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2025年08月27日08:00
我々は大谷翔平さんを人質に取っている!
世知辛いニュースが飛び込んでまいりました。2026年のワールドベースボールクラシックについて、Netflixが全47試合独占生配信すると発表したのです。世界的な配信サービス同士の競争、そのなかで高騰するスポーツライブ中継の放映権料、低迷する日本経済と円安。そのすべてが一体となって「そんな競争に参加する日本のサービスはないし、その金も市場もない」という日本の斜陽を鮮明にするようですが、お金のある人が価値のあるものを買うのは自然で当然なこと。「よくある話」として受け止め、ここからどうしていくか身の振り方を考えるしかなさそうです。
↓いつまでもタダでスポーツイベントを見られると思うなよ、ということです!
「Netflixが2026年WBC(#ワールドベースボールクラシック)の新たな視聴先へ」
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) August 25, 2025
◆全47試合独占生配信
◆オンデマンド視聴も可能
◆独自コンテンツの配信など、大会を盛り上げる企画も実施予定
続報をお楽しみに⚾️ https://t.co/KKhOPoRGIz
WBCの放映権については主催者であるWORLD BASEBALL CLASSIC INC.(WBCI)が独占的に保有しているとのこと。WBCIはMLBとMLB選手会とで構成されているとのことですので、そこに日本側の意志を介入させる余地は基本的になさそうです。日本側では読売新聞社が東京プールの主催者として立っており、2023年の大会では読売新聞社を通じて国内の複数の民間放送局や配信事業者に放送・配信権を付与していたそうですが、今回はWBCIとNetflixで直接話がつき「独占」ということになった模様。まぁ所詮は読売も「現地の運営会社」ということなのでしょう。プロ野球が沖縄とかで行なう地方開催(売り興行)だって、何もかも現地の思い通りにはなりませんからね。
これはある意味で、WBCというコンテンツ自体の人気が評価され、Netflixによる大型の投資を呼び込んだということであり、喜ぶべき出来事だろうと思います。どんなプランを提供してくるかはわかりませんが、現状のお値段で考えるなら広告付きプランが月額890円、最大でも月額2290円ですので、初戦から決勝戦までを観戦したとしてもNHK程度の出費に過ぎません。「地上波中継がぁぁぁ!」「子どもたちの夢がぁぁぁ!」「未来への種まきがぁぁぁ!」と唸るよりも1000円払ったほうが話は早いと言われれば、まったくその通りです。
だが、タダで見られるならタダに越したことはない。
だって日本にはタダでしか見ないケチが多いから。
何とかして地上波生中継…有り体に言えば「日本戦の地上波生中継」をもぎ取りたい。読売なりTBSなりテレ朝なりがポンと高額支払いで解決するならそれでもいいですが、おそらくは目先の金ではなく「加入者」という将来の金を取るためにやってきたNetflixは金では折り合わないでしょう。さて、そういう相手とどう渡り合っていくのか。そのタフで困難な交渉にあたって僕にはひとつの腹案があります。トラストミー。
そもそもこのWBCを見ているのは誰なのか。史上最高の盛り上がりと評された前回2023年大会は、観客動員数が総計130万6414人で、決勝戦(日本VSアメリカ)のアメリカでの視聴者数は瞬間最高650万人だったとされます。ただ、この盛り上がりの大きな部分は日本が占めているわけです。その130万人の観衆のうち日本で開催された1次ラウンドB組が36万1976人、準々決勝東京ラウンドが7万6784人ということで合計43万8760人は日本の観衆です。一部インバウンド応援団もいるでしょうが、それは日本から出ていく人もいるということで相殺すれば、要するにこの大会の3分の1は日本の観衆なのです。決勝戦の視聴者数などを見てもアメリカでの瞬間最高650万人という数字は、世帯視聴率が瞬間最高46.0%を記録した日本より1桁少ないものでしょう。日本が世界で一番この大会に熱心である、それは事実として断言しても差支えないところ。
つまり、日本が盛り上がらなければWBCは十分に盛り上がらず、日本の観衆がお金を落とさなければWBCで十分に稼ぐこともできず、日本とNetflixはお互いがお互いをアテにして睨み合っている、そんな関係なのです。その睨み合いにおいて、我々には絶対的なカードがあります。大谷翔平さんです。いつもWBCに熱心な日本ですが、前回大会のあの盛り上がりは大谷翔平さんがあればこそです。関心という面でも戦力という面でも大谷翔平さんナシに現在の侍ジャパンを語ることはできません。
その大谷翔平さんを呼ぶことができるのは日本だけです。WBCに出場するにはその国の国籍や永住資格を持つか、その国にルーツを持つことなどが必要ですが、大谷さんは日本生まれの日本人です。ほかの国に帰化はしていないでしょうし、永住資格を取得しているかも定かではありません。大会自体は2026年3月ですが、チーム編成やら準備やらを考えれば残り時間は限りなく少なく、たとえMLBやNetflixが熱望したとしても、日本が呼ばなければ大谷さんはWBCに出られないでしょう。
もし大谷さんがWBC日本代表とならなければ、それは単にひとりぶんのマイナスに留まらず、日本における大会自体の格や関心を大いに下げ「大谷さんが出ない程度の大会だったのか…」「プレミア12に毛が生えたようなものだったと今気づいた…」「じゃあ金払ってまでは見ないかな…」となるのは必定です。最大のライバル・アメリカにとってもMLBで2年連続でMVPを獲得した選手が出場しないということになれば、相当のマイナスとなるでしょう。
通常ならばそんなことは起きないように日本側としても努めるわけですが、そこにはそもそもの一抹の不安があるわけです。「はたして井端ジャパンでも大谷さんは来てくれるのだろうか?」という。前回大会は関係の深い栗山監督のチームだったから大谷さんもダルビッシュさんも来てくれただけで、井端監督を傀儡とする新生侍ジャパンでも同じようにことが運ぶか不安を抱いている人は僕だけではないでしょう。不安を抱いているということは、そうなったとしても驚かないということであり、問題にもならないということ。一定のショックは受けつつも「井端ジャパンじゃなぁ…」「ま、大谷さんにはドジャースで頑張ってもらって…」「今回は巨人中心の国内組で頑張りますわ…」と思って終わりになるのではないでしょうか。
そこでどうでしょう、この「大谷翔平を呼ばんぞ(呼べんぞ)」という強カードを切り札にして、Netflixに破壊的な交渉を仕掛けるというのは。日本戦の地上波生中継を常識的な金額で日本のテレビ局にサブライセンスすること、これをNetflixが承諾しなければ、我々は大谷翔平さんを呼ばないという報復に出るぞと。もちろん「井端ジャパンじゃそもそも呼べない気がするんだよね」なんてことはおくびにも出さず、超強気の破壊的自爆交渉としてトランプ大統領ばりの押し付けをするのです。
どの道、タダかつみんなで見られる地上波生中継がなければ、WBCは国民的な関心事にはなり得ません。Netflixの日本での会員数は1000万人超えだそうですが、言うても1000万人です。そのなかで野球に関心がある人がどれだけいて、野球だけを理由に新たにサブスクに加入する人がどれだけいるものか。スマホでしか見られない(テレビのような大画面には表示できない)という環境の人も多いでしょうし、野球に関心のある人って配信サービスに疎い高齢者が多い気がしますし、どうやっても地上波も配信も共存したこれまでの大会のような盛り上がりにはならないのです。
国民的関心事にならない程度の大会なのであれば大谷さんを呼ぶのも逆に憚られるわけで、「地上波生中継を常識的な金額で日本のテレビ局にサブライセンスする」が認められなければ、交渉云々ではなく大谷さんを呼ばなくてもいいんじゃないでしょうか(※同時にメジャー組や国内組も激減しそう)。その覚悟を持って超強気の破壊的自爆交渉を仕掛ければ、Netflixも「コイツら市場ごと潰す気だ…」「DAZNも野球は1球団だけ拒否ってきたりして話が通じない連中って言ってたしな…」「すっごいケチな国…」と妥協ラインを探り始めるのではないかと思います。
もちろん要求は「日本戦全試合の地上波生中継」ですが、ギリギリの妥協ラインとして準決勝・決勝までいったらNetflix独占ということでもいいかなと思います。日本にとっての最低限の合格ラインはベスト4であり、本当に国民的関心事となるのは準決勝以降です。それ以前に負けるようなチームであればそれこそ「じゃあ金払ってまでは見ないかな…」であり、仮に全試合独占したところで日本の大半を占めるケチの思考は「準決勝まで行ったら呼んで」となるだけで序盤は見ないでしょうから。準決勝まで行ったら、これはもうどんなケチも渋々金を出すと思いますので、Netflixもそこまでは撒き餌と割り切るのが現実路線です。日本にとって1000円とはそれだけ重い金額なのです!
↓この決勝を見るためなら1000円払う価値がある!
この機会に世界各地の皆さまにお伝えしたいのですが、日本・日本人というのは基本的にケチでビビリだと僕は思っております。確実な得が見込めるまで金はビタいち出さず、未知のものへのチャレンジなどようよういたしません。撒き餌をして、勢いをつけて、夢中にさせて初めて財布の紐が緩むのです。「面白そう」ではなく「面白かった」に金を出す手合いです。自分の感性ではなく他人のクチコミを重視する手合いです。つまらない連中とお思いになるかもしれませんが、そういうものなので仕方ありません。五輪も万博も、始まるまでは何の盛り上がりもなく不評だらけで、いざ始まったら大いに盛り上がるという様子見国家・様子見民族なのです。
そういう様子見勢を相手に自分たちの成功を考えるならば、まず「撒き餌をして勢いをつける」は必須のステップであり、ある程度の地上波生放送がなければWBCもNetflixも共倒れで終わるだけ。日本で成功している人気の漫画アプリをご覧なさい。大半を無料で読ませてやって、ようやく最終巻あたりで課金が始まるようなものばかりでしょう。実態として、そういう感じの金払いなのです、我々は。漫画もスポーツ中継もアヤしいクスリも「最初のほうはタダ」「CMを見ればタダ」が当たり前だと思っているのです。
どうか、ある程度の撒き餌を。これはケチが自分のために言うのではなく、コンテンツの発展と持続を願う者としてお伝えする偽らざる真実です。皆さまが思っている以上に我々はケチでビビリである。その点をどうぞ読み違えることなく、WBCを盛り上げていただければ幸いです。世界の皆さんがWBCを盛り上げようとしてくれるのであれば、日本もそれに応えるべく大谷翔平さん招聘に全力を尽くすことでしょう。ま、全力を尽くしても井端ジャパンじゃダメかもしれませんが!
↓大谷さん抜きだとどのくらいの感じになるか、よく見ておいてくださいね!
本年11月に、侍ジャパントップチームが東京ドームで韓国代表と対戦する「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国」のチケット販売概要をお知らせします。https://t.co/5r7CvG0hCO#侍ジャパン
— 野球日本代表 侍ジャパン 公式 (@samuraijapan_pr) August 20, 2025
お互いにつまらんことになるか、損して得取るか!
よくお考えください!
最終的に儲けるためには、市場とコンテンツの育成と持続が不可欠です!






なんか普通にネトフリ独占でも大谷さん参加しそうだし、電通連合乗っかっても出場可否に影響なさそう。