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広島で大人の修学旅行を堪能してきました!

本日はお出掛けの記録です。羽生結弦選手アイスストーリー3rd「Echoes of Life」広島公演の2日目に行ってまいりました。チケットの当落状況と旅行手配の兼ね合いなどもあり、2日目の参加となりましたが、この機会に、この公演で、広島の地に赴けたことはとても貴重な体験となりました。平和への想いと祈りを新たにするような時間でした。素晴らしい時間を、本当にありがとうございます!

↓現地の雰囲気などは動画にまとめました!遠方の方も行った気分でご覧ください!


正月気分も脱した1月4日、ANAの翼で奮って向かった広島。1月3日に行なわれた広島公演初日のレポートなどはあまり見過ぎないように薄目で眺めつつ、「まずは現地を堪能」という意気込みで観光から始める気持ちです。個人的にも広島は初訪問でしたし、この地にはこの公演のテーマでもある「命」というものに思いを致すために特に訪れたい場所もあります。しっかりとそのあたりを心におさめてから公演へも向かいたいもの。

飛行機とバスを乗り継いで広島駅まで到着すると、そこには風の噂で聞いていた大羽生神殿が現れたではありませんか。駅へと向かう人が通る地下通路を囲むように設置された柱たちに据えられたCSテレビ朝日&テラサでの「Echoes of Life」広島公演中継を知らせる告知たちは、広告という枠組みを超えたアートのよう。その一柱ずつにお仲間が集い、楽しげに記念撮影などをしています。同じポーズをとってみたり、横に並んでみたり、柱に備え付けてあるベンチに座ってみたり。この旅の間にここを何度も通ることになりましたが、いつも多くのお仲間が集まっており、大変な盛り上がりでした。5日の公演後には撤収されてしまいましたが、羽生文化遺産として登録&保存してほしいような空間でした。素敵な広告&お出迎えに感謝・感謝・感謝です。

↓この広場全体を神殿と化すすごい規模の広告でした!
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↓屋根の雰囲気もあって文字通りの「神殿」の雰囲気に!
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↓駅へと行き交う人は見ずにはいられない存在感!
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到着後まずは日本三景のひとつに数えられ、世界文化遺産にも登録されている厳島神社へ。電車を乗り継いで現地へ向かえば、車中はもちろん、島へと渡るフェリーにも、現地の神社にもたくさんのお仲間が。「Echoes of Life」広島公演の大成功を祈念して絵馬など奉納してきましたが、相当な数の同じ感じの願いが捧げられておりました。厳島神社に祀られる三女神は技芸の神としても信仰されているとのことですので、ご利益もきっとあることでしょう。僕は何か慎ましく「広島公演の大成功」と限定的に願ってしまったのですが、ほかの人の絵馬を見ると千葉公演やその後のnotte stellata公演の成功も祈っていたり、何なら生涯にわたる健康を祈っていたりされており、「その手があったか」と僕も感心することしきり。ぜひぜひ叶うといいなと思います。

公演前には会場からほど近い平和記念公園へ。原爆ドームや平和記念資料館など、これまで写真や映像で見るだけであった場所を自分自身の目で見て、体験しました。そして、知識として知っていたことを遥かに超えて、強い衝撃を受けるような資料と偉容に圧倒されました。そして、圧倒されていてはいけないのだと反省しました。ここにあるものは人間が実際に起こしたことであり、またいつ起きても不思議はないことです。天災ですらなく、人間が自らこんなことを引き起こしたのかと思うと、沈み込み、恐怖するような気持ちになりました。直接それを見聞きした人はもはや多くはない80年近く前のことではありますが、これから先の人も知らなければいけない、知りつづけなければいけない、そう思いました。実際に足を運ぶことができてよかったと思います。公演に向けても、身も心も引き締まるような思いがしました。

↓羽生氏関連で日本二景を拝見したので、次は天橋立に行きたいですね!
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↓写真で見ると「写真で見た場面」と同じかとは思いますが、体験を心に刻んで一歩進めた気がします!
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そのほかにも広島城などさまざま足を伸ばして観光に勤しんだわけですが、本当にどこもお仲間をたくさん見かけました。多くの方がツアーグッズのパーカーやボアブルゾンを着ていたり、バッグを使っていたりするので、それがまるで「制服」のようで、修学旅行にでも来たような気分です。ある意味で、これは修学旅行だったのかもしれないなと思います。西日本の学校であれば広島のこのコースは代表的な修学旅行プランでしょうし、やはりできるだけ若い時期に行ってほしい、行かせたい、そんな気持ちになるような場所でした。楽しく推しているなかで、人生で体験しておくべき大切なものも一緒に得られるなんてありがたいことだなと思います。何やら荘厳な気持ちで公演に向かう、特別な日です。

↓ひとしきり修学ののち、公演会場・広島グリーンアリーナに到着です!
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遠征組や初日参加組を含めたリピーターもいるようで、現地は穏やかな空気に包まれています。来場時点で全身グッズ装備という人も多く、グッズ販売や協賛企業さんのブースの行列などもスムーズに進んでいる模様。僕もさいたま公演の際にひととおり購入&体験はしておりますので、ゆったりとした気持ちで企業ブースを再訪したり、グッズの販売状況などを眺めたりします。グッズ販売のブースでは、グッズではない海苔かお菓子か何かの透明な瓶をアクスタに被せている展示も。運営サイドと顔を見合わせながら「ほほぉ…」「いろいろ把握済みということですな…」「ではいっそ千葉公演では公式の海苔かお菓子をビン詰めで出していただいてですね…」と微笑み合うような気持ちになりましたよね。公式グッズとして海苔が出てきたら、界隈以外からは何のことやら意味不明かもしれませんが!

↓組み合わせると真の意味がわかるグッズとかもいいかもですね!海苔とかドアとかベンチとか!
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↓ひとしきり散策を終えたあとはいよいよ「Echoes of Life」広島公演です!
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公演そのものについては帰京後にCS放送の録画など見直したうえでと思いますが、特別な地で刻む特別な公演であった、そう思います。このツアーのなかでもひと際大きな意味を持つものだったのだろうと。物語のなかで主人公Novaが思索していく「命とは?」「生きるとは?」は自分自身の問いでもあり、この広島という地で体験したことたちと重ねることで、一層の重みと深みをもってこの問いと向き合えるような気持ちになりました。

そうした意味では、この日の羽生氏のコンディションというのもよりこの問いを心の奥深くまで届けるようなものだったのではないかと思います。本編終了後のMCでも本人は「疲労」としか語りませんでしたので、怪我や病気はなく「疲労」であると言葉通りに受け止めますが、大変な「疲労」であったのだろうと思います。ジャンプではかなり苦労していたようですし、「Goliath」の演目では振り付けのひとつである後転をまわり切れずに戻ってしまう場面もありました。それ以外の場面でも何度も身体(おそらく足)を叩いて自分を奮い立たせるような姿や、声をあげて気合を入れるような姿、しきりに首をまわしてほぐすような姿が見られ、これまで見てきた試合や公演を通じてもここまでの厳しい状態というのは記憶にないほどです。直前に腰を痛めて絶望的な状態で迎えたという「Gift」でさえもそれを隠し通した人が、ここまで「疲労」を滲ませるとは。

第1部の終盤、10分以上ひとつながりで演じるピアノコレクションから競技会相当の「バラード第1番」、そして激しいバトルを演じる「Goliath」へとつなぐくだりは「疲労」との壮絶な戦いのようでもありました。Goliathの途中、魂の叫びのようにリンクに響かせた叫び、演技の一部なのか心の声なのかはわかりませんが座り込んで激しくむせ返るような涙声、そしてメイクも落ちるほどに目元を拭う仕草。そこには演者としては不本意な部分もあったのかもしれませんが、鬼気迫るような迫力がありました。この地で演じること、この機会に演じること、それをやり遂げること、演者がそこに立ちつづけた背後には「命とは?」「生きるとは?」の問いがやはりあったと思います。自分が生きて何をするのか、いつか終わる命と知りながらそれでも何故生きるのか、その問いと向き合う姿がこの日の公演にはあったと思います。あれほどの「疲労」のなかでも、そこに立ちつづけたことこそが羽生氏の「生きる」なのだろうと感じました。ならばコチラも観衆の「生きる」として、不安や恐れは飲み込んで「楽しむ」を尽くそうと、そう思いました。

その結果として得られたアンコール中の「ナゾのツボにハマって笑い上戸になる」という希少な場面(←マジでツボがわからなかったよ!)や、自分も含めて「我々羽生ファン」とまとめ出すツッコミどころ満載のトーク(←自分で自分のファンという建付けも可能っちゃ可能ではあるが)や、雪肌精さんのコピーをもじってか「妥協せず、羽生結弦のように(次回に向けてコール&レスポンスを仕上げるように)」と求めてくる距離感の近さなどなど、いつもよりも砕けていつもよりもむしろ饒舌に、「疲労」が心や言葉の構えを取り払ってしまったような時間は、互いに頑張ったことへのご褒美のように思えました。最近さらに勢力を拡大している男性ファンに向けて「男性!」と呼び掛けてくれる場面もあったりして、嬉しい思い出もいただきました。

「私は最強」に乗せての最後の周回、歌わないですよでおなじみの羽生氏が「みんなは(最強!)」と歌い上げたとき、そして「広島最高!」と叫んだとき、ファンとしてとても嬉しくなると同時に、プロとしての頼もしさを感じました。この日・この会場ですべての人が最強で最高だったかはわかりません。途方もない「疲労」を感じていた人もいれば、初見のコール&レスポンスでミスって不本意だった人もいるでしょう。帰りの電車や飛行機の時間が決まっていて、已む無く途中退出となった人もいただろうと思います。それでも、その日できるすべてを尽くしたのなら、それが精一杯生きたたったひとつの「今」ですし、それを認めて大切にしていくことが無数の枝分かれのなかから望む未来に向かっていく道のりなのだろうと思います。みんな最強で最高だった。みんな「生きる」をやり抜いた。そう認め合える空間を生み出した人に、改めて感謝と敬意を捧げたいと思います。この思い出深い一日を胸に、この先も「生きる」をつづけていけたらいい…いや、つづけていきます。そしてまた、無数の枝分かれのなかからこういう素晴らしい日につながる未来にたどり着けるよう、頑張っていこうと思いました!

↓戦いのあとのように第1部後のリンクに刻まれたマークを描く美しい軌跡!
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↓名残を惜しみつつ、また自分の日常という「生きる」に帰ります!
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広島という街に来られて、この公演を観られたこと、心から嬉しく思います!