- カテゴリ:
- 野球
2024年09月24日08:00
西口文也さんの監督就任に猛反対します!
大谷翔平さんを凌駕する「58本塁打-75盗塁」の超攻撃野球に胸震わせる埼玉西武ライオンズ界隈の皆さん、こんにちは。本日は球団の運営方針に真っ向から反対する獅子身中の虫として、一言申したく思います。一部メディアで(というか各メディアで一斉に)報じられている来季の西口文也さん監督就任についてです。
↓9月22日に「外部招聘難しそう」の記事が出たと思ったら!
西武に迫る「人事のタイムリミット」…すでに断られ続けている次期監督探しは《相当、難航しそう》 https://t.co/6wNIH5oJDK pic.twitter.com/fTr7iwuOXS
— ニフティニュース【公式】 (@niftynews) September 21, 2024
↓9月23日に西口文也さん内部昇格の記事が出ました!
西武新監督に2軍監督の西口文也氏が就任へhttps://t.co/AwQkieIIze #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) September 23, 2024
本人の強い希望と自信があっての就任なのだろうという性善説&好意的解釈をもってこの決断を受け止めたうえで、やはり僕はこれに賛成することは到底できません。球団のレジェンドである西口さんがいずれ監督になるのは当然ですしそうなってほしいとは思いますが、レジェンドであるがゆえに「今ではない」と強く思います。こんな状況で捨て札のように雑に切っていいカードではない。本人が意欲を見せたとしても羽交い絞めで止めるのが球団のすべきことだろうと僕は思います。
そもそも西口さんを監督にお迎えする準備が、埼玉西武ライオンズ界隈はまるでできていません。歴史的100敗こそ逃れたものの、ぶっちぎりの最下位は確定しており、特に打線に関しては壊滅的と言っていい状況です。全員が今季以上の打棒を見せたとしても、外人枠で複数の大当たりを引き、ドラフトで即戦力大型野手を複数獲得してようやく他球団の低調時並みと言える貧打線です。打撃コーチの責任も大いにあるとは思いつつ、「振れない、当たらない、飛ばない」の基本スペックを見る限り「最大進化でこんなものでは?」と思わざるを得ないところがあります。軽自動車でカーレースに出ようとしているような「無理無理無理無理」感があるのが現実です。
「一生に一度は監督になりたい」と思っている人だって世のなかにはたくさんいるでしょうに外部招聘が失敗したのも、トドのつまりは弱いからでしょう。来季どういう強化をするんですか、どういう補強をするんですか、私に補強の全権を委ねてもらえるんですか、お金はどれくらい出せるんですか、という条件面の確認において「北中米外人ガチャ5回までOK…」とかしょっぱい回答でもしたのだろうと想像します。まぁこちら側が「最低でもメジャー経験者がいいなぁ」「営業面でもプラスが見込める人気者が望ましい」「よし!イチロー氏にオファーしてみよう」などと身の程知らずの選り好みをしたという可能性もなくはありませんが、どこでもいいから監督になりたいという人すら見つけられないのは、現在置かれた状況がいかに厳しいか、そして西口さんに与えられる支援がいかに乏しいかということを示すものです。「デーブ大久保氏にもオファーしましたが断られました」くらいちゃんと万策は尽くしたのでしょうか。選り好みしていられる立場ではなかったはずなのですが!
↓デストラーデさんはやる気だったじゃないですか!駐車場から球場まで歩けるのか心配ですけど!
「ライオンズで監督ができれば一番」デストラーデ氏が語った外国人選手“立て直し”と「来季への秘策」https://t.co/MwvM2jfSdr#フライデー #デストラーデ #プロ野球 #荒木田範文 #西武ライオンズ
— FRIDAY (@FRIDAY_twit) September 21, 2024
2年くらいオーレに託してくれてもよかったんですよ!
その間に北中米外人ガチャ15回と、ドラフトガチャ3回くらい引ける時間稼ぎとして!
ただ、「弱い」こと自体は極論許容できます。どんなチームにもそういう時期はあります。他球団のほうが相対的に強ければ自分たちの努力では巻き返せない局面もあるでしょう。西口さんも弱いことそのものは覚悟しているはずですし、自分の手腕で強くするというプランも自信もあるでしょう。より深い問題は、球団もファンも「我慢ができない」ことにあります。今が再建期(※もしくは永遠に緩やかに下っていく暗黒期の始まり)であることは誰の目にも明らかです。1年や2年でどうこうなると思っている人はよもやいないでしょう。来季も負けます。再来季も負けます。その先もわからないですがたぶん負けます。数年負けつづけることは確定的です。そのときに我慢ができない堪え性のなさ、言うならば「せっかく火中の栗を拾ってくれた人に後ろからガソリンをぶちまけて火矢を放つ」ような界隈の心根の部分に僕が猛反対する所以があります。
今回の西口さん監督就任の報にあたってSNSに並ぶ「叩かれるのは見たくない」「球団は批判から守れるのか」「松井稼頭央の二の舞になる」などの声、そこに広がる地獄は何でしょう。厳しい状況で監督就任を引き受けた人への同情や感謝を表面的には滲ませる一方で、その心根の根底にあるのは「負けたら批判されるのが当然」「成績不振は解任が当然」「弱ければ叩く」という他責思考にほかなりません。負けたらムカつく、誰かに責任を取らせろ、をファンの顔をした人間も一緒になってやっているのが地獄でなくて何なのか。
違う違う、「叩かれる」ようなら「それを止める」のがファンのつとめです。「西口さんを守る」のはフロントの仕事でもありますがファンのつとめでもあります。「二の舞になる」と傍観するのではなく「二の舞にさせない」ために行動を変えるのです。今表明すべきは「どれだけ厳しい状況でも応援しつづける」「球団が弱いのは球団に金を落とさなかった自分に責任がある」「長期的視野のもと西口さんを支持しつづける」という擁護全振りの姿勢です。放っておいても負ければ他球団界隈からは「名選手名監督にあらず」と言われるのです。他球団のぶんだけで十分キツいのです(#ゴメドラ/ごめんねドラゴンズの意)。そこで味方まで後ろから石を投げる構えでどうするのか。今が再建期(※再建できるかどうかはわからないが)と思えばこそ、必要なものは監督批判でも采配への非難でもなく全擁護です。完全擁護しか必要ない。それができないならこんな状況でレジェンドをお迎えしてはいけないし、速やかに「反対」を表明してしかるべきなのです。
そもそも松井稼頭央監督が今も来季に向けて燃えていてくれたら、何の問題もなかったのです。
球団史に残るレジェンドが、屈指の人気を誇るOB指導者が、いつも明るく何にも怒らず誰のせいにもしない人格者が、来季へ向けて意欲を燃やしてくれていたら何の問題もなかったのです。再建期に必要な資質を持った稀有な人材であり、苦しい時期をともに乗り越え、5年先くらいの巻き返しを見据えるのにこれ以上ないリーダーだったはずです。それを休養(※事実上の解任)に追い込んだのはほかならぬファンです。直接の決断をしたのは球団ですが、球団をその決断に追い込んだのは「弱いと文句を垂れる」「負けるとSNSを荒らす」「低迷すると金を落とさなくなる」ファンの行動の積み重ねです。チームの弱さと負けを受け入れることができず、誰かのせいにしたがったファンの心根の問題です。「勝たせろー!」「俺を気持ちよくさせろー!」「弱いのはムカつくー!働けー!」と騒ぎ立てることが、選手を旅立たせ、実績ある指導者を遠ざけ、球団のチカラを削いでいることに無自覚なファンの所業で、今度はレジェンドのキャリアを無為にしたのです。そして何の反省もなく貴重なレジェンドカードをまた切らせ、「弱ければ罵らざるを得ないが…」などと腕組みしている。
「弱いな」と自覚すればこそ擁護全振り、頭お花畑でいるべきなのです。間違ってもバスを取り囲んだりスタンドに居残って社長を呼ぶような「サポーター」的振る舞いをしてはいけません。批判して強くなるならそうするのかもしれませんが、素人の文句でプロが強くなるはずがありません。それよりも勝ち負けにとらわれることなく試合を楽しみ、選手を推し、高い席に座って、グッズやフードにお金を落とし、ニコニコしてくれているほうがよっぽどチームにとってプラスです。チームが強いとか弱いとか、采配がいいとか悪いとか、有能だとか無能だとかを論じる以前に、どんな状況でも楽しむことができるファンであるかどうか、自分自身にそれを問い掛けることが先決です。3年、5年、7年、毎年100敗くらいするチームでもニコニコ見ていられる自分に成長することが今できることであり、レジェンド松井監督の休養(※事実上の解任)という残念な出来事から得るべき唯一の教訓です。
↓新庄監督のお褒めにあずかりましたがコチラも「宝物」の皆さんの温かさに日々学んでおります!
敗戦の日本ハム・新庄監督 西武ファンの話題を自ら切り出す「幸せな気持ちになった。素晴らしいファン」/野球/デイリースポーツ online https://t.co/3H6LstGxJl #侍ジャパン #プロ野球 #NPB #DailySports
— デイリースポーツ (@Daily_Online) September 23, 2024
↓よく比較対象に挙げられましたが充実の日々を過ごされたチュニドラの皆さんが羨ましいです!
中日・立浪監督、今季最多3万6320人の観客に万感「これに甘えていてはいけない…自分は今年で退くがほんとにありがたい」#中日ドラゴンズ #立浪監督 https://t.co/qzTlFYwTNj
— 中日スポーツ (@chuspo) September 23, 2024
とまぁそんなことですので、僕は西口監督の就任には猛反対します。西口さんに問題があるわけではなく、迎えるコチラが分不相応だからです。まぁ僕が反対しても何も変わりはしないでしょうし、実際にそうなったなら勝ってほしいと応援はするのですが、将来同じようなことが起きるときに「こういう意見もあったな」と思ってもらえたらいいなという想いで、多摩湖に瓶の手紙でも流すような気持ちで意志を表明しておきます。
いっそ3年くらいAI監督でも挟んでくれたらいいのになと思います。AIならどれだけ失礼な輩から罵られても気にしないでしょうし、勝てないからとソフトをとっかえひっかえしても互いの胸が痛みませんので。弱いこと、負けることは別に構いません。ただ、レジェンドへの無礼な振る舞いは見ていられない。松井監督への無礼を猛省し、今度は同じ轍を踏まないように界隈の皆々さまに心がけていただければいいなと思います。100褒めをもらっても1貶しでトントンになるのが人間の心です。他球団界隈からの普通の貶しに備えるには、どれだけ褒めちぎっても足りないくらいです。せめて味方がそうしなければ苦境に臨むチームが報われないというものです。
ここから先の5年くらいを皆が楽しそうに、ニコニコして過ごすことができたら、チームも好転するんじゃないかなと思います。よしんば好転しなかったとしても「どんなチーム状況でもニコニコ楽しく過ごせる」ならそれでいいと思います。その状態こそが、野球というスポーツエンターテインメントを上手に楽しむことができている「ファン」の姿なのですから。楽しめるのなら勝利すら不要になる、すべてはファンの心根次第です。名監督を求める前に、名ファンになりたいものですね!
↓「西口」で検索したときに地獄のような呪詛が並ぶ来季は御免です!
呪詛検索避けに西武球場前駅の改札を「西口」に変更しましょう!
1ヶ所しか改札ないけど西向きなのは間違いないし!
「勝てなければ厳しい声が出る」という古い固定観念、変えていきましょう!