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まずはドジャ1確定、いただきました!

しばらく更新が空いてしまいましたが、皆さまお元気でしょうか。僕は長年携わっていたプロジェクトにおいて痛恨の失態を犯してしまい、心身ともに海底まで沈み込み、グッタリと横たわっていました。ときおりスマホを見たり、給料をもらうために日々のルーティンワークをこなしたりはしたものの、基本的には屍のように過ごしておりました。取り返しのつかないミスってあるものですね…。

しかし、いつまでもグッタリしているわけにはいきません。週末にはお楽しみもありますし、そろそろ元気に立ち上がらねばならぬと身を起こしたところ、嬉しい報せが飛び込んできたのです。何と、あの、国民的人気を誇る、抽選に申し込むだけで20万アカウント(※複垢含む)が並んだと言われるロッスァンズェルゥス・ドッジャース(※チカラがこもっている感じのトーンで)のチケットを手に入れたのです!

↓ヤーヤーヤー!ドジャースが日本にやってくる!



もっとも僕が手に入れたのは最注目のMLB開幕戦ドジャースVSカブスのチケットではありません。その前に、日本の野球選手の視察を兼ねて戯れに行なわれるプレシーズンマッチ、ドジャースVS巨人戦のほう。そう聞くと「なーんだ」「カブス戦じゃないのか」「どうせオオタニサンは出ませんよ」という声も上がるかもしれませんが、相手がどこであってもドジャースの試合を見られることには変わりありません。

大谷さんが出るのか出ないのか、そこはオープン戦なので何とも言えないところではありますが、少なくともベンチに座っている時間くらいはあるでしょう。そのあたりは大谷さんの大人の対応力(※試合には出ないって前から言ってるのに営業的に欠場をギリギリまで伏せられたことへの怒りと不信感をぶちまけたりはしない自制のこと)に期待したいところ。オオタニサンであれば仮に試合に出ない場合も、ちょっとバッティング練習をしたり、軽めのキャッチボールをしたりして、観衆を慰めてくれることでしょう。もしもしっかりご出場なんて展開になるなら、これはもう相手がどこでも問題はありません。巨人でも阪神でも中日でも、西武以外ならどこでもいい、そう思います。ほら、西武だと、日本プロ野球のレベル自体に疑問符つけられそうだし、何かの間違いでオオタニサンに怪我でもさせちゃったらお家断絶級の罪なんで…。

7日、ローソンチケットの第3次抽選の当落を示す画面には、「第1希望当選」の赤い文字が誇らしげに踊っていました。「真の第1希望は巨人戦じゃないんだけどね…」とは思いつつも、まずはドジャ1が確定したことに(※ドジャース戦が1試合確定したの意)、心は弾みました。グッタリと沈み込んでいた屍も動き出しました。その喜びの前では、座席代そのものは6000円と大したことないのに、先行サービス料・システム利用料・配送手数料・サービス料が次々に乗っかって最終的には9140円に跳ね上がっているお値段のこともまったく気にはなりません。麻雀でも5800点くらいの手にドラが乗ったら急に12000点くらいになるのと同じで、ローソン!メンタンピンドジャドジャ!で6000円のチケットが9140円に跳ね上がることはさもありなんなのです(←あんまり納得はしてない顔と口調で)。

↓麻雀の点数計算は複雑なので詳しそうな人にあとで聞いてみてくださいね!


さて、そんな喜びに震えると同時に、僕は怒りにも震えています。このMLB開幕戦ドジャースVSカブスを巡るあまりにも悪質なチケット転売の数々についてです。配送料を取るためなのか広く門戸を開放するためなのか知りませんが、「基本紙」でチケットが自宅に届くという旧時代の建付けに加えて、最速先行となるマスターカード先行販売の際には「並んだときのクジ運順で大量購入可能」という転売ヤー大歓喜の仕組みまで発動させ、MLB開幕戦は完全にチケット転売ヤーにロックオンされてしまいました。国民的な関心事であることは大前提にあるとしても、そこにマックスパワーの転売ヤーを誘引してしまったのは売り手側の「罪」と言ってもいいでしょう。

「どうせMLBだから本人確認なんかしないだろ」という察しのもと、チケット転売サイトには異常な高額出品での転売成立事例が並びました。サイト側では白々しく「STOP不正転売」などと啓蒙のバナーを掲げてはいますが、それは不正転売を止めたいという意志の発露ではなく、「合法な転売ならやってよーし」という法解釈の表明に過ぎません。本当に転売を止めたいと思うなら、システムでいくらでも対処できるはずです。大元のシステム側でチケットの定価を入力すれば「それより●円以上高い出品は全部強制的にBANする」くらいのことはすぐにでもできそうじゃないですか。でもやらない。何故なら合法な転売はしてほしいから。メルカリみたいな顔でチケット転売サイトは今日もまた異常な高額出品を黙認しつづけているのです。消しゃーいいのに。

↓何だこの4枚249万円とか1枚200万円とかの出品は!
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↓実際に売れちゃうからまたタチが悪い!
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↓相場を探っても1枚20万円からスタートみたいな桁が違う世界!
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外野席1枚30万円とか話が1桁じゃなく2桁違いますよね!

しかも「いかなる場合も返金いたしかねます」と!



「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」、いわゆるチケット不正転売禁止法では、特定興行入場券(※転売禁止のチケット/多くのチケットは基本的にこれに該当する)の不正転売を禁止しています。ただし不正転売とは「興行主の事前の同意を得ない特定興行入場券の業として行う有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするもの」であるとされており、ここにはガバガバの抜け道が存在しています。

この「業として」の部分、これはどういうことかと言うと、いわゆる仕事・ビジネスとしてやっているという意味合いで、具体的には「反復継続してやっていること」「事業として行なえるような規模だったり組織だったりがあること」といった状態を備えていることとされているのだそうです。法律的な説明は専門家に譲るとして、要は何度も何度も転売してそれで暮らしているような輩でもない限りはそうそう罪に問えないように骨抜きにされているのです。このあたりは「本当に都合が悪くなって行けなくなったので誰かに譲りたい」みたいな人の不便とトレードオフになるので、あまり厳格にするのもどうかとは思いますが、厳格にしなかったことによって結局抑止力程度でしかないガバガバな法律になってしまったことは否めません。

これにより、「私!これからチケットの転売をします!この先やる予定は特にありません!半年前くらいにもやったかもしれないけれどそれはたまたまそうなっただけでこの先やる予定は特にない素人です!今買ったばかりのドジャースのチケットが手元にあるんですが、今急に都合が悪くなって行けなくなりました!うーん残念!行きたい方にお譲りします!お値段は200万円で!」みたいなアホな転売も不正転売にはあたらなくなってしまうのです。転売価格200万円なんて一撃で年収レベルの出品ですが(※確定申告での税金のお支払いをお願いいたします)、これはもう反復しようがしなかろうが「業として」でいいんじゃないかと思うわけです。年に一度だけ漁に出てぶっといクロマグロを揚げて1000万円を稼ぎ出す漁師がいた場合、「ネンイチなんで趣味の魚釣りの範囲ですねぇ」とはならんでしょう。法律がシロだと言っても世間の心証はクロで譲れない、一線超えてしまった感があります。

もう後付けでも何でもいいので、厳格な本人確認をやろうじゃないですか。そして、東京ドームの手前の狭い広場に屍の山を築こうではありませんか。200万円払っちゃった人が入場できずに「チクショー!」とか叫びながらあの広場で転がっているのを国民が見届けてこそ、こうした不正と思しき転売の抑制にもつながるのです。買った側より売った側を先に苦しめたいのはやまやまですが、買った方もまぁまぁの悪だと思いますので、この痛みと反省をきっかけにぜひ不正転売撲滅の陣に加わってもらいたいもの。あなたにチケットを売った相手を詰められるのはあなただけです。その怒りの拳で「急に行けなくなりました、ファンの方に200万円でお譲りします」の輩を倒そうではありませんか。

そのためならば入場までの待ち時間がやたら長くなろうが問題はありません。見たいのは動いているオオタニサンであって試合ではない!くらいの気持ちでコチラも臨むわけですから、入場できるのが5回終了時だろうが7回終了時だろうがこの際許容して、徹底的にやってもらおうじゃないですか。マイナンバーカードorパスポートor運転免許証等々の写真付きの身分証明書を出してもらってじっくりと顔を見比べながら(※写真と似てない場合は別の証明書を要求しますので複数種類ご持参ください)、徹底的に身分を確認しようじゃないですか(※簡単に複数作れそうなんで学生証は不可とします)。クルマの免許のない学生さんは、いい機会だからパスポート取りましょう。1週間くらいで取れますから、ドジャース戦には間に合います。ドジャース戦のチケット代払えるならパスポート取得の手数料も払えるでしょうし。ひと昔前なんて免許のない学生さんは、エッチなビデオ借りるためにパスポート出したりしてたんですから、これぐらいどうってことない苦労です。

そして、今まさに転売チケットを買おうとされている皆さんは、一度冷静になってください。20万円とか30万円とかの値付けになっている転売チケットを買うお金があれば、現地で本物のMLBを見ることだってできます。転売チケットで東京ドームで見るより、正規のチケットでドジャースタジアムで見るほうが絶対にイイでしょう。くすんだ屋根、白ボケた人工芝、狭い客席、こぼれたビールで汚れた床…20万円とか30万円とか出すならもっといいところで本物のドジャース戦を見ようじゃないですか。「転売ヤーがムカついたんでアメリカ行ってくる」から始まるYouTubeとか盛り上がりそうじゃないですか。僕はもうドジャ1確保してるんでドームの巨人戦でいいかなって感じですが、転売ヤーから買おうとされている人には、ぜひアメリカ行きをオススメしたい。お金は上手に正しく使ったほうが気持ちいいですからね。

↓マイナンバーカードでの本人確認が早く簡単にできるようになるといいですね!ピッの早さで!


そんななか、僕にはひとつ不安も浮上してきました。この記事を書いている間、クレジットカードの利用を知らせる通知が僕のもとに届いたのですが、どうも金額からするとドジャースVS阪神戦も当たったようなのです。確かにたくさん申し込みはしましたよ。一般抽選のタイミングでは、ローチケ、ぴあ、イープラスに加えて読売新聞読者向けのチケットサイトでも申し込みを行ないましたよ。それは全部申し込んでも当たらないと踏んでいたからそうしたのですが、もしかして今回放出されるチケットは結構たくさんあったりするのでしょうか。「どうせ当たらない」と思ってドジャースVS阪神戦あたりは結構舐めた応募(※第5希望まで高いのたくさん入力、みたいな応募)をしてしまっているのですが、こんなペースで次々に当選の報せが届いた場合、僕の生活費は大丈夫なのでしょうか。

「ま…ドジャース戦なら誰か来るだろ…」

そんな一抹の不安を抱えつつ、今後のドジャドジャ祭りに期待していきたいと思います。できればドジャースVSカブス戦がいいのですが、はたしてその希望は叶うでしょうか。よしんばドジャースVSカブス戦観戦の希望が叶わなくても、厳格な本人確認によって東京ドームの前の広場に屍が積み上がりそうな展開になったら、その様子だけでも冷やかしで見に行こうと思います!タコベルのタコスでも食べながら!(←あくまで食事に来ましたよの顔で)



「大谷さんは来日しなかった」のパターンも転売撲滅のためなら我慢します!