今回も初日におうかがいさせていただくことになりました!


現地には予約時間なりに到着したので開場前のワクワク感ある雰囲気を味わうことはできませんでしたが、それでもグッチさんの前には明らかにお仲間とわかるキルティングトート夫人などが多数待機しています。僕もそのなかに加わりまして予約時に取得したQRコードを開いて今か今かと待っておりました。すると予約時間の少し前にお店の方がわざわざ外に出てきて声を掛けてくれました。くぅー、何という上質なご対応であることか。

10人ほどの小グループで店内に招き入れられると、エレベーターが到着するごとに少しずつギャラリーへと送られていきます。普段グッチさんを訪れたときは「おはようございます!羽生結弦選手のオーディオストーリーの者です!QR読み込みます!ありがとうございました!」というつむじ風並みの滞在時間で、グッチに似つかわしくない自分の存在を何とかかき消しているのですが、エレベーターを待っている間は少し店内を眺める余裕もありましたので、チラチラッと見渡しましたらば…どの商品も値札がなくて…値札なんてついてないんだなと今さらながら思いましたよね…。

↓まぁ、何か買い物するときは特典ポストカードも欲しいので値札があろうがなかろうがオンラインにするわけですが!


やがてギャラリーへと案内された僕。エレベーターの扉が開くと、そこはもう夢の空間。写真展のキービジュアルにもなっている作品や、雪の精のような羽生氏を壁画サイズで映す大型作品など、圧倒されるようなアートが待ち受けていました。この2作品の時点でも今回の展示を手掛けたフォトグラファー・小浪次郎氏の掘り出す新たな羽生氏の魅力が広がるようで、エレベーターの扉前で立ち止まってしまいそうになったほど(←扉の前で止まらないでくださいね!)。入口の説明を見れば、今回は約100点もの作品が展示されていると言います。無料で見させていただけるような案件とは思えない大ボリュームです!

↓エレベーターを降りれば夢が始まる!
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↓「雪の精」前を通って左手へと道なりに進むと右側壁面にはオシャレの極みのような展示が!
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↓そして左手側にはオープンなギャラリースペースが!
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↓ギャラリースペースでは撮影の模様を収録した映像展示や、サインの展示もありました!
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想像を凌駕する充実の展示に、「右手の壁の小サイズの展示群を見るだけで1時間くらいかかるのでは…?」とランチタイムを充当した滞在時間の残りが早くも心配になる僕。嬉しい悲鳴を上げながら鑑賞に勤しみます。多くの方がこの思い出を記録しようとスマホで撮影をしておりますので、撮影可能スペース(ロープで区切られている)はにぎにぎしい雰囲気です。ただ、混雑するようなことはありません。おそらく前回の写真展のフィードバックも含めて、各時間帯の入場者数を調整されているのでしょう。混み過ぎてゆったりと展示を見られなければ本末転倒なわけで、「賑わいを感じつつ、ゆったりと展示を見られる」ちょうどいい塩梅が実現しています。いい美術館やいい博物館に来たときのような気持ち。そのなかでお互いに譲り合いながら記念撮影などをするのは、ゆるやかなつながりを感じる素敵な時間でした。

↓ウチのリビングもこんな感じにしたい!
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通常の写真展ですと、基本的には羽生氏がバッチリ映った写真が並ぶものですが、今回はそのあたりもアートな試みが。羽生氏の姿自体もスニーカーの裏だけとか、暗闇に浮かぶ表情だけとか、髪の毛?らしきものだけ映したものとか、あえてそういう露出にしたと思われる薄っすらと羽生氏の姿が見える写真など、さまざまな表現手法がとられています。さらには、太陽や雲を映したものなど、被写体としての羽生氏が含まれな作品さえも。

ただ、そうした作品についても、羽生氏自身が発信するアイスストーリーでの映像表現とリンクするようで、ごく自然に「姿は映っていなくても、心は映っている」と自分の心が感じていきます。言葉で説明できたりはしないのですが、何となく、とりとめもなく、フンワリとその風景のなかに漂う羽生氏の想いを感じながら、心をアートに委ねます。「うーん、いい…」言葉にすればそうとしかならない、ただとても刺激的な時間です。

撮影可能スペースでの記念撮影を終えたあとは、ギャラリースペースへと踏み出していきます。サインをまじまじと眺め、そのサインを書いている場面も収録された映像展示を鑑賞し、羽生氏の多彩な表情やグッチをまとったさまざまな姿をゆったりと歩きながら楽しみます。5台あるモニュメント型の展示は両面に作品が掲出されており、反対面については心に焼きつける格好となるわけですが、その写真もまた素晴らしい。前回の写真展では壁になっていたギャラリー奥側の部分が今回は窓から日差しが射し込む明るい設営になっているので、日差しに照らされたグッチを纏う羽生氏が映えること映えること。

モニュメントの間をうねうねと通過していくと、右から左から羽生氏が現れてくるかのようで、さまざまな時空の羽生氏を眺めている感覚を味わえたりも(←独特な感想で伝わらないかもしれないが/走馬灯的な)。さらに、よく見ればこのモニュメントの1台は次々に写真が切り替わる仕掛けになっており、思わずずーっと見てしまいました。途中で「あ、この切り替わるカットを全部撮影しようと、撮影スペースでたくさんの人が僕がどくのを待っているんだ」と気づいて慌てたりもしましたが。

↓多彩な表情集!
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↓ポーズが切り替わるモニュメント!
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↓ギャラリースペースのドア部分にも写真を展示するなど発想も刺激的!
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で、僕は前回の写真展の会場をイメージしていたのですっかり抜け落ちていたのですが、こちらのギャラリーはもう1フロア上の階があるのです。スペースの一角には階段があり、サンルーフ的な上層の部屋でもさらなる展示が見られるとのこと。角度的に記念撮影はできない位置ですが、階段の周囲にも23点の作品を展示したテーブルがあったりして、お楽しみはまだまだ広がっていたのです。

階段で上の階に上がりますと…いやぁ…何と言うか…とても贅沢な気持ちになりましたよね…。いつかこんな暮らしをしたいと誰もが夢に見るような、大きな窓と暖かい日差しと、そこに提げられたアートな展示が、「あぁここでコーヒー飲みながら読書して人生を終えたい」と思ってしまうくらい満たされた気持ちになりました。日本一暖かい場所は議論の余地があるかもしれませんが(仙台説強そう)、銀座で一番暖かい場所はココだなと思いましたよね…。

↓階段で上層へと向かいます!
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↓おぉ…何という暖かく心満たされる空間…!
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↓見下ろす空間がまた美しい…!
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↓この美しさの果てに、すべてを支える逞しい足を置くとは…!
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いやー…素晴らしかった。羽生氏関連の写真展は数多く参加してきましたが、いい写真を見ることに加えて自分自身の感性が刺激されるような時間でした。いっちょ前にカメラなど構えておきながら、記念撮影とブツ撮りしかしていないことがもったいないというか、自分でも何か世界の素敵な瞬間を見つけて発信していきたいな、なんてことを思ってしまうような体験でした。もちろん写真家の方のようにはいかないわけですが、自分自身の表現というのはあってもいいと思いますからね。せっかくこの世に生まれたわけですし。

こうした素晴らしい時間や、心の豊かさというのは、巡り巡って僕をグッチさんと引き合わせるのかもしれません。僕が何を着て何を持っていても何がどうなるわけではありませんが、上質なものを持ち、感性を育み、心豊かに生きていくことができたなら、毎日が「このギャラリーで体験した時間」のような日々になるのかもしれません。生活と節約にまみれている間に限りある生命が尽きてしまうのと、生命ある間にできる限りの心の豊かさを求めていくことと、どちらが本当にいい生命の使い方なのかなと立ち止まるような気持ちでした。

心の豊かさ、その入口をノックしたかのようで。

ぜひまたこちらの写真展を訪問させていただき、心豊かな時間を過ごしたいと思います。最近、僕銀座の某百貨店の株も買いまして、イベント無料券みたいなのをいただきましたので、それもあわせて楽しんだりしたら、アーティスティックでアカデミックな新しい自分が誕生しちゃったりするかもしれませんよね(←イベント無料券の単語で台無しな感じもするが)。満足度の高い一日になるだろうなぁと今から再訪が楽しみです。これから行かれる方は存分にお楽しみいただき、もう行った方は何度もお楽しみいただき、ともに豊かな時間を過ごせたらいいなと思います!

↓素晴らしい写真展をありがとうございました!またうかがいます!
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なお、今回はギャラリー以外のフロアには展示物は特にないそうです!

鑑賞後は存分にお買い物をお楽しみください!



グッチさん訪問時はオーディオストーリーの取得もお忘れなく!