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アメリカ−日本=7.2%の歪み!

喜ばしいニュースが届きました。すでに全世界の人々が確信済の出来事ではありましたが、日本時間1月22日に、イチローさんがアメリカ野球殿堂入りを果たしました!日本の選手としてはもちろん初、アジア人としても初となる偉業は、日本よりもむしろアメリカでこそ真にイチローさんの価値が認められているような気持ちにさえなる「世界の」吉報でした。

2019年の現役引退から5年が経ち、殿堂入りの有資格者となってから初の機会での栄誉、しかもほぼ満票と言っていい394投票中の393票獲得という99.7%の圧倒的な支持。メジャーリーグの選手としてはキャリア19年、3089安打と数字は限定され、チャンピオンリングを得る機会もなかったイチローさんですが、今に至るすべてがしっかり讃えられたからこその準満票でしょう。史上唯一の満票選出であるマリアーノ・リベラさん、同じく準満票のデレク・ジーターさんに次ぐ史上第3位の支持の高さと聞けば、アメリカとメジャーが「最大級の評価」をしてくれたのだと感謝するばかりです。「現役時代のイチローをこの目で見たことがある」を一生の自慢のひとつとして、これからも誇っていきたいと思います。野球殿堂入り、おめでとうございます!そして、ありがとうございます!

↓自然当然なことではありますが、改めて喜ばしく思います!


↓絆で結ばれたシアトル・マリナーズからも待ちかねたようにお祝いが!


↓マリナーズではイチローさんの背番号51番を永久欠番にするとのこと!


↓永久欠番の報せには、イチローさんも目を潤ませながら大層お喜びであります!




マリナーズの永久欠番はケン・グリフィーJr.さんの24番、エドガー・マルチネスさんの11番、全球団共通のジャッキー・ロビンソンさんの42番、そしてイチローさんの51番の4つだけ。この51番はイチローさんの前にあのランディ・ジョンソンさんがつけていた番号ですが、同時登録でもなく現時点ではイチローさん単独での永久欠番となるのだとか。これぞ相思相愛、マリナーズを愛し、マリナーズに愛されたイチローさんの歴史が、改めて熱く甦ってくるようです。

このあと7月27日にアメリカ野球殿堂博物館があるニューヨーク州クーパーズタウンで式典が行なわれ、イチローさんのレリーフが野球殿堂に飾られることになります。レリーフには現役時代に所属したチームからひとつを選んで(あるいはひとつも選ばずに)、その帽子を被った姿が刻されるとのことですが、そこにシアトルのSの字が躍り、それは偶然にもSUZUKIのSの字のようでもあるのだろうと思うと、まるですべてが運命だったかのようにその日が祝福されるのだろうと思います。素晴らしい出会いと素晴らしい日々がおさめられる場所、文字通りの「殿堂」だなと思いました!

↓何か微妙にAI感が拭えませんが、お祝い映像ありがとうございます!



殿堂入りが決まったあとの会見でイチローさんは満票ではなかったことについて、「すごくよかった」と語りました。ジーターさんと同様であることを思いつつ、人にはいろいろな足りないものがあること、そのなかで自分なりの完璧さを求めていくのが人生であること、不完全だから進もうとできる、「不完全であるというのはいいな」と、そんなことを語っていました。アメリカの人にとってはもしかしたら意外だったりするかもしれませんが、何となくわかる、共感できる、そんな言葉でした。日光東照宮には1本だけ逆さまに立てられた柱があるだとか、知恩院の本堂の屋根にはわざと葺き残しの瓦が4枚残されているといった逸話に通ずるような話だなと思います。

完成したものはその瞬間から滅びへと向かっていく。諸行無常、盛者必衰の理。だからこそあえて未完の部分を残し、それをあるときは長く繫栄がつづくようなまじないとし、あるときは永遠に修行中であるという戒めとするような、そんな心持ちをイチローさんもまた自然と備えているのだろうと感じました。「し残したるをさて打ち置きたるは、面白く、生き延ぶるわざなり」の心。人間には成長する余地があり、だからこそ未来を追いかけることができるのだと、「満票ならず」の事象もそうやって受け止めることができたなら、爽やかな気持ちになるではありませんか。「欠けている」ではなく「追い求めていくことができる」と感じられる人生、そうありたいものだなと思います。

本当に素晴らしい。

また、心の汚れを拭われた。

目のうろこを落とされた。

そんな気持ちになりました。

が、ただ、

ただぁ!

ただぁ!!

知恩院の本堂に放置された瓦が4枚ではなく、26倍の104枚だったらどう思うでしょう。明らかにオカシイですよね。「未完の美」とかではなく、ただただ作りかけの置き忘れって感じじゃないですか。画竜点睛も達磨の目も、最後の「チョン」が残っているだけだから話が成立するのです。完成するかどうか、その境目にあることが明らかに分かるからこそ「未完の美」というものも浮き上がってくるのです。最後の一筆を入れずに画家がこの世を去った場合はそこに美も宿るでしょうが、「未完の美」というタイトルで真っ白いキャンバスが置いてあったら、無地のキャンバスをメルカリで売って終わりです。

アメリカの記者が異国の選手にこのような「最大級の評価」をしてくれたなかで、日本の「記者」たちによる349投票中の323票、26票欠けの92.6%支持という評価は、やっぱりどう考えてもオカシイと改めて憤りが湧き上がってきました。逆になるのなら日本とアメリカならそんなものかと思いますが、もはやどんな理屈をこねようが納得ならんと心のドアは閉ざされました。どんな理屈をどうこねてきたところで全部却下できる確信がありますし、今のところポツリポツリと出てきている「投票しなかったのはこういう理由かも?」という擁護論に関しても、ひとつも納得できるものはありませんでした。

万歩譲って「日本ではキャリア9年、実働7年ですからね」と助け船を出しもしましたが、その7年で首位打者7回(史上最多)、7年連続首位打者(空前絶後、唯一無二)、シーズン最多安打210(※達成当時/試合数あたりの本数では現在も史上最多)、通算打率.353(※3619打数1278安打/3000打数以上では史上最高/4000打数まですべて凡退でも4000打数以上ランキングで第2位となる)という記録を残した選手にこれ以上何が不足だったというのか。

そして記録以外の部分でも、日本にイチロームーブメントを起こし、阪神・淡路大震災に見舞われた人々を強く勇気づけ、1996年にはオリックスを日本一に導き、第1回・第2回WBCで日本を世界一へと牽引し、どれほどの人々を野球へと惹きつけてきたことか。活躍する舞台がアメリカであったとしても、日本に野球を広め、盛り上げるという点で素晴らしい活躍だったことは疑いようもありません。引退後の今も、自ら各地を巡って球児たちを薫陶しているその奮闘ぶりを含めて、7人名前を書ける投票で、候補に入っているイチローさんの名前を書かずに提出する筋が通った理由などひとつもありません。ひとっっっっつもありません。あると言うなら名乗り出て提示したらいい。そして、真っ赤に燃える炎のなかで「自分が間違っていた」と反省すればいいと思います。ここが自由の国だから、探し出して詰めようとまではしないだけで、まったくもって不当な投票だったと思います。

ひとりふたりのひねくれ者がいるだけであれば、「まぁ…」「投票は自由だし…」「自由であることが証明されたともいえる…」と受け入れなくもありませんが、これだけの数がおかしなことをやっていること、そして「歴代ずっとそうであった」こと、やはり「記者」という集団には強くて深い疑念を抱かざるを得ません。ゴールデングラブ賞の投票や競馬の顕彰馬記者投票でも毎年のようにおかしな結果を出してきよりますが、おかしなことを考えているおかしな輩がおかしいことが正義か何かとカンチガイしてウエメセでウヨウヨしている、そう思わざるを得ない。党派性とかに凝り固まって、最初から結論ありきでやっていると思わざるを得ない。そして、そういった状況に対して「記者」界隈での自浄作用など働かないことも、もはや疑いようもない。

昨日今日ではなくずっとオカシイと思って燻ってきたことが、大きなきっかけを得たことと、さまざまなメディア不信が高まるタイミングと重なったことで、あふれ出てきている、そう思っていただきたいもの。メディアの仕事に対する感謝や、心ある記者もいることへの理解は抱きつつも、アメリカ引く日本の7.19%、四捨五入して「7.2%」の歪みはそのままこの集団のおかしさを示す歪みだと僕は思います。そしてこれがメディアというもの自体が抱える歪みなのだと。野球のことですらこうなのですから、政治経済、社会、国際、文化、芸能、エンタメ、あらゆることがこうなのでしょう。野球ほどに明確に世間が判断できない分野では、よりこの歪みが蠢き、歪んだ情報が届けられているのだなと感じました。水(=情報)を届けるインフラを期待しているのに、7.2%の果汁(=盛り、下げ、煽り、難癖、嘘、デマ、プロパガンダ)を混ぜてくるような、そんなことになっているのだろうなと得心しました。美味いとか不味いとかの問題ではなく、それはインフラの仕事ではなく、ドリンク屋の仕事です。別でやりなさいと。そして「公器」ヅラは止めなさいと。

この7.2%の歪み…あるいはもっと堂々と歪んでいるかもしれないものに自分自身が巻き取られてしまわないよう、野球のように自力である程度判断できるチカラと知識をあらゆる面で持っておかないといけないなと思う日米の野球殿堂でした。「歪みは滅びよ」で処せるチカラがあれば今すぐそうするのですが、それがない以上は自衛に努めるほかありませんので、頑張って自衛していきたいなと思います。心ある記者の記事だけを選んで読めるように、全部名前は入れておいてほしいものですね!あと記者ごとにブロック機能もつけてくれると捗ります!

↓僕がイチローさんなら日本の野球殿堂入りを辞退して、「不完全っていいな」って言ってやるところです!


「辞退します」
『え?』
「だから辞退します」
『え?え?え?』
「日本のね」
「殿堂入りをっていう話ですけど」
「国民栄誉賞もね」
「辞退させていただいていて」
「それと同じというか」
「理由は違うんだけれども」
「辞退しますという」
「結論としては同じということです」
「僕がいない」
「それをある人は当然と思うかもしれない」
「もしかしたらある人は」
「僕にとってはありがたいことに」
「そう思わないかもしれない」
「野球殿堂としてそれがいいのかどうか」
「評価は僕にはわからないですけれども」
「もし僕がいないことで」
「殿堂というものに足りないものがある」
「そう思っていただけるのであれば」
「その不完全であることをもって」
「より完璧を追い求めていく」
「そういうことを見つめられる」
「向き合える機会として」
「不完全であるのはいいなと」
「思っていただけたら」
「僕なりの加わり方と言えるのかな」
「そう思います」
『え?え?え?え?え?』
「ありがとうございました」

そう言いたくなるのが僕の「歪み」なんでしょうね!

なるほど、こりゃ人生で成功しないわけだ!



イチローさん級でなければ、結果ごと歪むケースもあるんでしょうね!