スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

フィギュアスケート

羽生結弦氏が「news every. 伝えたい思い」で山林火災に見舞われた大船渡市を訪れ、「伝える」ことで育まれる強さを届けてくれた件。

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「伝える」ことで育まれる強さ、感じました!

「このやんごとなきお方が、24時間前は11万円くらいする拳銃型オタクグッズ購入に大興奮してSNS連投ニヤニヤニマニマデュフしていたのか…」などと思いながら迎えた12日の夕方。この日は襟を正し、背筋を伸ばして受け止める大切な番組の放送日でした。日本テレビ「news every.」にて、スペシャルメッセンジャー・羽生結弦氏による「伝えたい思い」の最新レポートが届いたのです。

今回羽生氏が向かったのは平成以降最大規模の山林火災に見舞われた岩手県大船渡市です。2月26日に発生し、4月7日に鎮火が宣言されるまで実に1ヶ月あまりにわたって燃えつづけた大規模な災害ですが、その鎮火とともに僕の心や視線はその地から離れてしまっていたのではないか、そんなことをハッと思わされるような「つい2ヶ月前」の出来事について、「その後」そして「今」を羽生氏が伝えてくれました。




先月28日の訪問だという紹介から始まったレポート。災害に見舞われた多くの現場を伝えつづけている羽生氏にとっても、とりわけ我が事とする東日本大震災の被災地域に「そこがまた」となった今回の山林火災は、痛切な思いを抱かせている様子。移動の車中でも、現地を歩く際も、被害の様子を見つめる視線は沈んでいます。

遠くでニュースとして見ている際は「山林火災」として木々が燃える場面が印象に残っている出来事ですが、同時に多くの住居や建物にも炎は広がり、そこにあったはずの「生活」が炎によって失われた出来事でもありました。燃え落ちた建物や生活の痕跡に目を向けていく羽生氏とカメラ。ヘリではなく徒歩で、望遠による遠景ではなく人間の見つめる視線で、その現場を直視することの大切さを改めて感じさせられます。

そんななか羽生氏が向かったのは地元の綾里漁協の倉庫です。こちらは今回の火災で全焼したということなのですが、実は東日本大震災の際にも被害を受け、震災後に新たに建て直された建物なのだとか。建物の構造部分の新しさだったり、倉庫ということもあるのでしょうが十分な高さを備えた建物であったりするところがうかがわれると、「そこがまた」失われてしまったことに、さらに胸が締め付けられるような思いです。

この倉庫には漁に使う定置網が保管してあったとのことで、建物の被害はもちろん日々の仕事自体ができなくなるような状況を前に、「がっかりしたな」「14年前も震災でここの倉庫もすっかりやられたっだからね」「また今度は火事かっていう複雑な思いだったね」「まぁ起きたことはしょうがねぇから…うん」と語る漁協の方。その落胆とも諦念ともつかないような声は、僕個人としては懐かしいお国言葉でもあり、それだけにチカラを落としている様子がひしひしと伝わってきます。能登半島の震災でも、震災そのもの以上にのちの豪雨災害の際に心を折られたという人たちがたくさん見受けられましたが、同じような辛さや痛みを大船渡の方たちも抱いていることでしょう。能登についても伝えてきただけに「3.11のあとに建てたということを考えると…本当に…心が折れますね…これは…」と言葉を絞り出すような羽生氏の姿には、こちらも黙り込むよりありません。

ただ、そんな沈み込むような状況でありながら、その後のレポートは力強い希望が滲むものでした。何と、この状況を知った宮城県女川町の水産会社が現在は使用していない網を貸してくれたのだといいます。女川町も東日本大震災で特に大きな被害を被った地域ですが、そうした地域間の助け合いが行なわれていることに、胸がじんわりと熱くなります。借りた網を港に広げ、手作業で漁に出る前の修繕を施す漁協の方々と、さっきとは打って変わった力強さで発する「今年(漁が)できるだけでありがたい」という言葉。盛漁期は5月から始まっているということで、すでに6月になるという決して十全な状況ではないのでしょうが、震災を乗り越えてきた人たちのたくましさがあふれていました。



その後、羽生氏が訪れた中学校でも力強い希望が輝いていました。こちらの学校では「避難所運営体験」として3年生が運営側、1・2年生が避難者の立場となって避難所の運営を体験する訓練をしているというのです。「ペットを飼っている人が避難してきた場合」「高齢者の方が避難してきた場合」「妊婦の方が避難してき場合」など、実践的な想定の数々が盛り込まれた訓練を生徒さんたちがやっているというのは、とても素晴らしい取り組みだなと感嘆しましたし、率直にすごい取り組みだなと驚きました。

災害の際に避難所として活用されるのは学校で、その学校に集い、その学校のことを知っているのはほかならぬ生徒さんたちです。在校中に災害が起きることは多くないでしょうし、起きないに越したことはないのですが、その学校でどうやって避難時の営みをしていくのか、助け合っていくのか、有事の際の備えをこうした訓練を通じてたくさんの生徒さんたちが学んでいるというのは、地域にとってもとても心強いではありませんか。そうした積み重ねをしていくことで、いざ災害が起きてしまったとき、その地域の人たちの誰しもが避難する側としても支える側としても「備え」を持っているようになったら、避難生活の辛さがどれほど和らぐことか。

そして、言われてみてなるほどと驚きましたが、現在の中学3年生にはもう「東日本大震災後に生まれた子ども」が含まれているのです。羽生氏が話をうかがったお相手も、そうした年代の生徒さんで震災は体験していないのだそうですが、そうした若い人たちにも、あの出来事からの貴重な学びを伝えつづけていることの尊さ、人間ならではの「伝える」という備えが地域に息づいていることの力強さを感じました。災害が起きるたびにゼロから体験として学ぶのではなく、伝えつづけていくことで次の災害は前の災害よりも少しでも被害や痛みや辛さが和らげられるようにすること、その叡智。まさに「伝えたい思い」だなと。忘れないこと、伝えつづけること、それ自体が災害への大きな大きな備えなのだと改めて噛み締めるような気持ちになりました。

「3.11のあとだけに心が折れる」という側面もあれば、「3.11のあとだからこそ、そう簡単には折れないほど強くなっている」という側面もきっとあるはず。それは人と人が「つながる」ことや「伝える」ことで育まれる、人間ならではの強さなのだと思います。テレビを通じてではありますが、そうした機会を定期的に自分も持てていることがとてもありがたいなと思う、そんな時間でした。レポート、お疲れ様でした!

↓なお、レポートにあった漁協ではまさのこの放送日から漁を再開したとのこと!


何と希望に満ちたレポート、そのタイミングよ!

貴重な網が破れたりすることなく、漁を順調に行えますように!



さて、価値あるレポートを終えた羽生氏は、ほっとリラックスした表情で、恒例のお天気コーナーに登場しました。いつも何かを「やってくる」番組のマスコット・そらジローは、今回はプレゼントがあると言い出しました。僕が先日SNSで話題になったイベント係員であれば「すいませーん!お時間でーす!」とプレゼントを渡す前に引き剥がすところですが、剥がしの係員がいない状況のなかでは羽生氏も覚悟を決めて受け取るしかありません。「受け取ればいいんですね…?」という若干の緊張を滲ませつつプレゼントを待つ羽生氏と、やる気マンマンのそらジロー。

一歩前に出てそらジローと向かい合う羽生氏は、大体どういう話なのか承知はしているようですが、小声で「近いな」「近いな」とつぶやきつづけています。あぁ!僕がこのイベントの係員なら今すぐ片足タックルでヤツを剥がすのに!しかし、そんな想いは届くはずもなく、何と!そらジローは!唇をギュッとすぼめると!プッと勢いよく空気を発し!羽生氏に空気をブチ当て!本人的には投げキッスと思っていそうな!その実でんじろう先生の空気砲みたいなことを!やってきたではありませんか!しかも2回も!何だそのプレゼントは!でんジローに改名せぇ!

「バレンタインよりもだいぶ濃厚なものをいただけたような気がします」と事後の感想を述べる羽生氏に、本当のプレゼントとしてそらジローのぬいぐるみ(金メダル付き)が贈呈されると、「オリンピックのメダルより大事にします」との御礼の言葉まで飛び出したではありませんか。ド級のリップサービス(←自称投げキッスへのお返しだけに)には、これは正義に猛る。「着ぐるみに召喚器撃つと逆に中から人間が出てくるのかい?」とか言いながら。ホント、ぬいぐるみは治外法権みたいな風潮、どうかと思いますよね!

↓ついには「自分の走馬灯に出てくるようにしたい」とまでおっしゃる羽生氏!

いやいやいやいや羽生氏の走馬灯すごい長かったりする想定ですかね!?

体感100年分くらいある走馬灯なら、この日の空気砲も入ってくるとは思いますが!

短い走馬灯なら空気砲はカットでいいんじゃないですかね!

そらジローのほうにだけ入ってれば大丈夫でしょう!



僕の走馬灯は、超短い場合でも羽生氏が出てくることになっております!

羽生結弦氏お衣装様を展示する「AQUA体感フェア」に参加し、現地の万全の備えにお腹も胸も帰りのカバンもいっぱいになった件。

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先着1000人に間に合いました!

懐かしい感覚にとらわれながら、僕の乗った電車は海沿いの道を走っていきました。休日は朝まで起きていて昼過ぎまで起きてこない堕落した生活をしている僕を、バキーンと早朝に目覚めさせるアレが久々にやってきたのです。羽生結弦氏のクリアファイルをゲットするためにスーパーとかコンビニとかを朝から巡る「クエスト」の時間が!

今回のクエストの舞台は、イオンモール幕張新都心にて家電メーカー・AQUAさんが開催する「AQUA体感フェア」です。こちらのイベントではAQUAの家電を手にとって体験できるほか、羽生氏がAQUAさんのテレビCMで実際に着用した衣装を鑑賞することができ、さらにイベント参加者先着1000名にはノベルティの配布までしてくれるとのこと。衣装展示だけでも確実に足を運ぶ貴重な機会だというのに、そこに先着ノベルティを重ねてくるとは。盆と正月かと。米津と羽生かと。イベントへの羽生氏の来場はもちろんナイわけですが、本人が来るタイプのイベント並みのお祭り騒ぎになることは確実です。

↓ということで先着に間に合うよう早起きしてイオンに向かいました!


最寄りの幕張豊砂駅につけば、その光景はさながらアイスストーリーのよう。公式グッズをフル装備し、お仲間と連れ立って歩みを進める人たちが、列をなしてイオンに向かっていきます。巨大イオンビル群をすり抜け、イベント会場となるグランドモールにたどり着くと、そこにはすでに整理券配布に備える待機列ができています。僕が到着した時点で数百人はいたでしょうか。何重にも折り返す長い列がイオンの奥のほうで伸びています。最後尾には「最後尾」と書いた手持ち看板を持った係員さんが控えており、その列はさらにさらに伸びていきました。この列のなかにはかつて板橋のイオンあたりに朝イチで行った歴戦の勇者などもいるのだろうと思うと、何だか感慨深い気持ちになってきます。朝のイオンにお仲間たちが集うのは「青春」のような気分ですね。

↓朝の光に輝くイオンモール幕張新都心!
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↓何重にも折り返す長い列がイオンを取り囲む!
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↓最後尾を示す看板を用意するなど準備万端!
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↓先着1000人のノベルティ引換整理券を無事にいただけました!
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午前10時の開店を迎えると、早速「AQUA体感フェア」の会場へ。モールの一角にある広場スペースには大きなバナーの掲出とともに、AQUAさんの家電がズラリと展示されています。それらは単に置いてあるだけではなくしっかり電源が入っており、冷蔵庫はひんやりですし掃除機はブイーンです。洗濯機も電源は入っているようでしたので、水を入れさえすればばグルングルンできたのでしょう。「体感」の名にたがわない充実の展示群です。

そしてその展示群の中央に羽生氏着用のAQUA様お衣装が。お衣装を撮影しようと早速ファンが列を成し、今度はイオンのなかに長い長い列ができていきます。ノベルティの配布は整理券に記載された時間帯ごとに行なう形でしたが、展示の鑑賞には特に時間の定めはないということでしたので、僕も早速その列に加わりお衣装の鑑賞へと向かいます。運営の皆さんの仕切りがキビキビしており、写真撮影などはしっかりできつつも回転が非常にいいものですから、15分ほどで順番はまわってくるスムーズさです。

いざお衣装とご対面すれば、展示に使用しているトルソーの形の影響もあるのか、何だかAQUA様がすごく大きく見えます。それを上から下まで舐めるように眺め、実物ならではの繊細な白の色味などを鑑賞していく僕(※写真では上手くおさめられなかったので心に刻む)。皆さん注目していた胸元のゴージャスな装飾には目を奪われました。かなりの大きさのラインストーン…というか財宝がいくつも据えられており、その存在感・重量感は大変なもの。CM映像を思い返しながら、このゴージャスな衣装で臨んだ「挑戦」を改めて噛み締める気持ちになりましたよね。

↓AQUA様展示の待機列ではパネルがお出迎え!
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↓お衣装様とともにCMのメイキング映像なども流されていました!
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↓接写せずにはいられない胸元の飾り!
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↓もちろん洗濯機や冷蔵庫にもAQUA様が!
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↓このまま自宅にしたいような展示スペースも!
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↓展示スペースの裏側にも記念撮影にピッタリの巨大バナー!
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しばし展示を拝見したのち、ノベルティ整理券に記載の時間となりましたので、AQUA様をあしらった袋に入ったクリアファイルとメモ帳をいただきます。希少なノベルティを手にでき、喜びと達成感が湧き上がりました。お衣装を拝見できるだけでも貴重な機会であるのに、ノベルティまでいただけるなんて本当にありがたい限りですね。

もちろんAQUAさんも抜かりはありませんで、袋のなかにはしっかりとAQUAパンフレットが封入されており製品アピールにも余念がありません(※展示を見ている間にも1冊もらってしまったが)。さらに、このイベント会場では家電販売は行なわれていないものの、「イオンモール内にあるノジマへ行くとAQUAティッシュが引き換えられる券」がセットで配布されており、見事な導線だなと唸りました。一気通貫でイベントから販売まで進められるイオンという街の強さ、感じさせていただきました。

なお、ノジマさんでは何かよくわかりませんが、ちょっとしたアンケートとかに答えていたらプレゼントが倍々で増えていきまして、気が付けば両手にボックスティッシュ6箱を抱えることになっておりました。完全にドラッグストア帰りの人みたいになりましたが、心はホクホクで足取りは軽やかです。

↓ノベルティ入りの袋とティッシュ引換券をいただきました!
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↓袋のなかには希少なクリアファイルとメモ帳が!
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↓ノジマさんでは思ってた量の倍のティッシュと入浴剤・うちわをいただきました!
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ひとしきり展示を拝見したあとは昼食の時間です。一応僕は別日に達成してはいるのですが、このモール内にらーめん幸楽苑さんがあるということで、羽生氏も好きだという幸楽苑のねぎらーめんを食べるミッションをやらないわけにはいきません。今日この日にふさわしいランチは幸楽苑のねぎらーめんと餃子のセットしかない…とフードコートにある幸楽苑さんに向かうと、いやー、驚きましたよね。尋常じゃない大行列で。

朝イチにイオンを取り囲み、開店直後にはイベント会場で伸びていたあの長い長い列が、今度は幸楽苑の前にそのまま移動してきたようです。フードコートにはほかにもたくさん飲食店があり、何ならラーメンと餃子のセットを出す店はほかにもあるのですが、幸楽苑の前にだけひたすら長い行列ができているという驚きの光景。事情を知らない一般のイオン客の皆さんもこれにはさぞや首を傾げたことでしょう。そして、調べてもよくわからなかったことでしょう。そりゃそうです。YouTubeメンバーシップ向けに内々で話した羽生氏グルメ情報が、まさか現実にこれほどの影響を及ぼそうとは、並んでいるコチラも思ってませんでしたから。

ただ幸楽苑さんは、そうした情報を見事に把握し、準備万端備えてくれていました。長く長く伸びた列の最後尾には「最後尾」の手持ち看板があり、それをお客同士でリレーしていくシステムの用意周到さ。厨房ではスペースの広さに似つかわしくないほどの人数が爆速で調理をしており、レジで注文したそばからねぎらーめんと餃子が出てきます。きっと裏では「今日は9割方ねぎらーめんだぞ」「ねぎらーめんと餃子、注文入る前にジャンジャン作れ」「今レジにいるお客が注文しなくても次のお客が注文するから」みたいな段取りができているんでしょうね。

僕もご多聞に漏れず「ねぎらーめんと餃子」を注文しましたところ、フードコートによくある呼出し機を渡されはしたのですが、それが鳴る前に品が出てくるものですから、普通に番号で呼ばれましたよね。「17番の呼出し機の方〜」って。お店の人に呼出し機返すあたりで鳴り始めてて「本末を自分で転倒させていくスタイル」「これいる?いった?」「下手したら呼出し機渡すより先に料理が出てるぞ」と楽しい気持ちになりました。食べ終わったあとも食器下げようとしたら、スーツ姿の方がお店の前で食器を回収しておりまして、ものすごい体制だなと驚くばかり。どれほどの人員を割き、どれほどの食材を用意してこの大行列に立ち向かったのか。感服し、頭が下がる思いです。よくぞあの大行列をさばいてくれました。僕の心のなかの中島みゆきさんも「風の中のすばる〜」と歌い始めましたとも。「ごちそうさまでした」というか「ありがとうございます」の気持ちで、お腹も胸もいっぱいです。

↓らーめん幸楽苑さんだけに謎の大行列ができる特異日!
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↓しかし幸楽苑さんはそれを見越して最後尾看板を用意するなど完璧な備え!
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↓おかげさまで希望のランチをいただけました!
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イオン客の人が言う「イオンに行くと一日楽しめる」とは少し違うかもしれませんが、このように朝からタップリとお祭りを楽しむことができ、大充実の一日になりました。この報告のなかには入れていませんが、らーめんのあとにサーティワンでアイス食べたり、モーリーファンタジーに行ってメダルゲームやったり、アイドルのミニライブを鑑賞したりとかイオンを満喫して大変楽しかったので、次はハイアール様衣装展示をイオンでお願いできると嬉しいなと思いました!

↓現地の雰囲気などは動画にまとめておきました!


元気なら2日連続行ってもいいくらいですね!

遠方の方は行った気分でお楽しみください!



こちらのイベントは6月8日(日)も開催!行ける人はどうぞ現地へ!

羽生結弦氏出演ゼビオアリーナ仙台開館記念イベントの仙台市外枠は超激戦886席も、仙台移住案は理念のもとに却下ですの巻。

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何をもって「市民」なのか概念が問われる今!

待望の報せが届きました。かねがね通年のアイスリンクを増設工事中と聞き及んでいた仙台市アリーナさんより、リニューアル開館記念イベントの情報が発表されました。アイスリンクの増設を祝うように執り行われる、仙台市ゆかりのフィギュアスケーターによるアイスショー「The First Skate」。こちらにはゆかりの人として羽生結弦氏も出演されるとのこと。素晴らしい新章の幕開けとなりますよう、まずはお祝い申し上げます。

↓このあくまでも「市民の」施設という雰囲気がイイ!

誰かの公演ということではないですからね!

仙台市のスポーツ文化発展に寄与する新たな施設の完成祝いですから!

どうしても写真を入れるなら建物の外観ですかね!



仙台市の発表によると、7月5日開催「The First Skate」のチケット販売はローソンチケットを通じて行なわれ、6月1日より順次情報を公開していくとのこと。1時間予定の公演とのことで演出・演目等は限定的になるのでしょうが、チケット価格は3000円〜8000円とアイスショーとしてはかなりお安めの設定となっております(常設!通年!)。募集にあたっては仙台市民先行抽選として1700席を抽選販売ののち、一般抽選として886席(予定)の抽選販売を行なうという話ですので、まずは仙台市の皆さまの文化施設として、この装いを新たにしたアリーナを市民の皆さまにご覧いただきたい…そんな真摯な想いを感じます。

もともとこの地にはバスケBリーグ・仙台89ERSのホームアリーナとしても使われているゼビオアリーナ仙台(仙台市アリーナ)というアリーナがあり、そちらを改修して国際規格に沿った通年アイスリンクの増設およびBプレミアリーグの基準に対応するための観客席の増設などを行ない、改めてもう一度ゼビオアリーナ仙台という同じ名前をつけている流れだとのこと。2012年の開館以降の歴史をそのまま継承してさらに発展させていく、まさに市民のアリーナなわけです。今回の改修の目玉はアイスリンクの増設ですので、開館記念にアイスショーを実施するのはごく自然な流れではありますが、幕開けの栄誉をしっかりと受け止めて観戦したいもの(←自分が行ける前提の言い方/信じることからすべては始まる)。

↓通年のリンクがあったうえで断熱フロアを置いてバスケやコンサートができるようにするという画期的施設!




さて、正式発表を受けてどう動いたものか、本日の本題はそこです。開館予定日は事前に公表されておりましたので、「きっと何かあるだろう」と踏んでホテルなども手配をしておりました。同じような動きをされていた方からすると驚きの価格かもしれませんが、7月5日(土)宿泊で仙台市内のカプセルではないホテルを8000円台で抑えている僕の動きは、なかなかの手練れと言って差支えないでしょう。同じ動きをされている方からすれば、「どこの宿でどのプランです!?」と聞きたくなるくらいの話であろうと自負しております。

しかし、ここにきて大きな壁、いや限界に直面しました。それは僕が仙台市民ではないということです。想定から抜け落ちていたものの、この施設の理念を踏まえて考えれば当然至極と言える仙台市民先行抽選という形式。むしろ、抜け落ちた想定をハメ直せば、オープニング公演は全席「市民枠」でもよかったくらいですので、886席(予定)も仙台市外に振り向けてくれたことには心から感謝をしなければいけないでしょう。仙台市の情報には「チケットの追加販売やリセール対応」といった記載もあり、ステージ・機材設営の詳細が決まった段階でいくばくか追加席なども出していただけるものと見込まれますので、リセール等々も含めてのべ1000人分ほどにもなるであろう枠をいただけたことは市外の人間としてもありがたい限りです。

ただ、「ありがたい」と「狭い・険しい」は両立するわけで、その狭き門をどうやってくぐり抜けるか、そこは真剣に考えねばなりません。僕も考えましたし僕以外の人も考えたであろう「仙台市へ引っ越して市民になるか?」案についても検討いたしました。しかし、この案は決然と却下しました。現実由来ではなく理念由来の決断です。確かに現実として今すぐ東京を引き払うのは片付け的に難しいですが、昨今はリモートワークなども広まっておりますので、現住居を残したまま新居を構える引っ越しは可能と思います。会社もまさか僕が仙台で働いているとは思いますまい(←気づいたら怒られるだろうが…)。個人的に仙台市には数年居住経験がありますし、何なら今でも心の故郷と思っているくらいですので、「昨日Uターンしてきた生粋の仙台市民です」「サボるときに行く場所は榴岡公園」「給与振り込みは七十七銀行でお願いします」くらいの地元風を吹かせることもできると思います。しかし、はたしてそれがこのアリーナの理念に叶うものか。

遠方のお客さまをお呼びすることも大事にはしつつも、やはりまずは地域の皆さまの支えあってこそのスポーツ文化でしょう。開館以来それを支えてきたわけでもなく、このアリーナをキッカケに未来のスケーターとなるわけでもなく、これから熱心な89ERSブースターになるわけでもないだろう自分が、住所を移しただけでこの記念の日にお招きされる仙台市民に該当するのかと言われると、それはナイなと思います。住所さえ仙台市になっていれば心の奥底まで市側にはわからないとしても、自分自身に嘘はつけません。僕にできるのは実家の両親に「今すぐ仙台に引っ越せ」「仙台市の実家にUターンするぶんには僕も即時仙台市民な気がする」「実家が仙台で現住所が仙台ならどう考えても市民」と実家ロンダリングを画策することくらい。偽装市民転居策は真摯な心で捨てざるを得ないなと思います。

真っ当にいくとすると、追加&リセール込みで市外枠が最大1000人ぶん程度あったとしてですよ、同じ宮城県で開催しセキスイハイムスーパーアリーナを埋めた「RE_PRAY」ツアーや「notte stellata」のことを考えれば最低7000人は会場に「リアルに行く人」がいるわけで、そこから仙台市民1700人を除いたとしても倍率5倍超。それらの公演では複数日にわたっての開催だったので連日参加の人の存在を勘案しても「リアルに行く人」は2倍〜3倍はいるでしょうから倍率10倍〜15倍。そしてそもそも「RE_PRAY」や「notte stellata」では多くの落選が出た末の満員御礼ですので落選者がザックリ倍いるとしても倍率20倍〜30倍といった激戦が見えてきます。これはチケット剛運マンを自認する僕でも、ちょっと当たる気がしません。最終的に5万人当たる倍率30倍なら粘りと工夫と知識と経験で何とかなる部分があったりするのですが、純粋に少ない枠の一発勝負の高倍率、これは厳しい。

ただ、それも含めて挑むことがお祝いなのかなと思います。

このアリーナの未来が華やかで実り多いものになるよう、まずはハチャメチャな高倍率と圧倒的な熱気でお祝いをしたいなと思うのです。全国でも数が限られる通年のアイスリンクを新たに設けるという仙台の人々の決断を祝う門出は、「倍率がえらいことになってます!」「ぶっちゃけ翌週もやったほうがよさそうです!」「毎週閉店している布団屋みたいに毎週開店しましょう!」と嬉しい悲鳴が上がるくらいに大わらわになってこそめでたいというもの。スン…と始まったらここまで尽力してきた人も「あれ?そんないらんかったか?」ってなるじゃないですか。もちろん本番は今後の若きスケーターたちの育成・飛躍にあるとしても、最初はお祭り騒ぎになってこそじゃないですか。そのお祭りの部分はむしろ市外だからこそ担えるところがあるのかなと思ったりもします。

なので、市外だからといって極端な尻込みはせず、強い気持ちを持ってこの狭き門に挑み、当然のごとく落選ののち、配信決定の報せがあればそれに沸き(※最初から予定していない場合今からの追加はかなり難しいかもだが…)、公演の日には現地なのか自宅なのかホテルなのかどこかで会場あるいはSNS等を盛り上げ、楽しい喧騒を作っていければいいなと思います。すでにホテルも抑えていますし、誰が行けなくても僕が行きますの気持ちではいるのですが、落ちたら落ちたで「こんなに落ちてるんだ!すごい!作ってよかった!」と仙台市の人やこの施設の実現に尽力した人に思ってもらえるように悶えられたらいいなと思います。そしてゆくゆくはバスケ勢・コンサート勢ともチカラを合わせまして、「そもそも100万都市仙台に固定1万席規模のアリーナがないのはオカシイ」「増築して座席数を増やそう」「次回の建て替えでは最初から1万席で作ろう」といった機運へとつなげる1票になれたら、巡り巡って僕も仙台市のスポーツ文化発展にも寄与できるのではないかと思います。

この日に限らず、また仙台を訪れる機会はあるでしょうし、いつかリアルなUターンで文字通りの市民となる未来もあるかもしれません。だから初日でなくても、いつか、何度も、このアリーナを訪れる機会はあるはず。ゼビオアリーナ仙台を見るという新しい仙台観光の目的も生まれましたし、上手く日程が重なればこの会場でバスケを見るなんてパターンもいいかもしれません。「通年リンクの上でバスケやると薄っすら寒い?寒くない?」みたいな素朴な疑問も、いつか確かめられたらいいなと思いながら、機会を探っていこうと思います。とにもかくにも、ゼビオアリーナ仙台の新たな開館、おめでとうございます!

↓改修前のゼビオアリーナ仙台には以前立ち寄らせていただいたことがあります!
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↓アリーナ周辺のkhbさんやゼビオスポーツさんなどには羽生氏サインもたくさんありましたが、また見たいですね!


一帯がどう変わっているのか楽しみです!

新生アリーナにも記念のサインなど置いておいていただけると見に行く推し活にもよさそう!



通年のリンクということは、空きさえあればフレキシブルに使えるということ!

「NumberTV」で羽生結弦氏が示した挫折への持論「挫折と思ったことがない」は、今後の回答者が答え変えるレベルの本質だった件。

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挫けて折れなければそもそも挫折ではない!

最近は推しの乾季と言いますか、大量の新コンテンツが降り注ぐ激流の時間からは少し離れ、静かに学びを積み重ねたり(※アニメ履修する的な)、新しい技術の習得に励んだり(※ゲーム履修する的な)、振り返って過ぎし日々を見つめ直したり(※過去映像リピートする的な)、穏やかな時間を過ごしています。

そんななか、オアシスのように恵みをもたらしてくれたのは、「ドコモが運営する気前のいい映像サブスク」としておなじみのLeminoさんで配信されている番組「NumberTV」です。おなじみ文芸春秋さんが「週刊文春とNumberは別物」というスタンスでアスリートのドラマを紐解くこちらのドキュメンタリー番組に羽生結弦氏が出演されるということで、僕も正座して拝見いたしました。

何でもこちらの番組はひとつテーマとして「挫折地点」というものを掲げているそうで、各界のトップアスリートに競技人生における「最大の挫折」について話してもらっているのだとか。なるほど、あまり「挫折」感は覚えない羽生氏の半生ですが、Numberらしい切り口だなと思いつつ見守っていきます。

↓挫折からどう前を向いたのかに迫っていきますよ!

最新話は無料配信中!

過去回はLeminoプレミアム(月額990円)でご覧ください!



内容そのものはLeminoさんでじっくりご覧いただければと思いますが、何というか全体的に「過去」を感じる視聴体験です。やはり番組の切り口として競技会時代の羽生氏にフォーカスしているところがありますので、それ以降の活躍を見つづけているコチラの側には「今はもっと困難な壁や大きな重圧を前に」「勝ち負けすらつかない形のないものを目指して」「さらに美しく強くなった彼が挑む」みたいな一歩先行く気持ちがあるのだなと感じました。

番組冒頭、本人提供による4月の映像としてアイスリンク仙台での4回転トゥループから3回転サルコウにつなぐコンビネーションを紹介してくれたのですが、最新映像だ!と思いつつもそれ自体はごく当然のこととして受け止めている自分がいました。もしかしたら番組の意図としては「今もできる凄さ、驚き」を伝えたかったのかもしれませんが、「ずっとできつづけている」ことを知っていますし、さらに美しくなった現在に触れてきておりますので、そのあたりも番組に対して「過去」を感じる由縁だったりするのかなと思ったりしました。

Numberらしく写真を並べた収録スタジオに羽生氏が登場した際も、そこに掲げられた写真がプロ転向会見に至る競技会時代のものまでだったものですから、「遠い昔のような気がする」としみじみ思っていたところ、羽生氏本人も「懐かしい!」から始まっており、改めてこのプロとしての3年弱の時間の長さと濃密さを感じるような気持ちになりました。まだ五輪1回ぶんさえも経過していないのに、長さと濃密さで言えば一時代を過ごしてきたような気分にさえなるのですから不思議なものです。

↓冒頭部分はYouTubeで公開中です!


そんなことで、番組では競技会時代の羽生氏の半生を振り返っていくわけですが、適度に「過去」と感じられることも相まって、改めて新鮮な気持ちで「やっぱり『羽生結弦』は面白い!!!!」と実感しました。基本的にはひととおり知っている話で、多くの時間をリアルタイムで併走した話だったりはするのですが、改めて振り返るとなるほどこれは燃え滾るわけだと思わずにはいられません。次々に迫り来る困難と理不尽と試練と、それを受け止めて打ち勝っていく不屈の主人公との物語は、まさに漫画を超えるようなドラマです。

もしかしたら今の10代の若者とかは、平昌五輪はまだ幼くて見ていないとか、それ以前は記憶自体があんまりないとか、そういう人たちも増えているのかもしれませんが(※そういう世代がメダリスト経由で今ビックリしてる説)、このドラマをリアルタイムで見られなかったことを「それは惜しまれる…」と思いつつ、もう一度見せてあげられたらいいのになと素直に思います。あのジェットコースターのような日々、見る側としても大変だったけれど、感情が上へ下へと激しく揺さぶられたあの時間は実に面白かった。このドラマを後世に伝えるべく漫画化・アニメ化・映画化などを検討いただきたい、そんなことを思いながら、半生振り返りパートを堪能していく僕。

その後、半生振り返りパートを経て、いよいよ番組は羽生氏の「挫折地点」を探っていきます。地元のホームリンクの閉鎖、伸び悩んだ苦しい時期、東日本大震災、多くの怪我や病気、成功に至らなかった4回転アクセル…羽生氏の人生には十二分に「挫折地点」に挙げられそうなポイントがいくつも見つかります。ただ、「ここが私の挫折地点」(※アナザースカイの言い方で)的な話にはどうにもなっていきません。羽生氏曰く「そもそも挫折と思ったことがない」と。挫折とは、マイナスになってからそれがプラスにならずにほったらかして歩いてきてしまったら、そう呼ばれるのであると。

たとえ困難と感じることはあっても、そこから逃げずに、受け入れて、エネルギーにして、前に進んできたという羽生氏にとって、それは「挫折」にはあたらないということのよう。苦しんで悩んで立ち止まったとき、そのまま終わればそれは挫折になるけれど、そこから得た学びを人生につなげて乗り越えたり先に進むことができたなら、その出来事は別の意味を持って存在するようになるのでそもそも挫折ではなくなる…そんな風に僕はこの話を受け止めました。

その概念は新鮮で、とても学びが大きいものでした。羽生氏自身は困難も壁も「乗り越えて」きたのかなと思いますが、僕のように「乗り越えてはいないな」と思う手合いでも、その出来事をちゃんと受け入れて「あのときアレを諦めてコレをやることに決めたんだ」と先の人生につなげて考えることができれば、「挫折」ではなく「転機」という位置付けにもできるわけでしょう。そしてその転機の先でちゃんと幸せを掴めば、もともとの出来事の辛さや悔しさも糧と思えてくるわけでしょう。

そういう意味では「挫折だぁ!」って思っている間は、逃げているというか、ちゃんと受け入れてないというか、まだやるべきことがあるってことなんだなと気づかされました。身も蓋もない話ですが、もしかしたらこの番組で話聞いてる相手って全員「挫折じゃなくなった人」だったりするんじゃないでしょうか。禅問答のようですが「挫折していない人に挫折の話を聞いている」みたいな、不思議な感覚にさえなる回答でした。「番組テーマ破壊王子」とでも言いますか、投げかけられた質問を包み込んで、さらに大きな概念を戻して質問ごと揺るがせてくるなんて、さすが羽生氏だなと唸りましたよね。「あのとき前を向いた理由」どころか「前しか向いてない」眩しい光を浴びて、こちらの心にも火が灯るような時間でした。いやー、このあとの回の出演者の方が答えづらくなっちゃわないか心配ですね!

↓番組テーマを超える回答をしちゃうと、今後の出演者が困りそう!

「いやー、私アレが挫折で」
「ホント、すごい挫折で」
「今も引きずってるんですけど」
「めちゃめちゃ挫折地点ですね」
「ここが私の挫折地点!」
「アナザースカイみたいになった(笑)」
「ん?」
「え?」
「第21回の羽生結弦選手は」
「そもそも挫折と思ったことがないと」
「マイナスをほったらかさずに」
「マイナスがプラスになるように」
「乗り越えたり学びを人生に活かせば」
「そもそも挫折と呼ぶ必要もないと」
「そんな話をされていたんですか?」
「あぁそうですか……」
「そもそも挫折にならないと…」
「いやー、何と言いますか…」
「まったくおっしゃる通りで…」
「挫折してたら私ここにいないっていうか…」
「言われてみれば挫折してないですね…」
「キツかったけど負けてないし…」
「なのに挫折地点とか挙げちゃって…」
「何か恥ずかしいというか…」
「私がまだまだ未熟というか…」
「ちっちゃく見えるというか…」
「ちょっと話変えていいですか?」
「さっきのナシ!ナシで!」
「えー、挫折はしてません」
「私は一度も挫折してません」
「挫折と感じたことはないです」
「挫けそうになっても」
「折れそうになっても」
「それを乗り越えて進んできた」
「そういう自負があるので」
「私はそれを挫折とは呼ばないです」
「だから私の挫折地点は…」
「まだ存在しない場所?ですかね(遠い目)」
「いつか私が命を終えるとき」
「もしも心残りがあったなら」
「それが最初で最後の挫折と」
「言えるのかもしれませんね(遠い目)」
「これでお願いします!」
「最初のはナシで、こっちで!」
「ふぅー、あっぶねー」
「挫折回避成功!」

終わりよければすべてヨシなんて言いますしね!

終わりよければそもそも全部挫折にはならんのですよ!

ちなみに僕の最新の挫折は一連の概念を聞いて打ちのめされた「今」です!



さて、番組を見終えたあと思ったのですが、番組自身がテーマに掲げているように「挫折から立ち上がる人間の姿」というのは、多くの人が好きなものなのかなと思いました。負けそうなところから勝つとか、奇跡の大逆転とか、雪辱とかリベンジとか、困難を乗り越える人間の姿というのは多くの人を惹きつけるんだろうなと。羽生氏自身の競技会時代のドラマもまさしくそういう出来事の連続でした。見ている側からすると「これはもう挫折必至」と思うような困難や苦境から何度も何度も立ち上がり乗り越えてきたその姿に、熱く心が滾り、強く惹きつけられた部分はあるのかなと思います。

そういう意味で、現在の羽生氏が創っているアイスストーリーなどは、とても特殊なエンターテインメントなのだと思います。形式としてはアイスショーですし、コンサートやライブなどと近い性質のものにはなりますが、アイスストーリーはあくまでもスポーツでありつづけることによって、常に挫折の影をまとっている特殊なエンターテインメントのだなと。あえて挑む五輪相当のプログラム、あえて挑む代役代演のきかない単独公演、肉体を酷使して限界の先を追求しつづける姿勢、そこには常に大きなリスクと不安と恐れがついてまわります。幸いにもこの3年弱、本当に大きな「挫折必至」の出来事は起きませんでしたが、それは起きなかったというよりも「起こさぬようにすべてを尽くし、勝った」という話なわけです。見ているコチラも常に震えるような思いをどこかに抱えながら見守ってきたわけです。

だから今も、あの熱く滾る日々はつづいており、だからこそ競技会時代の話に「過去」を覚えるのかなと思いました。あの当時、あの頃の『羽生結弦』は本当に面白かったけれど、今も変わらずに、むしろさらに『羽生結弦』は面白いと思えているので、ちゃんと過去に見える。ゲームの最新作をプレイしている人が前作を見るような気持ちで、「前作は本当に面白かった」「そして最新作はさらに面白い」と今の素晴らしさを噛み締めるような気持ちになったりするのかなと思いました。

五輪は本当に面白かった。

でも今は次のアイスストーリーが見たい。

そんな素直な想いを改めて実感する時間でした。察しがいい人には「次をお待ちしております」「楽しみです」「次はどんな挑戦を」「精一杯あげた期待のハードルを上空から破壊されたいです」「えぇ!?さすがにそれは困難過ぎる!」「でもあえてやるんですか!」「震える!震えて直視できない!でも見たい!」「あー!早く冬にならないかな!」みたいなプレッシャーを感じてしまうかもしれませんが、決してそんなことではなく(!)、あったらいいなの祈りの気持ちを持ちながら、今はしばしの乾季を楽しもうと思います。最近我が家はU-NEXT様を再契約しまして、わりと何でも見られるようになったところなので、何見てるとか何が好きとかあったらそれとなくお知らせいただけるとタイミングがいいかなと思っております。履修に励んで、未来を頑張る、そんな時間です!



「●●とは?」系の質問を一撃で破壊する展開は、初めて見たかもしれません!

大型イベントの端境期にあたるゴールデンウィークに向け、羽生結弦氏推し活案件「幸楽苑のねぎらーめん食べる」などが追加された件。

08:00
実績解除とかトロコンとかそんな案件!

皆さま、ゴールデンウィークのご予定は決まられましたでしょうか。僕は心のなかに大きな予定として抱えている万博視察とか能登訪問をほんのり検討しつつも、何となく心の準備とか旅の用意とかができていない気分で先送りし、ご近所観戦行脚などしようかなと思っているところです。年明けから自分比で遠征も多かったので、連休はノンビリしたいそんな気持ち。しかし同時に「何かやった気分になりたい」というわがままな欲求も抱えており、モダモダしておりました。

こんなとき都合よく羽生結弦氏のビッグイベントでもあればよいのですが、ちょうど今はシーズンの端境期ということもあって、公式な動きは少な目です。しかし、そんなタイミングだからでしょうか、にわかに零れ落ちてくる普段何を見ているとか、何を食べているとかのプライペート情報群。別に隠しているわけでもないんでしょうが、改まって聞く機会もないようなお知らせが降り注いで来るとはどうしたことか。僕はそのお知らせ群を「ショーシャンクの空に」のポスターのポーズで浴びながら考えていました。

「もしやこれはイベントなのか…?」
「まぁそんな気などさらさらなく…」
「楽しい趣味の話をしているだけなんだろうが…」
「せっかくのゴールデンウィークに」
「何もすることがなかったら寂しかろうと」
「ミニイベントを発生させてやろうとする」
「コンテンツ運営サイドの配慮みたいな」
「そういうヤツだったりしないかな…?」
「ゲーム本編を大体やり終えたあとに」
「獲ってないトロフィーを獲るとか」
「解除してない実績を達成する的な感じで」
「これもやっておくといいよという」
「推し活のネタをくれているのでは…?」

そうです、推し活とは何も試合を見たりイベントに行ったりモノを買ったりすることだけではありません。少しでも推しに近づこうとするその心こそが推し活の原点(←ストーカーと同じこと言ってますがストーカーではないつもりです)。推しと同じ場所に行き、推しの好きなものを愛で、いつか共通の話題に花を咲かせたいと願う心があれば、この世は履修することでいっぱいのはず。僕も先日、行く行く詐欺のまま解除せずにいた実績「定義とうふ店の三角揚げを食べる」を10年越しくらいで達成したところなのですが、そうした推し活の原点みたいなことをやってみたらいいかもですねという、ゴールデンウィークを見据えたメッセージなのではないか、そのようにピーンと来たわけです(←あんまりピーンと来ないでほしいと思われているかもしれないが/そう言われましても/すべての人がピーン権を持つ)。

そういう視点で見ると、先頃配信された羽生結弦氏YouTube公式チャンネルでのメンバーシップ向け配信「メンシプらじお」第9回の内容などは、実にちょうどいい推し活情報群ではありませんか。やらなきゃやらなくても別にいいんだろうけど、何かちょっと物寂しいときにちょうどよく、ゲームからネットからアニメから食事まで幅広く取り揃えられた内容は、まさにゴールデンウィークにうってつけ。ということで、タイミングが合ったときにスマートに実績を解除できるよう、推し活ミニイベントについてToDoリストにまとめておこうと思います。「メンシプらじお」をお聴きでない方には何のことやらわからないかもしれませんが、まぁ項目だけわかれば実績解除には望めるでしょう。「何か暇だなぁ」「何か食べたいなぁ」の際にご活用いただければと思います。

↓僕が最近実績解除した「定義とうふ店の三角揚げを食べる」の模様です!
P3090301


↓昔々のサイン色紙をついに見てまいりました!

実績1:ファイアーエムブレム35周年をお祝いする

羽生氏と言えばゲーム、というくらいにゲーマーとしての認知も広がっている昨今。好きであることを公言してきたゲーム作品は、羽生氏自身が生み出す創作物に影響を及ぼしていたり、演目そのものにも導入されたりしてきました。「何かゲームでもしようかな」と思うタイミングがあったら、推しの推しゲーをプレイしていくと今後のショーやイベントがさらに楽しくなったりするかもしれません。まぁプレイした作品全部がそうなるわけではないのでしょうから、単に遊んで終わりになるかもしれませんが、それはそれで楽しい時間になれば結構なことです。

今回特にご案内されたのは、折しも誕生35周年を迎えた任天堂さんの「ファイアーエムブレム」シリーズ(※「ア」で「ム」です)で、特にゲームボーイアドバンス時代の作品に思い入れがあるとのこと。GBA時代だと「ファイアーエムブレム 封印の剣」、封印の剣の20年前を描いているということで羽生氏が好きそうな設定の「ファイアーエムブレム 烈火の剣」、そしてタイミングよく昨日からNintendo Switch Onlineで配信開始された「ファイアーエムブレム 聖魔の光石」の3作品が該当します。今から手をつけるなら、発売順通りですが封印の剣からでしょうか。いずれもNintendo Switch Onlineでプレイ可能です。

●ゲーム系追加実績
・「メタファー:リファンタジオ」(アトラス)を早く遊ぶ
・「パワフルプロ野球 栄冠ナイン クロスロード」(コナミ)のイベントを終わらせる
・「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」(スクウェア・エニックス)を積む
・Nintendo Switch 2の抽選販売に応募する
・「モンスターハンターワイルズ」(カプコン)を毎日遊ぶ
・「ペルソナ5 ザ・ロイヤル: P5R」(アトラス)をダウンロードする
・「スーパーマリオRPG」(任天堂)をやる
※その他「大神」シリーズ(カプコン)19周年を祝うなども


実績2:ピュティフィさんの動画を見る

世間ではそんなイメージはないかもしれませんが、羽生氏自身は式神を操ってのネット界隈の情報収集にも余念がなく、つい先日などは式神ですらない本体が界隈で人気のライブ配信中に目撃されたりもしているような電脳世界の住人です。そんな羽生氏は、最近ピュティフィさんというYouTuberさんにハマっているとのこと。早速見に行きますと自作の日常系アニメ的な感じのチャンネルさんで、女子高生キャラの会話劇などが主に投稿されており、ゆるやかーにおだやかーに楽しい時間を過ごせそうな感じ。羽生氏的には「長編の感動系のものがものすごく泣ける」とのことでもあり、じっくりと腰を据えて見るのにもよさそう。移動中とか眠れぬ夜とか、YouTubeのチャンネルはなんぼあってもいいですからね。




実績3:話題のアニメとかを見る

ゲームやネットだけではなくアニメも嗜む「#オタクで何が悪い」精神の羽生氏。配信でもVHSビデオへの思い出など語りつつ、「幽☆遊☆白書」をアニメで楽しんでいたという話題も出ていました。ただ幽白勢なのに「HUNTER×HUNTER」は未見だとのことで、そんな話を聞くと「これからハンタ全部読めるんだ(羨)」「解説と考察が出揃った状態でクロロ×ヒソカ戦読めるんだ♠」「今から読み始めても暗黒大陸着くまでに合流できますよ!あと10年くらい着かないから!」とコチラから誘いたくなるような感じも。

最近でも思い入れのあるアニメ作品「ガンダムSEED」シリーズからプログラムが制作されたりもしていますし、話題作「メダリスト」ではいろんな縁がつながって主題歌である米津玄師さん「BOW AND ARROW」のMV出演などもありましたし、こちらとしても機会を見て視聴体験を重ねていきたいところ。理想的には何かの作品からの影響を受けた演目に対して、初見で「これは!」となれたら想いと想いがつながった感じがして楽しかろうなと思います。ぜひ右手の包帯をほどきながら、巻き方を忘れた演技とかしていただけると、僕のなかの中学2年生も大層喜ぶのではないかと思いました。

●アニメ系追加実績
・(全人類向けではないかもしれないが)「チ。 ―地球の運動について―」を見る
・「薬屋のひとりごと」を見る
※改めて触れられたわけではないけれど、まだの人は「メダリスト」を見る


実績4:幸楽苑のねぎらーめんを食べる

折りに触れて好物はギョーザと発信してきた羽生氏ですが、何と今回はラーメンも好きという驚きの情報がお知らせされてまいりました(!)。「ラ、ラーメンが好きなのか…!」「じゃあラーメンとギョーザのセットとか夢のコンビやん…!」「これはネットニュース行き確定…!」とザワつく界隈(※嘘ですよ)。もはやそれが新情報なのかどうかもわからず、コチラも何に驚いているのかわからない感じもしますが、ラーメンのなかでも特に名前が挙がったのは幸楽苑のねぎらーめんでした。幸楽苑さんは福島県発祥のチェーンだそうで、宮城県には40店舗あるけど東京都には22店舗しかない、そもそも東日本にしかない、などの出店具合も含めて、「リアルな地元の味」という感じがして推し活的にもいい具合です。

ウチの近所に都合よくお店があったりはしませんでしたが、行動圏的に秋葉原店や調布店あたりは近くに立ち寄る機会もありそうなので、外食する際には意識しておこうと思いました。いっそ埼玉県羽生市の幸楽苑羽生店で食べると、その小旅行感と「HANYU×HANYU」つながりとで動画1本分くらいのネタになるかもなと思いました。最近はマイクロツーリズムなんて言って、あえて近くのホテルに泊まる旅行をする人もいるそうですが、逆にあえて遠くのチェーン店に食べに行く休日も悪くないかもしれませんよね。

●食事系追加実績
・北海道の空港で売っているスープカレー(商品名不詳)に感動する




僕などは三角揚げの実績解除で何年も掛かっている感じでもあり、焦ってコンプリートするような話でもありませんが、「何かやろう」「何か見よう」「何か食べよう」のときにスッと飛び込んでいけるように「そう言えばあの実績がまだだったな」と心に常にストックをしておきたいもの。

個人的な悩みとして、外食のときにすごく食べるものに困るというのがありまして、別に好き嫌いがとかアレルギーがとかではないんですが、自分ひとりでエネルギー補給のためだけに何か食べようと思うとすごくケチ臭い感じになってしまい、「結局おにぎり」とかのパターンになりがちな性分なのです。そこに「これは推し活だから!」「値段とかじゃないから!」「食べることそのものがエンターテインメント!」となれるようなToDoストックがあると、日々の暮らしも充実していきそうな気がしました。

そして、その謎の発信から広がる波紋にざわつく世界を眺めながら、新しい出会いを楽しんでいければいいなと思いました。もしかしたらこれは本人と本人が直接つながらないタイプのオーガニックコラボ案件みたいなことなのかもしれませんね。一方が好きだと言い、それを聞いた人が推し活に励むと、何かあったらしいぞというざわつきが広がり、ちょっと相手側からも寄せた感じのものが生まれてくる…そんなことがあったらそれもまた楽しいのかなと思います。急にテーブルに柚子胡椒置かれ出したりしたら、「まさかね…?」とかなって楽しい気がしますからね。そういう意味では、もしかしたらリンガーハットさんが「ギョーザに柚子胡椒」をやってるのは、そういう意味なのかもしれませんね!何でギョーザに柚子胡椒ついてくるのか謎だったんですが謎が解けました!(←わかってると思いますが嘘ですよ)


最初「ウチの近くにも幸楽苑あったなヨシ!」と思ったら、日高屋でした!

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婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

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