スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

フィギュアスケート

羽生結弦氏「RE_PRAY」ツアー佐賀公演ダブル当選で3泊4日の長期遠征となったので、福岡・佐賀の観光プランを募集しますの巻。

08:00
佐賀・福岡の僕が行くべき案件を募集します!

みなさまお元気でしょうか。僕は元気です。元気のある方から元気を奪い、元気のない方を打ちのめしてしまうかもしれませんが、本日は自慢話をしようと思います。私、羽生結弦氏アイスストーリー2nd「RE_PRAY」ツアー佐賀公演、DAY1・DAY2のダブル当選を達成いたしました!ありがとうございます!ありがとうございます!謝ッ!謝謝謝ァッ!

いやー、すでに当選は分かっており、別に隠していたわけでもなく、あえて言うほどのことではないかなと報告漏れしておりましたが、ちょこちょこと「当たりましたか!?」「ぜひ行ってください!」「お土産ください!」などの声をいただいており、皆さんが(と言っても数名ですが…)そんなに気にされることならば、自慢くらいはさせていただこうかと思ってご報告いたしました。「何やかんやでいつも自慢話」「競馬の記事も当たったときだけ得意気に書いてる」「同じ人に2公演も当たるくらいなら●●さんに当たって欲しかったです!」とか言われると、いくら僕がオリハルコンの心を持つ者でも悲しくなりますので(※100の応援があっても1の非難でオリハルコンは砕ける)、ムッときた方も優しくスルーしていただければ幸いです。

それにしても先行販売開始前は僕のなかでも「佐賀でしょ?当たるのでは?説」と「佐賀でしょ?当たらないのでは?説」とが五分五分でせめぎ合っておりましたが、フタを開けてみればチケットは落選祭であった模様。SNSのタイムラインで「佐賀 落選」と検索すると落選率100%かと見紛うほどの落胆の声が広がっていました(※「佐賀 当選」は当選者を祝う声も多数混在)。しかし、それと同時に、20日に告知されたチケット一般販売のお知らせを受けて「一般で再挑戦する!」「諦めない!」「直接声援を送りたい!」という熱い意気込みもまた広がっている模様。僕はその両方をウンウンと見守りながら「すまんなチケット剛運マンで…」「みんなも頑張るんだぞ…」「先に行って待っている!佐賀で会おう!」と自分の喜びをマシマシで感じていました(←ヤなヤツ)。現地で「いつもありがとうございます!」「ずっと応援しています!」「身のまわりの幸せと、身体と心の健康をいつも祈っています!」の声を直接届けられる誉れを感じながら、皆さんの分までいい感じの背景として頑張ってきたいと思います。

↓人生初の佐賀、人生初の九州へ、いまだ取得していない夏季休暇を全解放する構えです!

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しかし、佐賀遠征に向けては課題があります。今回、さまざまな状況を勘案しながら旅程を検討していたのですが、18時半頃であると見込まれるDAY2日曜公演終了後に自宅に戻ることがかなり綱渡りになりそうな気配でした(※復路は福岡空港⇒羽田空港を想定)。やってやれないことはなさそうですし、現地の交通事情に慣れていれば「行ける行ける」くらいの話なのかもしれませんが、何せ人生「初」上陸の土地です。確信をもってギリギリの旅程を組むことは非常に困難ですし、「皆さまのアンコールの声にお応えしてメドレーで10演目ほどを追加でお届け…」みたいな嬉しいサプライズがあったときに時間を気にしながら見るのでは落ち着かないなぁと思います。

そして、僕の個人的事情ですが、僕はかなりの方向オンチでして、どこに行くにも「100%道に迷う」「80%乗り換えを間違える」「グーグルマップで自分の位置をGPSで表示しているのに目的地からどんどん離れていく」という、まったくお出掛けセンスがない人なのです。先日も秋葉原から高田馬場に行こうと思って山手線に乗ったはずなのに、気がついたら東十条にいて、自分が何故か山手線ではなく京浜東北線に乗ってしまっていたことをそこでようやく気づいたくらい。東京近郊の方がこれを聞くと「ウソでしょ〜」「緑色の電車と水色の電車間違えます?」「田端の次で気づけや」などと一蹴されるかもしれませんが、ウソみたいな本当の話はあるのです。スマホを見るのに夢中になっていた自分にも責任はありますが、我が身を振り返れば「さもありなん」と思う程度の話であり、人間の得手不得手はそれぞれなのです(※逆に道案内させたら上手い/自分でも迷わないような言い方をするから)。

しかも、ようやくの思いで高田馬場に着いたものの、「なんかよくワケがわからんうちに」僕は山手線のあるJR高田馬場駅ではなく、映画「翔んで埼玉」の舞台方面へと走る謎の路線・西武新宿線高田馬場駅構内に紛れ込んでしまっており、自動改札からは出られないわ、駅員さんからはヘンな目で見られるわ、窓口で「ワケがわからなくなって駅から出られないんです!」という相談を始めるヤベー感じの人になるわで、大変な目に遭いました。これも普段から高田馬場駅を利用している剛の者からは「は!?そんな甘っちょろいこと言ってたら西武線から東西線への乗り換え時にJR通行料取るぞ?」とか詰められそうですが、とにかく僕は「移動」が不得意なのです。(※でも悪いのは絶対にヘンな感じで接続している西武だと思っている/あんな罠みたいな乗り換え改札ならいっそナイほうがスッキリする)

そこで僕は、日曜日の東京帰着を諦め、翌月曜の帰着としました。その結果、「金曜に行って、月曜に帰る」という3泊4日の長期遠征となったのです。金曜は現地入りと公演DAY1で手一杯、月曜は帰るだけなので特に何もできないという状況ではありますが、土曜日丸一日と日曜日の夕方までは完全にフリーという旅程。グッズもあらかた買い終わっていますし、パンフレットももう読みました。考察もそこそこ頑張りましたので、新しいアイディアでも浮かばない限りは大きく時間を充てることはないでしょう。つまり、土日にやることが何も決まっていないのです。

↓Bリーグ佐賀バルーナーズの試合やってたら見るか…と思ったらそのホームアリーナでRE_PRAYやるんでした!てへぺろ!


プロ野球の福岡ソフトバンクホークスの試合もオフシーズンでナシ!

サッカーのサガン鳥栖ほかの試合もオフシーズンでナシ!

ラグビーの九州電力キューデンヴォルテクスの試合はその週ナシ!

バレーボールの久光スプリングスの試合は茨城でやってた!

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九州には未踏のスタジアムと未踏のアリーナしかないと言うのに、まるで狙い澄ましたかのように当該週の試合開催がないではありませんか。もちろん、もっと細かく見ていけば何かしらあるのでしょうが、そうなってくると「なら、太宰府天満宮でも行くべきか…?」という議論も持ち上がってきます。珍しくゆとりのある日程なのに、いわゆる「推しのゆかりの地」的なものも思い当たらず、このままでは手持ち無沙汰になってしまいそう。

これはぜひですね、いつも気遣いの心にあふれており、誰かのために優しくなれるお仲間の皆さん(特に九州方面)のお知恵を拝借したいなと思います。僕は一体、フリーの一日半で何をするのがよいのか、ご提案をいただきたいなと。普段ですと、遠慮がちに、遠巻きに見守っていただきながら、「どんな旅だとしてもきっと楽しいですよ!」みたいなありがたい真理しか言っていただけない感じの皆さんですが、本人がこうして聞いておりますので、ここは普段の気遣いの殻を破って一声いただければと思う次第です。

条件としましては、「できればスポーツ関連(各種試合もしくは絶景スタジアムツアーが優先/羽生氏サイン設置店舗などもあれば)」「そこでしか体験できない何か(同じようなものがアチコチにある場合は優先度低)」「ニッチなものではなくド定番・ドメジャーが好き」「移動は不得意なのでなるべく電車+徒歩で行ける範囲」「遊びやグルメよりも場所とか建造物とかを先に考えたい(目的地が決まったあとで周辺のグルメを調べるイメージ)」「実際行ってみたら意外にそんなでもないですね…とか思いがちな失礼系なので、とにかく圧倒的なヤツ」という感じの何かを、一家言あるという方がいらっしゃいましたらご提案いただければと思います。

自力での検討では旅行サイト一休の「福岡の観光名所」「佐賀の観光名所」のページを見ながら、「Hey! Say! JUMPのコンサートやっててなかには入れないけど福岡ドーム観光…?」「あんまり遺跡には興味ないけど吉野ケ里遺跡…?」「あとは大宰府かなぁ…」くらいの検討をしているところです。過去事例では「札幌遠征でカーリング場の見学」「静岡遠征で三保の松原に行って砂浜を走る」「大阪遠征で甲子園球場に行って阪神戦」とか、そんな感じのチョイスをしておりますので、そんな感じのヤツで、これは間違いないというものをリアルで知りたいという希望です。

ただまぁ、ご提案されたものを全部行けるはずもなく、「うーん」みたいなこともあると思うので、そこを気にせず、行ったかどうかを確かめたいとかもなく、あとで旅行日記が出たときに「私がオススメしたどんぐり村には行ってくれなかった…」みたいにならないでいただけるとありがたいです。また、「いや、ハウステンボス行ったほうがいいですよ」「温泉好きですよね、じゃあ別府一択です」「軍艦島でしょうなぁ」みたいな、遠征の思い出にするにはエリア違いな提案が多数寄せられてしまうと、最多数の提案を無視するのは忍びなくなってしまうのでDMとかLINEとかの可視化されない感じでそっと教えていただけると嬉しいです。それらを参考に佐賀・福岡エリアを堪能しまして、遠征を大充実させたいと思っております。

↓観光業界的な立場からの声も拝見しつつ、リアルクチコミを頼りたいという心です!


すでに「RE_PRAY」公演を一日現地で見ており、このあと近隣の横浜公演もあるので遠征までしなくてもいいという話なのかもしれませんが、実際に「RE_PRAY」を見たあとの衝撃、そこから考察を重ねるなかでの奥深さ、もう一度あのスポーツとアートとエンターテインメントが高次元で融合した空間に居たいという思いが高まった結果、思わぬ長期遠征となりました。自分が当てたあとなので言えることですが、「横浜よりも佐賀のほうが行きやすい」という地域の方はココを絶好の機会として、ぜひ一度ご覧になるとよい公演だと思います。「推すほどではないのだが…」という方でも、素晴らしいスケートと奥深いストーリーを堪能できる舞台です。羽生氏が日本の仙台に住んでくれているからこそ、日本でこうしてたくさんの公演を見られることに感謝したいような唯一無二のエンターテインメントです。同じようなものは世界のどこにも、歴史上のどこにもないと断言できます。

まぁ僕も無限に使えるお小遣いがあるタイプではないので、公演に行っただけで終わるのではなく、観光も含めてしっかり楽しみたいというコスパ意識はありますが、何よりもこの公演・このエンターテインメントにこそ価値がある、そう思っています。怪我・病気などなど世のなかにはさまざまな辛いことがあり、演者にかかる「ソロ公演」ということでの重圧は計り知れないものがありますので、万事予定通りに進むかはわかりませんが、この貴重な機会を心待ちにしたいと思います。そして、公演のあとは「頑張ってよかったな」と思ってもらえるような万雷の拍手で、演者に応えたいなと思います。

今、見られる機会があるのであればできるだけ、

楽しませようとしてくれる機会があるならできるだけ、

見守って、楽しんで、思い出を作っていきたいもの。

そういう活力や元気をもらえることに今日も感謝です!

↓「観にきてくださった方々の前で、スケートすることの幸せ」を佐賀でも感じてもらえたらいいなぁと思います!

福岡と佐賀市に行く旅、略して「福を探しに行く」旅へ!

全然略されてないけど、そういう気持ちで向かいます!



これだけ聞いておいてハウステンボス行ってたら、笑って許してください!

NNNドキュメント「『職業 羽生結弦』の矜持」に刺激されつつ、『羽生結弦 孤高の原動力』発売記念展を巡って今を全力で楽しんだ件。

08:00
限られた命の今を全力で生きる、ことでつながりたい!

週末、僕はテレビを見て打ちのめされていました。12日に日本テレビで放送された「NNNドキュメント 『職業 羽生結弦』の矜持」。羽生氏の日々に密着し、プロとしての生き様を見つめるドキュメンタリーです。そこに映し出されていたのは「そうだろうな」とは薄々思いながらも、リアルに心を向けてはこなかった真の舞台裏でした。つまり、ステージの裏ではなく、ステージに至る道のりの裏。そこには過酷で、怪我と大怪我のギリギリの際を進むかのような姿がありました。これが「プロ」なのだとするならば、自分は何のプロでもないのだと恥じ入るような気持ちになりました。週末の反省にふさわしい番組でした…。




番組のなかで明かされた羽生氏の練習メニューたち。7月18日の日付のものでは、レペティショントレーニングとして身体に大きな負荷を掛けながら同時に持久力も伸ばすよう、4回転ジャンプとトリプルアクルを含んだセットを幾度も繰り返すような練習が組まれていました。7月29日の日付のものでは、通し稽古でもするかのように、10本ほどのプログラムをわずかな休憩だけで演じていくようなメニューが組まれていました。演技と演技の合間には本番を想定して「靴を脱いで(衣装を替えて)靴を履き直す」というトランジションの練習までも。リンクではRE_PRAYで用いたゲーム音楽も流れていましたので、これが「RE_PRAYのメイキング」ということなのでしょう。単独アイスショーをやる以上は、ひとりで通す練習は当然するのでしょうが、改めてその厳しさを目の当たりにすると「これがプロ、これがソロ」と唸ります。

しかも、その練習は「スケート以外の仕事」とも並行して行なわれており、とある日には「8時間CM撮影等」をこなしたのち、わずかな仮眠を挟んで、今度はリンクで過酷な通し練習をしていると言うのです。「滑らないと劣化していく」「マイナスになっていくのは防がなきゃいけない」「次のショーに間に合わなかったら嫌なので」という自分に厳しい言葉たち。練習メニューに書き添えられた自己分析のスコアには「体調3」「疲労3」「足首2」「腰3」といった数値の記載も。

普通であることを示す3の評価は「普通にだる重」だそうなので、「万全」と言えるような日はおそらくほとんどないのでしょう。元気満々には見えないその姿と、それでも練習に向かう強い意志。本番では見せない荒く吐き出すような呼吸と、どうにも苦しいときには「楽しい…楽しい…頑張れ…まだだぞ…」と自らに声を掛けながら練習をやり遂げる壮絶な姿。「これができなければGIFTやRE_PRAYはできない」「これができてもGIFTやRE_PRAYまでには果てしないタスクがまだある」と思うと、気が遠くなってきます。このような人を前にして、リモートワークであるのをいいことに「出勤のタイムカードを切ったあと、ちょっと仮眠を取っている」などとはクチが裂けても言うことはできません。プロと、プロではないものの厳然たる差がそこにはありました。

「何故、そこまで…」

と、言葉にしそうになりますが、答えはもう本人が出していました。「僕にしかできないことをする」「アスリートであり、アーティストであって、エンターテインメントでもある、そこの極致みたいなところにフィギュアスケートを使って行こうとしている」という明確なビジョンが羽生氏にはある。であるならば「スケートの仕事」「スケート以外の仕事」などとより分けをするはずもありません。あのディズニーだって自分たちの存在を世に発信しつづけるために、どれだけお客がたくさん来ていたとしてもCMは打つのです。映画とランドだけやっていればいい、なんてはずがないのです。本来なら「企業」とか「ジャンル」とか「チーム」とか集団戦で追求すべきすべてを、「羽生結弦」でやろうとしているというこの凄まじさ。時間は足りず、やることは果てしなく多いのです。

今の全身全霊がどれだけつづけられるのだろうか。足首や腰が「3」程度で粘ってくれている間に、どこまで行けるのだろうか。考え出すと不安ばかりが浮き上がりますが、もはや考えても仕方ないことだなと思いました。今が一番若く、今が一番可能性が大きいのですから、やれる限りをやって、行けるところまで行くだけ。ただ、その「極致」なり「行ける限りのところ」を誰かが見ていないと寂しいでしょうから、こちらも推せるだけ推してこその命だなと思います。楽しいと思えることに全力で向かっていくことで、同じ線の上に立っていられたらいいのかな、そんなことを思う番組でした。これからのRE_PRAYにさらに全力で向かっていく、いきたい、そういう意欲が沸いてきた気がしますね!

↓2時間の仮眠で8時間分寝られるような魔法の寝具を提供してあげてください!




さて、そんな刺激を受けつつ、遅ればせながらアレに行ってまいりました。11日に発売されたAERA特別編集による写真集『羽生結弦 孤高の原動力』の発売を記念した写真展示イベントです。全国各地の書店さんでパネル展示を行なっているこのイベントですが、そのなかでもひときわドーンと大きく展開されているという銀座蔦屋書店さんへ、僕も足を運んできたのです。写真集自体は早々に通販で買ってしまっていたのですが、この「行く」という姿勢で、今を全力で生きる人に少しは胸を張れる自分でありたい、そんな気持ちでのお出掛けです。

↓やってまいりました銀座蔦屋書店さん!
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個人的には初訪問の書店さんでしたが、さすが銀座、大変オシャレです。アーティスティックでさえあります。高い天井まで届く本棚に囲まれ、至るところにアート作品やアート製作の道具が並べられ、行き交うお客さんはアートなブックを物色しています。結構探したのですがエッチな漫画とかのコーナーは見つけることもできません(※あるのかもしれないが店全体が迷路のようで見つからず)。店内にはアートな時間を楽しむためのコーヒーショップまであり、優雅な香りに包まれながら知性を刺激することもできそう。

迷路のような本棚のなかで「どこにあるんだ…?」としばし迷っていると、やがて奥まった店の一角に「羽生大神殿」とでも言いたくなるような展示スペースが。「RPGでダンジョン抜けたときの気持ちだ!」と心弾ませながら会場にインする僕。写真集に収録されたカットから4点をパネル展示するという触れ込みでしたが、実態としては3点のパネルと1点の巨大壁画です。そこにおわしたのは、「孤高の原動力」表紙衣装に身を包んだ等身大よりもさらに大きい真っ赤な羽生氏。よくよく見れば垂れ幕にプリントされたものでしたが、遠くから見るとヨーロッパの教会の壁か何かのようです。「あぁ、1000年前ならあちこちで壁画になってたんだろうなぁ」と自然に思える、アートを体現する姿でした。これが絵じゃなくて写真だって言うんですから、そりゃみんなでこの素材を撮りますわね!

↓棚自体も並んでいる本もアーティスティックなので、空間に映えます!
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↓目の前に立つと天界から見下ろされる気分を味わえる巨大壁画!(※壁ではない)
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早速僕は展示の模様の写真など撮り始めましたが、同じような人がひっきりなしに訪れてきます。写真集をめくり、パネルを撮影し、壁画の前で記念撮影をし、さらに写真集から抜粋されて展示されていた「100問100答」のコーナーを読みふけるなど、列を成すかのような店内です。インバウンドの訪日客…ということではないかもしれませんが、台湾あたりの方なのかなという来場者もチラホラ。

あらかじめ予約されていた方は写真集とともに特典のチェキを受け取って満足そうな笑みを見せていたりもします。それを見ると「何故早々に楽天で買ってしまったんだ…」「届く前にキャンセルして買い直すべきだった…」「全力で今を生きていたならチェキも獲得していたはず…」とチラッと思ったりもしましたが、まぁ何もかもを手に入れることは土台できないわけですから、これはこれでヨシとしましょう。一応、写真集のオビにチェキの写真も印刷されていましたしね。

↓チェキの実物は心に焼きつけてきました!
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なお、こちらの会場では全国書店で展開している「QRコードを読み込んでメイキング動画が見られる」企画は実施していないそうで、それはまた別の書店さんで見てね、というあたりも面白いなと思いました。通販で買えばモノが届くだけですが、パネル展があり、特典があり、実物をその場で手にする喜びがあり、さらに別の店舗を巡る散策の喜びもあるという「体験」の仕掛け。広告が掲出されると聞けばワクワクしながら巡るあの感じを、実店舗という舞台でさまざまな商品を通じて楽しめるというのも嬉しい日々だなと思います。何ならスタンプラリー的にいくつか書店を巡る仕掛けでも面白かったなと思いました。何故自分は早々に楽天で…(※以下略)

↓メイキング動画は別の書店さんの展示で拝見しました!
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最近は柄にもなくお仕事が忙しかったりして、初日!朝!来ました!みたいな動きのよさも示せていないのですが、できる限りの全力で今を生きていたい…そんなことを思います。こうした企画があって、思い出を記録するチャンスがあって、それを自分の日記として残しておけるなんて、未来への贈り物のようでしょう。買い物目的ではありませんでしたが、やはり足を運んでよかったなと思いました。思った以上のアートな空間と、自転車を漕ぐときのように一歩動き出したことでわき出る元気が、また次への一歩につながるなと思いました。

「今日を120%で生きることで、明日105%を出せる」ような生き方はなかなかできなかったりもしますが、推しはひとりでファンは集団。集団のチカラを合わせれば、どれだけ激流があふれ出て来ようとも楽しみ抜くこともできるのかなと思います。自分の気持ちを大切に、身体と元気のつづく限り、楽しんでいきたいなと思いました。公演だけではなく、いろいろなことで楽しませてもらえる幸せを噛み締めながら、今後も奮ってお出掛けしていきたいと思います!(初日!朝!ではないかもですが)

↓自分の行ったところはなるべく共有します!遠方の方もお楽しみください!


まぁ、初日!朝!だと壁画をクリーンに撮るのは難しかったかもですね!

一瞬誰もいなくなったときに撮ってるだけで、ずっと誰かがいる賑わいでしたので!



そのうち「全国書店対抗パネル展示コンテスト」とか開かれそうな気がします!

羽生結弦氏アイスストーリー「RE_PRAY」を咀嚼しながら思う、選び直され続ける「人生の進行ルート」と「生きる」ということ(後編)。

08:00
「RE_PRAY」の咀嚼をつづけます!

羽生結弦氏の新作アイスストーリー「RE_PRAY」の咀嚼をつづけます。前編ではストーリー理解の土台となるゲームの解説にチカラを割き過ぎ、よもやの第1部でチカラ尽きてしまいました。「見て感想を言うだけ」の側がチカラ尽きるなんてあってはならないことですが、それだけのものを浴びせられたということでしょう。しかも、チケットを取れずにまだ見られていない2日目公演では、演目の変更など「ルート分岐」まであった模様。まだまだ全体像すら見えてこない「RE_PRAY」の広大な世界。じっくりと、乾物のように、噛んで噛んで噛んで楽しみたいと思います。

↓11月4日初日公演の感想前半についてはコチラでご覧ください!



休憩を経て始まった第2部を見ていきます。そこには本公演の謎解きのような展開がありました。第1部と同じようにゲームに挑戦する人物は、先ほどデータが壊れていてセーブに失敗した際のデータを読み込み、今度は「RE_PLAY」を選択しました。文字通りのリプレイです。第1部とは少し異なり、実際の幕のなかではなく、光の演出による四角い囲いのなかに現れた羽生氏。第1部と同じような羽根を舞わせる幕開けの舞のあと、画面には「いつか終わる夢;RE」という表示が。まさかの2回目?、と思いきや構成が変更された別バージョンです。ネガティブな言葉を表示する演出もなく、曲調自体も一層穏やかなものに。演技終わりも天に手をかざす形になり、「終わる夢」とは言いつつも素敵な希望を感じさせる演目となりました。「さっきと同じデータ、しかし、今度は選択が違う道のり」ということでしょうか。ゲーム的な「別ルート選択」を第2部で提示しようという試みのようです。言うなれば「ループもの」のような展開を。

そして、このルートではキャラクターは流れる生命を「喰らう」のではなく、逆に「まわりの命たちの輝き」に飲まれることを選びます。そして、水底へと沈んでいきます。その暗闇がどこなのかさえも「わからない」、「何もなくて何もできない」「選べない」「命の水が枯れた」と語りつつ、神様に向けて「私はゲームの住人ですか?」と問い掛けます。誰かに動かされ、操作されることを旨とするゲームキャラクターではなく、魂と自我をもった存在となったようです。メタ的に言えば「自分がゲームキャラクターだと気づいているゲームキャラクター」という感じでしょうか。そして、何故自分が生まれたのか、何ができるのか、自分は何年生まれで今はそもそも何年なのか、どうしてこんなに設定がないのか、とゲームキャラクターの視点で神様へ問い掛けます。やがて、今問い掛けている言葉さえも神様の作ったシナリオだと言い放ち、「私はからっぽのうつわ」なのだと言います。

そこで演じられるのが「天と地のレクイエム」。上方には鎮魂のランタンが投影されるなかで、東日本大震災の鎮魂曲であるこのプログラムを演じる「別ルート」。第1部のGルートでは、喰らい、倒し、奪ってきた生命に対して今度は心を向ける、まったく異なる展開です。やがて、キャラクターは暗闇のなかを歩き出します。何も見えず、わからず、進むことも怖い道のり。ビジョンとリンクにキャラクターの歩く姿のシルエットが投影され、「何かしたら、何かは、壊れてしまう」と迷い、ためらいます。第1部が選択と喪失の連続だったこととは対照的な姿。何かを選べば何かが壊れてしまいそうで、選ぶものがない、選択肢はない、と恐れ戸惑うかのようでもあります。

しかし、その状態こそが「自由」であるのだと第2部では言うのです。第1部では勝利を手にすることで欲しいものを得られる自由を手にしたけれど、何も選べないこともまた「自由」なのであると。「『自由』を与えられた」「ルールが消えた世界」「これが『自由』だ」という言葉たち。選べる選択肢がないことは先が見えない暗闇ではあるけれど、選択肢に縛られない未来を探すことができる自由でもある、といったところでしょうか。「空っぽのうつわ」である自分は不確かな存在だけれど、逆にそれは「何を入れてもいい」ということでもあるのと同じように。ゲームのルールのなかでの選択によって仮初めの自由行動をした気になるのではなく、その世界ごと逸脱していくかのような変化が起きています。その自由に気づいたとき、キャラクターは神様(=プレイヤー)の観測からさえも逃れ、暗闇のなかを自由に動くことができるようになり、水が枯れた世界に再び水が落ち、「生きている」ことを感じられるのであると。何もないから、何でも描ける、かのような。すべてを手放すことで、すべてを手にするための空白が生まれる、かのような。



その「生きている」「進める」という実感とともにリンクには青いレーザーで道が映し出されます。第1部では「鶏と蛇と豚」にて赤いレーザーで同じような道が描かれましたが、そのときと異なるのはレーザーはリンク上を走るだけではなく、じょじょに上方に向かって動き、壁面に向けて上り坂の道を描くように伸びていったこと。そしてその道は一筋ではなく、もっと幅広く、広がっていたこと。その水が照らす方へ向かって滑り出す「あの夏へ」は、映画「千と千尋の神隠し」からの楽曲です。映画のなかで、幼い頃に琥珀川に落ちた千尋は、そのときに龍神ハクと出会っています。「一見すると水に落ちて命を失いそうになった」とき「実は水の神様に抱かれて大切な出会いを果たして」いたのです。

この第2部でのキャラクターも、命の水に包まれ暗闇に落ちていくなかで、自由を見出し、水が示す道に気づきます。第1部の「破滅への使者」で描かれるクジャは、自分の命が終わるときに「生きることの意味」を知るわけですが、そのような展開を感じられるのではないかと思います。もっと具体的なイメージで言えば、ある人にとっては「天と地のレクイエム」の出来事をキッカケにして進む道と選択が変わっていったようなことが、第2部の展開によって示されているのかなと思います。

その後の幕間の映像では、それまでゲームをプレイしていた人物が「祈る」という選択肢を選び、コントローラーを置きます。水に打たれながら「祈る、祈り続ける、希望を、夢を」とする選択。ゲームの世界の枠を示すような格子のなかで、神様に祈り、第1部と第2部の冒頭であったような舞を演じるキャラクター。やがてキャラクターは一片の羽根を拾い上げると、格子のようにしてキャラクターを覆っていた暗幕が除かれ、どこまでも美しい青空と光の世界に至ります。そして、「守りたい、希望の、夢の、命の、続きを」と結びます。

第3のルートとも言えるような美しい世界にたどり着いたキャラクターが演じるのは「春よ、来い」。リンクに咲く満開の花は、リンクだけではなくスタンドにも広がり、世界を花で満たしていきます。そんな世界が来てほしいという「祈り」の曲を演じたキャラクターは、せり上がりの台に乗って「祈りつづける、いつか終わるとしても、夢のつづきを大切にする」「光の糸がそばにある限り」、「何を考えても、何が苦しくても、本当にやめることを選ばない限り、つづいていく」「光とともに明日はやってくる」「道は分かれつづける」、「決意を持って生きていく」「道に迷ったときは、立ち止まってもいい、突き進んでもいい」といった語りを行ない、やがて光のなかに消えると、ビジョンでは「RE_PLAY」の文字が「RE_PRAY」に変化しました。

アイスリンク仙台での演技映像とともにスタッフロールが流れるエンディング。バックに流れるのは「エストポリス伝記II」からの楽曲メドレーです。冒頭世界地図をバックに流れるのは「予言者」、スタッフロールとともに勇ましく滑り出すところからが「地上を救う者」、「鶏と蛇と豚」の衣装に変わったところからが「バトル1」、「Megalovania」の衣装からは「バトル2」、そして「破滅への使者」に変わって再び「地上を救う者」。まるで虚空島戦役を一息になぞるかのように、自身の原点と語る作品への愛を詰め込んできました。

「エストポリス伝記II」で描かれるのは、神秘の剣デュアルブレードが主人公マキシムの精神波動に共鳴したことから始まる、神々と人間との戦いです。神を倒すチカラを持つデュアルブレードと共鳴する人間が現れたということは、人間が神と戦うことができるという意味であり、もしその戦いに人間が勝利すればもはや「人間に神の手助けは必要ない」ということ。神々から自由になる、ということです。人間がそれほどの存在なのか、神々が人間を審判しようとする物語のラストで、デュアルブレードとともに神々の企みを退けたマキシムは、仲間であり愛する人であるセレナとともに、光の球となって世界の平和を見届けました。自分の命を使い、自分の命を捨てて、誰かの命を守り、誰かの未来を祈った。「RE_PRAY」のエンディングでプログラムたちが光の球となって、次のプログラムを見守っていくのと同じように。この「RE_PRAY」でもゲームのなかで描かれる死生観のようなもの、ひいては「生きる」ということを描いているのだろうと思います。その「生きた」軌跡は「祈り」となって次の世代を守り、決して消えないのであるという救いとともに……。

↓落下する虚空島を止めるために、主人公が最後のチカラで制御装置を破壊する…そんな決意の戦いの曲!




ゲーム的な文法でもある「FIN」の表示で迎えた終幕。ストーリーを描き切った羽生氏は、アンコールでのトークでこのアイスストーリーに込めた想いを少しだけ語ってくれました。「今日、明日というものを生きていくにあたっての選択肢の連続というものを、本当に人生というものを止めない限りは明日はつづいていく」という言葉。それは「UNDERTALE」における人間が何度もコンティニューして立ち向かう「ケツイ」という無敵のチカラのようなものでしょう。この公演で描かれたように人生にはさまざまな道があり、さまざまな可能性があり、さまざまな選択肢があり、自由があるのだから、「つづけていこう」と促すものなのかなと思います。

第1部は、戦いつづけ、奪いつづけ、失いつづける「PLAY」を選んで、勝利と栄光を手にしたGルート(Genocide Route/虐殺ルート)。第2部、「RE_PLAY」で選び直し、何も奪わず、命に包まれることで、自由と解放を手にしたPルート(Pacifist Route/平和主義ルート)。そして、第2部を経てたどり着いた、ゲームの枠外へはみ出すようにして「祈りつづける」ことを選ぶ「RE_PRAY」のルート。何度も人生と向き合い、何度もやり直し、そのたびに違う選択をしながら、新しい「プレイ」を重ねていくというこの物語は、人生のさまざまな可能性を提示し、肯定するものだろうと思いました。

どの選択肢が正しいとは言わないし、言えないけれど、世界にはたくさんの可能性があり、もしかしたら「それがすべて」と思える世界の外にも新しい道があるかもしれないということ、それを感じさせるようなストーリーだなと思いました。人生は一度きりではありますが、その時間のなかにおいて何度でもコンティニューをすることができますし、何度でもリプレイをして選択を変えることができます。羽生氏も競技者からプロという新しい選択をすることで、別の可能性と、別の世界を切り開いている最中です。誰の人生においても、そういう展開はあり得るはずです。

そして、たとえその「PLAY」や「RE_PLAY」が終わったとしても、「祈る=PRAY」という形でこの物語を紡いでいくことは可能なのです。ゲームのなかではたびたび死者が登場します。死者の想いが新たな展開を紡ぎます。現実には死者の魂を見たり感じたりすることはできないかもしれませんが、そこに「祈り」が残っていることは感じられます。それは決して非科学的なことではなく、誰かの祈りによって残された文献や学問や記録がのちの世の助けになることは現実にあります。魂は存在しないかもしれないけれど、祈りは確かにこの世界に残っているのです。生命が消えた先の世界でも「祈り」は残っているのです、確かに、現実に。

東日本大震災のよう出来事を経てそれぞれが考える「生命」というもの、

自分の命をどう使うかの選択を重ねながら「生きる」ということ、

その生命が終わりを迎えるときの恐れさえも超える「祈る」ということ、

生きることを肯定し、その終わりを恐れず、生きつづけていく「決意」に満ちたストーリーでした。

「生きていこう」
「命には自由があり可能性がある」
「何度でも選択し直そう」
「そうやって生きつづけていこう」
「そしていつか命が終わる日が来たら」
「未来を祈ろう」
「祈ることで生きつづけよう」

そんな気分にさせられるストーリーでした。明日も頑張っていこうかなと思いました。応援されているような気持ちになりました。生きて、やりたいこと、まだまだありますしね。

↓そりゃあみんな感謝と感動で帰りに大看板撮ってしまいますよね!
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スポーツとゲームというのはとてもよく似ていると思います。どちらも人生を凝縮して疑似体験するかのようなエンターテインメントです。自分を投影し、感情移入し、その勝利(生)や敗北(死)と向き合っていきます。そのなかで何度も、死ぬことを恐れたり、生に執着したりして、より幸せなエンディングを目指してリプレイを重ねていきます。だからこそ、その過程で見せる人間の頑張りや奇跡のような出来事は、見る人の心に元気や勇気を湧き上がらせるのだと思います。人生にだって、こんなことはあるはずだと。

ときには、どうやっても悲劇につながりそうな絶望的な道のりもあるかもしれませんが、スポーツやゲームはそんな場面にすら可能性を提示してくれます。命を捨てた主人公が救った未来の様子を神の視点から見届けたり、すべてを失ったことで生きることの意味を知った敵に救われたり、相手に勝利させないためには「何もしない」という選択もあるのだと気づかされたり、報われなかった演技がより深い感動を生み出したり……。

その可能性の最たるものとして、「祈る」という道はあるのかなと思います。どんなに辛い敗北のあとでも次の勝利を「祈る」ことでスポーツはつづきます。どんなに無残な結末が描かれたゲームのエンディングでも、その先に「描かれなかった幸せなつづきが存在する」ことを「祈る」ことはできます。「祈る」ことは強く、「祈り」を止めることは誰にもできず、命が尽きても「祈り」は消えない。ゲームにおいても、プレイヤー側がメタ的に繰り出す最強のコマンドこそが「祈り」なのかもしれません。何を描かれようとも、「そうじゃないことを祈る!」とプレイヤーが決めたら、ゲームの外側にどんな「つづき」を思い描くことだってできますからね。自由度云々すらも超越しますからね。「祈り」は。

明日はきっとよくなると、祈ろうと思います。

祈りながら「つづける」を選ぼうと思います。

生きている限りは、生きていこうかなと。

そんな気持ちで、今日も、明日も、頑張れる気がしました!

↓「RE_PRAY」の余韻を感じられるような、現地の模様を動画でまとめておきました!


「RE_PRAY」のリプレイは長く楽しめそうですね!

何度でも咀嚼し、新しい気づきを重ねていこうと思います!

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タイトルを回収して終わるあたりが、名作ゲームみたいだなと思いました!

羽生結弦氏アイスストーリー「RE_PRAY」を咀嚼しながら思う、選び直され続ける「人生の進行ルート」と「生きる」ということ(前編)。

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「RE_PRAY」を見てきました!

いやー……昨晩僕は何を見たのでしょうか。「GIFT」の衝撃からわずか半年余りで、「GIFT」の咀嚼もまだ十分できた実感がないなかで、それ以上の何かを見せつけられてしまいました。「キミの好きなものだよ」と微笑みながら、消防車の放水機で「羽生結弦」という激流を身体に流し込まれている感覚です。まさに「アイスストーリー」。ストーリーのなかで翻弄され、押し流され、どこか知らない場所に着いていたような感覚。ただひとつ言えるのはこのコンテンツが「どこにもない何か」であること。未知の体験に飲み込まれた一夜でした。

↓まだ夢を見ているような気がします…!
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何から手をつければいいのかという感じですが、まずは本公演の全体像を理解していくための下準備をしようと思います。この「RE_PRAY」は羽生結弦氏が「自分の経験のなかで大きな要素であるゲームの世界からの倫理観や価値観」を含めて作ったものだといいます。「たった一回しかない命、繰り返しできるゲーム、相反している二つの中で、それぞれでしか見つけられない大切なこと」があるのだと。その意味で、今作で描かれるゲームの世界を知ることは理解への土台となるでしょう。

※今回の記事では「RE_PRAY」そのものおよび、ゲーム「ファイナルファンタジーIX」「UNDERTALE」のネタバレを含みますので、ネタバレは避けたいという方は、のちほど自分自身の準備ができてから、興味がわいたときに見ていただければと思います。
※11月5日公演での解釈のヒントを受けて内容を更新しました。「この物語は羽生結弦の物語ではない」「ゲームの世界の出来事」「プレイヤーが神様」あたりから第1部終盤の展開が別の理解になりました。

まず、今回のセットリストを見ていきます。公演全体は第1部と第2部に分かれており、それぞれ冒頭はゲーム「ファイナルファンタジーX」の楽曲である「いつか終わる夢」を用いた演目から始まります。そして、「ゲームの世界」からの曲として本公演の核となっていると思われるのが「Megalovania」と「破滅への使者」です。(※なお、アンコール部分は完全にアイスストーリーを終えてからのブロックですので、ここは観客向けの「お楽しみタイム」と理解していいでしょう)

【RE_PRAYセットリスト】

<本編>
1:いつか終わる夢-original-
2:鶏と蛇と豚
3:Hope&Legacy
4:Megalovania
5:破滅への使者

6:いつか終わる夢;RE
7:天と地のレクイエム
8:あの夏へ
9:春よ来い

<アンコール>
10:Let Me Entertain You
11:SEIMEI
12:Introduction and Rondo Capriccioso(序奏とロンド・カプリチオーソ)

まず「Megalovania」ですが、コチラは2015年に配信されたインディーゲーム「UNDERTALE」からの楽曲。「UNDERTALE」は世界的なヒットとなり、のちにPS4やニンテンドースイッチでもプレイできるようになりました。内容としてはファミコンライクのレトログラフィックで描かれるRPGなのですが(※MOTHERの影響を感じさせる)、特徴的なのは「モンスターと戦ってもいいし、戦わなくてもいい」こと。戦闘中にモンスターを逃がすこともできますし、逆に、ナビゲートキャラのようなモンスターも含めてあらゆるモンスターを倒すこともできます。

このゲームの主人公は、モンスターが住む地下世界に落下した人間です。「UNDERTALE」の世界では人間とモンスターが対立しており、かつて戦争がありました。強い「ソウル」「タマシイ」を持つ人間はとても強く、そのチカラによってモンスターを打ち破り、地底深くに閉じ込め、地上に出て来ないようバリアを張って封じています。地下世界に落下した主人公は、モンスター世界で冒険しながら地上への帰還を目指すというお話です。……と書くと、定番のRPGっぽく感じますが、まったくそんなことはありません。

この作品ではゲームとプレイヤーのかかわり方についてメタ的な視点から意外性のある仕掛けをいくつも繰り出してきます。そのひとつが、この「Megalovania」の流れるボス戦(サンズ戦)が発生するGルート(虐殺ルート)の存在です。このGルートは、主人公が「倒せる限りのモンスターを倒しつづけ」「LVを一定以上に上げた」ときに発生します。そのとき、通常であれば戦うことのない審判役のモンスター「サンズ」がラスボスとなって立ちはだかるのです。

そこでサンズが告げるのは、プレイヤーがゲームを通じて蓄積した「EXP」は経験値の意味ではなく「Execution Points(殺害ポイント)」であり、ステータスである「LV」「LOVE」は強さのレベルとか愛の意味ではなく「Level of Violence(暴力レベル)」であるということ。プレイヤーが経験を積み、レベルが上がって強くなったと思う行為は、モンスターにとっては破壊的な魔王のようなものの誕生を意味することであると、プレイヤーに突きつけるわけです。

サンズはプレイヤー=人間が「セーブ機能」を使って何度でもゲームをやり直すことができ、それゆえに決してモンスターたちが勝利できないことを知っています。そして、そのチカラのことを「ケツイ」と呼びます。ケツイがある限り、人間は勝ちつづける、決して負けることはないと。それでも人間によってすべてのモンスターが倒されることは看過できないとサンズは立ちはだかり、ときに「人間にターンをまわさないよう何も行動しない」といったメタ的な攻撃も繰り出しながら、人間の「ケツイ」に対抗します。

「RE_PRAY」のなかで描かれるゲーム画面的演出や、神殿のような場所で羽生氏が落ちてくる岩を回避するシーンは、この「UNDERTALE」を強く意識していると思われます。画面の構成は「UNDERTALE」の神殿のようですし、描かれるハートマークはそのものと言ってもいいほどよく似ています。そんな戦闘のなかでサンズがプレイヤーに向けて語る「お前みたいなやつを『ケツイがかたい』って言うんだろ」「頑張ったところでいいことなんてないのにな」「『できる』ってだけでやろうとするんだ。やらずにはいられないんだ」といったセリフは、「RE_PRAY」全体の理解にあたっても補助線となる要素であるだろうと思います。

↓あらゆるモンスターを虐殺してきたプレイヤーを止めるために、あらゆる手を繰り出すサンズ!


主人公=ハートマークは柱などを回避しながら戦います!

そして、また勝利してしまうのですが…!

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そして「破滅への使者」ですが、コチラはゲーム「ファイナルファンタジーIX」のトランス・クジャ戦で流れる楽曲です。「ファイナルファンタジーIX」の世界ではテラとガイア、ふたつの星が対立しています。ざっくり言うと、テラがガイアを星ごと融合して乗っ取ろうとしたのですが、ガイアの星の生命力が強かったことで目論見は上手くいかず、ふたつの星が対立しながら「表世界ガイア」と「裏世界テラ」としてともに存在しているという世界です。

本作の主人公であるジタンは、テラ側が送り込んだ人造人間です。テラは高い技術で人造人間を生み出してガイアに送り込み、人々を戦乱などで殺しては、死んだ人間の魂を吸収することでガイアの星が持つ生命力を弱め、弱ったところを乗っ取ろうと画策しています。本来なら自我を持たないはずの人造人間ですが、ガイアに戦乱をもたらす斥候として送り込むために、魂を持つ特別な存在として生み出されたのが主人公ジタンなのです。

しかし、そのような特別な存在であるジタンを疎ましく思っていたのが、兄と言える存在「クジャ」でした。クジャもまた人造人間ですが、偶然「強い自我」を持って生まれました。クジャもテラに戦乱をもたらす斥候として送り込まれるわけですが、自分以上の存在として生み出されたジタンに嫉妬し(あるいは憎悪し)、まだ赤ん坊であったジタンを捨ててしまいます(※その結果、ジタンは主人公たる存在に育った)。

「破滅への使者」は、そのクジャがテラに囚われていた魂たちのチカラを得て、トランス(成長)することでパワーアップした「トランス・クジャ」との戦いで流れる楽曲です。クジャは自分自身が魂を持たず、やがて滅びる運命であることを知っており、生きる者たちへの強い憎悪と「死への恐怖」を抱いています。そのためトランス・クジャ戦では、主人公たちが勝利したとしても、すべてを道連れにしようとクジャは究極魔法アルテマを発動します(※そのときのクジャの強い憎悪と恐怖によってラスボスである「永遠の闇」が出現する)。

↓トランス・クジャの姿はRE_PRAYにも影響を与えていると思われます!


トランス・クジャとの戦いのあとに出現する「永遠の闇」は、生きるということについて問い掛けてきます。「生きるということは残酷な行為……」「互いを排除し、自らの生のために生命を奪い合う」「そして、生きることは、不安、苦悩、いつかは死ぬという恐怖を、常に抱えていること……」といった言葉は、やはりRE_PRAYにも影響を与えていることでしょう。そして、「永遠の闇」との戦いに勝利したあと、大爆発のなかからジタンたちを脱出させてくれたクジャの行動と、失うものがなくなって「生きるということの意味が少しわかった」と語るクジャの言葉も。

↓「永遠の闇」との対話への答えなども、もしかしたら含まれているかも…?




さて、補助線がだいぶ長くなりましたが、そのような予備知識を持ったうえで、いよいよ「RE_PRAY」を見ていこうと思います。大型ビジョンに映し出されたテレビモニターと、タイトルロゴ。冒頭の映像では羽生氏がコントローラーを操作する様子が映し出され、本作がゲームに強く影響を受けていることを滲ませます。羽生氏がプレイするのは「20XX/11/04」のプレイデータ。するとリンクに羽生氏が現れ、半透明の幕によって囲われたなかで、その幕に羽根や格子を映し出して舞い踊ります。これはゲームのなかのキャラクターを示すかのような演出でした。5日公演の羽生氏の言葉を踏まえれば、以降リンクにいるのは「常にゲームキャラクターの化身」なのでしょう。

最初の演目は「いつか終わる夢」。ファイナルファンタジーXの楽曲を用いた演目で、ゲーム世界に基づいた公演であることを感じさせつつ、本来の演出通りにネガティブな言葉などもリンクに投影し、最後は手をリンクについて終えるバージョンで演じます。演技終わりにリンクサイドのカメラに顔を寄せてドアップで映る場面は、「ゲームの世界からキャラクターがコチラ側を覗き込んでいる」かのようでした。

幕間に流れ、以降本公演の中心的な演出となるゲーム画面は、「UNDERTALE」を意識したものでしょう。「UNDERTALE」のゲーム性と同様に、落下する岩を回避するゲームのようです。「息をする、できない、やめる」の選択から「流れる命を手にする?」「喰らう」そして「生きる」へとつながる選択は、ほかの生命を奪って生き永らえる人間のことを指すようでもあります。奪って生きる、それは「UNDERTALE」や「ファイナルファンタジーIX」を含めたあまたのゲームで行なわれつづけている行為です。意図的に「あくどい」表情を見せているプレイヤー羽生氏は、プレイヤーが持つ無意識の悪意も示しているでしょうか。たとえば正義のためにすべてのモンスターを虐殺するような。「これはゲームなんだから」と破壊的になれるような。

つづく「鶏と蛇と豚」では般若心境から始まる楽曲のイメージを公演に取り込みつつ、赤いレーザー光で示された直線通路のような狭い空間内でキャラクターは主に演じていきます。囚われた魂、定められた道のり、あるいはなかなか逃れられない激流を示すものか。その世界のなかで、戦うキャラクターは勝利を得て、強さを得て、演技後の「私がルールだ」というセリフの状態にまで至る……そんな印象を受ける場面でした。

つづく幕間ではドット絵キャラクターが、敵と戦う場面を描きます。敵を倒し、「LvUP!」し、倒した敵から素材とコインを得て、欲しいものが手に入るようになり、「自由を手に入れた」と思うドット絵キャラクター。さらに強い敵を倒すために、敵を倒し、倒した敵から素材を集め、ドット絵キャラクターは勝利を重ねていきます。しかし、そうした日々は何かを失いつづける日々でもある模様。ドット絵キャラクターの前にはスイッチが現れ、「5つ失う道」を選ぶか「1つ失う道」を選ぶかの選択が突きつけられます。

そのとき、「スイッチを押しますか?」の声とともに、観衆に光が当てられ、テレビ放送ではスタンドが映されました。これはつまり「戦いつづける日々は常に何かを奪い・失う日々でもある、それでもプレイヤーはキャラクターに戦えと言うのですか?」という問いかけでしょう。「あなたの選択によって、ひとつは消されてしまった」のセリフは、トロッコ問題のような気持ちを観衆に突きつけるもの。自分がキャラクターにやらせていること、そういう選択を強いていることにドキッとしましたし、グサッときました。翌日5日の公演では、この部分の選択結果が変わり、演目も変更になったようなので、「こうした選択を常に繰り返している、繰り返させている」という構造をリアルに体験させる点でもインパクトのある演出でした。

そのような難しい選択の繰り返しのなかで、キャラクターは強くなっていきます。「Hope&Legacy」は栄光のプログラムのひとつであり、映し出される月と太陽はみんなに輝きを届ける存在です。失いながらも、強くなり、栄光を手にしていくポジティブな情景です。戦いの決意を固め、この世界で生きていくことを決めるキャラクターと、何度でもコンティニューをするプレイヤー。したくないわけでもなく、使命感でもなく、とにかくキャラクターは挑みつづけます。プレイヤーの命じるままに。

そして恐るべき問いを投げかけます。モニターに映る「お前、ここに来るまでに一度も死んでないよな?」の文字。そして暗闇で響く「それとも、何度死んできた?」の声。しばしこのセリフの違和感の正体がわからなかったのですが、これはもしかして「キャラクターの声」なのではないでしょうか。プレイヤーがすべての語りをしているのではなく、同じ人物がプレイヤーとキャラクターの両方を演じることで、叙述的なトリックを仕掛けているとしたら。戦いを選択をしつづけるプレイヤーと、一方的に操作されるキャラクターとがいるはずの世界で、もしもキャラクターが「自我」を得て、何も失うことのない高みから支配するルーラーに反目することがあったなら。

その結果たどりついたのがGルートです。戦いつづけ、倒しつづける道のりの先にあるGルートです。新しい衣装でリンクに入ったキャラクターは、リンクを蹴りつけて音を立て、誰かを蹴り飛ばすように跳び、氷をあえて傷つけるようにして止まります。流れ出す「Megalovania」は戦いの果てにたどり着く場所。シットツイズルは切り裂く水面蹴りのようです。ときに静止する音楽と演出は「まだ、やめないのか?」とプレイヤーに呼び掛けるものでしょうか。会場内のモニターに映し出された小さなキャラクターは、「戦いつづけるプレイヤー」の前にサンズのように立ちはだかるキャラクターの自我でしょうか。やめることはできる、しかし、やめない。プレイヤーはなおも過酷な選択を強います。

新しいプログラムを生み出し、さらなる強敵に立ち向かいつづけるゲームキャラクター。幕間には「乗り越えてきたんじゃない。他人も、身体も、精神も、自我も、命も、道徳も、倫理も、理性も、想いも、夢も、希望も、憎しみも、嫉妬も、決意も、すべて壊して、踏みつけて歩いてきた世界だ」「ただ考え、見ていただけ?」「選んだのだろう?続けるという選択を」「この世界を見たいという心のままに」「同時に、進めるよう、応援していたのだろう」「一緒に戦っていたのだろう」「“レベルアップ”(経験)してきたのだろう」というセリフが流れます。

このセリフはラスボスからキャラクターに向けられた声だと思っていましたが、実はこれは「キャラクターからプレイヤーに向けられた声」なのではないでしょうか。ゲームのキャラクターからプレイヤーに向けて、あなたのしてきた選択の重みを突きつけるようなセリフだとしたら。そして、あのラスボスのように見える胸にハートマークを持つ者はプレイヤーの象徴だとしたら。リンクに映る目はプレイヤーの視線をキャラクターが感じていることの示唆だとしたら。「UNDERTALE」における「LV」の文脈も踏まえて、Gルートへとキャラクターを進ませたプレイヤー自身の責任を追及するような場面だとしたら。プレイヤーもまたキャラクターと一緒に戦って、一緒に「Level of Violence」と「Execution Points」を積み上げてきたのだと。

やがて、まったく新たな衣装を選んだゲームキャラクターは、最後の戦いへと向かいます。そして観衆に「壊すべき壁はありますか?」「選択しよう」と呼び掛けます。選択の場面で流れる音楽は、「UNDERTALE」における主要ルートのラスボスであるアズゴアとの戦いで流れる曲です。その曲のなか、キャラクターは6分間のタイム計時とともに練習に臨みます。これは、いわゆる競技会仕様の演目をやるということか。しかも新プログラムで。リンクサイドには確かにプーさんもいます。ドリンクもあります。ただ、アイスストーリーに完全に組み込まれたなかで、6分間練習が行なわれるという未知なる光景です。4回転を含めたジャンプを跳ぶハードなウォームアップをつづけるキャラクター。流れる楽曲はやがて、「ファイナルファンタジーIX」の「独りじゃない」に変わりました。これはFFIXで主人公ジタンがひとりで敵将との戦いに臨もうとするときに流れ、仲間たちの声と助力を得る曲です。「独りじゃない」としたら、このキャラクターの戦いには誰がいるのか。それはプレイヤーです。

このアイスストーリーを「プレイヤーとキャラクターの物語」であるとしたとき、この6分間練習の終わりで流れた「おれの決意が、やっとだせる」というセリフに改めて背筋が寒くなる気がしました。このセリフは、一体誰のセリフなのでしょう。先ほどの幕間で流れた「お前、ここに来るまでに一度も死んでないよな?」のようにキャラクターの声だと考えたなら。この第1部の流れは「生命を喰らって自我を得たキャラクターが、プレイヤーの過酷な選択を追及し、やがて神様であるプレイヤーに反抗する物語」とも読めるのではないか。

流れるのは「ファイナルファンタジーIX」の「破滅への使者」。とすれば、羽生氏の真っ赤な衣装はトランス・クジャをイメージしたものか。強い自我を持って生まれ、人々の魂を吸収することで成長した人造人間クジャは、「プレイヤーに反目するキャラクター」かのよう。GOE満点としか言えない4回転サルコウ、トリプルアクセルからのコンビネーション、軽やかなトリプルループ、4回転トゥループ、おそらくコンボであっただろう4回転トゥループ(転倒)、トリプルアクセルからトリプルサルコウ連発につなぐ「3A-1Eu-3S-1Eu-3S」のコンボ、競技会ルールとは異なる部分もありますが、まさに「戦い」のためのプログラムでクジャは舞います。

やがてこのGルートを「CLEAR」したキャラクターですが、アイスストーリーはそれで終わりではありません。クリア後にセーブをしたとき、そのデータは壊れてしまっていたのです。何故壊れたのか、それは「キャラクターが壊した」のではないか。「コワセ」というあの声、あれはキャラクターによって、ゲーム世界を壊そうとする画策だったのではないか。データを壊すことによって、神に逆らおうとする予想外のエンディングだったのではないか。この解釈にたどりついたとき、改めて震える想いがしました。そして公演はここで30分間の休憩に入りますが、休憩などしている場合ではありませんでした!

↓幕間のイメージとして、公演前のリンクの画像を置いておきます!
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早速第2部の話を…と行きたいところですが、だいぶ長くなってしまったので、一度ここで区切ろうと思います。第2部で描かれる「RE_PLAY」の選択と、「同じセーブデータから別の道のりを選ぶ」という展開は、ゲームならではの「別ルート」「マルチエンディング」とでもいうか、「ループもの」とでもいうような内容。それを自分なりに整理したときに、「RE_PRAY」であることの理解もボンヤリと形になるかなと思いますが、それは一度休んでから取り組みたいと思います(※下準備にパワーを割き過ぎ問題)。チケットのある方は5日の公演をお楽しみいただきつつ、気が向いたらつづきを見てやっていただければと思います。まぁ、5日の公演でガラッと構成とか内容が変わっていたら、ピンボケになるかもしれませんが、「GIFT」のときのようにじっくりと時間をかけて、少しずつ理解を深めていければと思います。

わからないから楽しい、

未知だから夢中になる、

そんな気持ちでワクワクしながら咀嚼する時間です!


最終的には「生きるとは?」という問いに向き合うことになると思いました!

羽生結弦氏「RE_PRAY」前日にツアーグッズの厳選購入に臨んだところ、当日着用予定のジップパーカー青が盛り上がっていた件。

08:00
「RE_PRAY」の準備が整いました!

3日、僕はさいたまスーパーアリーナにいました。羽生結弦氏のソロ公演第3弾「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd "RE_PRAY" TOUR」のさいたま公演、その初日を前にツアーグッズの購入にやってきたのです。喜びの初日を万全の態勢で迎えるためには、グッズは前日購入のほうがよいだろうと。家からプロローグのパーカー着て出て、現地でRE_PRAYパーカーに着替えるのではパーカー運搬人みたいですからね。当日は何やかんやで忙しいかもしれませんし。

↓ということで、やって来ましたさいたまスーパーアリーナ!リプレイ様大看板がお出迎えです!

遠くからでもそれとわかる大看板。これまでさまざまなイベントで訪れたたまアリですが、この大看板のインパクトは相当なもの。「大きいのは壁面モニターに映して、小さいのを通路に立てましょう」となりがたちなたまアリですが、やはりこういうときの看板はリアル板に限ります。モニターの照り返しとか手前のガラス面の反射とかがない、ビシッとした看板。このサイズでドーンと構えていただければ現地での記念撮影も大いに捗ることでしょう。ちょっと上のほうにあるので「看板の前にひとり立ってるから残り全員待機」みたいなことにもならなそうですしね。

ひとしきり看板など愛でたのちは、早速グッズ販売会場へ。入場口と反対側にあるBゲートのほうでグッズ販売は行なわれており、購入済みの公演チケットと事前にLINEでゲットした整理券を見せると、会場に入れる仕組み。整理券番号の呼び出しまで少し時間がありましたが、待機場にはグッズの現品が展示されておりましたので、手持無沙汰ということはありません。パーカーなどは手にとって羽織ることもできましたので、サイズ確認もバッチリそこで済ませる僕。「最近インフレで生活も厳しくなっているから強い気持ちで厳選するぞ…」とバイヤー並みの鋭い視線で商品をチェックしていきます。

↓グッズ販売会場の手前で品物を厳選します!
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↓しっかり現品を見て厳選させていただきます!
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↓待機場には売り切れリストの看板も用意されていました!
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整理券制&個数制限&公演のない日&通販アリという諸条件もあって、僕が到着した時点で売り切りの品はまだありませんでした。ただ、時間を追うと品切れの声が聞こえるようになり、まずひとり2個までと制限がかかっていた「ゆづ茶」が売り切れとなります。整理券の番号×2個ずつ売れたにしても、まさかいきなり売り切れるとは。もちろん11月4日分、5日分は別口で用意しているのでしょうが、ゆづ茶の人気と用意数の間には若干のギャップがありそうな気配も。

さらに時間を追うと、ジップパーカーのブルーSサイズが品切れとの声。やはり本人モデルが着用しての告知は効果絶大だったでしょうか。プロローグパーカーの黒を持っている勢が別のカラーを求める動きなども起きたのか、ブルーが人気していた模様です。僕が購入する段階ではMサイズも売り切れという声が聞こえましたので(※ギリで間に合った)、現地に着いてから迷っている場合ではないかもしれませんね。

そして僕は、品物のリストと現品を最後の最後までチェックしながら、大きな厳選議題に取り組んでいました。「本当にお前はフェイクファーバッグを持って歩くのか?」という自問自答。「GIFTトートバッグならわかるが…」「フェイクファートートバッグは持つ人の風体を選ぶぞ?」「最終進化形が叶姉妹とかの人が持つやつだぞ?」と自分に問いかける僕。しかし、心のなかの正義感が言うのです。「た、た、多様性!」と。そうです、たとえ「ちょっとフェイクファーっぽくないなぁ」と思われたとしても、カバンを持つ自由は誰にも止められないのです。

いよいよ購入会場に案内される僕。一品ずつ注文し、そのたびにレジ担当さんが品物を持ってくるシステムとなっており、僕は上から順番に注文をしていきます。そして迫り来るフェイクファートートバッグ。奮い立つ心のなかの多様性。もしかしてレジ担当の人は「この人はフェイクファートートバッグはないだろう、さすがに」と思いながらの確認だったかもしれませんが、堂々と、チカラ強く、告げてやりました。フェイクファートートバッグもひとつください…と!

↓ということで厳選購入したので開封します!
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↓いいから早く品物を見せろ!の方は動画でご覧ください!




まずはツアーには欠かせないTシャツ。こちら「いつも白を着てしまうような…」という厳選検討をしたところ、「ツアーだから旅先では2枚ないと不都合では?」という的確な判断によって厳選2種購入となりました。ちなみにサイズはどちらもSを選びました。一般的な身長(※大林素子さんとかではなく)のご婦人であれば基本的にSなんじゃないかなと思いますが、まぁゆったりめに着たいとかもあるかもしれませんので、購入時にしっかり確認されるとよいでしょう。どの公演でもそうですが、街歩きでもスマートに着られる感じのオシャレさがとてもよいTシャツです。左袖にワンポイントのリプレイタグがあるのもよきですね。

↓ワンポイントのオシャレが効いてる!
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そしてパーカーについては多くの人と同じ考えだったのか、今回は青をチョイス。ただ、黒もあってもいいかなとは思いながらの厳選でした。プロローグのグッズでもパーカーはありまして、よく着ているのですが、今回のものはあれとはまた生地の感じが違っておりました。プロローグが綿的な質感とすると、リプレイはツルッとサラッとした感じの生地で、モードによって着こなしてもいいかなという感触。

で、実際手にしてみると、フードの紐に「RE_PRAY」の文字が入っていることだけでなく、胸にもRE_PRAYのタグ、ポケットにもタグ、そして背中に入っているRE_PRAYのロゴは何とエンボス加工で盛り上がっておりました。「ドット感を出したい」というプロデュースでも入ったのか、ブロックでできた文字みたいなものが背中に浮き上がっているではありませんか。日差しを受けたら影ができたりしそうで、面白いデザインでした。

↓これはちょっとカッコいいんじゃないですかね!
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タオル系はフェイスタオルとハンドタオルのブルーとホワイトを厳選チョイス。フェイスタオルは応援バナー的にも使えそうで必須な感じがしますし、ハンドタオルは何枚あっても役立ちますからね。どちらも肌触りがよく、顔を押し当てたい感じの品でした。ほかのスポーツ現場とかでも活躍しそうな感じです。

そして、厳選検討のなかで「本当にお前はそれを持って歩くのか?」と議題にあがっていたキルティングトートバッグとフェイクファーバッグのバッグ系。こちらは、実際に手に取り品物を確かめるなかで、キルティングトートバッグはかなりしっかりした作りで重要な書類とかを運ぶのによさそう、フェイクファーバッグはぬいぐるみとか入れたらカワイイのでは?という話となり、厳選購入。GIFTトートほどの容量はいらないけど、社内でちょっとだけ資料を持って移動するみたいな機会にキルティングトートは活躍してくれそうな予感がします。知らない人は見てもグッズであることがわからないと思いますし、知っている人は仲良くなることはあっても怒られることはないと思いますので、仕事用にもいいですね。

↓フェイクファーバッグは編集長が「住みたい」などとと申しており…!
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事前にカタログで見ていたときと印象が違ったのがモバイルショルダーバッグ。スマホだけ持って出歩きたい僕としては、昨今の「だんだんスマホでかくなってない?」問題への解決策として迷わず厳選購入したわけですが、なかなか機能的でいい感じです。スマホを入れるポケットは厚手のものでもしっかり入れられ、スポッと抜けてしまうこともない絶妙な締め具合ですし、SuicaとかQUOカードとかを入れるのにちょうどいいポケットも装備されています。ジッパーつきのポケットもあるので、何なら免許証とか入れても大丈夫そう。カバンとは別に装備しておけば、行動もスムーズになりそうで、いいんじゃないでしょうか。むしろ、これからはコレが「財布」なのかもしれませんね。

↓ジッパー付きのポケットが嬉しい!
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そして、こちらも印象が違っていたのがアクリルキーホルダー。ブラックとホワイトを厳選購入したところ、カタログで思っていたイメージよりもわりと大きいじゃありませんか。昔のホテルの鍵みたいなものを想像していただくとよいかもしれません。かなりガッシリと存在感があって、鍵よりもカバンとかにつける人が多いのかなと思いました。で、今までブルーのロゴで見ていたのであまり感じていませんでしたが、白地に黒文字でRE_PRAYが入るとめちゃめちゃファイナルファンタジーっぽいなと。名前もそれっぽいし、新しいリメイク作品か何かの販促グッズなのかなという感じも。なかなかいい感じだったので、カバンにつける用をあとで足してもいいかなーと考えているところです。

↓これぐらいドーンとしていたほうがカバンに合う!
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ネックウォーマーについてはブラックを厳選購入。外れたりほどけたりしないマフラーとして冬場の屋外スポーツ観戦などで活躍しそうだなと思いました。ラグビーとかサッカーとかガチめに寒い日の試合があったりしますからね。あと、駅伝とかマラソンの応援にもよさそう。結局、ノドが冷えると風邪を引くので、こういうアイテムで自分をケアしていきたいものです。

↓サイズ感はこんな感じです!編集長はわりと首が太いタイプですがすっぽりです!
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その後は定番の品ですが、クリアファイルを厳選6種、アクリルスタンドを厳選6種購入して買い物はフィニッシュ。本当はゆづ茶も買いたかったのですが、これは整理券番号が呼び出される前に売り切れており、買えずでした。今後の公演(あるいは通販)のなかでまた再挑戦していければと思います。ていうか、何ならお湯に溶いたヤツを500円くらいで会場で売ってくれたら、喜ばれるのではないかと思ったりもしました。どうせ何か飲むなら、気持ちの高まるヤツがあると嬉しいですからね。「名物ツアーグルメ」のひとつになるのではないかと思いました。

↓アクリルスタンドを並べたら戦隊みたいな感じです!
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↓ということで、厳選されたツアーグッズの皆さんです!
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欲しいものをおおよそ買えて、2万円以上購入でもらえるショッパーもゲットし、大満足のお買い物となりました。その後、ひとしきりグッズの開封などをしたあと、改めてさいたまスーパーアリーナを訪れますと、大看板がライトアップされて美しく輝いておりました。夜が明けたらRE_PRAYが始まる。何が起こるのかわからない、新しい何かが始まる。そんなワクワクを星空のもとで感じました。期待に胸高鳴らせつつ、迎える新たな物語の初日。会場に行かれる方、CS放送でご覧になる方、ぜひ一緒に未知を体験できればと思います。RE_PRAY、楽しみましょう!

↓カタログ的な見た目とか全体像とかは動画のほうでまとめてあるので、そちらをご覧ください!


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Tシャツとパーカーでちょうどいいくらいの暖かい好天に恵まれますように!

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婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

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