スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

パリ五輪

池江璃花子さんが得意種目100mバタフライで個人としてのパリ五輪出場を決め、2019年に掲げた遠い未来の約束が果たされた件。

08:00
2019年の池江璃花子さん!2024年の池江璃花子さんがパリへ行きますよ!

素晴らしい瞬間を見ることができました。17日から始まったパリ五輪への派遣選手を決める競泳の国際大会代表選手選考会。大会2日目となる18日には注目の種目、池江璃花子さんが個人としてのパリ五輪出場権を狙う、女子100メートルバタフライの決勝が行なわれました。

東京五輪のヒロインになるだろう選手として多くの注目を集めた池江さんは、白血病という重い病に侵され、図らずもコロナ禍によって翻弄された東京五輪の象徴のような存在となりました。大会自体の1年延期と、池江さんの劇的な回復というふたつが合わさることでリレーメンバーとしての大会出場が叶ったとき、「あの1年」が辛いだけの時間ではなかったのだとようやく思えたものです。

その池江さんが、今度はリレーメンバーとしてではなく「個人」として、2019年の退院報告で掲げた遠い未来の目標に迫ろうとしている。この日行なわれる女子100メートルバタフライは池江さんの出場種目のなかでもパリへの切符をつかむ公算がもっとも高いだろう種目でした。準決勝は全体トップタイム、その時点で派遣標準記録を超える泳ぎも見せています。いよいよ、ついに、ようやく。祈らずにはいられない大一番です。

↓勝負の舞台は東京五輪の競泳会場・東京アクアティクスセンター!
P3180012


↓チケットは完売!なお会場の大半は選手・関係者席だった模様!
P3180032


↓いざ世界の頂きへ!謎の顔出し看板が盛り上げる!
P3180828


まるで水面のように波打つ天井が美しい東京アクアティクスセンター。「本来ならばここで…」と繰り言を始めればあとからあとから言葉が出てきそうな気分にもなりますが、時は戻りませんし、やり直すこともできません。人間にできるのは起きたことを受け止めて、それを乗り越えていくことだけ。

会場には多くの観衆と、それを上回る多くの選手・関係者が集っています。プールサイドの2階スタンドが一般席だとすれば、その上の3階スタンド以上の上層はすべて関係者席といった感触。明らかにスイマー、明らかに大学・クラブ関係者、明らかにVIP、そんな面々が日常の延長線上のようにして和気藹々と集っています。うむ、まさにここはスイマーが人生を懸ける決戦の舞台であり、チケットを売りさばいて小銭を稼ごうなんてつもりではないのでしょう。あくまでも「やる側」の大会、そんな雰囲気に観衆として紛れ込んだ僕も背筋が伸びます。

↓まぁ、だもんで、売店では身内用にビール売ってたりもするんですが!
20240318_190908

あとから気づいたんですが、左上に小さくポップが出ていました!

飲みながら競泳見るってのもアリですね!観衆は酒に溺れる感じで!



午前中に予選を行ない、夜に準決勝・決勝を行なうというスケジュールで進んでいくこの大会(※間に大きく時間が空くため、入場者も予選と準決勝・決勝とで完全に入れ替えになるという仕組み)。夜の部から観戦を始めますと、早速女子100メートル平泳ぎ準決勝では青木玲緒樹さん、鈴木聡美さん、渡部香生子さんといった錚々たる顔ぶれが集ったレースが行なわれ、上位選手は準決勝の段階から派遣記録突破タイムでゴールするなど上々の仕上がり具合。33歳とベテランの域に入った鈴木聡美さんが「今が全盛期」というような元気さで、2大会ぶりの五輪へ視界良好です。

さらに男子100メートル背泳ぎ準決勝では入江陵介さんが全体1位での決勝進出を決める順調ぶり。こちらはもし決勝で派遣記録突破&上位2人に入れば日本競泳最多の5大会連続での五輪出場となります。記録としてはもう少し上げていきたいところですが、まだ泳ぎにも余裕たっぷりですので、決勝も大いに期待して見守りたいところ。実力者たちの奮闘で、「世界」へ向けての気持ちも高ぶっていきます。

そして迎えたこの日の決勝種目。まず注目の一戦となったのは男子400メートル個人メドレー決勝。こちらには言わずと知れた第一人者、世界の瀬戸大也さんが登場してきます。「今年の」世界選手権で銅メダルを獲得している瀬戸さんとしては、五輪切符は通過点…のはずだったのですが、前半力強く飛び出したものの後半の平泳ぎと自由形でまくられ(最後失速気味)、まさかの2位。しかも派遣記録にも及ばず、何と世界選手権で7大会連続メダル獲得中の大本命種目で瀬戸さんは五輪を逃してしまいました。

もちろんこれは「日本が独自に設定している世界大会10位相当の派遣ライン」に及ばなかったというだけで、五輪が定める標準記録は余裕で上回っているわけですから「出そうと思えば出せるけど、出さない」という非常に厳しい結果です。この仕組みでずっとやっている以上「今のやっぱナシ!」とは今さら言えないでしょうが、もしこのあとの200メートル個人メドレーで派遣記録を突破し、瀬戸さんが個人として五輪切符を獲るようであれば、杓子定規にならずに400メートル個人メドレーにもエントリーするような運用を日本水連にも期待したいところです。「200のためにもなるから!」「調整名目で!」「本気でやらないようにキツく言っておきます!」とか何とか理由をつけるような柔軟さがあってもいいのではないかと思いました。そうさせられるように、瀬戸さんのもうひと踏ん張り、期待したいところです。

↓その400メートル個人メドレーでは、かつての萩野・瀬戸を思わせるように、高校生の松下知之さんが競泳第1号で五輪内定!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ヒカリへ [ miwa ]
価格:1,159円(税込、送料無料) (2024/3/19時点)



ちょっと不穏な空気のなか、いよいよ始まる女子100メートルバタフライ決勝。準決勝では池江璃花子さんと平井瑞希さんが派遣記録を上回るタイムを記録しています。ほかにも派遣記録に迫る選手がいますので、タイムはもちろん順位も非常に重要になってきそう。大型モニターに各選手がお茶目なポージング映像を投影するなか、センター4レーンを泳ぐ選手として最後に入場してきた池江さんは両手を大きく掲げるガッツポーズを見せました。緊張感というよりはワクワク感。薄っすらと笑顔さえ浮かんでいます。

ゆっくりと準備をし、最後にスタート台に向かった池江さん。パンパンと身体を叩いて何度も気合を入れます。深く一礼して臨む決勝の舞台、池江さんはややスタート合わずも伸びのある浮き上がりから、前半26秒35でトップに立ちます。派遣記録ペースは十分に上回っています。ターン後の浮き上がりでも先頭をキープした池江さんですが、前半の入りが速過ぎたという準決勝と同じ課題が出たか、終盤はやや苦しい泳ぎに。5レーンの平井瑞希さんがグングン追い上げ、池江さんをかわす勢いです。最後の5メートル、池江さんはかわされたか、そして派遣記録の57秒34もかなり際どい状況。最後までもつのか。ゴール後に本人たちと観衆とが全員で見上げた電光掲示板の表示は…!

↓1着平井さん56秒91!そして2着池江さん、タイムは派遣記録をわずかに上回る57秒30!2人がパリ五輪内定!


池江さんは掲示板を確認すると、水中で小さく、けれど力強く拳を握りました。ほかの選手がプールから出て行くなかで、池江さんは自分のレーンから動かず、仰ぎ見るように上を見たり、うなずくように視線を落としたり、プールのなかで余韻を噛み締めるように過ごしています。やがてプールから出ると、両の手を合わせて、拝むように、スタート前よりもさらに深々と、プールに向かって長く長く頭を下げました。その長さは、乗り越えてきた困難の時間の長さゆえだったでしょうか。泣くでもなく、笑うでもなく、あえて言うなら「感謝」するように池江さんは時を過ごしていました。1位の選手がいることも敗れた選手がいることも承知しつつなお、今日は池江さんを盛大にお祝いせずにはいられない、そんな会場の一体感を覚えました。

インタビューに臨んだ池江さんは、前半の入りの速さについて「自分が思っている以上に速くなっているし、自分の制御が効かないくらい強くなっている証拠」ととらえ、さらに体力をつけてこの結果を次につなげたいと語りました。速過ぎて終盤失速したという悲観的な分析ではなく、強くなろうとしている自分に抑えが効かないんだ、そんな前向きな捉え方は新鮮で朗らかでした。そうです、池江さんは強くなろうとしている途中。ここからが本当の始まりです。

2019年に掲げたパリ五輪という遠い未来の目標は、途中思いがけず東京五輪に間に合うという前倒しもありつつ、この日しっかりと叶いました。ただ、あのとき掲げた目標にはもうひとつ「メダル獲得」というものもありました。かつての池江さんが成し遂げていない目標、新たな地平にある目標です。メダル獲得には復帰以前の自分を超えるタイムが必要となってくるでしょうが、逆に言えばそこまでたどり着けば、過去も、かつての自分も、困難も、すべてを超えた一番向こうにいるということでしょう。ぜひそこまでたどり着いてもらいたいものです。池江さんには病気から奪い返した時間があります。今大会にも30歳を超えてなお最前線で戦う選手たちが集っています。池江さんはまだ23歳、パリもロスもブリスベンも全部狙える大会です。そんな果てしない未来を夢見て、まずはパリを見守ろうと思いました!

↓おめでとう!ありがとう!素晴らしいものを見ました!



最後に。競技終了後、観衆も多くが帰途についたあとの会場では表彰式が行なわれていました。女子100メートルバタフライ決勝で3位に入り、池江さんとわずか0.01秒差で惜しくもパリ五輪を逃していた松本信歩さんの記録57秒31が学生新記録であるということでの表彰でした。

この種目の高校記録であり日本記録でもある56秒08を池江さんが記録したのは、2018年6月のこと。池江さんが病を発症したのは高校卒業を間近に控えた2019年2月のことでした。その後、日大に進学した池江さんは2022年に50メートル&100メートル自由形と50メートルバタフライでの学生記録を樹立するも100メートルバタフライでは記録を更新するに至りませんでした。

何もなければ更新されていただろう記録が、巡り巡ってこの試合を祝福しに来てくれたような気持ちになりました。皆が「池江さんおめでとう」と言っている切ない時間に行なわれた別のお祝いが、0.01秒の無念を少しでも埋め合わせるものであればいいなと思いました。全員の夢は叶わないのが現実であったとしても、全員が何かしら得られるような、そんな世界であればいいなと。希望が叶った人にも、そうでない人にも、みんなに何かいいことがあればいいなと思う、そんな一日でした!

↓この先の熱戦にも期待しています!
P3180007


次回は売店でビール買って「4-5」とか予想でもしながら見ようと思いました!

チグハグドタバタがつづく女子サッカーなでしこJAPANのパリ五輪予選は、ようやく「勝てばいい」まで話がシンプルになってスッキリした件。

08:00
とにかく「勝てばいい」ことだけは確かです!

行き当たりばったりでパリへの大一番がやってまいりました。パリ五輪の出場権獲得を目指して奮闘をつづけるサッカー女子日本代表・なでしこJAPAN。今週はいよいよ聖地・国立競技場で北朝鮮との決着戦を迎えます。あらゆることがよくわからない状態で進んではいますが、とにかく「勝てばいい」ことだけはわかっています。すべてのチグハグとドタバタを乗り越えて、ようやく「あとは勝てばいい」まで話が落ち着いてきました。やることはシンプル。勝って、パリ行きを決めてもらいたいもの。

それにしてもサッカーの予選がこれほどバタつくとは思いもしませんでした。情報発信の少なさ、不透明な意思決定、決まらないアレコレ。よくわからないまま「北朝鮮と直接対決!」という最終段階だけがポッと飛び出てきた感じで、これでは世間もまったく反応できないことでしょう。28日国立競技場での決着戦は、いまだにほぼ全席種が微好評販売中(※もともと売り切れる想定などないだろうが…)という状態で、試合をやることもチケットを売っていることも世間にちゃんと伝わっていないのではないかという気さえしてきます。ホームで迎える決着戦ということでもありますので、ここはひとつ国立をビッシリと6万の大観客席で埋めてやらねばなりませんよね!

↓チケットは微好評発売中です!余らせるくらいならタダ券まいてもいいかもですね!



まぁそれでも第2戦のほうはチケットが売っているだけまだマシという感じも。24日に行なわれた第1戦はもともと平壌で開催予定のものが「北朝鮮に行くのしんどい」ということで中国開催という話になり、それも流れて開催地がギリギリまで決まらず、最終的には試合の3日前にサウジアラビアでの開催が決まるというドタバタぶり。欧州でプレーする日本代表選手の熱心組(※早くからチームに合流するの意)などは「無駄に一回日本に帰ってきて、意味なく寝て中東に移動」という遠回り&足止めを余儀なくされ、欧州から直行で直前合流しても一緒だったなと「急がば回れ」精神を叩き込まれる結果に。

そんな調子ですので試合中継も「DAZNでやる」こと以外はなかなか決まらず、DAZNを小刻みに解約している勢からは不安の声も挙がりました。「NHKでやるなら早く決めてほしい」「月額の解約タイミングが迫っているんです」「DAZNでしかやらないもの以外はDAZNで見たくない!」などの熱い声がようやく届いてNHKが中継を正式に決めたのは第1戦の2日前のこと。

それでは現地の運営などままなるはずもなく、当日国際映像で見るスタンドはほぼ無観客試合の様相でした。チケット販売は行なわれず、現地の日本人学校の方などが応援していたのだという話ですが、仮にチケットが販売されていたとしても、3日前になって急にサウジに来いと言われて行ける日本サポーターがどれだけいたことか。ちょっと試してみてほしかった気もしますが、まぁ「おたくが北朝鮮だからこんなことになってるんだからな!」と制裁気分で受け止めるしかありません。

↓北朝鮮はむしろ平壌よりのびのびやれる説、あると思います!


そしてようやく始まった試合もまたバタバタしたもの。日本代表は相手が上下白のユニフォームを着ているためか「シャツがホーム用の青、パンツがアウェー用のピンク」という組み合わせで登場してきました。それ自体は相手が全身白なので仕方ないわけですが、ユニフォームだけではない、何となくチグハグした感じが試合全体に滲みます。

日本は4-3-3の布陣。目を引くのは守備的なミッドフィルダーとして自陣中央に構える熊谷紗希さんの位置取りです。あの2011年のワールドカップ優勝以降、常にセンターバックとして日本守備陣の要であった熊谷さんを、あえてのアンカー起用。昨年のワールドカップ後から採用している布陣ではあるものの、ちゃんと見るのはこれが初めてということでお茶の間もザワつきます。机上の計算では「4バックならアンカーの位置に上げ、3バックにするときはそのまま一列下げる」という流動的なシステム変更ができそうな布陣ではありますが、はたして。

一方北朝鮮は2試合トータルで僅差の戦いをイメージしているのか、当初の予想とは異なって5バックのような布陣です。まずはしっかり守っていこうというところか。そうした守備的な相手に対して、日本は両サイドから長いボールでの突破を図るも、どうにもしっくりきません。中央で構える熊谷さんには守備だけでなく攻撃時にもボールを受けてさばいて展開する役目が求められていると思われますが、ボールを引き出す動きがあまりなく、厳しい場面では足元がおぼつかないところもあって、中央で前を向いてさばいて自分も出て行く…というプレーはなかなか出せない様子。逆に北朝鮮が引いて構えて長いボールでのカウンターという狙いであることから、守備時にも活きる場面が少なく、ちょっと難しい起用になっている印象です。

そうこうするうちに前半26分にはカウンターから鋭いミドルシュートを枠内に撃たれ、つづけざまのコーナーキックでも惜しいヘッドを撃たれるなどヒヤッとする場面がつづきます。日本側にも前半42分に中央に入れたクロスがクリアに至らずこぼれた場面で、田中美南さんが鋭いシュートを放つという決定機が訪れるも、ここは北朝鮮のGKが足一本でクリア。ただ足に当てただけならゴールに入りそうなボールでしたが、しっかり反応して蹴り返したのは相手が上手かった。この試合を通じても唯一最大と言えるチャンスを決められず、0-0で前半を折り返します。

↓これが入っていればラクだったけれど、入らなかったのでしょうがない!



ともに選手交代なく迎えた後半戦。後半に入るとやや戦いの構図も変わってきます。日本は引きつづきサイドからの攻略を狙って絡め取られることがつづきますが、北朝鮮は奪ってから長いボールでの展開だけでなく、つないで持ち上がってサイドからゴールに迫る動きも見せてきます。後半10分には北朝鮮の強烈なミドルが日本ゴールのクロスバーを叩き、つづけざまに触れば1点もののクロスを入れられ、さらにミスから自陣深くまで突破されエリア内でのシュートを許す場面まで。後半16分にも相手選手とGKが交錯して一瞬ボールを取りこぼすシーンなどもあり、「入らなくてよかった」というピンチの連続でした。

日本の池田監督は後半13分に左のウィングを植木理子さんから中嶋淑乃さんに代えて打開を図るも、状況は大きく変わらず、我慢の時間がつづきます。ついに後半24分には中盤の中央に手を入れ、長野風花さんに代えて清家貴子さんを、熊谷紗希さんに代えて谷川萌々子さんを投入することに。熊谷さんが試合途中で退くというのはあまり見られないことでもあり、NHKの実況アナも驚きをもって受け止めたほど。

その後も後半28分にクロスバーを叩くヘッドを撃たれるなどピンチがつづく日本ですが、選手交代が功を奏してか日本側の攻撃もようやく機能し始め、試合終盤には相手エリア内での連続攻撃を見せる場面もようやく生まれます。そして、後半42分に「さぁ、最後にもうひと勝負…」とFWの田中美南さんに代えて千葉玲海菜さんを投入したのですが、この交代の直後に最後のもうひとバタバタが。この試合先発に起用されていた古賀塔子さんが、ジャンプの着地の際にどこか痛めたかピッチに倒れ込んでしまったのです。日本はすでに3回目の交代を行なっており、倒れた古賀さんに交代選手を送り出すことはできません。最後に勝負を仕掛けるどころか、短い時間ではあるもののひとり少ない状態でプレーすることに。

ちょっと何から何までチグハグドタバタになってしまい、これでは勝てる試合も勝てないというもの。最終的に0-0のドローとなったのは、むしろ「負けなくてよかった」くらいの印象でした。幸いだったのは今予選にはアウェーゴールの仕組みはなく、とにかく2試合で点をたくさん取ったほうが勝ち抜けであること。この引き分けはアウェーを無失点で乗り切って一歩前進、と純粋に前向きにとらえていきたいところです。

「ちなみに2試合ともドローだったらどうなるの?」という誰でも思いつく疑問に対してハッキリと答えてくれる公式情報がどこにも見当たらないのはスッキリしない部分もありますが(※延長戦→PK戦なんでしょうが)、延長戦があるとかPK戦があるとかアレコレ考えるよりも、目の前の90分で「勝つ」ことにフォーカスしたほうが戦いやすいでしょうし、スッキリ勝ってパリ行きを決めてもらいましょう。日本の大観衆の目の前で五輪切符を決めるチャンス、ぜひつかんでもらいたいものです。日本の大観衆の目の前で五輪行きを逃す大ピンチ、とか考えないようにしてくださいね!

↓試合までにこんなにバタつくなら選り好みせずオーストラリアとやっててもよかったかも!



↓第2戦の試合前にはドローンショーもやるそうです!ドローンショーだけでも見て行ってくださいね!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

200万画素ドローン SMAO S5 FG-SMAO02
価格:5,478円(税込、送料無料) (2024/2/26時点)



東京五輪は開催国枠だったので五輪予選突破すれば地味に13年ぶりです!

バスケ女子パリ五輪出場決定!世界の強豪スペインに勝ちながら最後までハラハラさせてくれたサービス精神満点の世界最終予選の巻。

08:00
バスケ女子日本代表、パリ五輪出場決定!

いやー、ハラハラドキドキの最終予選でした。来たるパリ五輪への出場を目指して、世界最終予選に臨んでいたバスケットボール女子日本代表。11日に行なわれた最終予選の最後の試合カナダ戦で日本は見事に勝利し、パリ五輪の切符をつかみました。最終的には世界の強豪スペイン・カナダを撃破するという素晴らしい結果でしたが、途中いろいろあって本当に最後まで緊迫感のある戦いでした。危なかった。よかった。ホッとした。とにもかくにもまずはパリ行き決定、おめでとうございます!

↓雑コラみたいな感じですが公式ですのでコチラでよろしくお願いします!


この3試合、予想外のいい結果と想定外の悪い結果とでジェットコースターのような道のりでした。日本が出場した世界最終予選ハンガリーラウンドには、日本、スペイン、カナダ、ハンガリーの4ヶ国が進出していました。世界4ヶ所で同じようなラウンドが行われており、各ラウンドから3チームがパリ行きの切符をもらえるという仕組み。つまりはこのラウンドで「4分の3」に入ればいいという戦いでした。単純に言えば「1勝すればOK」という話です。

日本は非常に幸先がいい滑り出しでした。初戦の相手・スペインは世界ランクで言っても実力で言っても「かなり格上」の相手。負けを計算して臨んだ試合でしたが、この試合は現在のチームのコンセプトである「走り切るシューター軍団」のバスケが非常に機能します。12人の登録メンバーにポイントガード4人、シューティングガード3人と「ガードを7人」入れた日本は、運動量とスリーポイントシュートでスペインを攪乱。相手はチョコマカとへばりつく日本のディフェンスに露骨に嫌気を見せ、オフェンスでも日本のスリーポイントが高い確率で決まったことから思いがけない大差の展開となります。最終スコア86-75での勝利は金星と言っていいものでした。「最低限1勝」のハードルを早々にクリアし、半ばパリ行きは決まったような気分にもなったもの。

↓東京五輪銀の立役者・林咲希さんのスリーが落ちたところをナイスリバウンドから打ち直しで決めた!


しかし、つづく第2戦ハンガリー戦はランキングで言えば格下とも言える相手ですが、開催国という特別な強みと、日本のコンセプトに対する「特攻」とも言える選手の存在に苦しめられます。身長2メートル8センチという突出した長身を誇るベルナデット・ハタール選手です。序盤こそ日本がリードを築くものの、ハタール選手にまるでポートボールでもやっているかのようにゴール下を支配され、日本は痛恨の逆転負け。日本にはセンター登録の選手が高田真希さんしかおらず、馬瓜エブリン・ステファニー姉妹や赤穂ひまわりさんなどを含めてもいずれも身長180センチ台までで、2メートルを相手に主導権を取れるようなカードはありません。この敗戦には日本が誇るセンターである渡嘉敷来夢さんを招集しなかったことが本当に適切だったのか?と、チームのコンセプト自体を揺るがすような不協和音さえSNSでは鳴り響きました。

↓初見でも「デカッ!」とすぐ分かるハタール選手が出てくるたびに日本は追い詰められていきました!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

女子バスケットボール 東京2020への旅 [ 小永吉 陽子 ]
価格:1,980円(税込、送料無料) (2024/2/12時点)



この敗戦によって、一転日本はグループでもっとも苦しい立場に追い込まれました。スペイン、カナダ、ハンガリー、日本が全チーム1勝1敗で並んで迎えた最終第3戦。それぞれのカードで勝った2チームはもちろん問題なくパリ行きが決まります。負けた2チームはどうなるかと言うと、勝点が並んだ場合バスケ界隈の順位決定方法では次に「直接対決の結果」が重視されます。そうなったとき、日本がカナダに負け、普通にありそうな結果として強豪スペインがハンガリーに勝った場合、「日本とハンガリーが1勝2敗で並び、直接対決の結果によりハンガリーが上位」となるのです。つまり、「日本は第3戦でカナダに負けたら、かなり高い確率で五輪に行けない」ということ。過去の対戦でも負け越している格上カナダを相手に勝たねばならないという厳しい条件。ここで負けたら、東京五輪銀のチームが本大会前に消えるかもしれないというヒリつく試合設定。大一番に身震いするようでした。

↓過去の対戦成績「3勝8敗」!4勝目を挙げねばパリに行く前に五輪が終わるかもしれない一戦!


迎えたティップオフ。日本はこの日もスターティングファイブで起用された宮崎早織さんのドライブから先制点を挙げます。どの試合でも宮崎さんのドライブは強力な武器として日本を支えてくれており、「日本の河村勇輝」といった感じの活躍ぶり。その後も小刻みに加点していく日本。この日はこれまでの2試合とは異なり、スリーポイントをあまり狙わずまずはインサイドからしっかりと決めていくような構え。前の2試合を通して、「とにかく日本は外から打ってくるぞ」ということが伝わっていますので、相手の意識の裏を突いていくような組み立てです。

第1クォーターを20-20の同点で終えると、そろそろ意識づけも十分といったところか、第2クォーターには馬瓜エブリンさんのスリーポイント連発や山本麻衣さんの要所でねじ込むスリーポイントなど外からの攻撃も織り交ぜて日本がリードを築きます。前半を終えて50-46の4点リードでの折り返しとしました。日本としては悪くない前半でしたが、この試合もインサイドはカナダに押し込まれており、ひとつ流れを失えば4点などあっと言う間という気配も。シーソーゲームはまだまだつづきそうです。

↓夏休みを終えてフレッシュなエブリンさんが「私はバスケ大好き芸人ではない」というところを見せつける大活躍!



後半に入って第3クォーター。気合を入れてきたカナダが最初の攻撃でオフェンスリバウンドを拾いまくりながら都合8回ほどシュートを撃って得点するなどすると、日本の攻撃がモタつく間にわずか2分ほどで逆転されてしまいます。ただ、その気合のせいかカナダはファウルになるプレーも多く、第3クォーターの中盤で早くもチームファウルが5つとなります。これで日本はファウルされるたびにフリースローを撃てるようになり、攻撃が手詰まりなときにも得点を重ねることができました。ショットクロック間際でダメ元で撃ったスリーポイントでファウルをもらい「フリースローを3本決める」などという場面は、日本としては非常にありがたいラッキースコアでした。そのほかにもカナダの得点と思われた場面がトラベリングで得点につながらなかったりして日本を助けることがたびたび。最終的な得点差を考えると、このクォーターでカナダはちょっとファウルをし過ぎたかなと思います。規律が勝負を分ける、そんな分岐点でした。

70-67の3点リードで迎えた最終第4クォーター。一時は同点に追いつかれるものの、カナダにはトラベリングだったりパスが合わずにコート外に投げてしまったりと何かとミスが多く、試合の流れをひっくり返すには至りません。逆に日本は高田真希さんと馬瓜ステファニーさんのコンビで相手の裏をかく攻撃を決めると、ジャンピングセレブレーションでチームを盛り上げるなど雰囲気がいい。残り1分を切っての攻撃で、山本麻衣さんが苦しい攻撃を得点に結びつけて85-80の5点差としたところでようやく「勝てるぞ」と感じると、最終盤は「得点をやってもいいから絶対にファウルはしない」といったプレーでしっかりと時計を進めて勝利。無事にパリ五輪の切符を手に入れました!

↓いろんな積み重ねの末にここまで来てようやく「勝てるぞ」と思うギリギリの勝利でした!


日本VSカナダ戦のあとに行なわれたこのラウンドのもう1試合を見ますと、前半を終えた段階ではハンガリーが20点ほどリードしており「あぁこれなら日本負けててもいけたな」と思ったのですが、最終的にはスペインが地力を見せて「第4クォーター開始時点で14点ビハインド」からの大逆転勝利をしており、改めて「あぶねー!」と胸を撫で下ろしました。カナダに負けていたらやはり日本のパリ五輪はなかったのです。いやー、勝ったから言える話ですが、そんな大ピンチだったからこそ熱くて面白い、いい最終予選になったのかなと思います。負けていたら「あぁーー!」「ハンガリー何やってんの!」「しっかりせぇ!」とか言いながら頭抱えていたかもしれませんが、勝ってから振り返るピンチというのは最高に楽しいものです。

試合後はヘッドコーチや選手たちも目に涙を浮かべて大きな達成感を覚えていたようでしたが、そんななかでも馬瓜エブリンさんなどは「フォー!パリ行くぞみんなで!」「馬瓜姉妹、バスケもクチもしっかりやっていきますよ!」「日本の女子バスケット応援してください!」と本番へのあふれるエネルギーで元気いっぱい。その元気が本番でもチームを牽引してくれたらいいなと思います。ハンガリーには敗れはしたものの「五輪でメダルを争うライバル」に対して2勝というこの結果は、本番へ向けても手応え十分。前回以上の大活躍を期待したいところです。走って走って走り切って、今度は大観衆のなかで勝ちましょう!

↓パリでは男女のバスケが大いに盛り上げてくれそうです!




スペインに勝ったのにこんなにハラハラさせてくれて、ありがとうございます!

東京五輪メダリストも大集結したスケートボードストリート世界選手権で、新世代の登場と近隣住民との緊張感を目の当たりにした件。

08:00
タワマンの全戸にチケットをポスティングしましょう!

本日はお出掛けの記録です。じょじょに足音が聞こえてきたパリ五輪を見据え、メダルを狙う有力選手たちの競演を見てまいりました。18日まで有明コロシアムで開催中のワールドスケートボード東京2023、要するにスケボーのストリート種目の世界選手権、こちらを見に行ってまいりました。パリ五輪予選の一部でもある重要な大会は、日本のアーバンスポーツにとっても未来への大きな一歩になるだろう、そんな意気込みでの参加です。

↓会場となるのはおなじみの有明コロシアムです!
PC161211


↓大会ロゴの提灯みたいなものも飾ってありました!
PC161215


↓記念撮影にピッタリのスポットも用意してありました!
PC161221


現地有明に降り立った僕は、思いがけない閑散さと現場のピリピリ感に、ただならぬ雰囲気を感じます。もう競技が始まろうとする時間だと言うのに、前にも後ろにもそれらしきお仲間の姿が見えません。いや、もしかしたらいるのかもしれないが、通常の通行人と区別がつかない程度です。僕などはスケボーに合わせて悪そうな英文字の書いてあるトレーナーなども着てきたというのに、もしかして会場を間違えたかな?有明アリーナのほうだったかな?とか思いながら向かいます。

しばし歩くとようやく見えてきた会場と、聞こえてきた「ガゴーッ」という音。見れば駐車場みたいなスペースの一角で選手たちが練習をしています。しかし、そのすぐそばには「NO Skateboarding」という看板と厳しく目を光らせる警備員さんの姿が。どうも周辺情報を探っていくと、ご近所への配慮というか、対応というかである模様。いかにもスケボーやってそうな感じの街並みではありますが、縦に長いだけでめちゃめちゃ住宅街であるという現実、緊張感をもって過ごさないといけない感じが急にしてきましたね。

↓練習場所以外でスケボーやるなよ!練習場所以外ではスケボーはファッションアイテムだぞ!
PC161212


しかしまぁ、そんな緊張感とは裏腹に、現場のキッズたちは大人しいものです。来場しているのは自分も滑りそうな人と、子どもが滑ってそうな親と、滑ってそうな子ども、といったところが中心ですが、現地では滑るのが禁止になっていることをご理解いただけたのか、皆さんファッションアイテムとしてスケボーを小脇に抱えて行き来しています。会場内では置き場に困った末か、ときどきスケボーがガコガコいいながら前の座席のほうに落ちていったりしていましたが、それも含めてスケボー界隈に来たという異世界感があってイイ雰囲気です。

↓会場内には堀米雄斗さんと漫画「ガチアクタ」がコラボしたグラフィティの展示が!
PC161223


↓オリジナルグッズの販売などもありました!スケボー型のキーホルダーは転がして遊ぶのによさそうです!
PC161648


↓競技会場へインしますと、有明コロシアムにストリートが出来上がっています!
PC161227


↓雰囲気がオシャレ薄暗であんまり映っていませんが、座席数の2割くらいの入りかなと思います!

この日は男女の準決勝ということで、ここまで勝ち抜いてきた男女16名ずつの選手が決勝進出の8名を争って競います。仕組みとしては、「ラン」と呼ばれる45秒間の通し演技を2本、ベストトリックと呼ばれる大技一発の披露を5本やりまして、ランの上位の記録1本と、ベストトリックの上位の記録2本の合計点で順位を決めるという格好。基本的には「コケたら負け」という温度感で、ランではひとつコケが入れば順位を争えるようなスコアではなくなり、ベストトリックのほうはコケたら「0点」となります。ジャッジによる採点で70〜80点を超えてくればグッド、90点を超えてくればグレイト、そんな匙加減です(※大会によって基準などあってなきがごとくのバラバラではあるが…)。

男女とも日本勢が大変な強さを見せており、男子は16名中6人が、女子は16名中7人が日本勢という圧倒的な状況。そのなかにはもちろん、東京五輪男子ストリートの金メダリストである堀米雄斗さんや、女子ストリートの金・銅メダリストである西矢椛さん・中山楓奈さんも名を連ねています。そういう意味ではもうちょっとお客さんも集まってもよさそうな気がしますが、ちょっと大会の情報というかアピールというかが弱かったかなという感触。この感じであれば、近隣のタワマンにポスティングでもしてタダ券バラ撒いてもよかったように思います(※撒いたけど無視されたパターンもあるかな?)。相互理解のためにもまずご覧いただく、そんな考えもあったかもしれませんね。

そんなこんなで若干寂しい客入りではありますが、それで選手たちが影響されるわけではありません。早速始まった女子の準決勝では、チャレンジングで華麗なラン・トリックが次々に繰り出されます。素晴らしいトリックが生まれたときには、競技に詳しい少数精鋭の観衆から大きな拍手が起こり、大変な盛り上がりようです。ときには激しく転倒して地面に叩きつけられるような瞬間もありますが、どの選手も受け身がとても上手く、うまいこと尻⇒背中と落ちて怪我なく次の演技へと向かっていきます。転倒の場面でも選手をため息ではなくむしろ大きな拍手で観衆が後押しするムードは、あの夏日本を沸かせたスケボー感そのまま。一歩会場の外に出ると近隣住人と揉めているとはとても想像ができない温かい雰囲気です。

↓こちら東京五輪銅の中山楓奈さんです!
PC161361


↓東京五輪金の西矢椛さんも引きつづき大冒険中です!
PC161406


こうした実績ある有名選手さえも、すでに追われる世代となっているのはスケボー界隈の時の流れの速さでしょうか。西矢さんなどはまだ16歳と人生の第一歩目くらいにいる若さですが、それを突き上げる次の世代がもう続々と育っています。同じくこの準決勝に進出してきた赤間凛音さん(※凛音と書いてリズと読む)はまだ14歳ながら五輪を見据えた世界ランクで4位に位置する強豪ですし、吉沢恋さん(※恋と書いてココと読む)も14歳にして五輪を見据えた世界ランクで8位という上位選手。吉沢さんなどはあの五輪を見て「私が普段やってるのと同じ技だなー」と自分が世界レベルの選手であることに気づいたとかで、もはやビックリ箱のような飛び出し具合になっています。まぁ、「13歳以上なら金メダルを獲れる年齢」と思って見ないといけないのでしょう。

女子の準決勝前半ではその吉沢さんが、ランでは2本ともミスなくまとめて高得点、ベストトリックでも2本目・3本目でキッチリと80点台を並べる高得点で、前半の8人で1位となります。その後、有力選手が集った後半の組では、東京五輪に出場した西矢椛さん、中山楓奈さん、東京五輪では直前の代表落ちとなった織田夢海さんが順当に決勝へと駒を進めるなか、赤間凛音さんもランの2本目でミスなく滑り切って得点を残し、ベストトリックでも高得点をマーク。ベストトリックの試技を残した段階で早々に決勝進出を決めました。前半の組で1位だった吉沢さんも最終的に7位に踏み止まって、日本勢は5人が決勝進出となりました。地元選手の大活躍、お見事です。

ただ、その上を行ったのがオーストラリアのクロエ・コベルさん。見ていてもまさに「ビッタビタ」というか、ボードを跳ねさせてはそれをまた足でキャッチするような技の際に、「離れたものをまた足でつかまえる」のではなく「足と一緒にボードが飛んで行ってまた同じ位置に乗っかる」という感じで、一枚上を行く演技を終始見せていました。日本勢の五輪連覇というのは、そう簡単なことではないなと思わされる見事な演技でした。

↓9段の階段を飛び降りながら、跳ね上げてドリルみたいにクルッとまわしたボードに空中で完全に乗っていくクロエ・コベルさん!
PC161630


↓トップで決勝へ駒を進め、見事に日本勢の包囲網を突破!

男子の部では、準決勝前半の組に東京五輪金の堀米雄斗さんが登場。堀米さんはもうひとつ調子が上がってきていない感じもありますが、ランでは1本目からフルメイクでしっかり高得点を残し、日本の小観衆を沸かせます。ランの2本目の際には、ほかの選手の試技中に走路を横切ってご迷惑を掛けてしまうというアクシデントがありましたが、ここは当該の選手の試技をやり直すということで穏便に決着がつき、会場も温かい拍手に包まれました。ベストトリックでは、ちょっとインフレというか、どの選手も見事に大技を決めるものですから、加熱するオークションみたいな感じで得点がドンドン伸びていき、最後のほうは90点台連発という格好に。「後半の組に出す点がなくなるぞ」と心配しないといけなくなるような盛り上がりの末、堀米さんは前半の組で第3位の位置から決勝進出を狙うことになりました。

↓東京五輪の金メダリストが東京都の会場で奮闘中!
PC161676


↓ベストトリックではミスも多いながらも90点台を2本決めてイイ感じ!
PC161853


↓ランの途中で進路を横切っちゃった相手ともすぐさま仲直りのグータッチ!
PC161732


堀米さんの決勝進出という意味ではあまりハイレベルな戦いになると厳しいけれど、日本勢が5名登場という意味ではどんどんハイレベルな戦いになってもらいたい準決勝後半の組。現在五輪を見据えた世界ランクで日本勢最上位(※つまり五輪切符に一番近い位置)につける白井空良さんは、ランは1本目をミスしてちょっとヒヤッとしますが、2本目でしっかりと得点を残すと刀を振り下ろすような侍ポーズで決めます。ベストリックでは自身の名前を冠した得意技ソラグラインドを繰り出すなどして高得点。早々に決勝進出を決めてみせました。

↓ピースサインも飛び出すなど、イイ感じでやれていたようです!
PC161962


↓ソラグラインド見事に決まりました!
PC161969


さらに日本勢では小野寺吟雲さん(13歳)も会場を大いに沸かせます。「13歳は金メダルを獲れる年齢」と言いつつ、やはり大人のなかに入って躍動する少年の姿は爽快です。ランの途中で勢いをつけるために一生懸命足で蹴っていくところや、あえて一番高い足場からスタートするところ、高さやパワーが足りないぶんクルクル板を回して魅せるところなど、まだ小さい身体のぶんも工夫で補いながら、次々に難しいトリックを決めていきます。ベストトリック最後の試技となる5本目で高得点を出し、日本勢最上位での決勝進出を決めたときには会場も温かい熱気で包まれました。うーん、スケボー界隈からは少年少女がどんどん出現してきますね!

↓日本勢最上位で決勝進出を決めた小野寺吟雲さん(※吟雲と書いてギンウと読む)!
PC161983


↓会心のガッツポーズも飛び出しました!
PC162034


↓なお、トップ通過はこの種目の第一人者であるアメリカのナイジャ・ヒューストンさんでした!
PC161904

ナイジャ・ヒューストンさんは「別格」って感じでしたね!

ボードが跳ね上がることは当たり前という軽やかさでした!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

いままでとこれから [ 堀米 雄斗 ]
価格:2,200円(税込、送料無料) (2023/12/17時点)



堀米さんも何とか8位で決勝進出を決め、根附海⿓さんと合わせて男子は日本勢が4人決勝へと駒を進めました。充実の試合、地元選手の活躍、少数精鋭の熱い観衆が集った会場、パリ五輪を見据えて個人的にもいい予習の機会となりました。やはり実際にこの目で見て、応援してという時間を持つと思い入れも深まってきますからね。

帰り道では「駅までの道案内の人かな?」と思ったらスケボー禁止の札を掲げる係員だったのは、ありがとうございますお疲れ様ですという気持ちになりましたが、総じていい盛り上がりの大会だったかなと思います。箱が大きかっただけで中身は充実していましたからね。この感じだと決勝戦も座席自体は数千席くらい余っていると思いますので、運営さんはご近所のタワマンにぜひぜひ当日券をポスティングしていただければと思います。なお、遠方の方含めてもし会場へ向かわれる際は、スケボー以外の交通手段でお願いいたしますね!


東京五輪で埋め立て地の端にスケボー島でも作ればよかったですかね!

龍神NIPPONパリへと飛翔!全日本男子バレー16年ぶりの五輪予選自力突破で「メダル候補」として堂々パリへと向かいますの巻。

08:00
パリへは堂々とメダルを獲りに行く!

やった、やった、やってくれた、全日本男子バレー龍神NIPPONがパリ五輪の切符をつかみ取りました。7日、開催中のワールドカップバレー2023にて、全日本男子は切符を争うライバル・スロベニアとの試合を行ないました。世界ランク8位、昨年の世界選手権では4位に入った強豪ですが、日本は3-0のストレートでこれを一蹴。もはやこの強さは世界のトップオブトップの一角と言っても差し支えないもの。世界のトップ6のなかにいる「メダル候補」である。パリの目標はメダル、堂々とメダル、そう宣言すべき素晴らしい自力出場となりました!



スロベニアに3-0で勝てばパリ行きが決まる。何度もセット率を確認して迎えたこの日、ドラマのような漫画のようなこの一週間は本当に劇的でした。内心で「全部勝つ」という大いなる自信を持って迎えたはずが、フタを開ければ「おっかしいなー?」と首を180度傾げずにはおれない苦しい立ち上がり。フィンランド戦はフルセットにもつれて勝点を失い、エジプト戦ではあろうことか負けよりました。

個人的な恨み節を言えば、厳しい抽選のなかでようやく取れた2枚のチケット(フィンランド戦、エジプト戦/後半は全部落ちました)が、いずれも「おっかしいなー?」という試合だったのは、龍神が悪いのか、ネットで「逆神」と呼ばれる僕が悪いのか、一度トントコトンまで話し合ったほうがいいんじゃないかとさえ思いました。入口には川合俊一さんのノボリなんか立てちゃってるし、川合俊一さんののぼりが複数種類用意してあったし、エジプト戦の帰り道には「ははーん?舐めてるな?」と思ったほどです。

まぁ「舐めてた」は言いがかりとしても、やっている本人たちも「おっかしいなー?」と思っていたことでしょう。ネーションズリーグで見せた強さ、しぶとさ、奔放さはすっかり影を潜め、「ユーキお願い!」を連発する小さくて弱気なチームがそこにはいました。五輪出場ラインは1敗までと踏んでいた計算がガタガタッと崩れました。これが歴代の先輩たちも阻まれてきたオリンピック予選の壁で、「史上最強」も所詮は壁の手前側かとくじけそうになりました。

しかし、そこからの龍神はまさに天翔ける昇り竜でした。チュニジア戦でストレート勝ちをおさめると、トルコもストレート勝ちで歯牙にも掛けず、世界の強豪セルビアもストレートでボコりました。全日本男子バレーを長年見てきた人なら「セルビア!強いな!よし負けた!」と反射的に思ってしまうイヤーな記憶の数々が甦る相手ですが、まったく問題にしませんでした。「ひき肉でーす!」がミンチにしてやったぜの意味で誤解されないといいなと心配になるくらいの快勝でした。もはやOQT(オリンピックが急に遠くなる)の呪いは無きが如くでした。

セルビア戦の結果を受け、他国の試合結果にもよるけれども、「スロベニアに3-0勝ちならパリ五輪が決まる」とわかったとき、もはや心は「いける」としか思いませんでした。スロベニアに3-0勝ちは決して容易いことではありませんが、「あぁもういけるな」としか思いませんでした。もともと持っていた自信と、暗い影を跳ね返してみせた龍神の「本物」ぶりが、大会前以上の強さで確信へと変わりました。負ける気がしない、負けるわけがない。ココで決めないで終わったらどんなヘボ漫画だ。漲る自負がはち切れんばかりで迎えるスロベニア戦です。

↓このスタメンの映像、ウルトラ6兄弟とか7兄弟って感じですね!



パリへ向けての第1セット。序盤はスロベニアが走ります。日本のサーブミス、チャレンジ失敗、ローテーションミスなどなど独り相撲がつづき1-6の5点差に。やはりOQT(オリンピックが急に潰える)かと不安がよぎりますが、キャプテン石川祐希さんがひとりブロックで相手の攻撃を断ち切ると、セルビア戦でもサーブが効果的だったセッター関田誠大さんのサーブ番で連続ブレイク。バックアタックを決めた盒桐さんのひき肉ガッツポーズも冴え渡ります。

ミドルブロッカーのブロック連発でジワジワと追い上げながら迎えた中盤戦。またもセッター関田さんのサーブ番で大きな流れがやってきます。石川さんのブロック、スパイク、プッシュ、多彩な技術の引き出しを開陳して、一気に逆転までもっていきます。そして、ローテまわって石川さんのサーブ番では強烈なサーブで連続ブレイク。自分で見事なスパイクレシーブをして、そこから自らバックアタックを決めに走るなんて、攻防兼備の圧巻ぶり。「ココで決める!」「誰が決める?」「もちろんそれは!」とでも言いたくなるような石川祭で日本が第1セットを先取です!

↓バレーボールのすべてをできる、三刀流も四刀流も備えた史上最強のキャプテン!


パリへと近づく第2セット。互いに譲らず一進一退のなか、随所で日本の判断力が光ります。西田有志さんが繰り出す単純チカラ押しではない「空中でのとっさのフェイント」、関田さんが見せる「身長が低い俺を狙ってくると思ってましたブロック」、高橋藍さんの「パイプ攻撃に張っていた3枚ブロックの裏にポトリと落とすフェイント」、小野寺太志さんの「じっくり見てからクイックを止めるリードブロック」、相手の動きと思考がよく見えています。思わず「上手い!」と声が出るプレーの連続です。落ち着きながら研ぎ澄まされています。これだけ判断の部分でしてやられると相手も苦しいでしょう。完全にチカラで決め切らないと点にならないのですから。

中盤からはネーションズリーグで見たような、打っても打っても拾いまくって逆に点にしてしまう日本のディフェンスが光りました。思えば大会序盤の苦戦の際には、こうした光景が見られませんでした。何かがちょっとズレている、そんな感覚でした。第2セット終盤の集計では、高さで10センチ上回る相手に対して日本がブロック9点、スロベニアはわずか1点。いかに守備陣形として日本は相手をしっかりとらえ、かつ相手をかわしているかの表れです。攻守に渡る合理性と美しさ、ようやく世間にお披露目したい龍神本来の姿となりました。最後は追いすがる相手をしっかりと振り切って、パリまであと1セットです!

↓ブロック、レシーブ、その連携!そしてレシーブに入った選手がすぐさま攻撃に移行!攻防一体!


ココでパリを決める、確信をもって臨む第3セット。互いのサーブ番でブレイクをし合う、出入りの激しい展開のなか、まるで日本は「ゾーン」にでも入ったかのように勢いを増していきます。相手のエース・ウルナウトさんのスパイクに対して盒桐さんが仕掛けた、「ブロックアウトを狙ってくると思ったのでブロックしないで避けました」の頭脳プレーは何故ここでソレができるのかと驚くような仕掛けでした。

ブロックアウトを狙ってくる相手には「ブロッカーもたまに手を引けよ」と言うのは簡単ですが(※エジプト戦など)、実際にそうするのは難しいもの。手を引いてズドンと打たれたらタダの守備放棄ですし、相手がブロックアウトを狙いそうなときというのはブロッカーがいい態勢であるという意味でもあります。止められそうだから相手もブロックアウトを狙うのであって、止められそうなときにコチラから手を引くというのは容易な決断ではありません。だからこそ、決めれば大きい。これで相手は、まずやってこないとはわかっていても「ブロックが避けるかも」と意識せざるを得なくなりました。盒桐さんの頭には第2セットの22-20の場面でやられたブロックアウト狙いのプレーが「カチン」と残っていたのでしょうが、早速そのお返しをする、とんでもない強心臓です。この試合、オリンピックが懸かってるのに何故それができる!

↓日本がチームで「ゾーン」に入っている感じで、ボールが落ちない!


やがて試合は何だかよくわからない不思議な世界に。これが五輪という魔物の片鱗なのか、スロベニアはスパイクを空振りしたり、何でもないボールを打たずに日本に返してしまったり、チグハグなプレーが次々に生まれます。その果てに生まれたのが「セッター関田さんのスパイクポイント」でした。ツーアタックとか、ネット際で押し込んだとかではなく、相手がトスをあげて関田さんがそれを打ち抜いた正真正銘の「関田のスパイク」です。自分がスパイクを打つ展開など基本的に考えていないはずの関田さんが、相手のトスがネットを越えてきたとき見事なスパイクで打ち抜いた。思考、備え、判断力、瞬発力、「勝った!」と思ったポイントでした。こんな得点が生まれて負けるわけがない!

↓これはもう漫画でしょ!見開き2ページくらいセリフなしの無音で展開して、「関田だーーー!!」ってセリフが入るヤツ!


「関田のスパイク」で一気に傾いた勝負の流れを、盒桐さんのサービスエース2本でガッチリと地固めし、5連続ポイントへとつなげた日本。これで18-14。もうサイドアウトしているだけで25点は目の前です。スロベニアもちょっと意気消沈したでしょうか、力んだスパイクが次々にアウトになります。そこをあざ笑うように、短く前に落とすサービスエースなども決めた日本の賢さ、美しさ、見事でした。石川さんのスパイクでマッチポイント…つまりオリンピックポイントを握ると、最後は相手のサーブがアウトとなって試合終了。日本が強豪スロベニアをストレートで下し、パリ五輪行きを自力で決めました!

↓相手が待っていないコースに思っていない球質で決めた、「見逃し三振」のようなサービスエース!


↓「コイツ小さいのにジャンサ強いんだよな」の撒き餌を回収する、ここ一番でのショートサーブ!


↓最後は相手のサーブが外れて日本勝利!パリ五輪行き決定!



素晴らしかった、美しかった、見事だった。サーブで攻め、ブロックとディグの連携でチャンスを作り、ミドルを中心に4選手がシンクロした多彩な攻撃を繰り出す。合理性の塊のような組織を作り上げ、龍神はパリへと翔け上がりました。幾多の名選手たちが阻まれてきた五輪への壁を、16年ぶりに自力で越えました。オリンピック予選敗退が当たり前である全日本男子バレーにとって、大きな大きな飛躍。しかも、そこにもはや「サプライズ」はありません。こうなるだろうと思った通りになった、歴史的な前進だと感じます。

その前進を見守っていた背番号3のユニフォームが現れたとき、胸にこみ上げるものがありました。2017年に全日本入りし、東京五輪にも出場した今は亡き名セッター藤井直伸さんのユニフォームです。健康であれば、今もこのチームにいたかもしれない藤井さんのユニフォームを東レのチームメイトである富田将馬さんが携えて歓喜の輪に加わり、同じ東レの盒況鯊析困気鵑泣きながらそれを掲げ、やがてセッター関田さんが袖を通したとき、長い道のりが甦ってくるようでした。

振り返れば2017年、中垣内監督のもとブランコーチが招聘されこのチームの原型は生まれました。自らを「お飾り」のポジションに置くことも厭わず海外の名将を招いたレジェンド・中垣内の決断は自分のプライドよりも日本の未来を選ぶものでした。そのチームには若き石川祐希さんや、今大会で日本のセンター線を支えた山内晶大さん、高橋健太郎さん、小野寺太志さんもいました。そして今は亡きセッター藤井直伸さんも。まだ手札が足りず、世界の強豪には跳ね返されましたが、2017年のグランドチャンピオンズカップで見たミドルを勇敢に使っていく藤井さんのゲームメイクは、よく言えばエースに託す、悪く言えばサイドに逃げてきた全日本男子に新しい未来を予感させるものでした。

Vリーグでも「縦のB」と呼ばれる、セッターがネットから離れた位置に動かされてもなお繰り出すクイックでゲームメイクをした藤井さんは、東京五輪でも李博さんとの「東レ」コンビで日本をベスト8に押し上げることに貢献しました。2017年に予感した未来が、一時代に集ったことが奇跡と思えるような選手たちの集いによって結実したのが今この2023年のように思います。全日本男子は世界で戦える、戦う道がある、ようやくそれを確信できる足跡が刻まれたような気がします。スロベニア戦の第3セット、11-11の場面で生まれた関田さんと山内さんとのコンビによる「縦のB」は、日本が世界で勝っていくための決意表明のような一撃でした。「つながっている」そう思いました。つながった先にある未来が今なんだ、そう思います。

さて、「1試合残してパリ行きを決める」というのは若干想定外でしたが、もとより視線はパリのメダルに向いていますので、ココはあくまで通過点。パリでは、この先のステージで待っている真の強豪を倒さなければメダルはありません。その一角にいるのが、8日の最終日に対戦するアメリカです。ともにパリ五輪の切符を決めており、若干テンションが下がったりメンバー編成が変わったりするかもしれませんが、ならばこそここでガツンと叩いておきたいもの。ホームでこの勢いで勝てないで、パリでどうするものか。見つかるのは希望か、課題か、いい試合でシメちゃってください!

↓エジプト戦後にメンタル崩壊しかけてた関田さんに「藤井さん特集」を見せたフジテレビ、いい仕事でした!


↓中央から真っ直ぐ堂々と突破する、そんなマインドをこれからも大切にしていきます!



毎試合の前日にいろんな藤井さん特集を流してもらうといいかもですね!

sports
























婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

girls
























































































books&DVD


























スポンサードリンク
フモフモの本が出ます!
<アマゾン> 自由すぎるオリンピック観戦術

新書判/224ページ/定価1260円
オール新作の駄文集が、五輪商戦を当て込んでやってきた! フモフモのことは嫌いでも本は買ってください!
サンプルページ…じゃないボツページはコチラ
記事検索
カウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Twitter プロフィール
フモフモコラムの中の人です。


最新の社説
最新のコメント
今月のひとまとめ
スポンサードリンク
  • ライブドアブログ