スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

バスケットボール

会社のオジサンのバスケ観戦をエスコートした際に盛り上げのためにスポーツベッティングをしたところ大敗して「気持ちがわかった」件。

08:00
スポーツベッティングで大敗しました!

本日はお出掛けの記録です。世間的には110年ぶりに新入幕優勝を果たした尊富士の話であるとか、坂本花織さんが日本選手として初めて3連覇を成し遂げた世界フィギュアスケート選手権であるとか、競泳のパリ五輪選考会であるとか大きな話題が多かった週末ですが、自分のお出掛けを記録してこその自分のウェブログであろうということで奮ってミクロ視点でお届けしようと思います。

今回お出掛けしてまいりましたのはバスケBリーグのアルバルク東京と千葉ジェッツの試合です。優勝争いも佳境…と言えばそうなのですが、そこまで大きな話題性があってのお出掛けではありません。いつも野球と相撲を見に行っている会社のオジサンがバスケにもご興味があるということだったのでエスコートさせていただいたのです。我ながらいいカード選択だなと思いつつ、まぁその辺は実際に自分の目で感じていただきましょう。

↓やってまいりました国立競技場代々木第一体育館!
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この日はキッズデーということで会場全体が子どもたちをおもてなしするモードです。射的などを楽しめる縁日があったり、金魚すくいならぬお花すくいがあったり、パトカーや消防車の展示があったり、消防服で記念撮影できるフォトスポットがあったりと子どもたちがハイテンションで楽しみまくる出し物が盛りだくさん。本日はエスコート役ですので、オジサンが来場する前に散策を済ませようと僕も早めにいろいろと見てまわります。

↓消防車の展示では放水体験もできました!
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↓「青パト乗れますよ」というマニア向け情報もあります!
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↓キッズに割り込むのは気が引けたのでやりませんでしたが、キレイなお花がすくえました!
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それにしてもあるわあるわの出し物群。「代々木第一の空きスペースによくこんなに出し物を詰め込めんだものだな…」と感心するばかりですが、使える隙間全部に何かが置いてあってエンタメ感満載です。アルバルク東京さんはさすがトヨタさんと三井さんが出資されているチームだけあって、お金と交友関係を豊富にお持ちでいらっしゃいます。フードやドリンクも全般的にお安め設定ですし、帰省先の祖母くらいの感じで何かをプレゼントしてくれようとします。

入場口では全員にポテチを配ってくれるという大盤振る舞いですし、スポンサー関連・トヨタ関連の各社様が「●●したら■■をあげます」を競うように実施しています。うむ、もしいいものがあったらオジサンにもあげたいですので、エスコート役の僕がなるべくたくさん参加しておきましょう。はたして今日は「と言いつつステッカーでしょ?」「いつもステッカーだからステッカーだと思う」「各社バラバラに企画すると結局全部ステッカーで足並みが揃うんだよな」の読みを超えてくる何かはあったのでしょうか…?(※じょじょにステッカーに集約していきますよ)

↓まずは入場口でいただいたハリセンとポテチとチラシ類です!
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↓カルビー様はSNSフォローで追いポテチをくれました!
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↓日本郵便様のサポートによる防災知識に関する試験を受けたら羊羹をいただきました!
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↓トヨタホーム様でアンケートに答えたらパックをいただきました!
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↓アンカー様でアンケートに答えたらボールペンをいただきました!
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↓アイセイ薬局様で握力を計ったらおくすり手帳をいただきました!
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↓ファンクラブ会員対象の抽選会でハズレくじをいただきました!
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↓マスコット人気投票で応援したらトレカをいただきました!
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↓トヨタ様のロボットを見学したらステッカー等をいただきました!
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↓クラブのアプリをダウンロードしたらステッカーをいただきました!
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↓トヨタウォレットという決済アプリを使ったらステッカーをいただきました!
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↓トヨタ系の会社が出しているマイルートとかいうアプリを使ったらキーホルダーとステッカーをいただきました!
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↓ペットボトルのフタを転がすゲームを遊んだらステッカーをいただきました!
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こんなにステッカーいるかどうかはさておき、ありがとうございます!

いただけるものは一回いただいてからどうするか考えますね!



大半はステッカーでありつつも、ポテチ×2と羊羹にボールペンといったあたりは収穫感も十分。会社のオジサンも「フモちゃん!ポテチもらったよ!気前いいねぇ!」とホクホク顔でポテチを平らげていました(※試合開始1時間前に/おあずけできないタイプ)。気をよくした僕が、「2個もらったんでもうひとつどうぞ」とポテチを渡そうとしたら「ふたつはいらない」と普通にお断りされたのは寂しかったですが、羊羹はあげたくないのでしょうがないですね。このほかにもSNSをフォローしたら何かが当たる系の抽選も多数あり、楽しい運試しをさせていただきました。全部ハズレましたが。

ただ、これだけではおもてなしとしては不十分。ということで、今回は試合を楽しんでいただくためにとっておきのお土産を用意したのです。本場アメリカでは「6億7500万円+人生」を賭ける人も出てしまうくらい人気だというスポーツベッティング、アレを楽しんでいただこうと思うわけです。もちろん非合法の賭博などはオススメできませんし、オジサンの指示を受けて代理で購入するとか、オジサンの口座を預かって僕が買うなんてことはできないわけですが、気分だけでも楽しんでいただこうじゃないかと思いまして、先んじて僕がスポーツくじ「WINNER」をスマホ決済IPPAYで買っておいたわけです。

もしも当たりましたら、その当選金分をパーッと飲もうじゃないかということで、これは大変試合観戦も盛り上がるであろうという寸法です。まぁスポーツくじBowyerと違ってスポーツくじWINNERはそんなに払い戻しの率がよくないので、当たっても5倍とかがいいところではあるのですが、それでもカンパイドリンクぶんくらいにはなるでしょう。当選金そのものよりも「どちらかに肩入れして観る」という味付けを楽しんでもらえればいいなという気持ちです。

↓紙で買ったの初めてだったので地味に大変でした!
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やっぱり紙がないと気分出ないですよね!

こんな感じでホーム勝ちの各点差のぶんを買ってみました!



試合開始前にオフィシャルが基本ルールを説明してくれたので、僕から伝えたのは「白いユニフォームのチームの背の低い2番が注目選手です」「黒いユニフォームのチームは大きい11番が中心です」「賭けてるのは黒のほうです」くらい。ディフェンスシステムだのよりもゴールにボールがシュパッと入る気持ちよさと会場の盛り上がりを感じてもらおうという気持ちで試合開始に備えます。

ティップオフ迫る頃にはバスケらしい華やかな演出であったり、チアリーダーのダンスであったりを大いに楽しんでいただきました。これだけ隙間なくチアリーダーが踊ってくれるとやっぱり楽しい。サンキュー、アルバルクチアリーダー。ちょうどよくビールの売り子さんも席の近くに来てくれたので気持ちよくカンパイもしまして、「こりゃあいいねぇ!」「そう言えば野球場でルール説明なんか聞いたことないねぇ!」「バスケは親切だねぇ!」なんてオジサンも上機嫌です。

いよいよ本番である試合が始まりますと、そのご機嫌はさらに加速していきます。試合は第1クォーター序盤からスリーポイントが調子よく決まり、誰もが一度は見てみたいダンクシュートも早々に飛び出しまして、オジサンの叩くハリセンもグングンやかましくなっていきます。一時は千葉ジェッツが13点差をつけて大きくリードする場面もありましたが、アルバルク東京もセバスチャン・サイズさんとレオナルド・メインデルさんが得点を重ねてジワジワと追い上げていきます。ついに第2クォーターの最後のプレーでメインデルさんのスリーポイントが決まって逆転となった際には、オジサンは大拍手で盛り上がり、僕は「行けー!そのままー!そのままー!」と競馬場と同じ声で叫びました。

ハーフタイムショーもご堪能いただき後半に入ると、だいぶオジサンの目も慣れてきたのか「白の2番の選手がすごい」「動きがキレイ」「パスも上手い」といった高評価をいただき、僕も「でしょうな」と頷くばかり。一進一退のシーソーゲームは第4クォーター終盤までいってもまだどちらが勝つのか読めない好試合となり、エスコート役としても納得の手応えを覚えます。この試合でダメならもうしょうがないというくらい、バスケのバスケらしい加速度的な盛り上がりをしっかりと楽しんでいただくことができたことでしょう。

↓第4クォーター後半のオフィシャルタイムアウトを同点で迎える好試合でした!
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あとはね…賭けがね…当たっていれば最高だったんですがね…。いやー、第4クォーターの残り1分37秒まで賭けてるほうのアルバルク東京が勝ってたんです。当たる展開だったんです。そこから千葉ジェッツに逆転を許しまして、残り40秒で67-70とされまして、返しの攻撃も外しまして、残り20秒で相手ボールになりまして諦めかけたんです。でも、ファウルゲームで時計を止めながらアルバルク東京が粘っておりましたところ、残り17秒で与えた2本のフリースローを千葉ジェッツの富樫勇樹さんが2本とも外したんです。残り17秒でまだ3点差だったんです。残り17秒、当たりへ向かっての最後の攻撃があったんです。

本当にね…その瞬間時間がゆっくりと流れてすべてがスローモーションで見えたんですが、残り17秒から3点差を追う最後の攻撃で、アルバルク東京のメインデルさんがボールを受けましたところ、千葉ジェッツがわざとポッカリと空けたゴールへの花道をメインデルさんが爆走しまして、残り2秒でダンクを決めたんですよね…。ゆっくりと流れる時間のなかで、メインデルさんの顔を見ながら「それじゃねぇぇぇーーーー……!」「振り向けぇぇぇぇーーーー……!」「ロシター空いてるぅぅぅーーーー……!」という意味で「のぉぉぉぉぉ!」と叫びましたよね…。いやまぁ、スリーポイント打とうとして打てなくて、しょうがないから2点取ってもう1回ファウルゲームでって話なのかもしれませんが、ハーフラインくらいまで下がって打つか、誰でもいいからもう一回外に渡すほうがまだあり得たんじゃないかと思いますよね…。

↓交通事故に遭うときの時間の流れを感じながら賭けはハズレました!


大変面白い試合でオジサンにも「こんなに面白いと思わなかった」と好評をいただき、エスコート役は無事につとめ上げられました。残念ながら賭けは当たりませんでしたが、そのあたりの味付けも大いに楽しんでいただけたようで「やっちゃう気持ちがわかった」と互いに頷いて無事お開きとなったのでした。次回は「どっちが勝っても点差次第では当たる」買い方をしようという反省を胸に、また機会を見つけてエスコートできればいいなと思いました。次はしっかり当てて飲み代を肩代わりしたいです!

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オジサンの口座を教えてもらえたら自動購入を設定してあげたいですね!

バスケ女子パリ五輪出場決定!世界の強豪スペインに勝ちながら最後までハラハラさせてくれたサービス精神満点の世界最終予選の巻。

08:00
バスケ女子日本代表、パリ五輪出場決定!

いやー、ハラハラドキドキの最終予選でした。来たるパリ五輪への出場を目指して、世界最終予選に臨んでいたバスケットボール女子日本代表。11日に行なわれた最終予選の最後の試合カナダ戦で日本は見事に勝利し、パリ五輪の切符をつかみました。最終的には世界の強豪スペイン・カナダを撃破するという素晴らしい結果でしたが、途中いろいろあって本当に最後まで緊迫感のある戦いでした。危なかった。よかった。ホッとした。とにもかくにもまずはパリ行き決定、おめでとうございます!

↓雑コラみたいな感じですが公式ですのでコチラでよろしくお願いします!


この3試合、予想外のいい結果と想定外の悪い結果とでジェットコースターのような道のりでした。日本が出場した世界最終予選ハンガリーラウンドには、日本、スペイン、カナダ、ハンガリーの4ヶ国が進出していました。世界4ヶ所で同じようなラウンドが行われており、各ラウンドから3チームがパリ行きの切符をもらえるという仕組み。つまりはこのラウンドで「4分の3」に入ればいいという戦いでした。単純に言えば「1勝すればOK」という話です。

日本は非常に幸先がいい滑り出しでした。初戦の相手・スペインは世界ランクで言っても実力で言っても「かなり格上」の相手。負けを計算して臨んだ試合でしたが、この試合は現在のチームのコンセプトである「走り切るシューター軍団」のバスケが非常に機能します。12人の登録メンバーにポイントガード4人、シューティングガード3人と「ガードを7人」入れた日本は、運動量とスリーポイントシュートでスペインを攪乱。相手はチョコマカとへばりつく日本のディフェンスに露骨に嫌気を見せ、オフェンスでも日本のスリーポイントが高い確率で決まったことから思いがけない大差の展開となります。最終スコア86-75での勝利は金星と言っていいものでした。「最低限1勝」のハードルを早々にクリアし、半ばパリ行きは決まったような気分にもなったもの。

↓東京五輪銀の立役者・林咲希さんのスリーが落ちたところをナイスリバウンドから打ち直しで決めた!


しかし、つづく第2戦ハンガリー戦はランキングで言えば格下とも言える相手ですが、開催国という特別な強みと、日本のコンセプトに対する「特攻」とも言える選手の存在に苦しめられます。身長2メートル8センチという突出した長身を誇るベルナデット・ハタール選手です。序盤こそ日本がリードを築くものの、ハタール選手にまるでポートボールでもやっているかのようにゴール下を支配され、日本は痛恨の逆転負け。日本にはセンター登録の選手が高田真希さんしかおらず、馬瓜エブリン・ステファニー姉妹や赤穂ひまわりさんなどを含めてもいずれも身長180センチ台までで、2メートルを相手に主導権を取れるようなカードはありません。この敗戦には日本が誇るセンターである渡嘉敷来夢さんを招集しなかったことが本当に適切だったのか?と、チームのコンセプト自体を揺るがすような不協和音さえSNSでは鳴り響きました。

↓初見でも「デカッ!」とすぐ分かるハタール選手が出てくるたびに日本は追い詰められていきました!

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この敗戦によって、一転日本はグループでもっとも苦しい立場に追い込まれました。スペイン、カナダ、ハンガリー、日本が全チーム1勝1敗で並んで迎えた最終第3戦。それぞれのカードで勝った2チームはもちろん問題なくパリ行きが決まります。負けた2チームはどうなるかと言うと、勝点が並んだ場合バスケ界隈の順位決定方法では次に「直接対決の結果」が重視されます。そうなったとき、日本がカナダに負け、普通にありそうな結果として強豪スペインがハンガリーに勝った場合、「日本とハンガリーが1勝2敗で並び、直接対決の結果によりハンガリーが上位」となるのです。つまり、「日本は第3戦でカナダに負けたら、かなり高い確率で五輪に行けない」ということ。過去の対戦でも負け越している格上カナダを相手に勝たねばならないという厳しい条件。ここで負けたら、東京五輪銀のチームが本大会前に消えるかもしれないというヒリつく試合設定。大一番に身震いするようでした。

↓過去の対戦成績「3勝8敗」!4勝目を挙げねばパリに行く前に五輪が終わるかもしれない一戦!


迎えたティップオフ。日本はこの日もスターティングファイブで起用された宮崎早織さんのドライブから先制点を挙げます。どの試合でも宮崎さんのドライブは強力な武器として日本を支えてくれており、「日本の河村勇輝」といった感じの活躍ぶり。その後も小刻みに加点していく日本。この日はこれまでの2試合とは異なり、スリーポイントをあまり狙わずまずはインサイドからしっかりと決めていくような構え。前の2試合を通して、「とにかく日本は外から打ってくるぞ」ということが伝わっていますので、相手の意識の裏を突いていくような組み立てです。

第1クォーターを20-20の同点で終えると、そろそろ意識づけも十分といったところか、第2クォーターには馬瓜エブリンさんのスリーポイント連発や山本麻衣さんの要所でねじ込むスリーポイントなど外からの攻撃も織り交ぜて日本がリードを築きます。前半を終えて50-46の4点リードでの折り返しとしました。日本としては悪くない前半でしたが、この試合もインサイドはカナダに押し込まれており、ひとつ流れを失えば4点などあっと言う間という気配も。シーソーゲームはまだまだつづきそうです。

↓夏休みを終えてフレッシュなエブリンさんが「私はバスケ大好き芸人ではない」というところを見せつける大活躍!



後半に入って第3クォーター。気合を入れてきたカナダが最初の攻撃でオフェンスリバウンドを拾いまくりながら都合8回ほどシュートを撃って得点するなどすると、日本の攻撃がモタつく間にわずか2分ほどで逆転されてしまいます。ただ、その気合のせいかカナダはファウルになるプレーも多く、第3クォーターの中盤で早くもチームファウルが5つとなります。これで日本はファウルされるたびにフリースローを撃てるようになり、攻撃が手詰まりなときにも得点を重ねることができました。ショットクロック間際でダメ元で撃ったスリーポイントでファウルをもらい「フリースローを3本決める」などという場面は、日本としては非常にありがたいラッキースコアでした。そのほかにもカナダの得点と思われた場面がトラベリングで得点につながらなかったりして日本を助けることがたびたび。最終的な得点差を考えると、このクォーターでカナダはちょっとファウルをし過ぎたかなと思います。規律が勝負を分ける、そんな分岐点でした。

70-67の3点リードで迎えた最終第4クォーター。一時は同点に追いつかれるものの、カナダにはトラベリングだったりパスが合わずにコート外に投げてしまったりと何かとミスが多く、試合の流れをひっくり返すには至りません。逆に日本は高田真希さんと馬瓜ステファニーさんのコンビで相手の裏をかく攻撃を決めると、ジャンピングセレブレーションでチームを盛り上げるなど雰囲気がいい。残り1分を切っての攻撃で、山本麻衣さんが苦しい攻撃を得点に結びつけて85-80の5点差としたところでようやく「勝てるぞ」と感じると、最終盤は「得点をやってもいいから絶対にファウルはしない」といったプレーでしっかりと時計を進めて勝利。無事にパリ五輪の切符を手に入れました!

↓いろんな積み重ねの末にここまで来てようやく「勝てるぞ」と思うギリギリの勝利でした!


日本VSカナダ戦のあとに行なわれたこのラウンドのもう1試合を見ますと、前半を終えた段階ではハンガリーが20点ほどリードしており「あぁこれなら日本負けててもいけたな」と思ったのですが、最終的にはスペインが地力を見せて「第4クォーター開始時点で14点ビハインド」からの大逆転勝利をしており、改めて「あぶねー!」と胸を撫で下ろしました。カナダに負けていたらやはり日本のパリ五輪はなかったのです。いやー、勝ったから言える話ですが、そんな大ピンチだったからこそ熱くて面白い、いい最終予選になったのかなと思います。負けていたら「あぁーー!」「ハンガリー何やってんの!」「しっかりせぇ!」とか言いながら頭抱えていたかもしれませんが、勝ってから振り返るピンチというのは最高に楽しいものです。

試合後はヘッドコーチや選手たちも目に涙を浮かべて大きな達成感を覚えていたようでしたが、そんななかでも馬瓜エブリンさんなどは「フォー!パリ行くぞみんなで!」「馬瓜姉妹、バスケもクチもしっかりやっていきますよ!」「日本の女子バスケット応援してください!」と本番へのあふれるエネルギーで元気いっぱい。その元気が本番でもチームを牽引してくれたらいいなと思います。ハンガリーには敗れはしたものの「五輪でメダルを争うライバル」に対して2勝というこの結果は、本番へ向けても手応え十分。前回以上の大活躍を期待したいところです。走って走って走り切って、今度は大観衆のなかで勝ちましょう!

↓パリでは男女のバスケが大いに盛り上げてくれそうです!




スペインに勝ったのにこんなにハラハラさせてくれて、ありがとうございます!

2024年観戦始めとして最近よく行くバスケBリーグ・アルバルク東京の試合を観戦し、ステッカー豊作により新年から縁起がよかった件。

08:00
観戦始めしてきました!

短い休みを終え、あろうことか新年4日から仕事など始めてしまった痛恨の正月。頭にチラリと浮かぶ「人権」という言葉を、「仕事があってありがたい」「今日を生きられることは幸せ」「感謝感謝感謝感謝」という正論で振り払い、今年ものっそりと僕は動き始めました。他人が頑張っている姿に勇気と元気を分けてもらいながら、何とかかんとか、生きている間は頑張って生きていこうと思います。

さて、そんな2024年、早速ですがお出掛けをしてまいりました。僕が2024年の観戦始めとして向かったのは日本スポーツの聖地・国立競技場代々木第一体育館。設備こそ最新鋭のそれには及びませんが、立地・環境・デザインで圧倒的な存在感を示す、日本を代表するアリーナです。新年を祝うのにこんなにふさわしい舞台があるでしょうか。勇んで原宿駅に降り立つと、お隣にある明治神宮に「こんにちは!」と新年の御挨拶をし(※お賽銭は換金手数料でかえって迷惑だと思いますので今年から入れないことにしました/効果もないし)、元気に聖地へと向かいます。

↓お天道様が眩し過ぎて上手く取れないくらいのいい天気!
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↓何映ってるのかよくわかんないですが、入場します!
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やってまいりましたのは最近何となくたくさん観戦しているバスケBリーグ・アルバルク東京のホームゲーム。今シーズンはここまで23勝4敗というぶっちぎりの成績でB1リーグ東地区の首位を走り、地区優勝・ファイナル制覇といった目標もクッキリと視野に捉えているところ。そんなアルバルク東京さんは新年の幕開けにあたり、1月に国立競技場第一体育館&第二体育館で開催する4試合を「WE RED DAY」ゲームと銘打ち、モノをたくさん配って盛り上げてくれるというのです。

さすがこのあたりはトヨタ資本が入っているチームと言いますか気前がよろしい。新年×国立×お年玉という黄金コラボには「これは行くしかない」「何かください」「クルマでもいいです」と僕も興奮を隠しきれません。無料のファンクラブ会員になると会場内でクジが引けるなどのミニ情報につられ、ついにファンクラブにまで加入までしてしまいました。「生意気なアイツにキスされちゃった!でもなんかドキドキする…これが恋…?」みたいな感じで、既成事実が積み上がっていくことでだんだんファンなんじゃないかっていう気がしてくるから不思議ですね。

↓眩しくって何だかよくわかりませんが、マスコットのルーク君が出迎えてくれました!
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↓選手たちののぼりも新年の太陽に照らされて輝いています!
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↓選手の看板と一緒にレクサスを展示するという「さすがに今日は買わんやろ…」のブース出展も!
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↓ちなみにこちらのレクサスは税込み806万9500円だそうです!
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「へー、すごーい」以外の感想持つ人が来場してるんですかね!?

東京だとパワーカップルとかが「子どもも増えたし、次はレクサスかしら」とか言うんですかね!?
早速トヨタ資本の圧力みたいなものを感じながら入場口へ向かうと、この日のチケットが完売したとのお知らせが表示してあります。開幕節ではバスケワールドカップの余勢もかって1万人を超える動員記録を作ったアルバルク東京ですが、チーム成績とともにその勢いは持続している模様。親子連れの姿などもたくさん見られて、とてもいい雰囲気です。

そして、いざ入場しますと怒涛の配りものラッシュが待っていました。まず入場口で渡されたユニフォーム型ノースリーブシャツ。チラシやパンフレットと一緒に渡された袋には何故かウーバーイーツのクーポンとステッカーが。そして、決して広くはない代々木第一のロビー&コンコースにこれでもかと展開した各種のブースでは「何かやってくれたら何かあげます!」みたいなイベントをこれでもかと開催しています。

公式SNSをフォローすると観戦チケットなどがもらえるブース。ファンクラブ会員になると豪華賞品が当たるクジを引けるブース。健康チェックをするとおくすり手帳がもらえるブース。myrouteとかいう知らないアプリをインストールするとキーホルダーなどがもらえるブース。クルマ販売会社のSNSをフォローすると何かがもらえるブース。アドビのSNSをフォロー&リポストすると何かがもらえるブース。不動産投資会社のSNSをフォローしてアンケートに答えると何かがもらえるブース。トヨタウォレットなる気前はいいけど誰も使ってない決済アプリを使っている人だけが何かがもらえるブース…などなど、とにかく何かがもらえる場所が場内にギッシリと詰め込まれています。あまりに多くて試合前に終えることができなかったのは痛恨でしたが(※どこにブースがあるのか見つけられなかったものも)、いろいろいただいちゃいまして、ありがとうございます!

↓ユニフォーム型のシャツをいただきました!こういうのはナンボあってもいいですからね!
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↓クジでハズレをいただきました!こういうのはナンボあってもいいですからね!
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↓ステッカーをいただきました!こういうのはナンボあってもいいですからね!
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↓ステッカーをいただきました!こういうのはナンボあってもいいですからね!
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↓ステッカーをいただきました!こういうのはナンボあってもいいですからね!
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↓ステッカーとボールペンをいただきました!こういうのはナンボあってもいいですからね!
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「こういうのマメにやるし」
「クジは大好きだが」
「さすがに多いな…」
「これでも全部こなしてないし」
「そもそも試合前にやる量じゃない」
「そして知らない条件が多い」
「たまたまmyrouteアプリ入れてる人」
「普通に考えていないと思う…」
「まぁ僕はたまたま入れてたけど…」
「モノをくれなきゃスルーするのに」
「くれるからやっちゃう」
「ブース量半分で景品単価倍がいい」
「もらっておいて態度が舐めてるが」
「量半分で単価倍がいいです!」



もらえるモノをみすみす取り逃がしたことで若干の不完全燃焼を引きずりながら迎えたティップオフ。この日はイベントデーということもあって、演出にも大変チカラが入っています。先ほどもらったシャツを身につけた観衆たちが真っ赤に染めたスタンドと、光と音で雰囲気をグッと盛り上げるド派手な演出。選手入場の際には炎が吹き上げる特殊効果も繰り出しました。何だか遅ればせながら初日の出でも見ているかのようで、不完全燃焼気分も炎とともに吹き飛びました。

↓炎が噴き上がるド派手な演出が新年を盛り上げる!
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↓アルバルクチアリーダーもいつにも増して強い!
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↓スタンドを真っ赤に染めるこの大観衆!
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↓ルーク君もドラムを叩いて盛り上げてくれました!
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この日の対戦相手は川崎ブレイブサンダース。中地区3位という位置から上を狙っていこうとする川崎は立ち上がりからタフなスリーポイントを連発するなどして走りますが、アルバルク東京は小酒部泰暉さんのディープスリーなどで追いすがると、第1クォーターの終盤にはセバスチャン・サイズさんがこぼれたシュートをリバウンドから押し込んだり、アリウープというかダンクというか豪快なゴールを決めるなどして大爆発。第1クォーターだけで11点を挙げる活躍で、川崎を逃がしません。

その後も一進一退の熱い競り合いを見せる両チームは、44-44の同点で迎えた第2クォーターラストのアルバルク東京のブザービーターが「決まったと思ったのに、ビデオ判定で取り消される」という珍しい場面も作り、紙一重の展開を演じつづけます。得点が積み上がるごとに会場にも熱が入り、バスケらしいいい盛り上がりになっています。

↓この日大活躍のセバスチャン・サイズさん!
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↓ハーフタイムには新年らしい和楽器ユニットによる演奏も!
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↓存じ上げないゆるキャラも盛り上げに来てくれました!で、誰!?
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迎えた後半。第3クォーター中盤に一時川崎がリードを築きかける場面もありましたが、ここもセバスチャン・サイズさんの投入をきっかけにサイズさんのスリーポイントやアシストなどで一気に追い上げると、第3クォーター最後の1秒でついにアルバルク東京が逆転!

第4クォーターに入ると、アルトゥーラス・グダイティスさんの高さを活かして豪快なダンクを連発するアルバルク東京。川崎はちょっと守備の部分でマークがつき切れなくなっており、シュートの確率も下がってきたことで、最終的には94-79と大きな点差がつきましたが、熱くて盛り上がるいい試合でした。得点もたくさん入りましたし、思わず拍手するようなプレーもたくさん見られた景気のいい試合。「コイツは春から縁起がいいね」の試合だったなと思います。いい観戦始めになりました!

↓入場者は9440人という大入りです!
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↓これでアルバルク東京はBリーグ通算300勝という記念の勝利となりました!
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とまぁ、ステッカーをたくさんもらい、試合内容にも大満足の観戦となりました。散々遊んでおいて最後に言うのかという話ではありますが、今こうしている間も、能登半島地震で被災された皆さまは大変なご苦労をされていることと思います。改めてお見舞い申し上げます。この日の試合においても選手たちから被災された方を案じる言葉が出ておりましたし、会場は募金活動が行なわれ、チアリーダーの皆さんらが募金箱を持って最後まで呼びかけをつづけていました。東日本大震災でもそうだったように、楽しむことはしっかりやりつつも、そこで生まれる元気を辛い状況の方々に届けられるように、自分自身も努めていければいいなと思いました。お賽銭は個人的に廃止させていただいた僕ですが、その分を寄付や募金などにしていこうと思います。少しでも早く平穏が戻りますようにという新年の願いを乗せて、祈ります。できることを頑張って、楽しく元気に過ごしていきたい、そんな気持ちを新たにする観戦始めでした!

↓誰かが頑張る、頑張った人が呼び掛ける、楽しんだ人が応える、という好循環をまわしていけたらいいですね!



2024年もたくさんお出掛けをして、たくさんステッカーをもらおうと思います!

ワールドカップの熱い夏を終え「●●代表の次は●リーグへ」を目指す秋、最多入場者数記録更新連発でバスケが好発進を決めた件。

08:00
●●代表から●リーグへつなげることができるかどうかの秋!

日本スポーツ界の熱い夏がようやく落ち着いてきたのかなという感覚の10月。今年は大変な盛り上がりの連続で、残暑どころか夏のおかわりでも来たようでした。7月はサッカー女子ワールドカップ、8月はバスケワールドカップに開催国として日本全体が沸き、9月からはバレーボールのオリンピック予選、世界陸上、ラグビーワールドカップとワールドナントカが連続する日々。「おかわりがドンブリで出てくるオモウマイ店」か何かのよう。大変熱く、大変楽しく、素晴らしい結果の連続、本当にありがとうございました。

そんななか、大盛り上がりとなった各競技では「●●代表の次は●リーグだ!」の意気込みで、あの感動のおかわりを求める観衆たちを取り込もうと奮闘しています。もちろん簡単なことではありません。そもそも「●●代表と●リーグ」は別物です。「自分の国」と「ヨソの国」と鮮明に立場が分かれたなかで勝敗に強い思い入れを抱きながら、超ハイテンションで見守る一発勝負と、特に推しチームがなければ「どっちも頑張れ」で見守るものとで同じになるはずがありません。国際試合の非日常感や、数年に一度という希少性もプレミアムな価値です。同じケーキでも結婚式で食べるのと家で食べるのとでは話が違います。そんなに上手くはいかないものです。

ただ、落胆する必要はなくて、やはりこうした大きな喜びのあとはチャンスの波が来ますし、その波の何パーセントかをつかまえていくことができれば、普段の営業努力ではなかなか届かない層もキャッチできるはず。よく聞く「直後は盛り上がったけど、すぐに空席が生まれた」はある意味当たり前の話であり、それでいちいち落胆しても仕方なかろうと思います。波のたびに数%ずつでも伸ばしていけば、波が5回くらい来たときには3割増しくらいになり、波が10回来たら倍近くになる未来もあるでしょう。直後に来た波で終わりなのではなく、寄せては返す波をどれだけ逃さずにつかまえ、似て非なる新しい楽しみに誘えるかどうかが大事。各競技に今以上に明るい未来が訪れるよう、期待したいものです。

そんななか、滑り出しは非常にいい感じにいっているのがバスケットボール・Bリーグ。あの熱い感動がちょうどいいタイミングで新シーズンの開幕につながり、しかも大活躍した選手たちがそこに登場してくる(※手違いで開幕戦に出場できなかったりしたりはしない)。もちろんNBA所属選手などもいますので全員をBリーグで見られるわけではありませんが、まさに「あのアカツキジャパン」と言える陣容を国内で見ることができるというのは、嬉しいつながりです。

そして、その盛り上がりがいよいよ首都・東京にもやってまいりました。14日、日本スポーツの聖地・国立競技場代々木第一体育館にてホーム開幕戦を迎えたB1リーグ・アルバルク東京は、好立地でのホーム開幕戦というポジティブ要素に加えて、自チームにはアカツキジャパンでも奮闘を見せた吉井裕鷹さんがおり、対戦相手の宇都宮ブレックスにはワールドカップ・ベネズエラ戦で大逆転の立役者となった「あの」比江島慎さんがいる「アカツキジャパン対決」という数え役満のような条件を整え、Bリーグクラブの主観試合としては最多となる10040人の入場者数を達成したのだとか!

↓代々木で1万人超え!これはリアル満員札止めです!



この日の試合は「東京都presents男性の家事・育児応援Day」という建付けだったそうで、試合開始前には小池百合子東京都都知事からの挨拶もVTRで流れるという念の入れよう。「この会場で小池さんの挨拶が流れるとオリンピックみたいですね…」となるのはアルバルク側の作戦なのか、はたまた単なる偶然なのか。とにかくここでドーンと●●代表の波を●リーグにもってくるための準備は周到です。

↓「家事育児は応援されるとかじゃなく全員やるんだよ!」という声も上がりそうだが…とにかく挨拶してもらえればヨシ!


演出面でも光をビカビカさせ、炎をこれでもかとぶち上げるなどしたアルバルク東京。試合前練習が始まる前にチアのダンスとともに炎を噴き上げたかと思えば、一旦特殊効果の装置を片付けて試合前練習をしたのち、改めて選手入場に合わせて火柱装置をセッティングしてもう一度炎を噴き上げるなど、特別感を生み出すことに余念がありません。

↓お客なんて火柱上げて光るアイテム配って銀テープ撒いておけば喜ぶんですよ!どんどんやるべし!


そうした演出に応えるように選手たちも奮闘。序盤は非常にロースコアの展開となり、第1クォーター終了時点では10-12というラグビーみたいな途中経過となりますが、ロースコアながらもしっかり抜きつ抜かれつするシーソーゲームを演じます。第2クォーターはじめに宇都宮ブレックスの「あの」比江島慎さんがスリーポイントシュートを決めてアルバルク東京を突き放すと、まるで今だけワールドカップのように観衆が盛り上がります。

比江島さんは第2クォーターの終了間際にも、再び相手を突き放すシュートを決めるなどし、「あれがあの比江島慎かー」と思っている多くの観衆の期待にしっかり応えてくれました。開幕戦なので「まだ慌てる段階じゃない」ということなのかもしれませんが、できればスリーを決めた際は「舌ペロしながら首を振る」バージョンでセレブレーションをしていただくと、より「あの比江島慎だ」感が出ていいのではないかと思いました。この千載一遇の波が来ている好機に恥ずかしがっている場合ではありませんので(!)、ぜひぜひご検討いただければと思います。

↓世間は舌ペロしながら首振るまでがセットだと思ってますからね!



ハーフタイムにはオリンピック感あふれる歌手として各方面のハーフタイムショーに引っ張りだこの歌手・miwaさんが登場。「ヒカリヘ」「君に出会えたから」の2曲を披露してくれました。チアやマスコットと一緒に、タオルを振り回しながらジャンプするなどアリーナを盛り上げるmiwaさん。今日を好機と見たか「やれることは全部やるぞ」という感じの試合運営で、観衆にとってもお得感が高いものとなりました。

さぁ、あとはホームチームがしっかりと盛り上げて終われるかどうかというところですが、さすがはアルバルク東京といった試合運び。一時は8点差をつけられた場面もありましたが、39-44の5点ビハインドで迎えた第3クォーター4分過ぎからセバスチャン・サイズさんを中心にアルバルク東京が一気の攻勢。7点連取で逆転すると、第3クォーター終盤にも5点を連取して、宇都宮ブレックスを逆に突き放します。

第4クォーターに入るとさらにアルバルク東京の勢いが加速。宇都宮ブレックスのこのクォーターの得点をわずか10点に抑え込み、最終的には75-60と大差の試合に。第4クォーター途中に、守備で奮闘を見せていたメインデルさん(ワールドカップ・ブラジル代表)が交錯によって鼻血を出すなど心配される場面もありましたが、名門同士の対決を力強く制して、ホーム開幕戦に勝利。ご近所のお客さんにしっかりと勝利を届けてくれました。

「ハリセンとかティッシュとかもらったし…」くらいの感じで行き掛り上応援していた人もいたかもしれませんが、ホームの空気のなかで勝利を見れば「地元だし、火柱上がるし、miwa来るし、強いし、盛り上がったし、ハリセンとかティッシュとかもらったし、また応援するか…」なんて気にもなるでしょう。●●代表の感動をキッカケとして、似て非なる●リーグで楽しい思い出が作れたら、それが新しい趣味となる。波をしっかりつかまえるイイ試合になったのではないでしょうか。「で、河村勇輝さんが近くに来る試合はいつですかね…」なんて検索してくれたら、さらによさそうですよね。まぁ、もうチケットはないかもしれませんが、横浜まで行けば見られると思いますしね…!

↓上までビッシリ真っ赤(一部黄色)で、すごい波が来ているのを感じます!


↓なお、14日の夕方に記録したBリーグ主管試合最多入場者数は、その日の夜にB3リーグの東京ユナイテッドBCに抜き返されました!

日本代表がいるよりも、近所にタワマンがあるほうがイイ、みたいな話になってしまったけれど、まぁヨシ!

同じ日に東京の2ヶ所で1万人超えは熱い波を感じますね!



好立地で好カードの祝祭、これで「最初の1回」を来てもらうのが始まり!

48年ぶり自力!団体球技最速!パリ五輪出場権を獲得したバスケ日本代表アカツキジャパンが見せてくれた、虚構を超えた現実の巻。

08:00
超えることなどないと思っていた虚構を超えた!

試合終了のあと、会場の観衆たちは大合唱していました。流れるのは映画「THE FIRST SLAM DUNK」のエンディングテーマ「第ゼロ感」。「不確かな夢叶えるのさ」というサビのフレーズにつづけて轟く「オーオオ オーオー!」の大合唱。映画のなかでは主人公側である湘北高校が、最強の座に君臨する山王工業に対して逆転への反撃を開始するときに、湘北メンバーと観衆の心の高まりに合わせるように流れていました。いけ、走れ、撃て、勝て。大歓声が心に火をつける、そんな歌として共有されました。

あの歌が、あの虚構が、このチームにはよく似合う。格下の立場であっても自分たちに自信を持ち、世界の強豪を倒すためにやってきたこと。とっておきの飛び道具で、苦境をひっくり返してきたこと。チビの生きる道はドリブルなんだと、スピードとクイックネスで世界の壁をすり抜けてきたこと。どうしても苦しいとき、それでもアイツならアイツなら何とかしてくれると仲間たちが信じるエースがいたこと。頑健な土台となってチームを支える大黒柱がいたこと。そして、諦めたらそこで試合終了だと知っているから、誰もが最後まで絶対に諦めなかったこと。虚構のなかで描かれた「日本バスケにもこんなチームがあったらいいのにな…」が、ついに現実に現れた。「第ゼロ感」が似合うチームを現実の日本が手にした。誰もがカッコよくて、誰もが最高でした。君が好きだと叫びたい!

↓男子バスケ日本代表、ワールドカップで初めての3勝!48年ぶりに自力で五輪出場権獲得!パリ行き決定!


↓この物語はパリ五輪でつづきが描かれる!まさか男子バスケが団体球技で最初の五輪切符を獲るとは!


試合前、僕は刻一刻と動く状況に応じて、細かい計算を重ねていました。日本はどうなったら五輪に行けて、どうなったら五輪に行けないのか。検討を重ねた結果、「カーボベルデに17点差以上で負けたらパリ五輪はナイ」と覚悟しました。勝てばもちろん100%で決まるパリ行きですが、これだけの劇的勝利を重ねてきたのに、まだ普通に敗退の道が見えていることに震え上がりました。この美しい勝利が、ぬか喜びになったらどれだけの落胆になるだろう。怖くなりました。勝てばいい、勝てば問題ない、勝ってくれ、もう一度祈るように試合を見守りました。

迎えたティップオフ。日本は最初の攻撃でジョシュ・ホーキンソンさんがファウルを受けます。今大会、ずっと苦境を支えてきてくれたホーキンソンさんのフリースローが2本決まって、日本は幸先のいい立ち上がりです。返しの相手の攻撃にダブルチームを仕掛けるなど、今日の日本は「第4クォーターのような戦いが何故最初からできないのか」という課題に向き合うように初っ端からガツンといきました。

しかし、カーボベルデもさすがの強さです。コートのなかでもひときわ大きい2メートル21センチのタバレスさんがゴール下を支配し、ポートボールでもやっているかのようにボールを受けてはさばき、味方の得点を生み出していきます。そして、カーボベルデはスリーポイントの本数も成功率もなかなかのものがあります。ヘッドコーチも第1クォーターからヘッドコーチチャレンジを使ってくるなど、向こうも最初からガツンと主導権争いにきたでしょうか。結局第1クォーター終えて17-19とリードを許す格好に。「負けてもまだ大丈夫」な試合であるとは言え、17点差など離されるときはあっという間の点差です。大丈夫ではあるが、まだまだ安心はできない、そんな立ち上がりです。

↓渡邊雄太さんのダンク!バスケットカウントでアンドワン!盛り上がっていきたい!

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そんな揺蕩う勝負の流れをここぞでグッと引き寄せるチカラが、今大会の日本にはありました。トム・ホーバスHCが明確な指針として示した「スリーポイント」で勝つというチカラ。スラムダンクの三井寿のように、格下のチームが苦境をひっくり返す切り札を、日本は持っていた。当たりの日とハズレの日がある切り札ですが、同じ切り札を何枚か持っていればひとりくらい「当たりの日」が出てくるもの。フィンランド戦では河村勇輝さんが、ベネズエラ戦では比江島慎さんが、そしてカーボベルデ戦では富永啓生さんが「極大当たり」を引いてくれた。

河村さんやホーキンソンさんが順調に得点を重ねて逆転、そしてリードを築くなかで、その攻勢を決定づけるようにコートに仁王立ちした富永さん。すでに第1クォーター最後にスリーポイントを1本決めていたところに加えて、スリーポイントもう1本、さらにスリーポイントもう1本、おまけにスリーポイントもう1本。ここまで4本放って4本決める「成功率100%」を叩き出し、一気に日本はリードを広げます。そして、この人のスリーポイントが決まると日本が沸きます。とうとう気づきましたよね、僕らはスリーポイントが好きなのだと。豪快なダンクもいいけれど、美しい放物線を描いてシュパッとネットと擦れる音だけがする「スウィッシュ」がとりわけ好きなのだと。このチームは強いだけでなく、好みなのだと。まさしく「swish da 着火 you」なのだと!

↓ケイセイ100%が日本の心に火をつけた!


第2クォーター終えて50-37、13点差の大きなリードを築きました。その勢いは第3クォーターに入ってもつづきます。カーボベルデの反撃を十分なリードを保ったまま凌ぎつつ、ホーキンソンさんは自陣ゴール下から相手のゴールまで自ら運んでバスケットカウント・アンドワンで3点プレーを決めてみせ、富永“ケイセイ100%”さんは今日5本目と6本目となるスリーポイントを成功。ホーキンソンさんと富永さんが第3クォーター時点で20点を超える大量得点で、一時は20点差をつける試合運び。「16点差負けまで大丈夫」と思っているなかで20点リード、これなら第4クォーターで1点も取れなくてもパリに行けそうです!

↓ゴール下でリバウンドを取ってから相手のゴールへ自分で攻めていく!何という献身、何という万能!


「もう大丈夫だ」と内心で緊張が緩んだ第4クォーター、漫画のようなことを起こしてきたチームが漫画のようなことを始めます。急に、何故か、まったく点が入らない。完全に決まったと思ったシュートもことごとく落ち、何と、第4クォーター「7分14秒間」にわたって日本は1点も取ることができませんでした。「第4クォーター1点も取れなくても大丈夫だろ」とは言いましたが、それは冗談であって、本当に1点も取らないとは思いもしませんでした。負けたら五輪が消えるわけではないものの、負ければ最後の試合が終わるまで切符は確定しません。23時過ぎまで?確定を待たないと?喜べない?それは辛い!

気づけば点差はグングン詰まり、73-68の5点差になっています。もう完全に射程圏です。現実的に逆転が起きる範囲です。ホーバスHCは静かな声で選手を落ち着かせようと努めています。ようやく日本が得点を動かしたのは残り2分46秒、相手がくれたテクニカルファウルでのフリースローでした。相手は判定を巡って少しフラストレーションが溜まっていたところもあり、そうした苛立ちが生んだテクニカルファウルでした。助かった。相手のヘッドコーチが第1クォーターの「わりとどうでもいい」ところで使ったヘッドコーチチャレンジも、こうなってみるとありがたかった。

しかし、その1点では相手の勢いを止めるには至らず、さらに点差が詰まって一時は3点差にまで迫られます。もう「1プレーで逆転」まであり得る範囲です。そんな最後のピンチを花と添えるかのように、今大会のMVPに最後の活躍の機会が巡ってきました。5試合ほぼ出ずっぱりで、ビッグマンの少ない日本のインサイドを支えてきたホーキンソンさん。怪我をしても、疲れ切っても、ファウルで退場となっても、ホーキンソンさんがいなくなってしまえば日本代表はバスケにならなかったでしょう。守備面だけでも欠かせない存在であるのに、守ったあとの反撃でもよく走り、よく決めました。ゴール下から決めるだけではなく、スリーポイントもいくつも決めましたし、フリースローは正確無比でした。

「5試合ほぼ出ずっぱり(※カーボベルデ戦は40分フル出場!)」の選手が「フリースローをチームダントツの45本獲得し40本成功(88.9%)」というのは、激しいゴール下の競り合いのなかでも自分はファウルをおかさず、攻撃では果敢にシュートを放って相手のファウルを受けてきたということです。大和魂と言いたくなるような、侍と呼びたくなるような、美しい戦いぶりでした。どれだけの消耗があるか計り知れませんが、そのチカラと献身がなければ日本はパリ五輪には行けなかったと思います。日替わりのヒーローは何人も生まれましたが、毎日ヒーローはホーキンソンさんただひとりです。

試合時間残り49秒、ホーキンソンさんは相手ゴール下の密集地帯で何人もの壁が立ちはだかるなかでシュートを決めると、ファウルで得たフリースローも決めて再び点差を5点に広げます。そして、残り15秒では今大会の日本代表を象徴するかのように「ジョシュ・ホーキンソン」が「スリーポイント」を決めるという形で、点差を9点に広げました。もう勝った、もう間違いない。日本はゆったりとボールを保持すると、最後の5秒は「抱き合って喜ぶ」ことに使いました。今大会3勝目、そしてパリ五輪出場決定、目指していたすべてを手にする最高の大会の有終の美を飾りました!

↓何て美しい大会なんだ!この5試合を見られて本当によかった!

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河村さんは保持したウィニングボールを涙のような雄叫びをあげる渡邊雄太さんに渡しに行きました。渡邊さんには日の丸も届けられました。「このチームでパリ五輪に行けなければ自分は代表を去る」と背水の陣を敷いて、自らの全身全霊を絞り出してきました。NBAで5季戦ってきた日本の大黒柱が、誰よりも熱く、誰よりも本気でこのチームを勝たせようとしてきました。その背中がみんなを引っ張り、みんなを支えてきました。みんなが認めるリーダーがいて、その人が誰よりも本気だったことが、このチームを強く熱くした要因だったと思います。強いキャプテンシーがあったから、どんなときも崩れなかった。

スタンド総立ちで大合唱する「第ゼロ感」の中央でヒーローたちが見せる笑顔は、日本バスケ界が生み出した最高の瞬間だったかもしれません。大会が始まる前、世間的な注目は低く、燃えているのはバスケ界だけでした。あのフィンランド戦、あの劇的な試合は「終わったあとで気づかれる」ような具合でした。あの1勝だけで終わっていたら、結局パリ五輪を逃していたら、あの試合は苦い記憶にさえなっていたかもしれません。「あんないい試合をしたのに」と。しかし、物語は動き出しました。スラムダンクが描かなかったさらに先へ。あの素晴らしい勝利のあとで、嘘のようにボロ負けして終わるのではなく、さらに素晴らしい戦いがあるかもしれない未来へ向かってつながりました。つづきが見たい。パリでつづきが見たい。その前にBリーグで彼らを見たい。

「バスケットは…好きですか?」
「大好きです」
「今度は嘘じゃないっす」

そんなやり取りが、日本という大きな舞台で交わされた気がしました。

バスケット、面白くて、熱くて、好きです!

ありがとうアカツキジャパン、朝日を見せてくれて!

↓その名の通りのアカツキがここに!







↓勝ったら「第ゼロ感」を流して大合唱は恒例にしたいですね!


この大会を、この代表を、後押しするための公開期間だったような気がします!

日本バスケのテーマソングを生み出してくれてありがとうございます!



でもこれはまだ「旅路の最中」!パリ五輪で描かれる未来に期待です!

sports








































婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

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