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これからも防寒具を配りつづけましょう!

本日はお出掛けの記録です。重い腰を上げて行ってまいりました、我が埼玉西武ライオンズの開幕シリーズへ。「まぁきっと負けるんだろうな」という薄っすらとした憂鬱さと、折からの雨そして寒波によって、心はまるで艱難辛苦に挑む修行僧のよう。「家を出た時点で寒いのに、球場に行ったらどれだけ寒いんだ?」「死人が出るか出ないかを心配するレベル」「新庄監督!もっと厳しく言ってやってください!」と呻きながら、冬物のセーターとダウンジャケットを重ね着してベルーナドームへと向かいました。

↓西武球場前駅は装いも新たになっていました!
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↓できるかどうかで言えばできなそうな来場目的を掲げる改札口!
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↓「善意から生まれる悪意」みたいな晒し感しかないディスプレイ!
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最寄り駅を降り立ったとき最初に出た言葉は「さぁ開幕だ!」でも「楽しみ〜!」でもなく「寒ッ」でした。完全に真冬と同じ格好で来たのになお寒いのか。金曜日はそこまでの寒さではなかったものが一日で急冷してきやがる山の天気の恐ろしさ、さすが秩父山中だと慄くしかありません。

しかし、開幕の喜びに沸く皆の衆は元気いっぱいです。駅前広場にはすでに入場を待つ長い列ができ、誰も彼もが喜びの表情でゲートへと向かっていきます。「一体どこにそんな希望があるんだ…」と訝しみながら列につづくと、そこには素晴らしいお知らせが掲示されているではありませんか。「暑くて寒くて遠い」現実など百も承知とばかりに、何とこの日の埼玉西武ライオンズは防寒対策にピッタリのキルティングジャケットをタダで配布してくれると言うのです。

これにははるばるご来場の北海道日本ハムファイターズの皆さんも大喜び。一部本気の応援団の座席には配布自体がナイものの、一般的なファン層が座る内野席エリアでは「日ハムのユニフォームの下に西武のキルティングジャケットを着る」というコーディネートが大流行しているではありませんか。なかには完全に上着としてキルティングジャケットを羽織り、ジッパーまでしっかり上げて西武ファンに鞍替えした感じになっている人まで。

「旅人のコートを脱がすときは太陽が有効だが…」
「相手ファンにコチラのグッズを着させるには」
「めちゃくちゃ寒くてしてやればよかったのか!」

この発想を元に「北風と太陽」みたいな寓話でも書いたら、後世の世にありがたい教訓でも広まりそうな気がしてきました。いやー、人間って心で思うことよりも身体で感じることが優先なんですね。本当に寒い日に防寒具を与えられたら、主義主張とか一旦抜きにして着てしまうのですから。これは来季以降も春秋は積極的に防寒具を配布して、相手ファンを埼玉西武ライオンズ色に染め上げてやりましょう。

↓球団の先手先手の配慮で命の防寒具をいただきました!
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↓あと、7回と勝ったときに飛ばす用のジェット風船2個セットもいただきました!
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たぶん勝たないから7回に2個飛ばしたほうがいいですね!

1個だけ残しても微妙ですもんね!

いただくものをいただくと何だか急にヒマになってしまいました。我が方はドーム球場と名乗ってはいますが、実際に屋根が掛かっているのは座席部分までで、いわゆるコンコースに相当する外周通路は普通に屋外となっております。そのため外周通路にある売店ゾーンは雨天時は傘をさす必要があり、この日の天候では立ち寄るのも億劫です。さらに球場前広場のイベントスペースに至っては悪天候でイベント中止ときました。優勝争いが決着したあとのダラダラした時期並みの寂しさで「うーむ、開幕の特別感とは…」と首を傾げる瞬間も。「2時間前に到着してもやることが多くてまわり切れないよ!」くらいの嬉しい悲鳴をあげたかったところですが……まぁ、寒いんでどの道そんなに巡らなかったかもしれませんが。

↓試合が中止にならなかっただけマシと考えよう!
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↓雨で億劫だったので眺めた程度ですが桜がほんのり咲いていましたよ!
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オヤツなど食べながら試合開始を待っておりますと、場内の演出等でようやく気持ちも昂ってまいりました。チームスローガン「ALL ONE」(※全試合1点止まりの意ではない)のビッグフラッグをはためかせるレオや、今季に合わせて一新された映像演出、スタメン発表、さらにセレモニアルピッチとやらと始球式とやらをダブルで実施するという球投げブーストで否応なしにプレイボールの気分はうなぎのぼりに。

特にセレモニアルピッチ後に実施された女優の新川優愛さんによる自作ライオンズクイズのコーナーのあたりでは場内の盛り上がりも最高潮と言っていいほどでした。我が方伝統の「オルガンのコーナー」にも匹敵する人気コーナーとなる予感がするので、ぜひ毎試合でも実施していただけるといいなと思いましたよね。あと、いつからやってるのかよく承知していないのですが、イニング間にやっていた旗あげゲーム(※赤あげて白あげて的なヤツを1本の旗でやる簡略版)のコーナーも同じくらい人気コーナーに育ちそうな気がするので、今後の展開にも期待したいなと思いました。

↓女優の新川優愛さんによるセレモニアルピッチです!
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↓今日も一部西武ファンからブーイングを浴びせられていた新庄監督です!
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↓モンテディオ山形のマスコット・ディーオによる始球式です!
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↓試合途中のお楽しみとして実施された旗あげゲームの様子です!
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「フラッグあげて!」
「フラッグさげて!」
「フラッグあげないで、」
「フラッグさげない」
「フラッグさげないで、」
「フラッグあげる!」
「できましたかー!?」



そして始まった試合。だいぶ散策部分が長くなりましたので、試合部分はテンポよくいきましょう(←ヒドイ)。まず立ち上がりの1回表、我が方の先発・渡邉勇太朗さんは、日ハムの先頭打者・万波中正さんに初球を二塁打とされると、暴投(無死三塁)⇒ファーストゴロ(+1点)として、わずか4球で1点を失いました。1点取るのにも苦労している打線なのに、1点やるのは割とサクッといけるのですから、野球ってホント不思議なものですよね。日ハムは4回にも3連打で1点を追加するなど、この日も順調に西武の得点力の限界(※3点くらいかな?)に向かっていきます。

一方我が方の攻撃は初回先頭打者の長谷川信哉さんがキャッチャーファウルフライに倒れるなど(※この日まさかの2捕邪飛を記録)、「相手が集中してくる先頭打者」はなかなか出塁できないという攻撃がつづき5回までゼロ行進。ときおりヒットは出るものの、それがまたキレイに全部単打となっており、「1」しか出ないすごろくのように走者が遅々として先の塁に進みません。

ついに5回裏の攻撃では「2点負けてる一死一塁」という状況で、9番・仲田慶介さんが初球セーフティ気味のバントを敢行したではありませんか。打者自身の判断だとすればあまりに消極的ですし、ピッチャーに取られてる時点で技術面も論外ですし、ベンチの指示だとすれば「あまりの打たなさにあったまきたんだろうな…」と鳥越ヘッドのご機嫌が心配になってくる感じ。

そんな苦しい展開のなか、我が方にようやく春の報せが届いたのは、6回裏のことでした。一死から軽打新外国人・ネビンさんがレフト前ヒットで出塁すると、スタメン4番DHに入った中村剛也さんの打席ではベルーナドームの「寒さ」が味方します。何でもないサードゴロでゲッツー確実と思われたものが、サード・清宮幸太郎さんの悪送球によって一死一・三塁となったのです。指先までかじかむこの寒さ、北海道に本拠地があるくらいで対応できるものではありません。この相手がくれた絶好機に後続の打者が見事な単打を放ち、埼玉西武ライオンズは待望の今季初得点を勝ち取ったのです!

↓なお、さらなる追加点はならず、ここは1点止まりでした!


相手に追加点を許さずにしのぎながら1-2で迎えた8回裏、ようやく先頭が四球で出て無死一塁とすると、そこからチャンスを広げて一死一・三塁としたところで打席にルーキーの渡部聖弥さんが入ります。すると渡部さんはこのチャンスにプロ初タイムリーで応え、試合を振り出しに戻してみせたのです。「お前こそ本物の渡部だ」「こっちが渡部聖」「あっちは渡部邪」とスタンドからも喝采の嵐。観衆の吐く白い息がまるで反撃の狼煙のようにベルーナドームを満たしていく間、僕も束の間寒さを忘れたほどです(※直後に三振で攻撃が終了し、すぐ寒さを思い出しました)。

↓大量2点差を追いついた!驚異的な粘りで試合は延長戦に突入します!


互いに決め手を欠くなかで迎えた延長10回表。我が方はマウンドに新戦力のウィンゲンターさんを送ります。豪快な投球フォームから150キロ超えの速球を連発するウィンゲンターさんは、ポンポーンと二死を取りますが、ここでよもやの展開が。先ほど同点タイムリーで球場を沸かせた渡部さんが、本拠地の罠「フライが見づらい」につかまったのです。レフトフライを捕球して攻撃終了…のはずが、見失ったフライがワンバウンドでスタンドインして二塁打となり、一転してピンチに。

さらにここで日本野球独特の嫌らしさとでも言うべきか、日ハムはウィンゲンターさんの弱点を狙い打ちしてきました。豪快な投球フォームゆえに、投球後はファースト方向に大きく体勢を崩し、何なら2・3歩踏み出したり半回転したりするウィンゲンターさんに対して、日ハムはピッチャー返しの打球を連発してきやがったのです。ピッチャー返しの打球に対してウィンゲンターさんは上手く反応できず、弾いたりスルーしたりで連続で安打となり、日ハムに大きな大きな勝ち越し点が入ってしまいました。

日も沈み、寒さがピークに達する夕方。「こりゃアカン」と勝負の行く末を察したライオンズファンは「寝たら死ぬぞ」くらいの温度感です。あまりの寒さに、もはやもらったキルティングジャケットだけでは凌ぎ切れぬと、僕はついにあのアイテムの封印を解きました。いつぞやの西武のファン感謝デーで球団から配布されたカイロ、ずっとカバンに潜ませ、「いつかクソみたいに寒いクソスタジアムでどうしてもクソ寒さが我慢できなくなったら使おう」と思っていたあのアイテムをついに使用することにしたのです。まさか巡り巡って過去のライオンズからの贈り物が僕を救うことになろうとは。やはり持つべき物は防寒具ですよね!

↓お…お前…2021年からずっとカバンに眠っていたのか…!
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2021年からいろいろ出掛けたのに、結局お前が必要になったのはベルーナドームだとは…!

「寒いので、暖かくして御覧ください」って呼び掛ける前にほかにできることはなかったですかね!



エリクサー並みにカバンに大事に眠らせていた西武のカイロは、もらってから3年半ほど経っていましたがちゃんと機能しました。おかげでかじかむ指先も温まり、最後までしっかりと試合を観戦することができました。10回裏とかは、いわゆる「正義執行」というのを喰らって無抵抗という感じでしたが、最後まで開幕シリーズ現地観戦を楽しむことができたのはよかったなと思います。

帰り道、電車に乗り合わせたファンたちの会話は「寒かったね」「電車のなかが一番あったかいね」「夏は風吹かないくせに、今日はすごい隙間風だったね」と寒さを振り返るものばかりでしたが、それもまたいい思い出となっていくことでしょう。確かに寒いことは寒かったですが、球団から配布された防寒具によって、皆何とか無事に観戦を終えることができたはずですから。

夏の「暑い」をどうするかはもうちょっと考えるとして、冬の「寒い」は対策によってちゃんと乗り越えることができるのです。天候・試合ともに「寒い」が揃った日でも、防寒具があれば何とかなる。そのことを念頭に、埼玉西武ライオンズにはこれからも防寒具を配りつづけてもらいたいなと思います。毎回ジャケット配布は大変でしょうが、3・4月と9・10月は毎試合カイロを配る…そのぐらいの気持ちで、防寒具を配布していってもらえるといいのではないでしょうか。「暑い」はエアコン以外ではどうにもなりませんが、「寒い」は頑張りようがありますからね!

↓晒し感しかないディスプレイの仕事が早くて好印象でした!
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誰が得するのかよくわかりませんが、やり始めたことはちゃんとやるのが大事ですよね!

軌道修正できるなら「勝ったら増えるだけ」でもいいかなと思います!


スケートとかカーリングでも使わなかったカイロを野球で使う春です!