スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

ラグビー

苦しみながらも規律の差で日本が競り勝ったラグビーW杯サモア戦は、ラグビーの清々しさの正体を気づかせてくれる試合だった件。

08:00
清々しさの正体が分かった気がしました!

熱戦つづくラグビーワールドカップ。29日は日本時間早朝4時に日本代表とサモア代表の試合が行なわれました。起きたまま見るか、寝てから見るかという難しい二択。どちらにしても簡単ではないこの選択、「たとえこの試合で業務が壊れてもいい!」という少年漫画の主人公のような気持ちで僕は「起きたまま見る」を選択しました。その熱い期待が届いたか、日本代表は見事に勝利。次戦アルゼンチン戦が「勝てばベスト8」の大一番になったのでした!



イングランド戦から約2週間、一節試合間隔が空いたことで十分な休養を取れたであろう日本。ここからはサモア・アルゼンチン・日本でどのチームがベスト8へ進むかの直接対決を迎えます。2つ勝てばもちろん文句ナシですし、たぶん2つ勝つしか道はありません。ボーナスポイントだ引き分けのケースだのと考えていけばいろいろ可能性はありますが「勝って決める」のほうが迷いなく出し切れるというもの。ここから先は全部決勝トーナメントの気持ちで臨みたいところです。

そんな痺れる試合の前でもラガーマンというのは何とも爽やかな男ぶりです。日本代表のキャプテンとしてチームを先導する姫野和樹さんは自分たちについてくれたエスコートキッズをハグするのはもちろん、サモア代表のエスコートキッズとも笑顔の握手を交わしていました。これから生き残りを懸けた厳しい戦いが始まるけれど、戦いは試合の間だけで、始まる前と終わったあとは皆仲間。印象的な光景でした。

↓これはめちゃめちゃイイ写真!身体の大小はあっても「人と人」って感じがする!



入場してきた両チームの選手たち。流れるアンセム。サモア代表からは伝統的な戦いの舞踏であるシヴァタウが披露されました。猛々しい舞を前に、日本代表は肩を組んで正面から堂々とそれを受け止め、跳ね返します。これを見るたびに「日本も何か伝統的な戦いの舞を作っておけばよかった…」「信長とか誰か思いつかなかったんか…」「いつかタイムスリップしたら作るように言っておこう…」と思いますが、ないものは仕方ありません。試合のなかで「戦いの舞踏」をお見せしましょう。

迎えたキックオフ。日本は今大会好調のレメキさんをフルバックに入れてきました。さらに、スクラムハーフのポジションにはバイスキャプテンである流大さんではなく斎藤直人さんを入れてきました。コンディションの問題ということですが(※普通に歩いたり記念撮影しているので元気ではある模様)、流さん不在がどう出るか。チームの「総合力」が問われることになりそうです。

まずは陣地の奪い合いという感じになりますが、イングランド戦では課題だったキックでの陣地回復について、「ただ相手にボールを返すだけではなく、ちゃんと競れそうな距離に蹴る」ということを日本はしっかりとやっていきます。イングランド戦では散々にやられたラインアウトでも、今回は高さで勝っているので安定してボールを保持できています。基本的にサモア陣内で試合を進めてくれるので、見ていても安心感がある序盤です。

強烈な突破力が自慢のサモアを前にした押し合いでも負けてはいません。接点ではダブルタックルでしっかり相手を止め、自慢のスクラムはもちろん互角以上、モールではかなり長い距離を押される場面も見られましたが、ジリジリとゲインされるような感じはありません。夏のテストマッチでは敗れた相手ですが、今日はそのときとは違うぞという手応えです。

そして早速試合が動いたのは前半13分。マイボールスクラムで優勢に立った日本は、相手がスクラムの近くをケアしなければいけない状況のなかで、素早くボールを逆サイドへと展開します。レメキさんは今大会でたびたび見せていたキレキレのランを見せ、インゴールへと大きく前進します。最後はラックからの素早いボール出しで相手の隊列が整う前にラブスカフニさんがトライ!コンバージョンゴールも決まってまずは7-0リードです。

↓最後のラックからの球出しの速さと姫野さんのスクリーンが効きました!


反撃を狙うサモアはドライビングモールでの押し込みや、ノールック背面パスでのトライ奪取などを狙ってきますが、日本もしっかりと跳ね返します。互いの攻撃がトライには結びつかず、ペナルティゴールを1本ずつ取り合う展開で時間が経過していきます。しかし、そのなかで試合を動かしたのはまたしても自慢のスクラムでした。最初のトライとまったく同じように、マイボールスクラムで優勢に立ち、バックス陣が素早く逆サイドに展開、そこからレメキさんのランで大きく前進するという流れ。今度はさらに逆サイドへともう一度展開し、ボールサイドに寄ってしまう傾向のあるサモアのラインの穴を突きました。最後は大外で余っていたリーチマイケルさんに飛ばして、滑り込みながらトライ!芝の滑り具合と、相手が外に押し出そうと突っ込んでくるのを見極め、早めに滑り込むクレバーなトライでした!

↓大きくて強くて賢くてそこそこ足が速い!リーチマイケルという万能選手を手にすることのありがたさよ!


かなり厳しい角度からのコンバージョンもしっかり決めて日本が17-3と大きくリード。さらにこのトライに至る過程で相手のスクラムハーフが関係ないところでタックルをしてしまったことで10分間の退場となりました。「これはもう1トライ、さらには4トライでのボーナスポイントもいけるか?」と浮ついた気持ちになりますが、ここから試合は混沌としていきます。相手の退場中の前半37分に、今度は日本も堀江翔太さんが「相手の頭に当たってしまった」ということで10分間退場となります。さらに今大会から導入されているTMOバンカー(※レッドカードで一発退場かどうかを8分間かけて審議する)に問われました。

スローVTRを見る限り、堀江さんは故意に頭に当たりにいったわけではなく、上半身から腕あたりをつかみにいったプレーに見えましたが、審議の結果が出るまではどうなるかわかりません。さまざまなプレーの要と言える堀江さんの退場で、日本にはやおら暗雲が立ち込めてきます。人数が同数に揃ったこともあって、サモアはグッと元気を取り戻し、前半終了間際にはラインアウトからのモールでインゴールまで押し込まれました。同じ人数でも「フォワードが欠けた日本」と「バックスが欠けたサモア」のミスマッチを突かれました。むー、浮ついた気持ちは完全に消えていきました。

前半最後には堀江さんの代わりに何故かリーチマイケルさんがラインアウトのスロワーをつとめ、「日本が最後に攻撃して終わり」と思ったものを逆に「サモアに最後の攻撃機会を与える」というドタバタした場面も生まれました。「何でお前が投げるんだ!」とジョセフHCからは怒られたと言いますが、僕は逆に感謝したいくらいです。その勇気と責任感、そして堀江さんら普段スロワーをつとめている選手の投げるボールはキレイな回転ですごく捕りやすいんだなというのがよくわかったことに対して。堀江さん!真っ直ぐ投げるだけでも結構難しいんですね!真っ直ぐ投げてるだけだと思ってました!

↓これはジョセフHCも怒るわwww何だこの球質wwww

一番手前に投げてるのに、その短い距離でボールがバインバインしてるwww

次行こうとしたらダブルタックルで止めようwww



迎えた後半。審議の結果、堀江さんはレッドカードにはならなかったものの、サモアの退場者は先に試合に復帰し、日本だけがひとり少ないという時間がしばしつづきます。ようやく堀江さんが復帰してイーブンになったかと思いきや、今度は再びサモアに退場者が。日本の突破に対して肩から当たりにいき、タックルが首に入るという格好になってしまったのです。TMOからの呼び掛けでスローVTRを見ると、これは一発退場でもまったくおかしくないという当たり方。もし退場なら日本は俄然優位に立つことになりますが、はたして。

日本は相手だけがひとり少ないこの時間帯を老獪に活かしました。このタイミングでフレッシュなフォワードを投入し、人数の優位と元気さの優位を盾に、ラインアウトからのモールでトライを決めたのです。「効きそうなタイミングでいいアイテムを使う」感じの上手なプレイング。コンバージョンキックはハズレますが、これで日本は22-8とさらにリードを広げます。さぁ、3トライ目も決まってボーナスポイント獲得も見えてきました!

↓キャプテン姫野さんのトライ!


この点差に加え、先ほどのサモアの退場者は審議の結果レッドカードとなり、サモアはひとり少なくなりました。さらに日本はマイボールスクラムで得たペナルティゴールを決めて、25-8と17点差に広げます。2トライ2ゴールしても追いつかない点差です。もうイケイケドンドンの展開です。その後も後半21分に松島幸太朗さんの突破から相手陣内深くまで一気に攻め込んだ場面、後半23分には松島さんの独走トライ(に見えたが日本にノックオンがあり取り消し)の場面など、4トライ目で試合を決定づけられそうな場面が幾度も訪れます。

ただ、その勢いというか浮つきがチームの集中力を削いでしまったかもしれません。あまりに上手くいったので僕も浮つきましたし、チームにも「勝ったな」という思いは広がったでしょう。「ぬるい」とは言いませんが、必死になるほどの状況ではありませんでした。それは逆に、負ければもうベスト8は事実上ないサモアの必死さを際立たせました。サモアはひとり少ないということを感じさせず、むしろ圧力を強めると、後半25分には追撃のトライを決め、日本がペナルティゴールで再び28-15と突き放したあとの後半38分にはさらにトライを決めて28-22と迫ってきました。

6点差は1トライ1ゴールで逆転の僅差です。日本はもはやボーナスポイントを狙える状況ではなく、残り2分あまりを上手く消化して逃げ切りを図る構えに。ホーンが鳴るのを待ちわびたように、最後はボールを獲得した途端に蹴り出して、試合をクローズすることを選ばされました。「ボーナスポイント獲得で完勝」と浮ついた気分はどこへやら、冷や汗混じりの辛勝となりました。

↓いやー、危なかった!ボーナスポイント獲得を狙う余裕などナシ!


互いに苦しい試合でしたが、試合後は互いを讃え合う両チーム。座り込むサモアの選手に日本の選手たちが声を掛けにいく姿も印象的でした。これだけ退場者が出たあとであれば、競技によってはひと悶着あってもおかしくないところですが、まさにノーサイドという清々しい時間でした。この清々しさこそがラグビーの魅力であり、ラグビーで強くなるための真髄だなと思います。

ラグビーでは誰もが審判を尊重し、その判定に敬意を払います。もちろん「?」と思う瞬間もあるでしょうが、それを表に出さないように皆が努めています。その結果「審判と戦う」ようなことにはならず、審判にもしっかりと公平に見極めようとする姿勢や、丁寧に説明しようとする姿勢が保たれます。ビデオ判定員も常に正しい判定をしようと目を光らせ、「それぐらい流しても」と思うほどの反則でも「チェックチェック」の声を掛け、立ち戻って裁き直します。前半20分にあった「ラインアウトの人数が攻撃側のサモアが6人なのに、日本は7人入ってたぞ」というペナルティなど、ほぼ試合に影響ないような場面でしたがしっかりと裁かれました。このフィールドでは「正しさ」が欺かれたり、損をすることがないように全員が努めているのです。

その結果として頻繁に生まれるペナルティはスコアにも直結しますし、陣地回復にも大きく貢献します。ときには退場者を生んで試合の趨勢を大きく変えることも。ペナルティが試合の勝敗を変えると言ってもいいくらいで、ペナルティをせずに戦うことはちょっと強いとかちょっと速いなんてことより遥かに重要なのです。どれだけ強くて速くても、1ペナルティでキックを与えて大きく陣地を挽回され、2ペナルティでキックを決められたらもう3点。守備の途中でペナルティを与えれば、相手はリスクなしで大胆な攻撃を仕掛けられる大チャンス。清く正しくプレーすることは、何よりも強い武器であり、何よりも重要な盾となる、それがラグビー。だからこそ、勝っても負けても、なるほどこれは勝ったほうが強かったなと清々しく納得できるのでしょう。

そういう意味では日本ラグビーが強くなり、こうやって盛り上がりを見せるということにも納得感があります。自慢じゃありませんが日本の社会というのは、世界にいろいろある社会のなかでも「正しさ」や「規律」が大切にされているほうだと思います(※杓子定規過ぎる部分もあるが)。誰も来ていなくても赤信号なら停止するようなお人よしの集まりなのです、我々は。それを生き馬の目を抜くような国の人が見れば「バカか」と思うのかもしれませんが、そうやって規律を守ることで、安心や安全を守っている社会なのだと思います。そのことはちょっと強いとかちょっと速いとかよりも深いところで、日本ラグビーというものを支えていると思うのです。規律、遵法精神、反則を犯さずに戦う土壌がこの国の社会にはあります。

そのことがこの僅差の勝負を分けたかなと思います。首へのタックルでレッドカードをもらってしまうか、反則になりそうな状況ではタックルにいかずに踏み留まることでペナルティを避けるか、そのほんのわずかな違い。熱く激しい勝負のなかだからこそ、それをも上回る規律があるというのが、日本ラグビーの強さであり、愛される理由でもあるように思う試合でした。その点で、最後に追い詰められた時間にペナルティを連発していたのは、まだまだ規律修業不足だったかなと思います。苦しいときこそ正しくプレーする、そんな強い「規律」で次戦には臨んでもらいたいもの。勝てばベスト8、さらにはその先の夢が見えてきます。清く正しく美しく強く、夢に向かって駆け上がってもらいたいものです!

↓プレイヤーオブザマッチにはキレキレのレメキさんが選ばれました!

キッズとの握手で始まり、キッズとの握手で終わる!


次戦アルゼンチン戦は8日の夜8時、眠くない時間に見られることに感謝!

正確なキックと不運なヘディングによって敗れたラグビーW杯・イングランド戦は、「完敗」とは呼びたくないミスと不運と自滅の試合だった件。

08:00
ラグビーは陣取り合戦だということを改めて学びました!

熱戦つづくラグビーワールドカップ、日本代表は予選プールの第2戦イングランド戦に臨みました。グループ内でも最上位のチカラを持つと見込まれ、過去の対戦では10戦全敗という相手。今度こその勝利を目指して挑んだ日本代表でしたが、12-34で敗れました。準々決勝進出には残るサモア戦・アルゼンチン戦での勝利が必要となります。非常に厳しい、しかし、そういう状況を乗り越えてこそ面白い、引きつづき痺れるような大会を堪能できること、楽しんでいきたいと思います。



この日も試合前には何故か長渕剛さんの「とんぼ」が鳴り響くなか、大一番に臨んだ日本代表。試合前練習を終えて引き上げる際の肩を組んで一団となる「舟」の陣形、ロッカールームでキャプテン姫野和樹さんを中心に心を重ねる円陣、そして日本出身ではない選手やコーチ陣も含めて大合唱し涙さえあふれる君が代。ひとつの塊となったチームは「準備万端」の佇まいでした。ハイパフォーマンスユニオンいわゆる「ティア1」に属する国同士の対戦に臨むにふさわしい、勇ましくて堂々たる姿です。格下の国が腕試しに来たのではなく、勝つためにここにやってきた、そういう顔、そういう意気込みです。

しかし、そんな日本を「本当にティア1か?」と試すように、この試合では不都合と不運とが次々に襲い掛かってきます。試合開始直後の39秒、相手が裏に蹴り込んできたボールを余裕をもって確保しようとした日本代表フルバックのマシレワさんが「インゴール内でボールをポロリとこぼして」ノックオンします。絶対に避けようと思って臨めばいくらでも避けようがあったノックオンでした。これにより日本は早くも「自陣5メートルラインでの相手ボールスクラム」というピンチを迎えます。イングランドの強力フォワード陣であれば、そのまま押し込んでしまうイメージすら沸くピンチです。

このピンチ、日本はスクラムでは互角以上に押し勝ちますが、その後の展開のなかでオフサイドの反則があり、ペナルティゴールにより3点の先制を許します。ボーナスポイント獲得を狙うなら「4トライ」を目指して攻撃してもいい場面ですが、まずは3点を確実に取るという選択をしたイングランド。ミスはあったものの、「スクラムで容易に押し勝てない」チカラを示してしっかりと相手を撤退させた、そんな立ち上がりとなりました。

その後、キックでの陣取り合戦の様相となる試合。イングランドはキックの精度が高く、そこに走り込む選手が大きく、競り合いのなかで「弾いて味方に落とす」ということを徹底してくるため、キャッチを狙う日本よりも先手先手の動きとなります。前半7分という時点でフルバックのマシレワさんが右足を痛めて交代することになった場面も、突き詰めれば「イングランドの高いキック精度により」「ドロップアウト(インゴール内での守備側のグラウンディング)をするハメになり」「マシレワさんがドロップキックをしたときに足を痛めた」というものでした。相手の精度によって、マシレワさんのスピードとラインブレイクという武器と、マシレワさんのハイボール獲得と蹴り返しのキックという防具を奪われ、フレッシュな選手を早々に1人失うことを強いられました。不運ではありますが、「不運が起きかねない状況を強いられた」ことも確か。ふぅー、さすがイングランド、手強い相手です。

そしてこのキック合戦のなかで見えてきたのが、ラインアウトではどうもかなりやられそうだということ。2メートルを超える選手を擁するイングランドに対して、日本は競り合いにいけないことも多く、またマイボールのラインアウトでも「ちょっと工夫をした」プレーを意識させられている模様。長身選手に素直に合わせるだけではなく、裏に飛ばすような構えをたびたび見せて素直な競り合いを避けるようにしています。日本が前半24分に奪われた最初のトライも、自陣インゴール付近でのマイボールラインアウトから高く投げて裏に抜けたボールをこぼし、それを相手に拾われてのものでした。「大きいは正義」という原則を改めて突きつけられるような試合です。

↓裏に抜けるプレーも含めて想定していた布陣だけれど、弾かれて、それをポロリしたところを拾われた!


それでも前半は体力面も集中力も十分ですので互角に渡り合って見せた日本代表。チリ戦ではすべてのキックを決めた「リキヤ100%」松田力也さんが前半15分、前半23分、前半32分と3本のペナルティゴールを「すべてド真ん中」で成功させ、前半終了間際の段階で9-10というスコア。まさに狙い通りのゲームプランで、このまま終盤戦まで持ち込んでいければ、体力・集中力といった部分での勝ち負けは十分に見込めるところでした。それだけに前半終了間際の失点はもったいなかった。残り時間を考えれば、ボールを保持して相手にもう攻撃チャンスを与えないよう時間を使いながら攻撃していってもよかった場面でしたが、難しいプレー選択から相手に再び攻撃の機会を与え、最後は相手にペナルティゴールを許す格好となりました。

そのときの反則も仕方ない反則というよりは、オフサイドラインをしっかり意識して、ラックのたびに都度都度オフサイドラインまでしっかり戻るという意識があれば犯さずに済むようなもったいない反則でした。これについては「俺だな」と自覚のある選手は次戦までにしっかりと意識を改めてほしいところ。「前へ」の意識は大切ですが、身体まで先に出てしまっては本末転倒です。「絶対に防ぐという意識があればいくらでも防ぎようがあった」と言える最初のインゴールノックオンからの3点と最後の余計な3点、その6点がなければ9-7とリードして折り返す展開もあり得ただけに試合運びの部分で惜しい前半戦となりました。

↓キックはよかったですよ!今後の戦いでも必ずチカラになるド真ん中100%のキック!



迎えた後半、ここでまた日本には難しい状況が発生します。前半から脇腹を押さえて倒れるような姿を見せていたプロップの具智元さんが交代で退いたのです。3番はスクラムでもっとも圧力が掛かる要のポジション。日本の強みであるスクラムにピリッと亀裂が入る交代でした。

そして、日本には大きな不運も起きます。日本がペナルティゴールで12-13の1点差に迫り「ここからいくぞ」とモメンタムを上昇させていたところに冷や水を浴びせるように、「相手がパスをキャッチしそこねて弾いたボールが、他選手の頭に当たって前に飛び、それを再び相手に拾われ、日本がノックオンだと思っている間にトライされた」という不運&セルフジャッジのコンボのような悪夢的失点が生まれてしまったのです。

すでにイングランドがひとつ手で弾いていたという部分、次の選手が頭で弾いたものが都合のいい場所に飛んだという部分、日本がセルフジャッジで足を止めてしまったという部分、ピタゴラスイッチのように不都合が連鎖して決まったトライ。いよいよ増してきた日本の勢いがこれでガクッと削がれてしまいました。人数的にはまだ守備が残っていただけに、セルフジャッジの部分が悔やまれます。チリ戦でもまったく同じように「ノックオンだと思い込んで足を止める」という場面がありましたので、そこはチームの課題として解決しないといけないでしょう。

↓ビデオを見ると、ノックオンでは…ないですね…!しっかりボールを追った相手が偉い!


その後、日本にもトライのチャンスが訪れます。折からの暑さもあってイングランドの動きが少し鈍ってきた時間帯でした。ウィング松島さんの6人抜きに始まり、後半から入っていたライリーさんのラインブレイクで相手インゴールまで10メートルほどに迫りますが、パスを回すなかで痛恨のノックオンが起き、日本の攻撃は途切れます。雨の影響もあってか、とにかくノックオンが多かった日本。ハンドリングエラーで流れを失い、そうしたエラーがイングランドの得点につながっていったというこの試合を象徴するようなプレーでした。まさに「ミスで流れを手放す」というヤツです。

その後は、ジリジリと引き離されていく日本。後半26分には日本陣内深くでのマイボールスクラムからの展開でトライを奪われます。マイボールスクラムからボールを出すキックをミスしてキャリーバック(※守備側が自陣インゴールに持ち込む)するハメに追い込まれ、そこからの相手ボールスクラムでペナルティをおかし、アドバンテージ中の思い切ったキックパスがトライにつながるという厳しい形でした。日本はフォワード陣のメンバー交代によって前半のような互角以上のスクラムを組めなくなっており、この試合で明らかに優勢なポイントだったスクラムでも押し負けました。小さな亀裂が広がって大きな亀裂となった、イングランドの圧力が日本をついに上回った、そういう感触のプレーでした。

後半41分にはボーナスポイント獲得を狙うイングランドにこの日4つ目となるトライを許し、最終スコアは34-12となりました。日本は「4トライ」「7点差以内での負け」で得られるボーナスポイントも得られず、見事に負けました。イングランドは派手さはないものの、大きくて、強くて、ミスが少なく、キックの正確さが際立っていました。後半26分のトライなども前半に日本が同じようなプレーを試みたときよりも遥かに正確なキックパスでしたし、陣地を取るためのひとつひとつのキックが「ここにいったら理想的」というところにキッチリ送られました。2度のインゴールドロップアウトを始めとして、イヤーなところにボールを蹴り込まれて、イヤーなプレッシャーを受けつづけた試合でした。お見事だったなと、率直に認めるしかありません。

ただ、相手の強さを認めつつも、もう少し日本がやれそうだったのは収穫でもあり惜しまれるところでもあります。後半途中まではスコア的にも互角の展開に持ち込みましたし、日本の失点はミスが起点となるもの揃いでした。相手は強くて上手かったけれど、日本の自滅がそれを強調した面は否めません。そして、運にも見放されたなと思います。前半20分に松田さんが相手キックにチャージした場面で、こぼれたボールが自分たちのほうにバウンドしていたら。後半2分のキックがレメキさんのほうにバウンドしていたら。後半16分のヘディングの場面、こぼれた方向が日本選手が「思わず拾いたくなる」場所だったなら。楕円球の跳ねる角度で「ラッキー!」と言いたくなる場面がなかったのは、スコアの差につながった部分かなと思います。「やられた」が半分、「やっちまった」が半分の半分、「ツキに見放された」が半分の半分。その意味で「完敗」とは呼びたくない、そういう試合だったと思います。

↓過去10戦全敗の側が、ミスをして、運が向かないのであればこんなもんでしょう!


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そうした運だったりミスだったりがスコアに反映されるのは、結局は「陣取り」次第です。相手陣内で起きたことであれば、ヘディングがたまたま相手につながっても何ということはないのです。その陣地を取り合う手段として、走ってゲインするのか、キックで前進するのか、という陣取り合戦のなかでプレー面では両方ともイングランドが優勢でしたし、日本はもっと丁寧に意図があるキックを蹴ることができただろうと思います。味方が優位に走り込める場所に、しっかり高く蹴る。相手がカウンターできない場所に蹴り込む。タッチに出すときも少しでも遠くで出す。単純ですがキックのあとに自分たちのボールになるか相手のボールになるか、どの位置で仕切り直しになるかで陣取りは全然違ってきます。ぶつかり合いには体格なども効いてきますが、キックをどこにどういうボールで蹴るかは自分たち次第です。そこは「決勝でもう一度当たるかもしれない」ということを念頭に突き詰めていってほしいもの。

最近の各種世界大会での日本代表には「予選リーグでは互角以上の戦いをできた気がする相手が、決勝トーナメントで真価を見せて上回られる」みたいな事例がつづいています。ラグビーでは逆に、日本が決勝トーナメントで真価を見せるような尻上がりパターンでいけばいい。今回は日本に追い風が吹く要素がなかっただけに、再戦があれば「もっといい試合」になるだろうと思います。そのためにもこのあとのサモア戦、アルゼンチン戦で勝つことが重要です。どの道、サモアとアルゼンチンに勝たねば決勝トーナメントはないのですから、状況が悪くなったわけではありません。「日本、サモア、アルゼンチン」のなかで1位になるかどうかの予選プールです。試合後の選手たちの様子を見れば、この敗戦を引きずったりうなだれたりすることはなさそうですので、期待して見守っていきたいもの。日本は少し試合間隔が空きますので、再び元気いっぱいとなって勝負の後半戦に臨んでもらいましょう!

↓そして試合後、怪我のマシレワさんに代わって山中亮平さんが帰って来ることが決定!

ラグビー人生第3章をスタートしたはずの男が、仲間に請われて第2章に舞い戻ってきた!

「心強い戦友(とも)」が戻ってきたら、漫画なら勝つフラグ!期待しかない!



これだけ運に見放された試合があるなら、運が全部コッチを向く試合もある!

大底から反転してV字上昇!ついに開幕したラグビーW杯で日本代表がチリ代表に快勝し、勢いで長渕剛さんも世界進出しちゃった件。

08:00
ここからのV字上昇へつながる初戦快勝!

いよいよ始まりました、ラグビーワールドカップ!日本スポーツ界が次々に好結果・快進撃を見せるなか、大きな自信と大きな不安と両方を持って迎えたのがラグビーワールドカップの日本代表です。日本は強い、すべてをやってきた、今度こそベスト8の先へ、目指すはもちろん優勝、そういう強い気持ちはありつつも、ここへ至る周辺状況は決して芳しいものではありませんでした。本大会へ向かうテストマッチは1勝4敗と苦しい星取り。そのなかには本大会で対戦のあるサモア戦での負けも含まれていました。サモアに負けるようであれば、優勝はもとより、ベスト8も覚束ないでしょう。

メンバー選考後も期限ギリギリまでコンディションを理由として入れ替えを行ない、さらにこの大事な初戦を前にしてキャプテンでもある姫野和樹さんの負傷欠場が発表されるなど、コンディション面での不安もありました。「我々には自信があります」と力強い宣言をした姫野さん本人がこの日の試合にいないとはどうしたことか。緩やかな下り坂を進んでいくような不穏な雰囲気のなかでの初戦・チリ戦となりました。力関係からいっても絶対に勝ちたい、勝つだけでなく4トライをあげて勝点5を取りたい、完勝を目指したい試合が果たしてどうなるものか、緊張感が高まります。

↓現地では日本代表への熱い声援が!


↓試合前のスタジアムでは何故か長渕剛さんの「とんぼ」が流れていた模様!

どっちかって言うと、野球のイメージの歌なんですがね!

現地に長渕情報を伝えたのが誰なのか、非常に気になります!

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この日が代表50キャップ目だという稲垣啓太さんが先導する形でフィールドへと入ってくる日本代表。「Our Team」を掲げてひとつの船となったチームの面々は、引き締まったいい表情です。しかし、チリ代表はそれ以上に熱く燃えています。劇的な逆転勝利で予選を勝ち抜いてきたこと、これが記念すべき初出場であること、初出場であるがゆえに初戦から全身全霊であること、かつて2015年の日本代表が見せたような「今日にすべてを懸ける」顔つきの男たちです。少年少女合唱団の歌声に乗せて国歌を高らかに歌い、スタンドからはサッカーでもおなじみの「チ!チ!チ!レ!レ!レ!」の声が響きます。汗なのか、涙なのか、早くも選手たちの頬を水の雫が伝っています。この挑戦者をしっかりと跳ね返すことができるのか、日本代表の「強豪」としての強さが問われるところです。

迎えたキックオフ。日本は太陽の光を背中から受ける陣地をコイントスで取りました。まずは手堅く、ミスなくしっかりと立ち上がりたい、そんな構えです。一方チリはガッツンガッツンきます。バックスに展開して複雑なサインプレーを繰り出すような動きはありませんが、ボールを持ったらガンガン走ってきます。ラックからボールを出したらすぐさまその裏に走っていくような連続攻撃は、単純ですがワンミスで一気に持っていかれそうな怖さもあります。そしてひとりひとりの馬力がすごい。接点でのぶつかり合いではチリが日本を上回っています。

先に試合を動かしたのはそのチリでした。相手陣内深くからの展開で、うっかり相手のフルバックのランで「3人抜き」を喰らった日本。駆け上がるチリはサポートも早く、日本が絡みついてもなかなか止められません。相手がボールを落としてノックオンというコールがあり、ようやく食い止めたと思った日本ですが、チリは審判のコールでプレーを中断することなく最後までプレーを完遂していました。そして、TMO(ビデオ判定)をしてみたところ、先ほどのノックオンは後ろに落とすノックバックであり、プレーはつながっていました。動きを止めた日本と、インゴールまで駆け抜けたチリ。喰らいつく姿勢の差が生んだチリの先制トライでした。

↓審判のコールがあったとは言え、日本が先に止まってしまったのは課題です!


ただ、日本も慌てるところはありません。太陽を味方につけた高いキックから相手の落球を誘うと、相手陣内深くで攻撃を開始します。素早い展開と鋭い出足でジワジワと前進していくと、中央にわずかに空いた隙間へと突破力自慢のファカタヴァさんを走らせました。本大会直前の入れ替えでギリギリ復帰してきたファカタヴァさんの見事なトライが決まり、さらに夏のテストマッチではキックに不安を見せていた松田力也さんも緊張のコンバージョンキック1本目を決めて日本すぐさま同点!スタンドまで届くド真ん中のキックで、気分よく1本目を蹴れました!

↓よーし、取られた直後の攻撃で取り返した!


それでもチリの勢いはおさまりません。日本が相手陣内深くでラインアウトを選択し、モールからインゴールまで押し込もうとした場面、日本のモールはチリによって分断され、逆に反則によって日本はボールを失ってしまいます。直後には何やら小競り合いのようなものも発生しており、密集地帯では相当バチバチやり合っているようです。チリは初出場であっても、まったく怯えてもいませんし、むしろ食ってかかろうとしている、精神面ではチリのほうがナイスゲームと言いたくなるほどの熱さです。

ただ、その熱さが少し出過ぎてしまったのが前半24分。チリは日本の具さんがすでにボールを手放したあとに、身体の側面からヒザ関節への強烈なタックルを繰り出してしまいます。苦悶の表情で治療にあたる具さん。2019年大会での涙の負傷交代の場面がチラッと脳裏によぎります。このタックルは危険なプレーであると判定され、チリは1人が10分間退場となります。レッドカードでもいいのではとも思うくらいのプレーでしたが、具さんも立ち上がってプレーを続行できていますので、ひとまず最悪の事態に至らなかったのは幸いでした。

日本は相手がひとり少ないこの時間にグッと圧力を掛けていきます。迎えた前半30分、相手のスターティングメンバーが一時退場で外れているなかでのチリ陣内でのスクラムの場面。日本は強いヒットで押し込むと、ジワジワとチリを押し込んで相手フォワードをその場に釘付けにします。余裕を持ってボールを拾い上げた流さんは、人数が少ない相手バックスに対して「自分がランするぞ」というフェイクで穴を開け、その穴にナイカブラさんを走らせました。ナイカブラさんは相手を引きずりながらインゴールに飛び込んでトライ!日本逆転!

↓相手がシンビンの間にトライを挙げた!いい展開!


さらに前半37分、今度はチリにとっては不幸な形でしたが、走り込む松島さんの頭と相手選手の頭がぶつかってしまい、この日2度目のシンビンとなってしまいました。松島さんは反転しながらすり抜けていく動きで前が見えておらず、相手もここに来るとは思っていなかったような動きで棒立ちのまま当たってしまった格好でした。こちらはちょっと厳しい判定となりましたが、選手の安全を守るためには致し方ないことです。

ひとつ前のシンビンが解けたばかりでまたシンビンとなり、「前半24分からずっと1人少ない」という状況になってしまったチリ。この苦境を、日本が見逃すはずもありません。ハーフタイムで休憩などさせぬとばかりにトライを狙って攻撃をつづけると、先ほどは一度押し負けたドライビングモールを再び仕掛け、今度は「モールを回転させ、モールの側面からボールを持ち出したファカタヴァさんがトライする」という頭脳プレーでトライを奪いました。ファカタヴァさんはこの日2つめ、日本チームとしては3つめのトライとなり、ボーナスポイントが獲得できる4トライも見えてきました。

↓押し込むだけがドライビングモールではない!回して、横から飛び出した!

リーチマイケルさんのスクリーンが効いている!

日本の「モールから押し込むためのデザインプレー」にも注目です!



前半終えて21-7と14点リード。熱量では譲るものの、スコアではしっかりとリードして折り返しました。チリの先制トライのときにはドキッとしましたが、日本は出足が鋭く、ハンドリングでのエラーが少なく、安定感がある試合ぶりです。ペナルティも日本に有利に働き、「ここで取りたい」という時間帯でしっかりトライを重ねられました。「歴戦の強豪」といった感じの試合運びです。

後半に入ると、再び元気を取り戻してきたチリが攻撃を重ねてきます。そのなかで、日本に「わざとボールを叩き落とす反則」があったとしてイエローカードが与えられ、10分間の退場となります。人数が少ないなかで迎え撃ったチリの攻撃。ここで「相手が裏を狙って蹴ったキック」が「日本選手に当たって跳ね返り」、「それがチリの選手にダイレクトで渡る」という不運ピンボールみたいな事故が発生し、日本はチリにトライを許します。不運プラス相手の気迫によって押し込まれてしまいました。

ただ、その不運や気迫をも跳ね返していく武器が日本にはありました。強い日差しと熱気のなかで、チリの選手たちはじょじょに疲労の色を見せ始めます。何人もの選手が足を伸ばすような動きを見せ、プレーが切れると再開まで露骨に時間を掛けるようになっていきます。ときにはプレー中断時間を目いっぱい休んだあと、「あと、選手交代もします」で休憩時間を引きのばすような動きさえも。逆に、試合始めから鋭かった日本の出足はさらに冴え、相手のボールより先に接点に到達しそうな勢いでチリのラインに突き刺さっていきます。競技を超えて日本代表に共通するチカラ、走力と粘りがこのチームにもある。

その走力が光ったのは後半13分。まだ日本がひとり少ない時間帯の日本の攻撃の場面、相手が陣地挽回のために蹴り返してきたボールを拾うと、ナイカブラさんが切れ味のあるステップで相手のタックルをかわしながら大きく前進します。相手インゴール付近では右に左に展開してチリ選手を走らせながら、最後はポッカリ空いたゴール中央にリーチマイケルさんが飛び込みました。コンディションの問題で大会直前に代表を離脱したジェームス・ムーアさんを思って「JM」と手書きしたヘッドギアを脱いでいた(暑くて?)のは惜しかったですが、日本の大黒柱がしっかりと決めてくれました。

↓前半にトライを決めていれば、もっとイイ話感が出たのだが…!


↓この人が決めると日本全体が盛り上がる!


↓勝ったあとみたいなカッコイイ映像!でもまぁ、これで4トライ目ですし、勝ちましたかね!


これでボーナスポイント獲得の条件を満たした日本。勝てば最大となる勝点5を獲得できます。この組で上位を争うであろうイングランドとアルゼンチンは互いにトライを奪えないという渋い戦いで大会初戦を終えていますので、勝点5なら日本が首位に立つ格好です。おおむね初戦の目標達成は見えてきましたが、日本の追撃はまだまだ終わりません。むしろ、時間が進むごとに圧力を増していきます。

その圧力がとりわけ目立ったのはスクラムでした。前半は押し勝ち過ぎてしまってペナルティを取られたり、意図せず回転してしまったりしていた日本ですが、後半は集団としてのバランスがよくなり、強く当たって押し込めるようになりました。スクラムで勝てば、相手はその後の展開の守備に十分なチカラを割けません。押し込む⇒狙い澄まして展開⇒トライ、という流れでさらに得点を重ねる日本。後半31分にはスクラムからの展開で中村亮土さんがトライ。さらに試合終了間際にもスクラムからワーナー・ディアンズさんが押し込んで、日本6トライ目。松田さんのキックも6本すべて決まって、42-12で日本は初戦快勝となりました!

↓スクラムで勝つと「勝ったな!」って気持ちになるトライ!


↓日本は42-12で初戦を快勝!


いやー、試合直前の不安はどこへやら、終わってみればポジティブ要素満載の快勝となりました。コンディション面が不安視されていたファカタヴァさんとワーナー・ディアンズさんが試合出場しただけでなく大活躍、久々の代表復帰となったレメキさんはキレキレ、松田さんのキックは100%成功という大当たり。試合終盤にかけてチリとの差が際立ったコンディション面は、日本がいい準備をできていることの証です。

ラグビーワールドカップはとかく大会期間が長いので、大会中のコンディション調整が重要となります。今は絶好調でも、準々決勝を戦う1ヶ月後まで絶好調とは限りません。1ヶ月もあったら、別人のように絶不調になることだってあり得ます。身体のコンディションはもちろん、心のコンディションも、ジワジワとあげながら大きな山を作っていきたいところ。その点で「直前のテストマッチは低調」「試合前が底」だったと感じる日本代表の流れは、この先に大きなピークが来てくれそうないい雰囲気です。あとは姫野さんが復帰して、タックルがしっかり決まってくれば、前回大会以上の結果も見えてくるのではないでしょうか。手応えある初戦でした。

次戦は予選プール最大の山場となるイングランド戦(※エディー・ジョーンズHCではない)。昨年11月の敵地での対戦では日本は13-52とメタメタにやられました。勝つことがもちろんベストですが、よしんば勝てなくとも「4トライを取ってボーナスポイント獲得」「7点差以内での負けでボーナスポイント獲得」といった目標を見据えて、最後まで戦っていきたいところ。10月末まで戦う気持ちで、じっくり坂を上っていきたいものですね!

↓ちなみに、試合終了後の会場では何故か長渕剛さんの「乾杯」が流れていました!

チリが「完敗」という意味なのか、日本に「Cheers」という意味なのか!

大活躍のファカタヴァさんのお気に入りの1曲という説もあるが…?

とにかく、今、長渕が世界で熱い!セイッ!セイセイッ!

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日本が優勝したらトロフィー掲げるバックで長渕が流れるのかもしれませんね!

ラグビー日本代表発表!歴代でもっとも勇壮なチームがワールドカップへ向けて「歴史を変える準備はできている」と力強く約束した件。

08:00
「優勝です」「約束します」「見ててください」、よく言った!

あの熱い夏が帰ってくる。今年の夏は稀に見る世界大会ラッシュです。すでに日本代表は大会を去ったものの、「完勝した相手が決勝に進む」という紙一重の夢を見たサッカー女子ワールドカップ。反省も含みつつ母国開催が転機となりそうな世界水泳。今週末に開幕を控える世界陸上ハンガリーブダペスト大会。来週25日に開幕し、日本・沖縄も開催地のひとつとなるバスケワールドカップ。世界への挑戦の連続で、まるで2021年のオリンピックイヤーを思い出すような日々です。

そんななか、武者震いするような言葉を残してくれたのが、来月のワールドカップ開幕を控え、15日にメンバーの大半を発表したラグビー日本代表です。この日午前から記者会見を開き、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチから発表された30名。本番へ向けては怪我などを考慮しつつ、もう数名の追加がある予定ですが、まずはメンバー争いというタフな時間を乗り越え、一層の団結を見せるチームが動き出しました。直近のテストマッチは必ずしも絶好調という感じではないものの、姿を現した代表たちの姿勢、佇まい、表情、言葉は「勇壮」の一言でした。

かつて2015年のワールドカップ・南アフリカ戦で、試合を前にして君が代を歌いながら涙する選手たちに感じたような気持ち、再び感じさせてもらいました。このチームが無様な戦いをするはずがない、そう思いました。結果はもちろんどうなるかわかりませんし、世界には数多くの強豪がいることは百も承知のうえですが、信じて応援できるチームだと確信しました。まさにスポーツ漫画の決戦前のように、「あ、このコマの感じで出発するなら絶対に素晴らしい展開になる」という勝ちフラグが見えました!

↓まずは30人を発表、そして登録期限ギリギリまで見極めて残る3人を決める!


↓姫野和樹キャプテンをはじめ、代表選手たちからは揺るぎない自信が語られた!




すでにチーム内では代表メンバーの発表が行なわれていた(フィジー戦後)とのことで、メンバー発表会見の席にも坂手淳史さん、姫野和樹キャプテン、リーチマイケルさん、流大バイスキャプテンの4選手が参加していました。とりわけ印象的だったのは4選手に対して記者から問われた「今大会の目標は?」という質問です。まぁ、前回大会ベスト8の日本が目指すものとなれば自ずとその上ということになるわけですので、半ば予定調和と言ってもいい質問です。きっとこう答えるだろう、と思いつつ、一応改めて聞いてみましたという。

ただ、その返しは予定調和とか惰性とか消去法とかではなく、真っ直ぐにひとつの目標を見つめ、そこに向かってきた男たちの偽らざる本心からの返しでした。「(まぁちょっと自分でもキツイなぁとは思ってるんだけど)」とか「(こう言わないとしゃあないですからね)」とかが心のなかにあるのではなく、現実として定めた目標と、それを実現するための努力を重ねてきた日々と、十分にできるという準備が整った自信とがあふれていました。

●坂手淳史さん
「このチームが始まって優勝というものを考えてきました。みんなで成長して、一戦一戦、グループステージから大事だと思うので、みんなで1試合ずつ成長して自分たちの目標に近づいていけるように頑張っていきたいなと思います」

●姫野和樹キャプテン
優勝です

●リーチマイケルさん
「同じ、優勝です

●流大バイスキャプテン
「たぶん、今聞いた皆さんもそうですし、ファンの皆さんも現実的じゃないと思っていると思います。ただ僕らはできると信じてます。2019年のときもそうでしたけど、誰も僕らがアイルランドに勝てると思ってなかったと思いますし、スコットランドに勝って全勝でベスト8に行くなんて誰も想像できてなかったと思うんですけど、僕らはそれをする準備はできてます。見ててください


いやー、この姫野キャプテンの言葉少なく表情と背中で語る無骨さと、流バイスキャプテンのそれを嚙み砕いて説明するコンビネーションたるや。姫野さんが「優勝です」と短く言い切って「マジかよ」と世間を震わせたところに、流バイスキャプテンが最後に「見ててください」ともう一発返しのパンチを入れてきたときには、ズキューーンと脳から興奮の汁が出てきました。

これまで幾多のチームが「目標優勝」を掲げ、達成したりしなかったりしてきました。もともと優勝できそうなチームが当然の目標として掲げるケースもあれば、大きな夢を掲げて自分にプレッシャーを掛けていく「言霊」のようなケースもありました。今回のはそのどちらとも少し違う、「できそうではないチームが本気で自分たちを信じている」という稀有なるケースです。

海外ブックメーカーのオッズを見れば、当然の本命ニュージーランド、開催国フランス、アイルランド、オーストラリア、南アフリカ、イングランドなどの列強が「掛け金数倍」というオッズで並ぶのに比して、日本は200倍ほどのオッズがついている「万馬券」の国です。その評価も、実際にティア1の強豪国と肌を合わせて相手の強さも承知しながら、なおこれだけの自信を育ててきたということに率直に感動しました。「恐れるものは何もない」「今までのなかで最高のスコッド」「歴代最高のキャプテンと言われたい」「ラグビーを日本の国技にしたい」といった強い言葉を繰り出しつつも、守るのか攻めるのかといった二元論に対しては「バランスが大事」だと偏りは見せないあたりも、冷静さと情熱とを同時に感じさせる見事な佇まいでした。

直前のテストマッチでは退場者が相次いだこともあって勝利は重ねられていません。しかし、そうした現状を踏まえた質問に対して流バイスキャプテンが答えた「レッドカードがゲームを壊すと思っている方もいると思うが、責任はすべてプレーヤーにあるのでプレーヤーが対処しないといけない」「プレーヤーの技術が足りていないからレッドカードになるわけでレフェリーのコールはすべて正しい」「消極的になり過ぎてもいけないと思っているので、バランスが大事。しっかりいくところとスマートにやるところを考えながらやる」という心構えは、すべての競技すべての選手に見せたいような姿勢でした。15人が揃ってようやくギリギリ戦えるであろう自分たちの状況をしっかり理解しつつも、もし退場者が出たらそれはプレーヤーの技術不足であり、それも含めてプレーヤーが対処すべき「試合の一部」であると受け止めるという覚悟の深さ。そのうえで、消極的でも無鉄砲でもないバランスを見極めるという心構え。積み重ねた日々の厚みが滲む言葉でした。不運すらも見据えて、それに備えてきた。なるほど「準備はできている」というだけのことはあります。

↓「準備はできている。見ていてください」はなかなか聞ける言葉ではない!


その後、ほかの代表選手も合流しつつ東京駅前の御幸通りに移動して行なわれた壮行会。抽選で選ばれたファン900名を前に、選手たちは改めて、力強い決意を示しました。そこで語られたのは記者たちを前にするよりもさらに強度を増した誓いの言葉でした。たくさんの犠牲を払いながらここまで来たという誇りと自信を胸に「我々は歴史を変える準備はできています」「歴史を変える自信があります」「2019年よりもたくさんの感動や勇気を感じてもらえること、約束します」「ともに戦いましょう」と呼び掛けられて燃えずにいられるものか。一歩も引かない、保険もない、予防線もない、恐れもない。ただあるのは自信と信念だけ。この心境で大本番に出発できるチームを心から誇りに思います。素晴らしい戦いに必ずなる、ビンビンに確信しました!

↓歴代でもっとも勇ましい代表チームがここにある!まさしくブレイブブロッサムズ!


↓こんなイイ男たちがイイ戦いをしないわけがない!

逆にコチラのほうが壮行されたような気持ちになりました!

優勝、その一点だけを見つめて応援します!

ちょっとパブリックビューイングでも行きますかね!



秩父宮会場だとビジョンがアレで試合が見えなそうなのが懸念ですが!

約束の新国立に降り立ったラグビー日本代表の歴史的試合に感動しつつ、別口の案件が中止の連続となり喜びも中ぐらいになった件。

08:00
トリプルブッキングからの華麗なノーサイド!

いやー…不完全燃焼な一日でした。実は昨日の土曜日、僕は案件が一度に重なっていました。ひとつはついに新国立競技場に降り立ったラグビー日本代表のテストマッチ観戦。もうひとつが福島競馬場のメインレースに出走する愛馬の応援(遠くから)。そして、5年ぶりくらいに会社の同僚のオジサンと連れ立って行く野球観戦。別日にあればそのひとつのことだけを考えて一日を過ごしたであろう案件がいっぺんに重なって来たのです。

特にラグビーと野球の被りは我ながらドキッとするヤツでした。ラグビーは自分で見ようと思ってだいぶ前にチケットを買いまして、何月何日なのかよく把握はしないまま「どこかの土日」程度にフワッと認識していました。国立開催というのは頭に入っていましたので、休みでさえあれば問題なかろうと、軽い記憶だけで留めていたわけです。

で、それとは別の流れで野球に行こうという話が持ち上がったのですが、こちらはいくつかの縛りがありました。まず、連れ立っていく相手の予定に合わせたこと。そして「阪神戦」という条件がついていたこと。有り体に言えば阪神ファンのオジサンを野球に引率してあげようと、なるべく相手の喜びそうな舞台設定にしたわけです。(※西武VS日ハムでビッグボスはどうですかね!と提案したら「遠いからイヤ」と却下されました)

ビックリしましたよね。気づいたら同じ日で。まさかのダブルブッキングで一瞬「これは会社のオジサンにチケット両方買ってもらって勝手に誰かと行ってもらうしかないな」とゾワッとしたのですが(※ラグビーをパスする気はさらさらナイ)、「国立競技場でのラグビー」と「神宮球場でのヤクルトVS阪神戦」というダブルブッキングだったので奇跡的に難を逃れることになりました。完全にやらかしで起きたダブルブッキングが「たまたま歩いて5分の隣の建物」っていうのは自分の徳を褒めましたよね。今世で善行を積んだんだろうなぁと思って…!

↓まずは1本目、ラグビー日本代表VSフランス代表戦へ突撃です!

本来であれば2019年に完成し、ラグビーワールドカップを迎えるはずだった新国立競技場。紆余曲折あってオリンピックスタジアムとなったこの会場に、ついにラグビー日本代表が降り立つこの試合。世間的なラグビー熱はまだまだ凪というか、ワールドカップモードの熱気はないかなと思いますが、現地は大変な盛り上がりです。

まるでかつてのサッカー日本代表戦のように、老いも若きも男性も女性も子ども連れも、みながお祭り気分のなか、桜のジャージに袖を通して集っています。その数、何と5万7011人。入場したときのスタンドの壮観なこと。赤と白、一部にブルーをたたえて、国立競技場のスタンドがビッシリと埋まっています。2019年に燃えた炎は、再び燃え盛る日を待って、今も燃えつづけている。そんなことを感じる光景でした。

試合前のセレモニーでは、前日に亡くなった安倍晋三元総理へ黙祷が捧げられたのち、両国の国歌が演奏されました。派手さはありませんが、心が昂ぶるような時間です。国立での初の歴史を。強豪フランスに勝つという歴史を。悲しみに負けず、脅えず、日常を繰り返していく強さを。その人の足跡もまた残っているこのスタジアムに歴史を刻みつけてほしい。祈って始まる試合です。

↓赤と白に染まった国立で、勝て日本代表!
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立ち上がり、まず試合を動かしたのはフランス代表でした。前半9分、ラインアウトからのモールの流れで押し込まれたところで、ワイドに展開したフランスにトライを許しました。大外に完全にひとり余ってしまっており、スコーンとやられたなという印象。このあたりは前回の対戦の影響もあったかなと思います。2日に行なわれた同じ顔合わせによる試合では、モールで簡単に押し込まれる場面がありました。その反省からしっかりモールで押し合ったところ、今度はワイドに展開されていなされた格好。フランスのほうが一枚上、というトライでした。

ただ、日本も負けてはいません。試合再開直後の攻撃シリーズで、自陣22メートルラインあたりからボールをつなぐと、シャンパンラグビーのお株を奪うような連続のパス回しでサイドを突破し、80メートル近くをノンストップでインゴールまで駆け抜けました。最後は15番・山中亮平さんがトライ!新たな国立競技場に日本の初トライが刻まれました!

↓記念すべき「初」にふさわしい爽快なトライ!


↓興奮による手ブレが凄まじいですが、素晴らしいトライに国立が揺れました!
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その後、一進一退で互角のぶつかり合いを見せる両チーム。前回の対戦でもそうでしたがフランスはキックが非常に巧みで、キックによって試合の流れを引き寄せてきます。狙いどころもいいのですが、とにかく精度が高い。あと数メートルずれていれば特に何でもないような場面も、ドンズバで蹴ってくるために大きく陣地を挽回されたり、一気にピンチに陥ったりして気が抜けません。

そしてフランスはラインアウトが巧みです。普通に投げて普通に取るのも上手いのですが、日本の裏をかくように極端に近いところに投げたり、待機する選手を全部飛び越えて裏に投げたり、いろいろな手を繰り出してきます。日本がこういうラグビーをやれたらいいのになと思うような戦いぶりで、大変参考になる相手です。

一方、日本はしっかり組んで、しっかりつないでいくラグビーです。スクラムに関しては決して負けていないという感触もあるので、密集からペナルティを誘発していけると試合の流れを作れそう。そして、スクラムで相手を引きつけたところから突破力のあるバックスに展開していけると得点にもつながっていきそうです。

↓暑い日対策ということで、小まめに給水タイムなども設けられました!
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大きな動きなく前半終了か……と思われた前半40分。前半終了前の最後の攻撃で桜のジャージが再び躍動します。日本の左サイドから再びシャンパンラグビーを繰り出すと、12番中野将伍さん、2番キャプテン坂手淳史さんが連続のオフロードパスでつなぎ、6番リーチマイケルさんのゲインから最後は15番山中亮平さんへ。山中さんはインゴール中央まで独走で駆け抜け、この日2つめのトライ!前半リードで折り返す、会心のトライでした!

↓このつなぎ、狭い所を抜けていく爽快さ、たまらないトライ!


↓また肝心なところが凄まじくボケました!
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前半を終えて15-7で日本がリード。相手はいまだ勝利したことがない世界の強豪フランス。しかも向こうは、来年のワールドカップ自国開催で優勝を狙うための全力強化の途上です。この相手といい戦いができているのは日本にとっても心強い材料です。夢のベスト4へ向けて、勝たねばならない相手はこの格の相手。1週間前の対戦では後半にガタッと崩れて大差をつけられましたが、そのお返しといきたいところ。まずはいい前半でした。

しかし、このあたりから個人的な運気が急速に下降していきます。前半を終えてすかさずチェックした福島競馬第11競争阿武隈ステークス。3枠5番で出走した2番人気のシンハリング号……僕の愛馬は、スタート直後に騎手を振り落として空馬で走っているではありませんか。空馬なのに前目のいい位置につけ、内ラチ沿いをしっかり伸びてきて2着入線したのは「賢い馬だのぉ」とニッコリですが、騎手を振り落としたら競馬としては失格です。うーむ、愛馬の勝利を祝うという案件はスタートから3秒で吹っ飛んだか。ちょっとイヤーな感じです。

するとラグビーのほうもジワリジワリと雲行きが怪しくなっていきます。後半開始直後の4分、日本陣内でオフサイドを犯してしまい、相手にペナルティゴールで3点を与えます。これで15-10。さらに後半20分にもペナルティゴールで3点を追加されて15-13。一気にトライを狙ってくるのではなく、どこかで1トライすれば勝てるという状況を作りにくるフランス。手堅い試合運びです。

そして決定的なプレーとなったのが後半31分でのこと。まずフランスボールのスクラムから始まり、そこからの突破を日本が止め、さらに日本がボールを奪い、素早くリスタートしようとしたところリスタート時のキック(タップ)が不十分ということでペナルティを取られ、再びフランスボールのスクラムになるという流れからそれは起きます。

この直前までの数プレーで、日本はフランスの21番マカルーに手を焼いていました。途中交代で元気があり、素晴らしいスピードを持っていました。間を抜けられたら一気にトライという怖さがあった。それもあってか、スクラムからの再開時に日本はスクラムハーフが移動してマカルーのサイドに人数を掛けました。日本の逆サイドは4対4の同数で構えていましたが、マカルーのサイドには3対2を作って備えたのです。

しかし、日本のその偏りをフランスは見逃しませんでした。スクラムから出したボールを持つと、22番のクイユーがそのまま独走。真ん中がポッカリと空いたところを突かれました。スクラムから出したボールを持ってそのまま走る、はこの試合でも仕掛けられたフランスの狙いのひとつではありましたが、真ん中を割られるというのは想定外だったかもしれません。スクラムで押されたこと、外が怖いのでケアし過ぎたこと、両面で劣勢だったことが響きました。

↓「え、そんなに外行くの?」と思って見ていたら、スコーンと間を抜かれた!



残り10分で15-20。ただ、まだ1トライで同点、ゴールも決まれば逆転という状況。残り時間でじっくり攻めれば十分に勝てる試合です。途中交代で入ってきた突破力自慢の20番デビタ・タタフさん、そしてワールドカップを見据えて帰ってきた16番堀江翔太さん。投入されただけで場内がドーンと沸いたふたりに期待がかかります。

そのふたりから生まれたのが後半34分のプレー。敵陣深くからのラインアウトで堀江さんがキッチリ入れたボールを日本がつかむと、それを落としてタタフさんを走らせます。残り5メートル、飛び込めば勝ちのプレー。タタフさんはひとりを弾き飛ばし、絡みつく3人から4人を引きずってインゴールを目指します。飛び込むタタフさん。崩れるフランスのライン。一度は審判もトライのコールをしました。場内には大きな拍手と地鳴りが響きました。

ただ、フランス側には防いだという感触があった模様。すぐさま審判に「ないない」とサインを送ると、審判もビデオ判定(TMO)をすることを決めます。スローでよく見ると、タタフさんのグラウンディングの部分で、わずかにボールが手からこぼれており、しっかりグラウンディングできていませんでした。スローで見た場内の観衆も「あぁ…」と納得のノートライ。惜しかった。あと少しでした。

↓一瞬勝ったと思ったが…残念!
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結局、日本はトライを挙げられず試合は15-20のまま終了。歴史的勝利はなりませんでした。夏の気候もあって汗でボールが滑りハンドリングエラーが頻出したこと、ノックオンに厳格な審判だったこと、リスタートのキックでフランスが優勢だったことなど、全体的に日本の日ではなかったかなという試合でした。ハンドリングエラーがこれだけ出ると日本としては厳しい。

ただ、完全にやられたという場面は少なく、日本としてはミスからの失点というところが主でしたので、希望を持てる内容だったかなと思います。歴史的勝利は見られませんでしたが、国立に捧げる初戦としては納得の試合ではないでしょうか。熱く盛り上がりました!

↓試合後、友情の証として日本からフランスに日本刀が贈られました!
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↓早速、刀で遊び始めるフランス代表!
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おい、やめろ!

それは飾っておく用のヤツだぞ!

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さて……と向かったこの日の2本目、隣の神宮球場でのヤクルトVS阪神戦。そうしたらビックリしましたよね。ヤクルトにコロナ陽性者が14人出て試合中止だと言うのですから。「ヤクルト1000効いてないじゃん…」と思いながら、会社のオジサンと連絡を取りますと「もう電車乗っちゃった」とのことで、電車の旅をお楽しみいただいてから引き返してもらいました。雨でも降ったと思って諦めてもらいましょう。

とは言え、野球行きたい熱の高まりはおさまらないようで、何としても阪神戦に行こうじゃないかとのご要望。僕も「ヤクルトを信じた僕がバカでした」「そもそも雨にも弱い運任せ球団」「スワチケで買ってるのに中止のメールも送って来ないし」「払い戻しの案内も公式サイトを勝手に見やがれという態度」「クレカで買ってるのに何故か返金用の知らないサービスに登録させようとするし」「二次元コードの電子チケット買ってる客のほうが返金対応遅いってあり得なくないです?」「まぁ電子チケットじゃなくて、手作り二次元コードって感じでしたけど」「球場も古いけどやり方も古いんですよ」「トイレも古いし」「そもそも8日の時点で2名出てるんだったら徹夜で全員検査して朝イチで知らせてくるべきですよねー」「ていうか、何で8日の試合はやったんですかね?」「山田とかもう体調悪かったのに、もともと休養日の予定でしたって言ってベンチ外にしてましたけど」「体調悪いからベンチ外にしたんじゃないんですかね?」「阪神のサイン盗み疑惑の前に山田らの体調不良隠蔽疑惑を解明してほしいですよねー」「阪神のはそのあと、ですよねー」「10日の試合のこともどうするのか発表もしないし」「そのくせ予告先発の情報はダダ漏れてくるし」「この場合、やるにせよ、やらないにせよ、どちらの方針なのか言うべき」「かき集めてやるつもりです!検査結果をお待ちください!か」「スッパリ諦めました!地元にお帰りください!か」「どっちなのかは言えますよねー!」「ツイッターとかそういうときに使うものなんじゃないんですかねー!」「ま、阪神戦を見たいのであってヤクルト戦を見たいというわけではないし」「やっぱり東京ドームの阪神戦にしましょう」「雨で中止はないでしょうし、何かあっても微陽性でおさまるんじゃないですかね」「ドームの新しいモニターキレイですよ」「ドームにしましょうドームに」と応諾し、改めて仕切り直すことに。(※西武VS日ハムで阪神OBの新庄さんを見る、を提案するも「西武のはドームじゃないからイヤ」で却下されました)

期待の3案件が「歴史的勝利ならず」「落馬で競走中止」「コロナ禍で試合中止」という格好となり、喜びも想定の半分くらいとなりました。まぁ、正直ラグビーのあとに野球は疲れそうだなと思っていたので、ありがたい気持ちもありますが。会社のオジサンを野球に連れていく案件は、今度こそダブルブッキングしないように日程を定めたいと思います。何にせよ、発表はなるべく早くでお願いしたいところですね!

↓ヤクルトのみなさん、どうぞお大事に!
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どの道ダブルブッキングは回避できたという、自分の徳の高さを感じました!

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婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

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