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2025年09月17日08:00
この夢はまだつづきがある!
デュプランティスさんの男子棒高跳び世界記録更新から一夜明け、新しい日が始まった世界陸上大会4日目。この日からは日本は平日ですが、この熱気、この夢の前では平日などと言って落ち着いてはいられません。幸いなことにDAY4からDAY7までは夜のセッションのみで始まりも野球のナイトゲームより遅いというスケジュールですので、仕事と観戦の両立も可能となっております。お安めの席のキャンセル戻りなどもポツポツ沸いているようですので、公式チケットサイトをチェックし、野球観戦みたいな気分で繰り出してみてもいいのではないでしょうか。実際、DAY4なんかはサラリーマングループとかデート風カップルとかたくさんいましたからね!
↓ということで東京2025世界陸上DAY4観戦の記録スタートです!
この日はサラリーマンらしく夕方駆け込むように現地入り。まずはメダルセレモニーに向かい、デュプランティスさんを近くで拝見しようと思います。と思ってメダルプラザへ向かっていると、周囲でザワつきが起こりました。何事かと思って見ますと、デュプランティスさんがその辺を普通に歩いて控室かどこかへ向かっていくではありませんか。聞けば昨晩は大カラオケ大会などして大変ゴキゲンだった模様。通例より滞在期間も延長し日本滞在を楽しむ予定のようなので、各地でデュプランティスさん目撃情報がつづきそうな予感が高まりますよね。ホント、その辺歩いていきそうな雰囲気ですからね。
この日もメダルセレモニーは大変華やか。もちろんのこととして世界のメダリストがやってきますし、プレゼンターも豪華です。女子100メートルハードルのギフトプレゼンターに寺田明日香さんをお迎えするなんていうのは、東京もちょっとウルッとくる演出でした。そして、観衆も大注目の男子棒高跳びでは、もちろんの世界の大スターとしてデュプランティスさんが表彰台の中央に乗り、さらにメダルプレゼンターとして北京五輪七種競技金のナタリア・ドブリンスカさんが登場する「金」の共演も。金銀銅の3選手がとにかく仲良しで和やかで本当に幸せそうな表彰式でした。僕も世界記録はすごく遠目で見ていたので、近くでしっかりデュプランティスさんを見守れて大変光栄でした!
↓仲が良さそうで大変結構です!
↓デュプランティスさんにはメダルに加え世界記録ボーナス10万ドルが贈られました!
↓なお、銀のカラレスさんが10万ドルの小切手持ち逃げを画策する場面も!
メダルセレモニーを終えたあとはそそくさと会場へ。フィールド種目では女子三段跳びの予選に出場する森本麻里子さん&高島真織子さん、男子走り高跳び決勝に出場する赤松諒一さん&瀬古優斗さんを順次見守りつつ、トラック種目の男子800メートル予選から観戦をスタートします。800メートルはなかなか日本勢に縁がない種目なのですが、今大会は日本からも期待の19歳・落合晃さんが出場するという嬉しい報せが。しかも組み分けでパリ五輪金のワニョンイさんと隣のレーンでスタートするということで、大いに見守りがある予選となりました。結果はチカラ及ばず予選敗退となりましたが、この舞台に届いたことが大きな一歩。世界を追いつづけてほしいところです。
↓世界のなかで日本の19歳・落合さんが駆けていく!
そんな見守りモードで観戦をつづけていると、選手が出てくるゲート前に泉谷駿介さんみたいな人が日本代表のウェアを着て立っているではありませんか。あれ?もう泉谷さん予選で敗退してなかったっけ?と慌てて情報を探ると、どうやら予選出遅れの要因となったフランスのゾヤさんが棄権したことで泉谷さんが繰り上がって準決勝進出となった模様。あとから談話など聞くと、本人も自宅にいたら急に呼ばれて、招集に何とか間に合ったというくらいの急遽の話だったらしく、スタンドにも薄っすらと「あれ?」「泉谷?」「あれ?」のザワつきが広がっています。
泉谷さんは野本周成さんと同じ準決勝1組に入り、スタート前のコールでは観衆からのチカラを求めるように拍手を煽りました。それはもしかしたら準備の時間もなかったことを埋め合わせるぶんのチカラを欲したということだったでしょうか。泉谷さんは今度こそキレイにスタートを決めるも1台目のハードルを引っかけ、さらに4台目のハードルはハードルが1回転するほどの絡み方をしてしまい、本人も転倒。その勢いで転がるままに5台目のハードルをくぐってしまいます。この時点で泉谷さんのレースは扱いとしては途中棄権となりました。
そのことを悟って6台目のハードルをくぐって通過した泉谷さん。しかし、最後まで後押しするように鳴りつづく拍手と声援に何かを思い直したのか7台目以降はハードルをしっかりと越えて、泉谷さんはゴールラインまでたどりつきました。そしてゴール後に深々とお辞儀して感謝を示しました。思い返せば予選で隣のレーンのゾヤ選手のピクつきで出遅れ、そのゾヤ選手の棄権で急遽呼ばれるという「プラマイゼロ」みたいな話に大いに振り回される2日間となった今大会。レース前にふたつくらい余分にハードルを跳ぶことになった感じもありますが、それでもゴールにたどりついたことはいつか財産になる出来事だったと思います。記録上は「DNF」のレースですが、しっかりと東京2025世界陸上をフィニッシュするレースだったと思います。いつか自慢になるいいものを見たはずだ、今はそんな気持ちです。
↓待機スペースを見て「泉谷さんがいる?」と驚きました!
↓観衆のチカラを求める泉谷さん!
↓先頭を争う野本さんを追うか、泉谷さんを追うか、一瞬迷いましたが泉谷さんを追いました!
泉谷さんは途中棄権となり、同じ準決勝1組で3着に入っていた野本さんも2組目の結果によって決勝に進めないことが決まったあとの準決勝3組目。この重たい空気を一変させるように村竹ラシッドさんがやってくれました。自席の角度からはよく見えませんでしたが、スタート前のネテロ会長のポーズもバッチリ決まったようで、走りのほうもバッチリと決まりました。スタートからしばらくは5人ほど併走するような競り合いのなか終盤にかけてジワリと抜け出し村竹さんが2位でゴール!着順で決勝進出、しかもタイムは全体3位というメダルが見える走りで夢をつないでくれたのです!
↓村竹ラシッドさん男子110メートルハードル決勝進出!

嬉しい報せはつづくもので、その後に行なわれた男子400メートル準決勝でも中島佑気ジョセフさんがやってくれました。準決勝3組目に登場した中島さん。2組目の結果がなかなかレベルが高く、タイムで拾われるには2日前に大幅に更新したばかりの日本記録44秒44をさらに大幅に上回る44秒19が必要という状況でした。今年に入って次々と自己ベストを更新している中島さんですが、このタイムを上回るのはなかなかに厳しいか。何とか着順で勝ち抜けたい。そう思っていたのですが…
↓あれ?2コーナー出た段階ですでに結構遅れてない?前が飛ばしてるから?

↓もう最後の直線なんですけど結構遅れてない?前が飛ばしてるから?

思いましたよね、「終わった」と。いやそりゃ結果を見たあとからなら「競馬ならここから直線勝負」とか言うかもしれませんが、陸上競技のしかも400メートルなんて距離で「まくり」だの「差し」だの「追い込み」だのが決まるなんて思うはずがないじゃないですか。そしたら直線に入ってムチが入ったあとの中島さんの速いこと速いこと。直線の途中で坂でもあるんじゃないかという感じで前が垂れ、中島さんのキレ味鋭い差しがズバッと決まり、着順2位で入線するんですから驚きました。世界陸上で「差せー!差せー!」と叫ぶことになるとは思いませんでした!
↓これ何らかの投票券買ってたら死ぬほど脳汁出たレースでしょうね!

迎えたこの日の最終盤。男子走り高跳びでは日本の2選手の挑戦が終わり、赤松諒一さんが見事な3年連続の世界大会入賞となる8位を決めていましたが、そのあとにもまだ日本勢の登場が残っているというのは何とも嬉しい限り。それも女子1500メートルで世界記録保持者キピエゴンさんが世界のほかの選手を全員ぶっちぎっていた衝撃のレースのあとに、この日の最後のトラック種目、この日のメインレースという位置付けとなる男子110メートルハードル決勝に日本勢が出るのです。これはもう国立競技場も最高潮の盛り上がりとなるというもの。
↓村竹ラシッドさん決勝の舞台に登場!

↓ハードルに寄りかかって集中を高める!

↓このレースの煽りが「村竹VSティンチ」ですよ!

スタート前のポーズも決めて決勝を走り出した村竹さん。スタートはほぼ横一線。ハードルをわずかにかすめるようにしながらライバルと競り合う村竹さんですが、終盤にかけてアメリカのティンチさんがリードし、両隣にいるジャマイカ勢にもほんの少し遅れをとったでしょうか。村竹さんのタイムは13秒18、順位は5着。素晴らしい走り、素晴らしい決勝でしたが、メダルを見据えていた大会だっただけに大歓喜するわけにもいかない、そんな決勝となりました。
↓5位入賞で切なくなるのが実力と期待の証!
↓「何が足りなかったんだろう…」と思えるほどの挑戦と悔しさを見せてもらえて感謝です!
「できる」「できそう」なことにしか「悔しい」とは思わない!
悔しさがあるということは、できるということ!
やはりこの短いインターバルでも2レース目にさらに上げて、決勝で最高のチカラを出せるようでなければ、なかなか世界のメダルというのは届かないのかなと思います。決勝のレースを見ると、途中棄権もいるので全員ではありませんが1組と2組から勝ち上がった選手は決勝でタイムをあげてきている一方、3組から勝ち上がった選手は4人いたのですが、ひとりが準決勝と同タイム、村竹さんを含む3人は準決勝よりタイムを落としていました。準決勝でチカラを使ってしまう組み分けだったのか、10分程度ですが準決勝後の回復時間が短いことが影響しているのか、自分自身以外のことも含めていろいろと考えていく、そんな時間が始まるのかなと思いました。そして、その日々は次の北京世界陸上、ロス五輪へとつながっていくのかなと思います。
この種目でいつかメダルを見たい、見られそうだ、見られるはずだ、そんな夢のつづきを未来に残したと思って、この記憶を大事にしていきたいと思います。あの日、最後まで越えたハードルのこと。あの日、届かなかった決勝のこと。あの日、何が足りなかったのかと涙したこと。そういう大歓喜ではないけれどきっといいものだったと思える何かを見たことを胸に、夢のつづきを見ていきたいなと思いました。コチラも「悔しく」なってきましたので、次はきっと勝ち取ってください!
↓こちらこそありがとうございました!

毎日日本勢が国立を盛り上げる素晴らしい活躍で感謝しかありません!













いい瞬間に立ち会えてらして羨ましい!
テレビでも織田さんが舌好調で、フモさんにツッコミや同意をいただきたいくらいです