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僕の場合「メンテナンス」は働いてる扱いです!

何と誠実で真摯な発表であることか。お盆期間に労働を強いられている(※経済的&人事的理由)だけで「我はこの社会の歯車…」「全員鬼になれ、そして永遠に働きつづけよう」「さぁ、ランチタイムに平然と入れられたオンライン会議の時間だ」くらいに闇の闘気を高めている僕から見れば、身を焦がす眩き光のようなお報せが届きました。羽生結弦氏が自身の公式Xで発表したメンテナンス期間についてのお報せです。

↓一般論で言えば充電みたいな話なんでしょうが、次元が高過ぎて灼かれる!
冒頭、プロアスリートとしては当然の感覚ではあるわけですが向こう1年を「シーズン」(※主に冬季を指しそうではあるが)と束ねる言葉選びに心地よさを覚えつつ、それにつづいた「より進化するためにメンテナンス期間を設けることにしました」という表明の誠実さ、真摯さ、ファン思いぶりというのはどうでしょう。

羽生氏のシーズンはプロ転向の7月19日を起点とした1年単位と認識していますが、今はまだ8月中旬です。プロ4年目のシーズンが始まってからまだ1ヶ月しか経過していませんし、この1ヶ月の間にもメディア・スポンサー案件で新たな活動は行なわれてきたわけです。本人的にはすでに仕込んでいた仕事という扱いなのかもしれませんが、プロ4年目の歩みはしっかりと踏み出されていました。この先も発売を待っている商品群もありますし、SNS等での発信もつづいており、ファン目線で何かが止まっていたという感覚はありません。

もちろん大きな活動…アイスストーリー4thであったりの有無について気になってはいますが、音楽アーティストを見守る際に「今年もアルバム出るかな〜?」「今年の全国ツアーの予定そろそろ」なんて思っては見ないように、毎冬にこだわることなく、納得のいく作品が出来上がったときに見せていただければそれ以上の望みはないわけで、発表があれば喜び、なければまだなんだあるといいなと思う、それだけの話です。

定期的にスケジューリングされている類のものでもないわけですから、そもそも間隔があくとかしばらく動きがないよとか休みますとかお待ちくださいとか伝える必要自体がない話だと思うわけです。しかも期間を「来年の春頃を目指して」と設定するに至っては、仕事の鬼と化したはずの僕がチリになるばかりの眩さです。

「結弦、来年の春頃って話ならダマでいいんだ!」

僕は、この4月から一体いくつの案件を「それは来期の検討課題ですね」の一言で飛ばしてきたでしょう。理由なんてありません。何か気が重い、手がつかない、急ぐ必要性を感じない、予算がない、人員がいない、どうやったらいいかよくわからない、面倒そう、今期分の仕事はすでに確保されている…そういった誠実さとは正反対の理由で、僕はさしたる報告も説明もないままにいくつもの案件を来期、すなわち「最短で来年の春頃」に送り飛ばしてきました。

ここで重要なのは「来期」と言った場合、僕のなかでは再来年2027年春頃までを早くも念頭に置いているということであり、「検討課題」だと言っているんだからまだ「検討」しようとしか言っていないぞということです。日本語に翻訳すれば「2027年春頃までには真剣に考え始めないといけませんなぁという課題を認識しました」という意味であって、つまりこれは事実上のやらない宣言であり、その間に相手が忘れてくれればいいなぁ、言い出した人が転職しないかなぁ、あの人はもうすぐ定年だから忘れていいや、世間の風よ変われ!みたいなムーブなわけです。

それを羽生氏は、自身の継続的かつ爆速の活動を期待するファンの心情を先回りして、凪の期間が生まれることを告知してくれたのです。それも1年とか2年とかって話ではなく、半年そこそこくらいの話として。いいですか、来年の春頃って、冬こそ終わってはいますが、まだ羽生暦で言えば「今シーズン」の期間内ですよ。もしも僕がその立場で、今シーズン中には何か動き出すつもりなら、きっと何も言わないだろうと思います。そろそろいこうかとなったときに「お待たせいたしました!」から始めればいいや、むしろそれくらい寝かせたほうが皆もワクワクするだろう、くらいの感覚でダマで過ごしていただろうと思います。

しかもしかも、その凪も純休養ということではなさそうです。メンテナンス期間というのは投稿でも説明されているように、酷使された身体のオーバーホール&アップデートの時間であり、新たなインプットのための学びの時間であり、技術向上や沈思黙考のための時間である模様。それって映画だったら「構想何年、制作何年」の内側に入っている活動中の時間なんじゃないでしょうか。正月に自主トレしているプロ野球選手のニュースは「やってる感」満載で伝えられるのに、羽生氏のメンテナンスはこんなお休み宣言みたいな雰囲気で伝えられるだなんて。

「結弦、それは我々で言う時間外労働とか業務上必要な自習とかだ」

世間では充電期間と言ったら「お休み」(※南国とか行く)という意味ですが、羽生氏のメンテナンス期間は文字通りに修理と補給と改修をしようとしているのです。駐車ではなくピットインです。そのなかには映画を見たりゲームをしたり音楽を聴いたり読書したりお出掛けしたりという、一般的に余暇の範疇に入る活動もあるかもしれませんが、それも含めてすべてが学びであり仕事であり創作活動であるのがアーティストだったりエンターテナーだったりするはず。老婆心ながら本当のお休み、純休養もちゃんとあってほしいな、純休養も上手に取れるスタイルで持続していってほしいな、そんなことを思うような気持ちです。

半年そこそこなんて、余暇すらせずにゴロゴロしていてもあっという間の時間じゃないですか。2週間くらいの大連休でもスマホいじってるだけで何もしないなんてザラなわけです。日常的に「雇用保険(失業手当)は何日分給付されるのか」「いくら給付されるのか」「最大どれぐらい延長できるのか」を調べて、会社辞めたらハローワークに通いつつ半年寝て暮らすんだ!とか思っている我が身とはまるで価値基準が違うと改めて感嘆するばかり。いやー、羽生氏も僕もくまのプーさんをイマジナリーフレンドとしている同じ世界の住人のはずなのに、羽生氏の家のプーさんは「僕は『何もしない』をしているよ」とか言ってこないんでしょうか。逆に「心を燃やせ」「限界を超えろ」とか言ってくるタイプなんでしょうか。それって色が似てるだけでプーさんじゃなくて煉獄さんなんじゃないですかね!





さて、この宣言を聞いたあとの僕の心に浮かんだのは、漫画「ONE PIECE」の頂上戦争後に腕に「3D× 2Y」のタトゥーを入れたルフィの姿です。さらなるチカラをつけるために仲間との集合時間を3日後ではなく2年後に変更したそのメッセージ。それを見た仲間たちは再集結までの2年をそれぞれの修行期間にあて、大きな成長を遂げて再び船長のもとに集いました。同じように、このメンテナンス期間に今こそ自分も何らかのメンテナンスをして、再集結の時を迎えたい…お金を貯めるとか生活を正すとか、もうちょっと動画の編集技術を覚えるとか、大きな動きがなさそうな期間ならではのことを頑張れたらいいなと思います。

まぁ、そうは言っても、映像作品の発売とか上映とか、お衣装様や写真の展示とか、大きな公演以外のことが待ち受けているかもしれませんし、日付に意味がある「notte stellata」について何らか言及せねばならないタイミングを考えれば実は「凪」と言えるほどの間隔もないのかもしれませんが、当面は旅費・交通費・チケット代について確保の必要はなさそうではありますので、いろいろ別の計画を立てながら過ごしていきたいもの。楽しみを与えられるだけではなく、自分のなかで楽しみを膨らませることを大切に、たとえそこが砂漠でも一粒の種と一滴の水からいっぱいの緑を広げるような、そんなメンテナンス期間にできればいいなと思いました!



ちゃんと休むときは休んでくださいね!休むときはちゃんと休んでくださいね!