スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

野球

清原和博さんが12年ぶりにベルーナドームに来場し、「チャンスに強いぞ」精神を継承した若獅子たちが母に捧げる10点大勝ですの巻。

08:00
お母さん、いつもありがとう!

母の日の感謝を最大級に示すために、当日開催のGI・NHKマイルカップに母の日軍資金を投入し、倍増狙うもオケラとなった皆さん、こんにちは。母の日の軍資金(←軍資金と呼んでる時点でどうかと思うが)は量の多寡ではなく感謝の思いこそが大切ですので、増やすとか増やさないとかの発想は来年から捨てていただければと思います。オンラインカジノでも「母の日ラッシュ」とかあるのかもしれませんが、絶対に賭けてはダメです!NHKマイルは難し過ぎます!

さて、母の日のプロ野球界隈ではバットやらグローブやらを審判やらをピンクに染めて、感謝の思いを表現することが恒例となっています。そんなムーブメントを季節イベントとでもとらえたでしょうか。何と5月11日の真昼間、TBS地上波にて埼玉西武ライオンズVS千葉ロッテマリーンズの試合が生中継されるというではありませんか。ベイスターズの試合でもなくあえての西武戦をTBS地上波でやる、これは母の日関連でもなければあり得ない異常事態と言っていいでしょう。こんなどうでもいい…じゃなくて首位争いでも国民的選手がいるわけでもない試合を地上波生中継していただけるだなんて。

しかも、その中継には「お母さんにしっかり感謝するんだぞ」というメッセージを携えた超大物解説者がやってくると言うのです。大変な親不孝者であり心からの親孝行者でもある西武OB・清原和博さん、その人です。相棒兼後見人として大魔神・佐々木主浩さんを伴い、清原さんは12年ぶりにベルーナドームの敷居をまたぎました。清原さんのお母様はすでに他界されていますが、きっとこの姿を見ていてくださったと思います。ご子息が大切な場所に帰ってこられた、その姿を。

↓清原さんがベルーナドームに帰ってきました!


↓2009年WBC解説ドタキャンにより出禁となっていたTBSからもお赦しいただけたようです!


↓何かもう「清原!感謝を忘れるなよ」を発端に組んだ中継のような気さえしてきます!


チラッと映っている源田壮亮さんもママへの感謝をしっかり示してくださいね!

「感情のこもった謝罪」を、永遠に!



そして始まった中継。清原さんと佐々木さんはシックなスーツの胸にピンクのカーネーションを挿して中継席に現れました。ガタイのデカさとコワモテから普段は反社っぽいファッションになりがちなおふたりですが、胸元の一輪のおかげでこの日は「パーティー会場で何かを画策しているときの反社」っぽい明るい出で立ちに。ご本人たちは「(カーネーションつけたりするような)そういうふたりではないはず(笑)」と言いますが、薄暗いベルーナドームさえもパッと明るく華やぐよう。清原さんは久々の古巣登場ということで緊張の面持ちを見せつつ「ライオンズの選手たちが母の日に躍動する姿を見られることを楽しみにしております」とつづけます。こちらも母のような気持ちでチームと清原さんを見守る所存です。

この日の中継では右上にピンクのオビで清原さん&佐々木さんによる「母の日W解説」であることを打ち出し、試合中にも随時母の日情報が織り込まれていきます。選手紹介の背景はピンクの特別カラーですし、投打の対決ではそれぞれのお母さんエピソードが短文で表示され、合間合間には選手たちからの映像メッセージによってお母さんエピソードや感謝の言葉が示されていきます。「登場人物全員息子」によるお母さん大感謝祭…なるほど、これは野球ファンならずともグッときてしまうことでしょう。「母への感謝さえ示せれば対戦カードは別に何でもいい」という観点に立てば、関東圏で唯一屋根付き会場での試合となったこのカードが選ばれるのも納得というものです。あー、もしかしたらTBSのドラフト中継担当チームの企画だったりするのかもしれませんね。あれもドラフトとは名ばかりの「母×野球」番組ですからね。

↓OBの清原さんからベルーナドームはいい球場とお墨付きをいただきました!屋根は正義!


そんななか、我が埼玉西武ライオンズはお母さんへの感謝を胸に躍動します。先発の隅田知一郎さん(お母さんのハンバーグが美味しい)はヒットこそ許すものの後続を断って無失点での立ち上がりとし、さすが4月の月間MVPという貫禄を見せつけます。左腕から繰り出す150キロを超える真っ直ぐと、同じ軌道から緩急つけて落としてくるチェンジアップ、ときおり織り交ぜられるカーブ、美味しく焼けたハンバーグ、これはそうそう打てるものではありません。今季のロッテ打線は昨季の西武みたいな暗黒状態でもあり、「1点あれば勝ちだな」「打たない打線抱えてたら名将もクソもありませんわ」「誰がやっても同じ」と勝利への手応えも募ります。

圧倒的な安心感のもとでリラックスした打線も隅田さんにつづきます。迎えた3回裏、西武は一死から四球と安打で一・三塁とすると打席には期待のルーキー・渡部聖弥さんが入りました。この場面でレフトスタンドから流れるチャンステーマ2は、清原さんの往時の応援歌を再利用したものです。当時は外野芝生席でファンが右へ左へ大移動するのが恒例だった思い出深い1曲。指定席化された昨今はさすがにそこまでの大きな移動はしないものの、今も若干の移動風味を伴う振り付けで当時の伝統が引き継がれています。清原さんが来場していることも当然承知のファンたちがチャンステーマを熱唱するなか、渡部さんはこのチャンスに先制のタイムリー!清原さんからも「素晴らしいバッティング」とお褒めにあずかりました。つづくネビンさんにも2点タイムリーが飛び出し、これで3-0。先発が隅田さんということを考えれば、勝利ほぼ確定というような大きな3点となりました。

↓清原さんの目の前でチャンステーマ2、からの先制点!

(チャンステーマについて)
清原:「へへへへへ」
清原:「そうですね、ありがたいですね」
清原:「いやー、ドキドキしてきますね」
清原:「いやーありがたいですねホントに」



解説席にも余裕が出てきたのか、4回裏の西武攻撃時には清原さんと佐々木さんの現役当時の思い出を振り返る時間も。当代の名選手と比べても「大魔神(のフォーク)がナンバーワン」とズバッと言い切るなど、清原さんのコメントも軽やかになってきました。そんな忖度のない清原さん(逆に隣席に超忖度説もあるが)だからこそ、石川柊太さんのカーブに対する「カーブがいい投手でも投げる瞬間腕が緩むピッチャーがいるが、石川投手の場合は腕をしっかり振ってくるので厄介」 という評価も信憑性が高まるというもの。昨今の何でも褒めて「誰も傷つけないことだけ」を意識した解説とはワケが違うのです。

西武が6回裏に追加点を入れると、いよいよこれで勝負の流れも大勢決したかということで、清原さんもだいぶ上機嫌に。この日の解説について「自分もプレッシャー感じてましたよ」「もう昨日あたりから行って負けたらどうしよう(笑)」「緊張して緊張してもうなかなか寝れなかったです」「最近調子いいじゃないですか、それで負けたりしたら…落ち込みますよね」と清原さんらしい繊細な胸の内を笑い話にして語ってくれました。負けたとしても清原さんのせいであるはずはないのですが、この弱さが清原さんであり、この優しさが清原さんだなと思います。

その後ハンバーグ隅田はオムライス山本・ギョーザ藤岡・ハンバーグ佐藤など母思いのロッテ打線をピシャリと抑え、7回までゼロ行進。打線は7回裏に入ると、清原さんから「タイミングの取り方が本当に上手い」「どんな球にもタイミングが合っている」「(並みのルーキーとは)全然違いますよね」と評される渡部聖弥さんがヒットで出塁したのをキッカケに、エラー⇒二塁打(+1点)⇒四球⇒二塁打(+2点)⇒犠飛(+1点)⇒二塁打(+1点)とホームランなしにもかかわらず連打連打で一挙5得点。投打が完全に噛み合って、圧勝楽勝大勝の展開となりました。清原さんも「やっと肩のチカラが抜けてきました(笑)」と勝利を確信したよう。後見人の佐々木さんも「グッスリ寝れるね」と安堵した様子でした。

試合中継は時間が限られているということで最終回までの清原解説はありませんでしたが、決着つくところまではお届けすることができて大変いい試合・いい中継となりました。最終的には今季初の2桁10得点をあげる大爆発となり、これはもう清原さん来場効果と言ってもいいでしょう。「チャンスに強いぞ清原」の勝負強さ、しっかりと現代の若獅子たちにも伝承できたのではないでしょうか。中継終わりには実況アナの呼び掛けに応じる形で「ぜひまたこのコンビで解説を」という約束もしていただけましたので、今後の登場にも期待したいなと思います。眉唾と言われるかもしれませんが、過去10年ほどの統計では「清原さんがベルーナドームで解説した試合はライオンズ全勝」というデータがしっかりと出ておりますので、大事な試合の清原解説をお願いしたいもの。勝利の女神ならぬ勝利の番人として、これからも睨みをきかせてほしいなと思いました!

↓ファミリーのお母さんからも喜びの声があがる、いい日となりました!


↓清原さん自身からも感謝の思いが届きました!

「今日グラウンドに立っている選手たちは、今日一日だけじゃなく、ずっと感謝しながら、野球に没頭してほしいですね」という清原さんの言葉!

感謝の思いが後輩たちにも引き継がれますように!



野球ができる幸せ、野球に携われる幸せ、それを胸に頑張っていきましょう!

オンカジ賭博案件でオコエ瑠偉さんが楽天の先輩に正直コンボを決めて、正直者だけがバカを見ることのない世界へ一歩前進ですの巻。

08:00
未来に先輩がいなくなることをビビってる!

正直者がバカを見る世界も嘘つきが得をする世界も絶対に許さない正義界隈の皆さん、こんにちは。世のなかにはお世話になった人も家族もファンも全部裏切って「私は今嘘をついているが、」「俺も当然ほんとのことは言ってないけども」などと嘘を嘘で塗り固めて生きている人が多いようですが、僕は清々しい正直者を見て心が洗われるような気持ちになりました。

その正直者の名はオコエ瑠偉さん。親がうっかりラモスから名を取っちゃったこの青年は、東京五輪女子バスケ銀メダリスト・オコエ桃仁花さんの兄として知られる人物。本人も読売巨人軍に所属してプロ野球選手をしているとのことで、「さすがオコエ桃仁花さんのお兄さん」「へー、アスリート一家なんですね」「オコエの兄も要チェックだ」などと評判の人物です。

そんな兄オコエさんは先頃、オンラインカジノで賭博をしたとして同僚の増田大輝さんとともに書類送検されました。オンラインカジノでの賭博自体は褒められた行為ではありませんが、球団からの調査に対して「自首したい」「開幕前に自らの過ちを正しておきたかった」などと正直に名乗り出たという点については、僕もさすがオコエ桃仁花さんの兄だと感心するばかりです。

そんな兄オコエさんは警視庁の取り調べに対しても大変協力的で、スマートフォンの履歴や銀行口座の利用記録の提供など何から何まで正直にゲロっちゃっているのだとか。その正直者ぶりは本当に素晴らしいばかりで、何とこのたび警察から明かされた情報によれば、「2021年ごろ、当時所属していた楽天の先輩が喫煙所でオンラインカジノをやっているのを見て始めた」と先輩をお天道様のもとに引きずり出す芋づる式正直コンボを発生させていたようなのです。

これには僕の秘密のLINEでも「なんで知ってんの?」「なんで知ってんの?」「なんで知ってんのそれ!」「警察には正直に言う?」「そこー」と大盛り上がり。こんなことを言えば未来に兄オコエさんも先輩もまとめていなくなるかもしれませんが、まずはしっかりと全部ぶちまけたうえで、未来のことは未来に考えるという姿勢は正直で大変清々しいなと思いました。その精神でいけるところまでいっちゃってほしいなと思いましたよね!

↓離れたんだからいつまでも先輩をかばっててもよくないな、とは思いますもんね!



↓やっていたサイトは「ワンダーカジノ」や「コニベット」だそうです!



すでに一部週刊誌ではこの報道より先に「巨人の若手有望株Aがオンラインカジノに数年前から興じていた」ことと「このAが、他球団のバリバリのレギュラー選手で東京五輪代表にも選ばれたBについてもオンラインカジノの常習犯だと名指しした」ことを報じておりましたが、あるいはこの若手有望株Aこそが兄オコエさんだったのでしょうか。

そうなると、「東京五輪代表」「ベテラン」「バリバリのレギュラー」「2021年楽天所属」というヒントを寄せ集めると限りなく答えが出てしまいそうですが、あえては言いますまい。皆さまも「2021年に実施した東京五輪の代表に楽天の選手2人しかいなくない?」とか「そのうちひとりは巨人に行っちゃってるから同球団じゃない?」とか「バリバリのレギュラーって野手にしか言わなくない?」とか「じゃあBというかAじゃない?」などと考えるのは止めてあげていただければと思います。週刊誌が事実を報じている確証も、若手有望株Aが兄オコエさんだという確証もないのですから。

兄オコエさん(27)が若手有望株かって言われたらいきなり違う気がするわけで、当該の記事を兄オコエさんの話として読むこと自体が間違いという可能性もあるでしょう。であればBだかAだかSだかMだかRだか知りませんが、その選手が誰であっても現段階ではどのようにでも否定できるくない?と思います。「Aが合ってるのよ」「Aの匂いが」「ほんと、怪しいね。A」といった探偵ごっこをしても仕方ありません。オリックスには悲しくなってきて山岡泰輔さんのユニフォームを洗濯して奥にしまったファンもいるだろうと思うと、オリ姫とオリ達の気持ちが思いやられますが、山岡さんも兄オコエさんもAさんも新しい未来に向かったほうがいい。どうぞ捜査の妨げにならないようそっとしておいてあげていただければと思います。

そもそも僕はオンカジ問題自体に対してはそこまで憤りをもっておりません。海外の悪い業者に金を抜かれて、その金が悪いことに使われているであろう点については遺憾に思いますが、それは抜かれた先の話であって兄オコエさんやほかの博徒の責任ではありません。僕の使う金だって巡り巡ってロシアとか中国にもまわっているでしょう。むしろ兄オコエさんなどは悪い業者にダマされた被害者でもあります。報道によれば700万円ほどを賭けて収支はおよそ450万円のマイナスだったといいますが、これは兄オコエさんの年俸からすれば大変な金額です。負けている間は「450万。まだそれだけだけど毎日負けすぎ」と苦しかったでしょうし、「自分で、やべーよな。ほんと。って思ってた」でしょうし、脳からいろんな汁が出ていただろうと思います。そういった不安や恐れから解き放たれたのだとしたら、今回の件はいい機会だったのではないでしょうか。正直に悔い改めて、オフライン野球に専念していただければと思います。

↓巨人でオンカジ問題起きても「恐々」じゃなく「粛々」じゃないかと思いますけどね!

大ごとになるのは1億円くらい負けてからでしょ?

オンラインで負けてるうちはへーきへーき!

目の前に反社が現れてないうちは何も起こらない!


↓兄オコエさんが税金と負け金をちゃんと払えますように!

「野球面ももちろんそうですし」
「プライベートでも自覚を持って」
「過ごしていかなければと思います」
「いや…もう、ちょっと税金が怖いので」
「今はいろんな税金がありますし」
「物価も高いので」
「再来年ですかね、納税に備えて」
「ビタ一文使わないです」

あんまり種類を考えたことはないですが、いろんな税金ありますもんね!

税金分は残して負けましょう!



それにしても、このような球界・スポーツ界へのオンラインカジノの蔓延を見ると、釈然としない思いが燻ります。何故諸君は本業であるスポーツがありながらオンカジなどにこぞって手を出すのかと。皆さんが今仕事場でやっているソレ、それこそ「ちょっとしたゲームの勝ち負けで大金を稼げる」ギャンブルそのものじゃないですか。オンカジなんていう他人が作った操作しまくりのインチキギャンブルなどやらずとも、毎日がギャンブル三昧でしょう。

アレですか味変みたいなことですか。「ずっと野球だと飽きるなぁ」「気分転換にバカラしよう」「どっちでもいいならオンカジのが俺は楽だけど。笑」みたいな。それともアレですか、負けたときに出る脳汁が好きなタイプですか。打席に入るたびに5万円くらい払わないと脳汁が出ない的な。それは確かに不憫かもしれません。ギャンブルって負けたときのカーッとなるあの感じもイイんですよね。勝ったときもイイんですが、負けたときのカーッとなってグニャーっとなってチカラが抜けるあの感じこそが本当に癖になりますものね。賭けずに立つ打席なんて面白くも何ともないって言われたら、それはそうかなと思います。なるほどなるほど、賭けたいんですね。

どうでしょう球団の皆さん、もし選手の皆さんから希望があれば「日雇い形式」で給料をお支払いすることにしては。まず毎試合ごとに、年間の天引き経費的なものやらを選手から徴収して疑似的な「ベット」の気分を作り出し、試合結果に応じてその日払いをするのです。ベンチに戻ってきて剥き出しの札束とか手渡されたら、「得!超得!」「ベット相当あってるよね?笑」「コレで次の試合は倍プッシュしてください」くらいの闘志が沸き立つんじゃないでしょうか。全然ダメだった日に「今日は20万円負けたわー!」とか言いながら点棒(バット)折るのも楽しそうですよね。試合中の「ゾーン入ってる」「サイン出せ」「一打逆転」の意味も変わってきそうな気がしますよね。

以前呼んだ漫画「ONE OUTS」でも選手兼球団オーナーである主人公が「試合ごとに客から投票を募って、投票の多い選手にその場で現金を渡す」という支払い形式に改定したところ、ギャンブル依存症で身を持ち崩していた選手が「そもそも野球とはギャンブルだ」という本質に気づき、試合への異様な執念で大活躍を見せるというくだりがありましたが、まさにその通り。ファンやスポンサーからいただいたお金を球団がロンダリングして、人気度で微調整した額を払っているからわかりにくいだけで、プロ野球選手やスポーツ選手は本質的には「勝ったらいくら」のギャンブルをやっているのです。選手同士が賭け合っていないだけで。兄オコエさんやその他の博徒も、いま一度自分たちがやっていることの本質に目を向ければオンラインカジノなどやっている場合ではないはずです。目の前にあるソレは、自分が子どもの頃から得意で、勝てて、金になる合法のギャンブルなのです。最大級に勝てば1000億円規模があり得る大勝負です。ルーレット1点掛けだと当たる確率は2.6%程度になるわけですが(※実際はディーラーが狙って外してくるが)、皆さんなら野球で10%くらいはヒット打てるでしょう。ルーレットよりヒットのほうが当たるはず。何故わざわざグレーかつ負け濃厚のオンカジなどに手を出すのか。この期に及んで。

試合ごとに現金を手渡しする昭和のプロ野球みたいなやり方が法的に許されるのかはよくわかりませんが、大相撲だって相撲終わったあとに札束持って帰ってるんですから、やってやれないことはないでしょう。ホワイトは無理でもグレーならいけるはず。「グレーはGO」がオンカジ勢の合言葉ですので、これはもういっちゃうしかありません。試合前のミーティングだって作戦だの何だのよりも「今日のレートは20倍だ」って言われたほうが絶対に真剣味が増しますものね。だって、こんなにギャンブルを好きなのにそれ以外どうしろと?ですもんね。

↓コニベットで日本プロ野球を楽しむより、目の前の野球でギャンブルを楽しみましょう!

競馬とか競艇の選手が趣味でオンカジやるならわかりますけどね!

たまには「駒」じゃない気分になりたいんだろうなって!



楽天の先輩から「別の先輩を見て」の正直コンボ連鎖に期待です!

どうぞ!どうぞどうぞ!どうぞどうぞどうぞ!埼玉西武ライオンズが「ただボールを見ていた」だけなのに壮絶な譲り合いを制しちゃった件。

08:00
優勝が射程圏内に入ってきました!

ちょうど1週間前、埼玉西武ライオンズの悪い正夢のような大逆転負けに「今季のターニングポイントになりそうだな」と思った僕の予感は見事に当たったようです。もちろんそのときは「あー、こっからズルズルと負け出して内部崩壊するんだろうなぁ」「今季は不祥事さえなければ合格としよう」「今井達也さんがドジャースに行けますように…」と思っていたわけですが、何とまったく逆方向にチームは舵を切り、あの日から負けなしの5連勝でこの1週間を過ごしてまいりました。

「よーし、そろそろ暗黒面突入だな」と思った頃合いに先手を打って予防線を張っているのに、その期待を何故か裏切ってくる今年のライオンズ。ギリギリで踏み止まってくるというか、紙一重の勝利を掴んでくるというか、どうやら今年は本当に昨年とは少し様子が異なるようです。いやー、それなりに長い野球応援歴のなかで初めて自チームの暗黒期を楽しめるかと思ったのに、やはり西武は常勝を運命づけられている球団なのでしょうか。気がつけば貯金2のAクラス3位。2位も1位も目と鼻の先で、何ならこの週末にも首位浮上があり得る範囲まで浮上してきたチーム状況に、これはもう甘んじて「ファッション暗黒」の誹りを受けるしかなさそうです。他球団の皆さんすみませんでした!大して弱くもないのに暗黒ぶって!暗黒神はソフトバンクに引っ越したようです!

↓去年なら0-1で負けてそうな試合を2-1で勝てる今季!


大型連休半ばの5月1日。この日は台湾プロ野球統一ライオンズとのコラボレーションイベントデーということで、台湾のマスコットと台湾のパフォーマンスチームが「名前が同じ」というよしみで応援に来てくれています。これには埼玉からやって来たオジサンたちも「Uni-girlsを見られたから今日はもう大満足」「登峰造極最高〜」「僕の推しはMaggieタン!」などと大盛り上がりです。

↓レトロを社是とする西武グループが海外から昭和を輸入してきた感じ!



西武がこの日のマウンドに送り込んだのは今季初登板・初先発となる與座海人さん。與座さんは初回からズラリとゼロを並べると、6回を被安打1の無失点と素晴らしい投球を見せます。ゴールデンウィークの過密日程という側面もあるとは言え、月間MVPクラスが2枚並んでいる現在のライオンズ強力先発陣のなかに加わってくるのは伊達ではないということか。この先もまだ武内夏暉さんの復帰が控えているかと思うと鼻も高くなるばかり。「試合開始早々に3失点くらいして負ける」ことがないというだけでも気分は軽やかです。

そして、最近のイイ気分を下支えしてくれているのが異常な先制率です。この日も「1回の男」こと西川愛也さんに先頭打者での二塁打が飛び出すと、そこに微強力助っ人・ネビンさんがタイムリーでつづいて初回に先制します。これで11試合連続の先制となり、「西武に1点ずつハンデやる」の密約が存在するのではないかという憶測も、あながち妄想とは言えないような状態になってきました。

得点自体は大して増えているわけでもなく、昨年の4月30日終了時点では26試合消化67得点だったものが、今年は同じ4月30日時点で25試合消化68得点と微増したに過ぎません。打線がすごく強くなったかと言われると決してそうではなく、昨年ほどではないもののしっかり穴は開いています。ただ、先制点の大事さというか、とにかく1点先取に血道を上げることで、試合運び全体に好影響を及ぼしています。1点でもリードしていれば相手投手は追加点を嫌って投球の幅が狭まりますし、当方の打線では手も足も出ないであろう勝ちパ救援陣は投入そのものを手控えられます。1点先に取ることで相手の投手陣全体を弱体化させ、手も足も出ないような展開を避けられている。好調だったオープン戦を含めて、先制点への意識というのは今季の気分の良さを支える要因だなと思います。一瞬でも勝っている時間があれば、その時間帯にアルコール入れて楽しくなっちゃえますからね。

↓同じ1点だけ取るなら初回に取るのが一番いい!


とにかく1点あれば強力先発陣による完投完封という力業も効きますし、寄せて集めた勝ちパ投入による逃げ切りも狙えます。この日も2回裏には無死一・二塁からのバント失敗&インフィールドフライや、6回裏の一死満塁からの無得点など、打線のほうは試合を決め切るチカラを持ち合わせていませんでしたが、投手陣と守備陣が1点を守ってくれていることで「イライライライラ…」ではなく「くー、突き放せなかったか!」と前向きな気持ちで見守ることができました。

9回表に抑えのウィンゲンターさんの大暴投によって同点に追いつかれた場面も、昨年ならおそらくコレが決勝点となって負けていたことでしょう。そして、ドンヨリイライラした気分で怒りの矛先を誰に向けるか探していたのだろうと思います。しかし、民度が悪いと評判の西武界隈だって気分が悪くなければ「まだまだ!」「追いつかれただけ!」「勝負はこれからだ!」などと温かく見守る余裕も見せるというもの。同じ延長突入するにしても2024年とは気分が違います。

↓イライラしている日なら試合を投げたくなる、犬と遊んでいるときみたいな大暴投!




とにもかくにも負けずに踏み止まっていれば、お互いにおかしなこともするものです。1週間前は西武も投げんでもいい送球による暴投ピタゴラスイッチで自滅していたものですが、相手だって同じ人間、やらかす日はあります。9回裏一死一・二塁のサヨナラのチャンスでは、サード強襲の打球を相手が後逸してあわやサヨナラという攻撃もありました(※レフトの好カバー・好返球で惜しくも本塁タッチアウト)。こちらが暴投で「どうぞ」するなら、相手だってエラーで「どうぞどうぞ」するのです。

そして、運命の10回裏には、西武を今季最長…もしかしたら最初で最後かもしれない5連勝に導く、ビッグな「どうぞどうぞどうぞ」が。西武が先頭から二塁打⇒ライト前への安打とつづき、無死一・三塁でサヨナラのチャンスを築いた…と思った場面でそれは起きます。ライトからの返球を中継に入ったファーストが弾いて取りこぼし、ボールが三塁側ベンチ方向へ転々とすると、何とホームのカバーに入っていたピッチャーは全然違うところを見ており、ボールが転々としていることに気づかなかったのです。

三塁側からの映像を見れば、中継のファーストがボールを弾いた時点ではピッチャーはまだ三塁側ネクストバッターズサークルあたりにいます。ボールを見ながら背走してホームカバーに入っていたなら、弾いた時点で異変に気づき、ランナーを三塁に留め置くプレーはできたように思われます。弾いたファーストが一番悪いとは言え、ボールをまったく見ていないのでは何のためのカバーかと指摘されても致し方ないでしょう。

一方で西武はと言うと、まだ弾いたボールが内野を転がっている間に、ホーム周辺で待ち受ける外崎修汰さんが走者に回れ回れと指示しています。外崎さんからの位置であれば弾いてこぼれたボールも、それをキャッチャーが捕りに行けば本塁がガラ空きになることも、カバーに入ったピッチャーがそんな状況にまったく気づいていないこともすべて見えたことでしょう。迅速な判断と迅速な指示。確信を持ってブン回す腕の頼もしさ。もちろん走者も打者走者もボールの行方をしっかりと見つめ、すかさず次の塁へと走り出しています。相手がボールを見ていなかった状況だけに、我が方の試合への集中ぶりが際立ちました。

たとえば「9回裏同点二死満塁」といった状況の場合、結果がどう転んでも打席に入っている打者のところで攻撃は終わります。そのときネクストバッターズサークルに入っている次打者には何の仕事もないかというと決してそうではなく、この日の場面のようにサヨナラなるかならないかという状況では、ホームベースコーチ的な存在として味方にスライディングの指示を出したりする役割があるのです。ボールを見ていなかったベースカバーと、ボールを見ていたネクストバッター、「自分は直接関与しないであろうプレー」への集中の差が、野球の上手い下手とは関係ないところで紙一重の勝利を分けた…そんな象徴的な場面だったなと思います。

↓ピッチャーがボールを見ていないと気づいたときのキャッチャーの絶望がジワります!

これでライトにエラーがつくのはやってられないでしょうね!

取り損ねたファーストとボールを見ていなかったピッチャーにもエラーをあげたい!

すべてが終わったあとピッチャーがキャッチャーに何が起きたか聞いている風なのもジワります!



壮絶な譲り合いを制して勝利をつかんだ埼玉西武ライオンズ。まだまだ地力不足は否めませんし、毎試合1点とか2点を守り勝つような戦いではどこかで心身のスタミナが切れるだろうとは思いますが、オールスターまで5割前後くらいをキープしてくれていれば、「今年はある程度戦えたな」という悪くない気分でシーズンを終えることができるでしょう。「オールスターまでに5割」は優勝を狙える圏内という意味なのですから、オールスターまで5割をキープできたらイコール優勝争いをしたと言っても過言ではない…そのくらいの甘々視線で暗黒からのV字回復を見守りたいと思います。この日のような感じで、ヨソが勝手に負けてくれたらCSくらいあるかもしれませんしね!


V字回復かと思ったがn字不回復だった、とかでもまぁヨシとしましょう!

ゴールデンウィーク前に暗黒逆転負けを喫した埼玉西武ライオンズ、「大型連●に突入」の字面を見て「休」より先に「敗」が浮かぶの巻。

08:00
連休前に最下位奪還!

ゴールデンウィーク大型連休に入られた皆さま、おめでとうございます。僕は給料をもらうための作業が忙しく、「来週は単に火曜日が休日なだけの平日」という扱いで、特に連休感のない黄金週間序盤を迎えております。そんな僕を尻目に「今年はもうこんなもんでエエやろ…」と休業モードを宣言したのが埼玉西武ライオンズ。

25日の試合ではエース・今井達也さんを先発に立て、9回まで2-0でリードし、盤石リレーでクローザー・平良海馬さんまでつなぐゲーム運びを見せながら、そこから悪夢のような守備の乱れと投手の乱れと打線の不存在によって最終的には2-6で逆転負けとなりました。この敗戦と他球場の結果により、無事に埼玉西武ライオンズは定位置の最下位を奪還し、2025年のシーズンを事実上終えることとなったのです。今シーズも熱いご声援本当にありがとうございました。

↓今シーズンのターニングポイントになりそうな一戦でした!



「今年は意外にやれるんじゃないか」などと春風に酔っていた埼玉西武ライオンズ界隈。一時は貯金1の単独3位なんていうポジションに浮上してしまったことで、「やっぱり去年のは悪い夢だったんだ」「稼頭央とナベQから解放された西武は強い」「CSいけるでぇ!」などと盛り上がってしまっておりました。並行して発表された「12球団年俸調査で総額・平均値・中央値いずれも西武が最低」というニュースすら、「コスパがいいってこと」「マネー・ボールみたい」「浮いたお金でミストがつくね♪」とポジティブ解釈できるほど界隈は上機嫌でした。

しかし、じょじょに漂う暗黒面の気配。今季最長の4連勝を飾った4月19日をピークに、チームはジワジワと本来の姿を取り戻し始めます。4月20日、初回の1点以降打線が沈黙し、投手陣も12被安打の1-3敗戦。4月22日、初回の1点以降打線が沈黙し、守備だけが自慢の選手が守備でやらかす×2による延長逆転負け。4月23日、初回先頭打者ホームランに始まり2点を先行するも以降打線が沈黙し、先発もキレイに燃え上がり、力負けの2-5敗戦。「パ・リーグの内規で西武に先に1点ハンデやること」と決まってでもいるかのような展開に恵まれながら、連勝分をすぐさま放出していくチーム。「あぁ、オンラインカジノとかもこうやってちょっと勝たせてからかっぱぐんだな」と妙な納得感を覚えるなか、約束された未来は近づいてきていました。

そして迎えた連休前25日のオリックス戦。我が方は悲運のエース・今井達也さんを立て、必勝態勢で臨みます。すると、その今井さんを後押しするように、初回3安打で1点という非効率的な攻撃でハンデ相当の先制点をもらいうける打線。「よーし、あとは今井が完封するだけだ」と勝ちゲームのムードを早くも漂わせます。

その期待に応え好投する今井さんに、さらなる吉報が届いたのは6回裏。西武は3安打で無死満塁のチャンスを築く非効率的な攻めを見せると、そこからボール球振りまくった末の内野ゴロ(本塁アウト)⇒(1割打者の代打に1割打者)⇒セカンドライナー(二死)⇒四球(+1点/ガッツポ)⇒ライトフライ(チェンジ)という怒涛の攻めで1点をもぎ取ったのです。これには「よーし、あとは今井が完投するだけだ」と勝ち確ムードさえ湧き上がってきたほど。

結局、今井さんは7回を117球無失点で投げ抜きました。これにより4月の月間防御率は驚異の0.30となり、1961年稲尾和久さんによる球団記録に並んだとのこと。4試合30イニングで失点・自責点はわずかに1。普通に考えれば月間MVP確実という素晴らしい投球内容ですが、ここまでの成績は2勝止まりと結果だけ見ると微妙な感じも。何とか今日3勝目をあげて、球団が報いてくれない分まで大樹生命からお金をもらってほしい…そんな気持ちで見送る見事な登板でした。

↓西武を脱出できたらドジャースでたくさん稼いでくださいね!


しかし、そうは問屋が米を卸さない。勝利の方程式リレーでつないだ9回表、相手方の最後のはずの攻撃。金で説得されてしぶしぶ中継ぎをやっているクローザー・平良海馬さんは先頭打者に二塁打を許すと、次打者にも二塁打を打たれ、一死も取れぬうちに1失点を喫します。ベンチからまんじりともせずに見つめる今井さんは「前の椅子蹴らないだけでもえらーい」くらいの声を掛けてあげたいような顔をしています。虚無、顔が虚無です。

一死を取ったあと、指名打者のディアスさんを打席に迎えた場面で、悪夢のライオンズピタゴラスイッチは起こります。平良さんがアウトコースに大きく外れるワンバウンドのボールを投じると、それをキャッチャーの古賀悠斗さんがこぼし、走者が三塁を狙って走ります。完全に間に合わないタイミングなのに三塁に悪送球するキャッチャーと、当然のごとくそれを取れないサード。後逸したボールのカバーに向かったショートは、フェンスに跳ね返るクッションボールをさらに後逸して自分がフェンスに突っ込んでいます。結局そのボールはレフトが捕球することになり、二塁にいた走者は本塁まで帰ってきました。まさかの同点、悪夢の同点、オンラインカジノ並みの理不尽同点。これで今井さんの3勝目は消えました。月間MVPも消えたかもしれません。3月・4月で2勝の先発がリーグMVPなはずがないですからね。

ベンチに座る心を失くした顔の今井さんと、そのすぐ後ろで誰とは言わねどニッコニコの談笑が行なわれているこの空気感。おお、これぞまさに暗黒面に支配されたベンチの姿。僕ならキッと振り向いて「あそこでお前が打ってりゃまだ勝ってたんだぞ」くらい言うところですが、それをしないのは本当にえらーいと思います。ごほうびにヒマワリの種か何かあげたいところ。メジャーの夢を見ながらカリカリかじってもらえたらいいなと思います。

↓走者止まってるのにクッションボール逸らしたところとか味わい深いですね!


「それ投げたとて変わんなくない?」
「急いで取ったとて変わんなくない?」
「なら余計なことしないほうがよくない?」

上手い下手だけの問題ではないからこそ暗黒面が際立つ象徴的失点!



もうこうなれば結果は見えたようなもの。僕が会社で「今日はもうダメだ」「身体が連休に入りたがっている」「全部放り出して帰ろう」と思ったのと同様に、埼玉西武ライオンズも試合とシーズンを投げ出しに掛かります。迎えた延長10回表、往生際悪くも勝ちパの一角である佐藤隼輔さんをマウンドに送り込んだ西武。しかし、肩を作っただけでも金もらいたいくらいの気分で臨む連休前の無駄な延長戦で、そんなにいいボールが投げられるわけもありません。「左手で投げときゃそんな打たれねぇだろ」くらいの不用意さで何となく真ん中に投じた初球ストレートをオリックスの若月健矢さんが叩くと、ボールはグングン伸びてスタンドイン。ビックリしましたよね。「え!?若月に打たれたよ?」「え!?若月もう今季2本塁打目?」「ウチ誰も2本目打ってないALL ONE打線なのに?」って。

たかが1点差ではありますが、こちとら無死満塁からでも1点取ってガッツポで攻撃を終えるようなチームです。延長に入っての1点差はもはや致命傷。いや「傷」ではなく「致死」です。そういう意味では、1点取られたあとさらに満塁にされて、走者一掃の3点タイムリーツーベースを打たれたことは、大した影響はない出来事だったかなと思います。1点ビハインドでも4点ビハインドでも、どっちみち負けてたと思いますので。もちろん最後の攻撃は三者凡退でポポポーンと終わりまして、埼玉西武ライオンズは見事に2-6で敗戦。無事に最下位奪還となりました。

今季は負けるにしてもそこそこ頑張った末の負けというのが多かったもので、界隈も比較的穏やかでしたが、いよいよ本領発揮という感じがしてまいりました。これ以上ない展開で、自分たちにできることをしっかりとやり、期待の選手を順番に繰り出し、そのうえでアホみたいなことをして負ける。そこで生まれる不協和音や諦観、意欲の減退、個人主義の増長、非難の応酬、相互の不信感…そういった人間の弱さに暗黒面が忍び寄ってからが真価が問われるターンです。

心を暗黒に支配されないよう無の境地…「マイナスにいかずにゼロで止める」の精神で頑張ってもらえたらいいなと思います。こんな試合のあとでもサッサと家に帰らずに、一応ベンチから出てきて、一応帽子取って、一応首を動かして、ご来場のファンに一応挨拶した今井さんのように。ホント、僕なら「普通のバットと魚雷バットでどっちのほうが痛いか試してみようぜ」ってバット二刀流で荒れ狂うような試合のあとでも、心を虚無で止めたのはえらーいなと思いました!

↓26日の隅田さんを負けさせられたら、9連敗までは射程圏ですね!

8回まで投げて勝ってれば、勝てるかもですね!


「大型連●」を見て「大型連敗」が浮かぶあなたは暗黒面に囚われています!

埼玉西武ライオンズがベルーナドームに大規模ミスト噴射装置をつけると言い出し、暑くて寒くて遠いドームの敵・湿度が実質増援した件。

08:00
敵は気温ではなく湿度!なので実質は敵増援!

埼玉西武ライオンズが約1年ぶりに3位、それも単独の3位となり西武界隈がにわかに優勝への予感を漂わせる折、球団から驚きのバックアップが発表されました。「暑くて寒くて遠い」と評判の我が本拠地ベルーナドームの大改善計画です。すでに「寒い」に対しては無償の防寒具配布、「遠い」に対しては便利な電車通勤という絶対的解決策を提示させていただいておりましたが、いよいよ最大最強の難敵である「暑い」の撃退に臨もうというわけです。見ていろ他球団、これが西武ホールディングスのやり方だ!

↓大規模な冷却用ミスト噴射装置を設置して気温を5度下げます!

そういうことじゃねええええええええ!

肉まんでもふかす気かあああああああ!



もうすでにSNS・ヤフコメ・匿名掲示板などの各種地獄サロンで散々指摘されているのだろうとは思いますが、この計画には「そうきたか」と身悶えるしかありません。ミスト噴射で温度が下がる仕組みは、細かいミストが蒸発して気体になるとき、周囲の熱を吸収すること(気化熱)を利用したものです。「水が」「蒸発すると」「周囲の熱を吸収する」わけです。奪われた熱は虚数空間的などこか謎の世界に消えるわけではなく、水蒸気が持っていくだけであり、エアコンでも何でもそうですが「熱をどこかに押しつける」だけのことです。

翻って我がベルーナドームの暑い原因を考えますと、「屋根で落としブタをしていることで空気がこもる」「隙間が空いているくせに風が吹き抜けない」という熱と湿気がこもりやすい構造にこそ本質があります。ハマスタや千葉マリンのように直射日光を受けて暑いという話であれば、ミスト噴射⇒蒸発⇒気化して熱奪う⇒水蒸気は天空へと昇り風で周辺に散らされる、という流れである程度の冷却効果を体感できるのだろうと思います。しかし、ベルーナドームで同じことをした場合、ミスト噴射⇒蒸発⇒気化して熱奪う⇒水蒸気は落としブタで行き場を失い球場内に熱が留まる⇒なおミスト噴射⇒先のミストの蒸発に加えてさらに湿度が上昇⇒暑いうえに蒸す低温サウナ状態に⇒それでもなおミスト噴射⇒水蒸気飽和⇒蒸発できず水の玉となったミストの直撃で全員ビチャビチャ⇒不快度マックス、となるだけなのではないか。これまでもサウナと呼ばれてきたベルーナドームですが、本格的に蒸し器とかせいろとかタジン鍋とか呼ばれる段階にやってきたのかもしれません。

この状況を自宅の環境にあてはめると、エアコンはつけずに窓をちょっとだけ開け、室内で加湿器をバンバンふかしながら「加湿器ふかすとちょっと冷える感じがするんよ」などと言っている人になりますが、本当にそれでよかったでしょうか。そんなことをしながらステテコ一枚でサーティワンアイス舐めて「あちぃ」と言っている人がいたら、「まず窓をしめろ」「そしてエアコンをつけろ」「加湿器はいらない」というアドバイスから始まるのではないでしょうか。よしんばエアコンが壊れている場合も、「じゃあ窓を開けろ」「玄関も開けて風の通り道を作れ」「加湿器はいらない」となるのではなかろうか。いずれにしても加湿器はあんまり関係ないんじゃないか、ただただカビだけが元気になりそうな予感しかしません。

↓今からでも隙間を塞いでエアコンをつけるわけにはいかないものでしょうか!

どうせ風も吹かないなら隙間部分を全部ミストカーテンで覆えば外気の熱が入ってこなくなるか…?

まぁ、素直に屋根を剥がすという手もあるわけだが…!



こうしたミストとか打ち水とかでの冷却効果を探るときに、建築界隈では「湿り空気線図」という資料を利用するそうです。その資料には乾球温度(いわゆる気温)、湿球温度(湿ったガーゼを巻いた温度計で測った気温)、相対湿度(いわゆる湿度)、絶対湿度(空気中に含まれる水の質量)などが記載されており、それを見ていくと、ある日ある状態の空気をミストで限界までビチャビチャしたときに気温が何度くらい下がるかをつかめるのだそうです。

この湿り空気線図で日本の気候にありがちな「気温30度、湿度80%」みたいな高温多湿のムシムシ熱気のパターンを見ますと、そこから限界までミストをばらまいても気温はほんの数度…3度とかくらいしか下がらないようなのです。「気温35度、湿度70%」くらいのもうちょっと成果が出そうな条件を引っ張り出しても、いいとこ5度くらいの下がり幅しか得られそうにありません。「気温40度、湿度20%」とかの「暑いがカラカラ」という砂漠みたいな気候であれば10度を超えるくらいの下がり幅も得られそうですが、日本の気候では劇的な効果を得るまでには至らなそう。

このあたりは球団側の発表でも「同装置によってドーム内で5度程度の気温低下が予想される」と書いてありますので、「気休め程度」という認識は持っているのでしょう。しかも、その5度の下げ幅を実現したとき、いわゆる湿度は「100%」になる理屈ですので、そうなれば汗が乾くこともなく、ひたすらビチャビチャの衣服で過ごすことになります。「気温35度、湿度70%」のときの不快指数は88.9(暑くてたまらない)で、「気温30度、湿度100%」のときの不快指数は86(暑くてたまらない)ですので、多少改善は見込めるかもしれませんが、「いずれにしても」という話です。

↓夏にブンまわしている大型扇風機と同様に大型気休め設備になる予感!
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ただ、球団がこうしてせっかく気休め設備を用意してくれるのですから、少しでも有効活用していきたいもの。人工的に熱を奪う仕組みは導入されるわけですから、要は気化する余地を広げる…つまり湿度を下げればそのぶんだけミストによって気温は下がるわけです。「俺がミストを噴射する!お前は湿度を下げろ!」という穴掘って埋めるみたいなミッションですが、観客の立場で気温を下げることの困難さに比べれば、湿度を下げることならまだ貢献の余地があります。ズバリ、除湿剤の持ち込みです。

市販の除湿剤や竹炭、重層などを持ち込み、そこにベルーナドーム内の湿気を吸収するのです。そうすれば、空気中の水蒸気はそこに固定され、湿度が下がり、ミストが蒸発する余地が生まれ、想定を超えて気温が下がるはず。観戦ルールの持ち込み禁止物を確認したところ、除湿剤や竹炭・重曹の持ち込みは禁止されておりませんでしたので(やったね!)、ひとりひとりがこれらの除湿グッズを持ち込むことで、今より過ごしやすいベルーナドームを実現することが可能なのです。

「試合を見るのに炭を運ぶのはイヤだ」「俺は炭焼き職人じゃない」「山小屋じゃなくて炭焼き小屋と呼ぶぞ」というわがままなファンには、実益を兼ねて「凍らせたペットボトル飲料を持ち込む」ようにしていただきましょう。これはもちろん冷たいドリンクを飲むためではありません。凍らせたペットボトルを球場内で掲げますと、氷に冷やされてペットボトルに水滴…すなわち結露がつきます。それはまさに空気中の水蒸気が冷やされて生まれた水であり、その水をどこかに封じてしまえば空気中の湿度が下がるのです!

凍らせたペットボトル取り出す⇒ボトルに結露がつく⇒ペロペロ舐める⇒舐めた結露が巡り巡って自分の汗となって噴き出す⇒乾いたタオルで拭う⇒拭ったタオルをジップロックとかに入れて汗が蒸発しないようにする⇒湿度が下がる⇒ミストで冷える⇒快適!という具合で、ミストとの合わせ技で劇的に快適な観戦が可能となるわけです。「結露を飲む」という画期的システムを導入すれば、ドリンク代は実質無料となりますし(※ペットボトル飲料はまた次回凍らせて持ち込む)、単純にボトルに触って体温を一時的に下げることも可能ですし、いいことしか思いつきません。

まぁ結局タオルで拭うって話なら、結露を飲む工程はすっ飛ばしてボトルをタオルで拭いても一緒かもしれませんが、どの道何かを飲むのであればまずは結露を飲んでもらったほうが除湿効果は高いはず。今さら考慮する衛生面も含めると、ボトルはベタベタ触らないようにフタ部分を握りながら、こん棒でも振り回すみたいな感じで空気中の水蒸気をキャッチし、結露を舐めていくのがいいのではないでしょうか。見た目が若干応援バットかメガホンみたいな形状でもありますし、応援している感もグッと増しそうですよね。舐めやすさ、結露キャッチ性能を考えると表面のラベルは剥がし、なるべく表面積が大きくなるようボコボコした商品がいいのではないかと思います。ボトルの薄さ(氷部分との伝導効率)など総合的に考えると、「いろはす」あたりがいいのではないでしょうか。あぁもちろん公式グッズのフロストボトルあたりを使ってもいいかなと思います。凍らせ具合などは各位で研究いただきつつ、今年の夏はミストと結露で乗り切ってもらえたらいいなと思います!

↓以上、旧赤プリ跡地を売ったお金を投じるベルーナドーム暑さ対策のお話でした!

売却益の全部を投じるなんて一言も言ってないですからね!

一部、一部、あくまでも「一部」ですから!

あぁ、あと夏になったらいつもの無料ウチワ交換券とか届くと思うんで、頑張ってあおいでください!



大規模ミストでメガネとか曇りそうなので、メガネ拭きも忘れずに!

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婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

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