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2024年08月29日08:00
ははーん、星の貸し借りだな!?
皆さまは大相撲八百長事件についてご存知でしょうか。令和の若者には信じがたいかもしれませんが、かつて大相撲は八百長をやりまくっておりました。中盆などと呼ばれる仲介役が暗躍し、誰が勝って誰が負けるのかをご丁寧にも帳簿などこしらえながら、皆がトータルハッピーになるための勝ち負けの調整を行なっていたのです。「きったねぇぇぇ」と驚かれるかもしれませんが、昭和・平成とはそういう時代だったのです。
詳細は各位でお調べいただければと思いますが、その仕組みのひとつに「星の貸し借り」というものがあります。これは「負け越したら十両に落ちる」など勝敗にこだわる特段の事情があり、かつ金銭による「星の買取」ができるほど懐事情が温かくもない力士が、「今場所勝たせてくれ、そのぶん来場所負けるから」などとお互いの勝ち負けを調整することで、上手いこと互いに現在の地位と繁栄を守れるようにした仕組みです。
たまたま調子が良かったり、陥落までに余裕があったりする場所では積極的に星を貸し出しておき、体調が悪い場所などにまとめて星を返してもらうことで安定した成績を実現するエコシステム。ある程度の強さがなければ地位の維持はできないものの(自力で勝てないと貸す星もなくなる)、ここぞというときに上手く使えば非常に助けになるシステムを真剣勝負を装いながらコッソリ作り上げていたわけです。ひっどい話ですよね。
そんな令和の訪れとともに滅びたと思われていた八百長が、今再び、濃厚な疑惑となって浮上してまいりました。疑いの渦中にあるのは我が埼玉西武ライオンズ。疑惑の発端は先週のことです。8月の戦績を3勝12敗とし、月半ばまで大負けでやってきた埼玉西武ライオンズは、8月20日から25日にかけてのホーム6連戦で何故か「4勝2敗」と大勝ちしました。特に20日から22日のオリックス戦ではよもやの3タテなどをしよりました。その時点では「相手が勝手に負けることってあるんだなぁ」と思ったくらいでしたが、週が明けてのロッテ戦、そこでは「ワザと負けようとしているとしか思えない」トンデモ球団のトンデモ野球が展開されていました。
にわかには信じがたいことですし、決してあってはならないことですが、これはもしかして八百長なのではないのか。巧妙に仕組まれた八百長なのではないのか。千葉ロッテを中盆として、ライオンズが他球団から借りた星をロッテを通じて返却するシステムが構築されているのではないか。そういう疑念を持つと、「開幕からの同一カード連敗プロ野球新記録」を樹立するなどした異常事態にも合点がいくのです。
世間の皆さまからは「いやいやいやただただ西武が弱いだけ」「他球団を巻き込むな」「弱い相手に勝つための八百長ってないんだよ」とご指摘いただくかもしれませんが、僕の心のやらかいところから響く「八百長であってほしい」「頼むからワザとやっててくれ」「本気でやってコレなのだとしたら向こう10年寝るしかない」という切なる願いに沿って、この疑念を確信へと変えていくしかありません。何としても八百長の確信を得て、「トンデモなく弱いポンコツを応援しているバカ」という自己否定を回避したい。その一心で、僕は埼玉西武ライオンズが「夏休みに借りた星を猛烈な勢いで返却している説」を掲げる者なのです。
↓延長12回裏、逆転サヨナラ暴投で「開幕からの同一カード連敗プロ野球新記録」を16に更新!
この日はロッテにとっても夏の注力開催でした。「マリーンズ夏祭り」を掲げ、30周年を迎えたパワフルプロ野球シリーズとのコラボ演出を実施したほか、「アパホテルデー」と銘打ってスタジアム最寄りのアパホテル&リゾート東京ベイ幕張とのコラボイベントを開催していました。かつては幕張プリンスホテルであった建物に巨大な「M」の字が灯る光景は、我々ライオンズファンにとっても恥辱の悦びに震える瞬間です。「そうだ俺たちはMだ!」「海浜幕張くんだりまで来て負け試合を見て帰るんだからな!」「東京を通過して埼玉と千葉を往復する哀れな旅人と笑え!」とアーパーしながら、ウォウウォウ唸っているのです。
しかし、それゆえにかすかな疑惑も浮上します。この注力イベントデーはロッテさんとしても普段より勝ちたいのではなかろうかと。もちろんロッテさんとしては西武相手なら普通に勝てるだろうと踏んではいるでしょうが、何事にも万一ということはあります。アパさんにM字を作らせ、花火など打ち上げておいて西武に負ける、これはちょっとみっともない。もしそこに「ちょっとご相談ですが…」「ウチも夏休みくらいは勝ちたくて…」「オリックスさんにご協力いただこうと思うのですがあまり露骨に貸し借りするわけにもいかず…」「間を取り持っていただけないかと…」という誘いがあったとしたら。「西武がオリックスに勝ち」「ロッテが西武に勝ち」「オリックスがロッテに勝つ」という勝ち星ロンダリングで星の貸し借りが成立していたとしたら。「何故か夏休みに3連勝した西武」と「ワザとやっててほしい西武のポンコツ野球」とのふたつの謎がいっぺんに解決するのではないでしょうか。勝ったほうも信じられませんが、負けたほうもまた信じがたいという状況を一度に解決できるのは「両方やってる」だけだと思うのです。きっとそうだ、そうだそうだ、心はまっしぐらにこの陰謀論に飛びつくばかりです。
↓幕張のアパを見るたびに「借金で取られた家」を見る気分を味わえます!
アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉セントラルタワー(ホテル単体の建物として⽇本最⾼層)でウィンドウイルミネーション✨#chibalotte pic.twitter.com/B2nqlR6ZbG
— パ・リーグ.com / パーソル パ・リーグTV【公式】 (@PacificleagueTV) August 28, 2024
その意味で、この試合の立ち上がりはトラブルと言えるものでした。点など取るはずもない打線が、指示の不徹底か、自然にポップフライを打つ技術もないのか、空振りするつもりでバットに当たっちゃうくらいの技術レベルなのか、何故か初回から大当たり。安打⇒二塁打⇒スリーラン(+3点)と、打者3人わずか10球で西武が3点を取ってしまったのです。裏の攻撃ですぐさま1点を返させはしたものの、思いがけない事故で2点をリードしてしまった西武側のフィクサーは大いに焦ったのではなかろうかと想像します。
この試合のミッションを周知徹底することで以降は打線もしっかりと沈黙を貫くも、ロッテもまた打ちよりません。ちゃんと投げたらある程度抑えられてしまうライオンズの強力先発陣の存在は、僅差負けを演出するには重宝しますが、都合よく逆転負けを生み出せるほどの器用さはありません。そこはロッテ側にもある程度自力で打ってもらわなくては。6回裏には何とか1点を返してもらうも、まだリードするのは西武のまま試合は終盤戦へ。
ようやく一息つけたのは継投に入った8回裏のこと。チームの勝利よりも大切なものがあるタイプの賢明な投手をマウンドに送り込んだ西武は、四球⇒送りバント⇒進塁打⇒暴投(+1点)と、ノーヒットで同点に持ち込むことに成功したのです。スプリットを右に左にワンバウンドさせながらじょじょに捕手の意識を左右に広げ、その意識の外いっぱいに取れるっちゃ取れるけど取れないっちゃ取れないくらいの鋭いスプリットをワンバウンドさせて同点暴投を演出するあたりは、これはなかなかの技巧だなと僕も唸ります。捕手も見事に翻弄されました。これならばワザと負けてるとは断じられないでしょう。「つい、うっかり」の範囲だなと。
そして延長に突入した試合。こちらとしては十二分に「延長戦弱い」キャラを確立しておりますので、あとは負けるのを待つばかりといった状態ですが、なかなか試合を決めよらないロッテ。10回裏には二死満塁までピンチを築いてあげたのに、あと1本が出ません。このままでは負けることができない。それはマズい。そして、西武は禁断の一手を打ちます。延長12回裏、マウンドに上がった暴・タカハシさんがヒット2本で築いた二死一・三塁の相手チャンスの場面。打者ポランコさんに投じた暴さんの投球は、ストレートが指からすっぽ抜け、伸び上がった捕手が手を伸ばしてもなおその先に飛んでいく暴投に。インコース構えからアウトサイド暴投という念には念を入れたコース選択で、捕手の逆を突く見事なサヨナラ暴投となりました。同点暴投からの逆転サヨナラ暴投という、禁断の暴投2連発。これはいくら何でもやり過ぎだとフィクサー界での指摘も生まれるかもしれませんが、背に腹は代えられませんからね。「借金を返すために泥棒する」人もいるぐらい、貸し借りの信用って大事ですからね!
↓美しくはないが見事に負け切った!打ち損じすら許さない禁断のサヨナラ暴投!
4時間超えのゲームはまさかの幕切れ!
— ベースボールLIVE (@baseballlive_JP) August 28, 2024
暴投によりマリーンズが対ライオンズ16連勝🔥
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どうでしょう、ワザとやってる説にご賛同いただけますでしょうか。一度ならまだしも二度ですからね。右に左に暴投暴投ですよ。しかも暴投すれば点が入るというここぞの場面で。僕はワザとやってる説に強く強く1票を投じたいと思うのです。1試合2暴投はさすがにやってますよね。マージャンで言えば「コイツ、1局で2回も河から捨て牌持ってきたぞ」みたいな話ですからね。しかも2回目は不自然な動きですり替えてる技巧不足な感じですからね。対戦相手の親分さんもこれはさすがに気づくでしょう。やってると言ってください。やっててほしい。やっててくれ…。
もし、これが、リアルなのだとしら…。
ふぅ…。
ピンチの末に押し出しの四球とかでもなく…。
ただただ暴投で同点・逆転サヨナラなのだとしたら…。
もはや勝つとか負けるとかですらなく公園のキャッチボールですよね…。
「ちゃんと捕れよー!」
「そっちこそちゃんと投げろよー!」
「アハハハハハハ」
みたいな夏の午後ですよね…。
この陰謀論が救いとなるように、この陰謀論をさらに加速させるように、これからも信じられない敗戦を見せつづけてもらえたらいいなと思います。「さすがにワザとだろ」の声が広がってくれたら、少しは心安らかに野球を見守れるだろうと思います。そして、そのゴールとして「夢の100敗」をつかめたらいいなと思います。100敗という大きな夢のためならば、多少のワザとらしさがあっても仕方ない。むしろちょっとやってもいい。そんなチームを「もっと上手くやれよ☆」くらいの嗜め感で見守っていけたらいいなと思うのです。「暴投は1試合1個まで」、お兄さんとの約束を守って楽しく野球をしましょうね!
↓西武ファンもきっとこんな顔してるんでしょうね!
西武・渡辺監督代行が鬼の形相 ロッテ・坂本光士郎から1イニング2死球 ネットも「アカン」― スポニチ Sponichi Annex 野球 https://t.co/Mfea87iOe7
— スポニチ野球記者'24 (@SponichiYakyu) August 28, 2024
西武⇒1イニング2死球で鬼の形相
西武ファン⇒1試合2暴投で仏と化す
「相手に当てる下手糞」と考えるべきか、「相手に当てることもできず暴投で失点する下手糞」と考えるべきか!
まぁとにかくまずは真ん中あたりに投げましょう!
同一カード連敗日本記録19の更新まであと4敗!達成のXデーは9月15日です!
平良で一杯。
12回を凌いでもう一杯。
ライオンズは、生ビール二杯消費を押し上げました。大切な事です。