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これが「民意」だ!

プロ野球11球団と草野球1球団のファンの皆さま、こんにちは。いよいよ年に一度のお楽しみ、ゴルフで言うところのプロアマトーナメントみたいな「プロと草野球とが一緒になって束の間の同列気分で楽しめるイベント」、マイナビオールスターゲーム2024が迫ってまいりました。埼玉西武マダックス勢も夢の舞台を前に「今年勝った気分で終われるイベントはこれが最初で最後だぞ」と胸躍らせていることでしょう。

しかし、6月18日時点まででWEB投票213万7989枚、用紙投票34万816枚、総有効得票数4064万7056票の清き投票によって推されている顔ぶれを前に、例年のごとくプロ野球ファンはザワついています。パ・リーグではDHを除く全ポジションで北海道日本ハムファイターズの選手たちが第1位に推されているという、なかなかに偏った投票具合となっているからです。

↓全体最多得票の万波中正さんは17年ぶりに100万票の大台に到達!

万波さんは大谷翔平さんの投票数と海を越えて競り合ってみてくださいね!

逆にDH部門でポツンと埼玉西武マダックスが1位に粘っていて恐縮です!



この結果に対するさまざまな声。SNSでは一部心ない輩からの「フレッシュオールスターと間違えてるだろ」「組織票とかオールスターの醍醐味崩し過ぎ」「個サポ(笑)」などの罵詈雑言の数々。なるほど、あなたの思うオールスターと現在の結果は違っているわけですね。希望に沿わないわけですね。その心中はお察しします。

しかし、

だがしかし、

これは「民意」です。

数百万の積み重なった「民意」です。

「民意」は何よりも重いものです。

あらかじめ規定が定められており、その規定に則って投票されているのであるならば、その民意は尊重されなければなりません。どうやら一部で「ひとりで7000票入れた」と主張する人(※真偽不明)がいるようなので、それに対する非難があるのかもしれませんが、そもそもひとり1票と決められているわけでもない複数投票アリアリの総選挙システムでやっているわけであり、かつ「※不自然な投票については日本野球機構が調査を行い、不正投票だと判断した場合には、投票は無効とする」との但し書きもあるわけですので、運営側が認めるのであればひとりで7000票投票しようが100万票投票しようが何の問題もありません。よしんばその「ひとりで7000票」が本当の話であったとしても、その7000票を排除したとしても順位は逆転しないのですから、現状の結果には何の変化もありません。

たとえ全ポジションを1球団が独占しようが、それが草野球団の選手であろうが、規定のシステムに則って投票され、運営側が不自然な点ナシと認めた投票結果は、受け入れなければならないでしょう。文句があるのなら「ルールを先に変えるべき」であると僕は日ハム側の心情に立って代弁したいと思います。僕個人の主義主張としては「ルール至上主義」には反対の立場ですが、日ハム案件に対してはこのような主張もしてしかるべきでしょう。

野球の本家であるアメリカでは厳格に守られているわけでもなく、誰も損をするわけでもない、むしろお客にとっては得でさえある、実質的に形骸化して何を守るためのルールかもわからない「バックストップの距離は18メートル」なる謎ルールを盾に寄付名目の「罰金」3億円を払わされた球団からすれば、「ルール通りですが今度は何か?」と思って当然の場面ですので。思い描く理想の世界を優先して物事を柔軟に判断するのか、今あるルールを優先して物事を杓子定規に判断するのか、せめてその軸足だけでも定めないといけないですよね。

↓僕はこの件は「お詫びシャウエッセン」で済ましてよかったと思いますけどね!

私は間違えた、あなたは気づかなかった、ごめんなさい!

もう建てちゃった、でも誰も困らないですよね、これでカンベン!

自分たちで決めたルールなんですから、「お詫びシャウエッセン」で済ませることもできたはずです!



こうした偏りのある結果を前にしたとき、いろいろな意見が出てきます。しかし、それらの意見は往々にして有効ではなく、多分に的外れです。「詳しい人に投票させろ」「せめて12球団の試合を見ている人に投票権与えてほしい」などと有識者投票的なものを求める声もありますが、それは年度末のゴールデン・グラブ賞(※記者投票)への不平不満批判やらを見れば根本的な解決策にならないのは明らかです。どれだけ詳しそうな人を集めたとしても、「明らかにコイツおかしい(と俺は思う)」は混ざってきます。競馬の年度代表馬の投票などでも「何でお前そうなるんだよ(と俺は思う)」「いくら何でもそれはない(と俺は思う)」「(俺は)理解に苦しむ」で毎年のように議論が起きます。所詮、他人の意見は他人の意見、です。全員が納得することなどあり得ません。

何らかの野球能力指標的なものを基準にすべきという声もありますが、それはまったく別口の案件です。個人タイトルなどがまさに「指標で選出」する仕組みなわけですが、指標とスターは必ずしも一致しないはずです。スターというのはファンの感情が決めるものです。成績が芳しくなくても、この選手が見たいんだという想いが「スター」を決めるのです。それを汲み取った「オールスター」というイベントをやるのならば、ファンの声を反映するのが当たり前であり、それこそがこのイベントの「コンセプト」です。指標で決まるものを見たいわけではない。むしろ、指標で決まらないものを見るためのイベントなのですから、指標を基準にするのは根本から話が違います。少なくても「第一優先」の基準にするべきではない。

「人気投票」をやるべきイベントで、

「人気投票」をやって何が悪いのか。

エスコンフィールドでやるオールスターで、日ハムの選手が躍動する姿を見たいと思う人がいること、例年よりもそういう気持ちが高まる人がいること、何の不思議もありません。大いに納得です。その通りだと思います。それが野球ファンの多くの人の気持ちであり、とりわけ日ハムファンにとってはそうなのでしょう。例年より熱心に投票もするでしょうし、例年なら参加賞気分で一回で終えるものを毎日頑張ったりもするでしょう。自分で投票したときのことを考えても、同じくらい見たい候補者が複数いたら「今年はエスコン開催記念でハムかな」と思いましたので。そういった心の動きを組織票とは呼びません。「人気」と呼ぶのです。

もし納得がいかない、自分の考えは違うというのであれば、それを「民意」として示すべきです。SNS上の声(という名の罵詈雑言)ではなく規定に則った「投票」によって。●●総選挙的に誰か強い想いを抱く人の「ひとり7000票」が認められる世界なのであれば、ひとり1万票でも2万票でも投じて「民意」を覆すべきです。現状のルールを杓子定規に守る世界を考えたとしても、思い描く理想のために柔軟に対応する世界を考えたとしても、民主主義の国に生きる我々としてはそれしか答えはないはずです。「投票」で決める、これ以上の仕組みを我々はまだ思いついていないのですから。

かつて、川崎憲次郎さんが一軍登板なしの状態でオールスターファン投票1位となり、最終的に出場を辞退したことがありました。ネット掲示板での遊び(悪ふざけ)が発端で、投票用プログラムを用いて1台のパソコンから半日で1000票ものペースで投票がされたのだと言います。そのケースは「ファンの熱意」を機械のチカラで歪ませる行為ですので僕も反対ですが、その苦い経験を踏まえて、現在は投票も「WEB投票は会員制で一日1回投票まで」と制限し、一定の出場回数を求める選出基準も設けられました。今も何らかの不正があるのだとしても当時のようにお気軽にズドンとはいきませんし、もしも投票用紙をひとりで7000枚記入する熱意がある人がいるのなら、「反映してあげなさい」と僕は思います。熱意が反映されることは悪ではありません。

↓バンテリンドーム開催の2023年は阪神がファンのアレによって全9部門で1位でしたしね!



開催地だからって熱意があるわけじゃないんですよ!?

人気と熱意と盛り上がりが投票結果に反映されて何が悪い!



まぁ、嫉妬・羨望・暗黒臭からちょっと強い口調になってしまったかもしれませんが、オールスターなんですから評価や指標とかけ離れた結果が出てこそ面白いというものです。評価や指標だけで判断すれば生まれない幻の対決や、苦労人の夢舞台といったものを作れるのも、ファンの「民意」が決め手となるからこそです。「見たいものを見られる」仕組みにどうしてファンの側が不満を持ちましょうや。今回はご不満のあなたも、次は自分だけが見たいものを見られる番かもしれませんしね。

どうぞ日本ハムファンの皆さんはどんどん投票してオールスターを盛り上げていただければと思いますし、僕も及ばずながら応援できればと思います。そんなことですので、しばらくファン投票でどうこうなりそうな選手がいなくなりそうな埼玉西武マダックスについても、数年内に本拠地開催(※地方球場開催扱いという説もあるが)があるものと見込まれますので、その際はぜひ民意のご支援をお願いできればと思います。評価と指標だけで判断したら「ひとりも値する選手がいない(※流出・引退を含む)」って可能性もゼロじゃないですからね!


選手間投票・監督推薦だとリアルに引っ掛からないかもしれませんので!