スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

野球

埼玉西武ライオンズがベルーナドームに大規模ミスト噴射装置をつけると言い出し、暑くて寒くて遠いドームの敵・湿度が実質増援した件。

08:00
敵は気温ではなく湿度!なので実質は敵増援!

埼玉西武ライオンズが約1年ぶりに3位、それも単独の3位となり西武界隈がにわかに優勝への予感を漂わせる折、球団から驚きのバックアップが発表されました。「暑くて寒くて遠い」と評判の我が本拠地ベルーナドームの大改善計画です。すでに「寒い」に対しては無償の防寒具配布、「遠い」に対しては便利な電車通勤という絶対的解決策を提示させていただいておりましたが、いよいよ最大最強の難敵である「暑い」の撃退に臨もうというわけです。見ていろ他球団、これが西武ホールディングスのやり方だ!

↓大規模な冷却用ミスト噴射装置を設置して気温を5度下げます!

そういうことじゃねええええええええ!

肉まんでもふかす気かあああああああ!



もうすでにSNS・ヤフコメ・匿名掲示板などの各種地獄サロンで散々指摘されているのだろうとは思いますが、この計画には「そうきたか」と身悶えるしかありません。ミスト噴射で温度が下がる仕組みは、細かいミストが蒸発して気体になるとき、周囲の熱を吸収すること(気化熱)を利用したものです。「水が」「蒸発すると」「周囲の熱を吸収する」わけです。奪われた熱は虚数空間的などこか謎の世界に消えるわけではなく、水蒸気が持っていくだけであり、エアコンでも何でもそうですが「熱をどこかに押しつける」だけのことです。

翻って我がベルーナドームの暑い原因を考えますと、「屋根で落としブタをしていることで空気がこもる」「隙間が空いているくせに風が吹き抜けない」という熱と湿気がこもりやすい構造にこそ本質があります。ハマスタや千葉マリンのように直射日光を受けて暑いという話であれば、ミスト噴射⇒蒸発⇒気化して熱奪う⇒水蒸気は天空へと昇り風で周辺に散らされる、という流れである程度の冷却効果を体感できるのだろうと思います。しかし、ベルーナドームで同じことをした場合、ミスト噴射⇒蒸発⇒気化して熱奪う⇒水蒸気は落としブタで行き場を失い球場内に熱が留まる⇒なおミスト噴射⇒先のミストの蒸発に加えてさらに湿度が上昇⇒暑いうえに蒸す低温サウナ状態に⇒それでもなおミスト噴射⇒水蒸気飽和⇒蒸発できず水の玉となったミストの直撃で全員ビチャビチャ⇒不快度マックス、となるだけなのではないか。これまでもサウナと呼ばれてきたベルーナドームですが、本格的に蒸し器とかせいろとかタジン鍋とか呼ばれる段階にやってきたのかもしれません。

この状況を自宅の環境にあてはめると、エアコンはつけずに窓をちょっとだけ開け、室内で加湿器をバンバンふかしながら「加湿器ふかすとちょっと冷える感じがするんよ」などと言っている人になりますが、本当にそれでよかったでしょうか。そんなことをしながらステテコ一枚でサーティワンアイス舐めて「あちぃ」と言っている人がいたら、「まず窓をしめろ」「そしてエアコンをつけろ」「加湿器はいらない」というアドバイスから始まるのではないでしょうか。よしんばエアコンが壊れている場合も、「じゃあ窓を開けろ」「玄関も開けて風の通り道を作れ」「加湿器はいらない」となるのではなかろうか。いずれにしても加湿器はあんまり関係ないんじゃないか、ただただカビだけが元気になりそうな予感しかしません。

↓今からでも隙間を塞いでエアコンをつけるわけにはいかないものでしょうか!

どうせ風も吹かないなら隙間部分を全部ミストカーテンで覆えば外気の熱が入ってこなくなるか…?

まぁ、素直に屋根を剥がすという手もあるわけだが…!



こうしたミストとか打ち水とかでの冷却効果を探るときに、建築界隈では「湿り空気線図」という資料を利用するそうです。その資料には乾球温度(いわゆる気温)、湿球温度(湿ったガーゼを巻いた温度計で測った気温)、相対湿度(いわゆる湿度)、絶対湿度(空気中に含まれる水の質量)などが記載されており、それを見ていくと、ある日ある状態の空気をミストで限界までビチャビチャしたときに気温が何度くらい下がるかをつかめるのだそうです。

この湿り空気線図で日本の気候にありがちな「気温30度、湿度80%」みたいな高温多湿のムシムシ熱気のパターンを見ますと、そこから限界までミストをばらまいても気温はほんの数度…3度とかくらいしか下がらないようなのです。「気温35度、湿度70%」くらいのもうちょっと成果が出そうな条件を引っ張り出しても、いいとこ5度くらいの下がり幅しか得られそうにありません。「気温40度、湿度20%」とかの「暑いがカラカラ」という砂漠みたいな気候であれば10度を超えるくらいの下がり幅も得られそうですが、日本の気候では劇的な効果を得るまでには至らなそう。

このあたりは球団側の発表でも「同装置によってドーム内で5度程度の気温低下が予想される」と書いてありますので、「気休め程度」という認識は持っているのでしょう。しかも、その5度の下げ幅を実現したとき、いわゆる湿度は「100%」になる理屈ですので、そうなれば汗が乾くこともなく、ひたすらビチャビチャの衣服で過ごすことになります。「気温35度、湿度70%」のときの不快指数は88.9(暑くてたまらない)で、「気温30度、湿度100%」のときの不快指数は86(暑くてたまらない)ですので、多少改善は見込めるかもしれませんが、「いずれにしても」という話です。

↓夏にブンまわしている大型扇風機と同様に大型気休め設備になる予感!
47f98276


ただ、球団がこうしてせっかく気休め設備を用意してくれるのですから、少しでも有効活用していきたいもの。人工的に熱を奪う仕組みは導入されるわけですから、要は気化する余地を広げる…つまり湿度を下げればそのぶんだけミストによって気温は下がるわけです。「俺がミストを噴射する!お前は湿度を下げろ!」という穴掘って埋めるみたいなミッションですが、観客の立場で気温を下げることの困難さに比べれば、湿度を下げることならまだ貢献の余地があります。ズバリ、除湿剤の持ち込みです。

市販の除湿剤や竹炭、重層などを持ち込み、そこにベルーナドーム内の湿気を吸収するのです。そうすれば、空気中の水蒸気はそこに固定され、湿度が下がり、ミストが蒸発する余地が生まれ、想定を超えて気温が下がるはず。観戦ルールの持ち込み禁止物を確認したところ、除湿剤や竹炭・重曹の持ち込みは禁止されておりませんでしたので(やったね!)、ひとりひとりがこれらの除湿グッズを持ち込むことで、今より過ごしやすいベルーナドームを実現することが可能なのです。

「試合を見るのに炭を運ぶのはイヤだ」「俺は炭焼き職人じゃない」「山小屋じゃなくて炭焼き小屋と呼ぶぞ」というわがままなファンには、実益を兼ねて「凍らせたペットボトル飲料を持ち込む」ようにしていただきましょう。これはもちろん冷たいドリンクを飲むためではありません。凍らせたペットボトルを球場内で掲げますと、氷に冷やされてペットボトルに水滴…すなわち結露がつきます。それはまさに空気中の水蒸気が冷やされて生まれた水であり、その水をどこかに封じてしまえば空気中の湿度が下がるのです!

凍らせたペットボトル取り出す⇒ボトルに結露がつく⇒ペロペロ舐める⇒舐めた結露が巡り巡って自分の汗となって噴き出す⇒乾いたタオルで拭う⇒拭ったタオルをジップロックとかに入れて汗が蒸発しないようにする⇒湿度が下がる⇒ミストで冷える⇒快適!という具合で、ミストとの合わせ技で劇的に快適な観戦が可能となるわけです。「結露を飲む」という画期的システムを導入すれば、ドリンク代は実質無料となりますし(※ペットボトル飲料はまた次回凍らせて持ち込む)、単純にボトルに触って体温を一時的に下げることも可能ですし、いいことしか思いつきません。

まぁ結局タオルで拭うって話なら、結露を飲む工程はすっ飛ばしてボトルをタオルで拭いても一緒かもしれませんが、どの道何かを飲むのであればまずは結露を飲んでもらったほうが除湿効果は高いはず。今さら考慮する衛生面も含めると、ボトルはベタベタ触らないようにフタ部分を握りながら、こん棒でも振り回すみたいな感じで空気中の水蒸気をキャッチし、結露を舐めていくのがいいのではないでしょうか。見た目が若干応援バットかメガホンみたいな形状でもありますし、応援している感もグッと増しそうですよね。舐めやすさ、結露キャッチ性能を考えると表面のラベルは剥がし、なるべく表面積が大きくなるようボコボコした商品がいいのではないかと思います。ボトルの薄さ(氷部分との伝導効率)など総合的に考えると、「いろはす」あたりがいいのではないでしょうか。あぁもちろん公式グッズのフロストボトルあたりを使ってもいいかなと思います。凍らせ具合などは各位で研究いただきつつ、今年の夏はミストと結露で乗り切ってもらえたらいいなと思います!

↓以上、旧赤プリ跡地を売ったお金を投じるベルーナドーム暑さ対策のお話でした!

売却益の全部を投じるなんて一言も言ってないですからね!

一部、一部、あくまでも「一部」ですから!

あぁ、あと夏になったらいつもの無料ウチワ交換券とか届くと思うんで、頑張ってあおいでください!



大規模ミストでメガネとか曇りそうなので、メガネ拭きも忘れずに!

横浜DeNAベイスターズ・盒桐ヅ佑気鵐函璽ショー中止に乗じた新規排斥の動きは、ファンの身の丈を超える大きなお世話だと思う件。

08:00
盒桐ヅ佑気鵝ベルーナドームにお越しください!

周回遅れでやってきた感じもありますが、最近話題になっていた横浜DeNAベイスターズ戦での盒桐ヅ佑気鵐函璽ショー中止の件について、スポーツ好きでアイドル好きでイベント好きでいわゆる「オマケ」の部分に惹かれて観戦する機会も多い者として、自分のなかにも思うところがあったのでまとめておこうと思います。

まず本件の第一等の問題点として、こうした事態に至るようなイベント参加者の押し合い圧し合いがあったこと、全員が整然として穏やかに待機できなかったこと、一部の参加者は事前に厳禁と告知されていたにもかかわらず試合が終了する前にDREAM GATE前へ並んでいたらしきこと、一部の参加者が柵を乗り越えたあるいは柵が倒れた隙間から入り始めたらしきことなどなど、ルールやモラル・マナーに反する行為が見受けられたことは挙げられます。実際の様子が分からないもののSNS上ではさらにさまざまな問題があったのだとする投稿も散見されます。試合終了後に動き出し、静かに穏やかに黙々と待機をしていれば、イベント中止という事態に至らなかったのは、まったくもってその通りです。

ただ、それはそれとして非難する側が絶対の「正義」かと言うと僕はそうは思いません。まず、本件に関して「主語がデカイ」非難をしている人は、そうした振る舞いを慎むべきでしょう。ベイスターズ熱烈ファンと思しき一部の人(←オジサンと睨んでいます)による「盒桐ヅ佑気鵐侫.鵝廚△襪い蓮屮▲ぅ疋襯侫.鵝廚垢戮討鬚劼辰るめて非難し、「これだからジャニオタは」などとすでに旧ジャニーズ事務所を退所した盒兇気鵑箸修離侫.鵑紡个靴討賄外れとなる罵詈雑言や誹謗中傷を投げかける行為は、誰のためにもならないものだろうと思います。

確かに今回起きたことや行なわれた行為は残念なものですが、それは同じ状況になれば人間誰しもそうなりそうなことです。ベイスターズファンだって、昨年秋の日本一パレードの際には近隣住民の迷惑などまったく省みずに、球団からも「ご遠慮ください」とお願いされていたのをガン無視で、道路端にレジャーシートやテープを貼って徹夜で場所取りしていたでしょう。「厳禁なら守るけど、ご遠慮なら無視する」的なご都合解釈でやっているのかもしれませんが、「早く並べば前のほうに行けて、前のほうに行けば撮影とかに有利で、実際問題モラルやマナーを無視しても追い出されもしないし罰則などない」という状況であれば、人間やるんですよ。DREAM GATE前より道路端のほうが広かったので、押し合い圧し合いにはならなかったのかもしれませんが。こうした指摘に対して「一部のファンの悪行だ」と思うのなら、盒桐ヅ佑気鵐侫.鵑虜のいたたまれない気持ちも分かるはず。「お前ら全員迷惑徹夜バカなんだろう」とか「同担のしでかしたことを謝れ」とか「これだからホエールズオタは」などと言われたら的外れだし不愉快でしょう(※さすがにホエールズ時代のファンはもう残っていないかもしれないが…)。一部やるヤツはいるけれど、それで全体を非難されたらたまらんわけです。そんなことでは今後へ向けた話も始まりません。

そして、これも大前提の部分として、本件騒動の責任を負うべきは主催者である横浜DeNAベイスターズです。もちろん、危険行為をしたとか物損を起こしたとかマナーが悪かったとかモラルがなかったとかいう一部の人は自身の行為に対して責めを受けるでしょうが、イベントを安全に運営する責任を負うのはあくまでもベイスターズであり、100%の責めを受けることはないにしても、「ウチの仕切りが悪かったです」「盒桐ヅ佑気鵝盒桐ヅ佑気鵑離侫.鵑粒Г気鵝▲ぅ戰鵐箸魍擇靴澆砲靴討れていた皆さん、すみませんでした」「次はもっとちゃんとします」とベイスターズも反省すべき案件であると僕は思います。

事前告知のルールを無視して試合途中から誰かが並んでいて、大人しく試合終了を待っていればどんどんそこに待機組が生まれ、遠巻きに見ていればどんどん前に入られ、どこが正しい待機場所でどこに向かって並べばいいのかもよくわからない、という「正直者がバカを見る」ような状況では、人間のモラルやマナーはいとも簡単に崩壊するのです。本件ではありませんが、去年のユニフォーム販売か何かのときにも「午前10時整理券配布開始、事前待機禁止」と告知していたのに、結局先に並んでいた人から「早い者勝ち」で対応したみたいなことがあって揉めていましたが、運営全般にそうした「ルールを無視した者勝ち」みたいなところがあるのであれば、この機会に改めるのがよいと思います。そうやって揉めないように、早めに待機場所にやってきた人を一旦退去させたり、「ここで待てばいいんだな」と参加者が落ち着けるような情報発信をしたりするのは、運営側の安全管理責任の一端でしょう。

たとえば、豆まきのシステムで現金を撒いてそれを取り合う人々が怪我をしたとき、「金を取り合った愚かな群衆が悪い」なんて話になるわけがありません。そりゃあもちろん押し合い圧し合いした参加者は悪いですが、そんな状況を生み出した側、状況をコントロールできないままそうさせてしまった側に責任がないわけがないのです。こういう状況を生み出したこと、参加者をそういう状況に陥らせてしまったことについて「主催者」として負うべき責任はあり、どこまでいっても「100%の被害者」にはならないのです。そこは球団もベイスターズファンも意識しないといけないだろうと思います。相手を一方的に「悪」と認定するのではなく。とりわけ、今後もあの行き交う人々が交錯して何もなくてもカオスなDREAM GATE前に人を集めようと思うのならば。

↓もうちょっと上手い仕切りがあったと思いますね!

頭下げてるのも状況の説明をしているのも盒桐ヅ佑気鵑任垢韻鼻△修譴楼磴Δ鵑犬磴覆い任垢ね?

この方「ゲスト」ですよね?お詫びのしようなくないですかね?

アレですか、「お前のファンの責任を取って謝れ」ってことですか!


↓「全体向け」に自分が謝罪している動画を引用して、自分のファン向けにコメントを付け足すことに何か問題があるんですかね?

ベイスターズ公式アカウントで何故か「ゲスト」が頭を下げて全体向けにお詫びしているのに、そのあと自分のアカウントで自分のファンに何か追加したらオカシイですか?

引用リポストという行為そのものにムカつくタイプですか?


↓「事実と異なろうが事実だろうが誹謗中傷は止めよう」の心です!



この件を見ていて一番の反省点となるのは、運営側の読み違いだろうと思います。ハマスタでの通常の仕切りがどういうものか僕には分かりませんが、おそらく同様のイベントをいくつもこなしていて、同様のやり方で運営できていたのでしょう。しかし、今回はそのやり方ではおさまらないほどの人気や熱量があったのだろうと思います。一部の人がモラルやマナーを欠いた事実はあったのかもしれませんが、非難の対象として拡散されている動画を見ても全体が暴徒化していたようには見えません。イベント参加者が暴徒だったから運営できなかったというよりは、運営能力のキャパシティを超える人数や熱量が集中してしまったために状況のコントロールができなくなり、指示も届かなくなり、後ろのほうは何が起きているのかもわからず、一番圧力が掛かる先頭部分では進むことも退くことも叶わず圧迫される状況になってしまったのだろうと見受けました(※先頭部分を少しずつ入場させようと試みた動きがあったとの投稿もあり)。ひとつの場所に運営能力キャパシティを超えた人数や熱量が集まれば騒動になり事故が起こることもあり得るでしょう。花火大会でも押し合い圧し合いすれば群衆事故は起きますが、それを「暴徒化した花火ファン」の問題とまとめるのはいささか的外れなのかなと思うのです。

人がたくさん集まり、熱量高く、順番を争うような状況が見込まれているなら、事前に整理券を配布することだってできたはずです。実券を配布せずとも、参加希望者は事前にウェブかアプリかLINE等で登録をさせ、当日は登録時に抽選で発行した整理番号順で入場するようにし(※当日気づいた人は当日登録で最後尾にまわってもらう)、現在の入場可能番号の発信の手はずなども含めて仕切っておけば、柵を挟んで押し合い圧し合いするようなことはなかったのではないかと思います。集合時間・場所の張り紙等での案内であったり、あらかじめ待機列を作る流れを指示するコーンやテープの設置であったり、列の先頭だけではなく後ろのほうにも情報を届けることで全体を落ち着かせる運営手法であったり、「どうすればいいのか」を分かりやすく迅速に伝えるためにできそうなことが素人目線で見てもいくつも想像できます。まぁすべては事後諸葛亮というか後知恵ですので、当日フタを開けたらすごい状況だったときに何ができたとも思えませんが、「このイベントはすごい盛り上がりになるぞ」「並ぶのはいつものベイスターズの客じゃないぞ」「ちゃんとしないとアカン」という読みがあればもっと違う対応はできたと思いますし、イベント中止という事態も、いたずらにイベント参加者が非難されるようなことも避けられたのではないかと思います。盒桐ヅ佑気鵑硫甬遒離ぅ戰鵐箸毎回騒動になってイベント中止になってきたわけではない(穏やかに運営できている主催者は存在する)のですから、「イベントの主催者・運営者」として最善ではなかった部分を探り、今後の運営に向けた学びとしていくのがよいのかなと思います。

で、そうした不幸な事態に乗じて、「正義」の御旗のもとに、イベントが目当てで来場してくれた人を排斥しようとする動き、これに対しては僕は反対したいと思います。とかくこうした出来事があると、「アイドルファンは来るな」とか「俺たちのホームを荒らすな」とか「野球に興味ない人は来ないでくれますか」的な主張が声高に叫ばれます。それはおそらくより先鋭化させると「外野席にはユニフォームを着てこい、応援歌を歌え、座るな」の論調になるのだと思いますが、とにかく野球なりその競技なりに全力で没頭する勢力による、自分と同じ熱量を求める声・同調圧力なのだろうと僕は見受けています。今は騒動が起きたという背景があるので一見すると正しそうな雰囲気を醸し出していますが、そんなわけあるはずはなく、マニアの勝手な論理の押し付けによる「大きなお世話」だと僕は思います。

野球を見に行ったら、全力で野球を見なければいけないなんて定めはありません。興味はないけど友だちに誘われたから、ヒマだったから、たまたま何となく、もらったタダ券がもったいないから、一度体験してみたかったから、イベントに有名人が出るから、何かもらえるから、どんな理由や姿勢だっていいはずです。映画館だって途中で帰る人や寝ている人はいるでしょう。それはもうしょうがないじゃないですか。わざわざ出掛けていったのですから、どうせなら映画自体も楽しんだほうがいいのになとは思いますけれど、残念ながら「合わなかった」のでしょう。大いびきでやかましかったり「この映画つまんねーぞ!」とか叫び出したら迷惑行為としてつまみ出すかもしれませんが、退屈で寝てしまうことや途中で帰ることは致し方ないのです。それはむしろ「つまんなかったかー」と映画側が反省すべき(あるいは無視すべき)ところです。まして「早く待機したほうが有利な仕切りで、今目の前の試合がつまらなかった」のなら、途中退席で並び出すのは普通にありそうなことなのですから、そうさせたくないなら何か策を講じるべきです。

こうした排斥の動きは、突き詰めれば「俺から見て気に入らないヤツには来てほしくないんだよね」という主張なわけですが、それはまさにファンの身の丈を超えるというか、「あなた球団じゃないですよね?」という話です。呼ぼうと思ったのは球団であり、その施策が効果があると思ったのは球団であり、球団がそう思うのなら客は大人しく従っておれという話です。球団に要望を伝えたいのならそれこそ「モラルやマナーを守った、節度のある言い方」であるべきですし、そこに誹謗中傷が混ざっては逆効果でしょう。柵の手前で怒号飛び交うのも、SNSで怒号飛び交うのも、どっちも球団にとっては困った事態・いい迷惑です。非難している相手と同じくらい迷惑な人が「正義」を標榜する側にもいるのではないか、傍から見ていて率直にそう思います。そもそも野球に興味の薄い新規客が来るのが気に障るのなら、「イベント目当ての人」より先にファンクラブ最速先行で全席埋めちゃえばいいじゃないですか。でも、そこまでの動員ではないわけでしょう。じゃあ、確実に満員にするために球団はいろいろやるでしょうよ。しょうがないじゃないですか、球団がそうしたいのなら。どうしても球団と意見が合わなければ立ち去る自由はあなたにあります。どうしてもイヤなら立ち去るしかありません。あなたが「変えられる」、「変えていい」のはあなただけです。

で、僕個人としては、今回のような施策はアリだしイイと思います。新規のお客さんを取ろうという施策ですので、野球に興味・関心がないところからのスタートとなるのが道理で、マニアから見て必ずしも「うんうん見所のある新規客だ」とはならないでしょうし、そんなに多くの人が野球ファンに転じるわけもありませんが、イベント目当てで来てくれた人の数パーセントでも「野球もいいね」と思ってくれたら大成功じゃないですか。「推しの好きなものを理解したい」と興味を持つ世界線もきっとあると思います。実際にそうやって野球も楽しんでいる人がたくさんいるのでしょう。その小さな積み重ねが「マニアによる新規排斥」に抗して、コンテンツの先細りを防ぐのです。新規の人しか出せない楽しそうな雰囲気やキラキラした喜びはあり、それはマニアにとっても素晴らしい栄養になるものだと僕自身も感じていますし。

そして、主に野球を見に来ている人にとっても「へー、今日は有名人が来てるんだ」と思ったらちょっと楽しいのではないでしょうか。僕は有名人来場デーは楽しいですし好きですし得した気分になるので、むしろ狙って行くくらいの気持ちなので、各球団には臆せずドンドンやってもらいたいなと思います。最近の実体験としても、始球式&トークショーで俳優さんが来てくれるって聞いたら、特別その人のファンというわけではなくても、やっぱり嬉しかったですからね。声の大きい一部の先鋭的野球オンリーマニアの意見だけでなく、「有名人来場デー大好きだよ!」というミーハーな僕の意見も各球団に届くといいなと思います。そして、お迎えする側であるところの球団や球団ファンには、ゲストのことを理解し、尊重し、楽しんでもらおうともてなす気持ちがあってほしいなと思います。よく知りもしない相手を呼んで「キレイに金だけ置いてけ」「俺たちのコンテンツに敬意を持て」「場所を貸してやってるんだから感謝しろ(有料だけど)」なんて都合のいい話、あるわけないですからね。楽しんでもらってコッチに引き込もうって魂胆なんですから、そこはお迎えする側が目一杯もてなさないと。お金も取ってるわけですし。

↓有名人の皆さん、ベルーナドームにもどんどんお越しください!

ちなみに僕はライオンズファンじゃない人でも歓迎です!

すべては出会いであり、きっかけになりますから!



どうでしょう、いっそこの際、盒桐ヅ佑気鵑砲かれましては埼玉西武ライオンズの試合にお越しいただくというのは。ご本人にとっては「西武か…」という釈然としない思いは残るかもしれませんが、そこはまぁお互いに「広い意味での野球ファン」ということで、楽しもうじゃないですか。僕もハマスタに行くこともありますし、西武以外の試合を見ることもあります。そこまで自球団にこだわるものではありません。

西武であれば、まず秩父山中の僻地に球場があることから、途中退席は日常茶飯事と言いますか、当たり前のことです。ハマスタはアクセスがいいから目立つと思いますが、我々はナイトゲームの場合7回くらいから普通にガンガン帰り始めますし、試合途中に最終バスの案内が平気で流れてきますし、それをいちいち気にするような文化はありません。

そして、我々には広大な待機場所があります。球場から最寄り駅まで全部が我々の空き地であり、いよいよとなれば球場外に3万人並べることだって可能です。「近隣」という概念自体が存在しない陸の孤島ですので、存分に並び、存分にお待ちいただければと思います。幸いにして、球場には落しブタみたいな屋根を乗せているだけですので、球場外の待機列にいても場内の歓声や打球音を楽しむこともできます。モニターで映像でも見ながら、野球とトークショーを両方楽しんでいただけると思います。

今回は、今後の活動はどうなるのだろうかという不安のなかでの貴重な対面の機会ということで、ファンの熱量も想定以上に高まってしまったのだろうと思います。事前告知を見れば「スマホでの撮影も可能」という建付けでしたし、そりゃ前に行きたいよなというのは人情として理解できます。次いつ会えるかもよくわからない状況なのでしょうし。そういう背景を思えば、スタンドで着席のまま見る的な安全側に大きく寄せた実施でもよかったのかもしれませんが、まぁ、球団側もご本人も近くで見せてあげたかったんでしょうね。互いの想いが噛み合わず、残念だったなと思います。

一回ガス抜きじゃないですが、一度西武を挟みまして「何か釈然としないな…」という思いのなかで初回をこなせば、そうした想定以上の熱量みたいなものも落ち着くのではないかと思います。「たとえ地の果てまでも行く」という人は西武までお越しいただき、一旦そこで落ち着いていただく、これでどうでしょうか。元町・中華街駅と西武球場前駅はときに直通で結ばれることもあるほど、心理的にはご近所という感覚もある間柄です。ハマスタでもベルーナドームでも、この際場所は問わずで、イベント中止という残念な出来事を乗り越えてもらえたらいいなと思います。いろいろ大変だと思いますが、頑張ってください!

↓こんな熱量を集めるほどの人とのイイ関係、大事にしてほしいなと思います!


ファンゼロ人の有名人を呼べば問題は起きないかもしれませんが、それはそれで寂しいですものね!

西武にもウエンツ瑛士さん経由のファンとか来てくれてるんですかね!


「推しのイベント」も「ついでの野球」も両方楽しめたら一挙両得!

他球団の開幕から1週間経っても1勝もしていない埼玉西武ライオンズ、自らが持つプロ野球記録「開幕12連敗」更新が見えてきた件。

08:00
ドジャースかブレーブスかどっちかを見ましょう!

結構な大雨だけど「本拠地開幕シリーズ1試合もやらないわけにはいかない」という意地で雨中の野球観戦となった楽天・西武界隈の皆さん、こんにちは。2試合中止になったせいでまだ「0勝」にとどまっているのか、2試合中止になったおかげでまだ「4敗」にとどまっているのか、西武の戦績に対する評価は分かれるところですが、まずは試合をやれたことを喜びたいと思います。

もう前振りの時点でお察しかもしれませんが、「一体感を醸成する」という名目(※連帯責任を取らせるためではない)のもと登板予定のない投手までも引き連れて向かった仙台の地で、我が埼玉西武ライオンズはまたひとつ黒星を積み重ねました。今季開幕から1週間を経て「0勝4敗2中止」の敗率10割を堅持し、ガッチリと単独最下位のグリーン席(※指定しているうえに居心地がいいの意)を確保。開幕戦直後などはどうしても同率最下位が生まれることは避けられないわけですが、「ちょっと早く試合開始して爆速で終わった開幕戦」を念頭に置けば、開幕からここまで1秒たりとも最下位を譲っていないという完全シーズンを継続中です。

この完全具合は世界に目を向けても「あのMLB東京シリーズ開幕戦から一度も負けていない」ロサンゼルス・ドジャースと、0勝7敗スタートと西武みたいなことをやっているアトランタ・ブレーブスくらいしか見当たりません。「ならドジャースかブレーブスを見たほうが精神衛生によさそう」という話もありますが、いずれ劣らぬワールドクラスの戦いぶりと言っていいでしょう。夢の夢とも言われる「シーズン143敗」への挑戦もいまだ継続中ということで、今こそ僕も力強く「自信が確信に変わりました」と言いたいと思います。ダメだろうなとは思っていましたが、やっぱりダメだなと思いました!

↓所沢移転初年度以来となる開幕4連敗で歴史的なシーズンが幕を開ける!

幕が開いたのか閉まったのかわかりませんが、何かすごいことが起きそうな気がする!

就任初年度でも開幕50連敗くらいした場合は交流戦前の監督休養もあり得るんですかね!

最大で仁志監督代行代行爆誕まであると思っております!



迎えた4月3日。2日間の雨天中止により、我が方のエース級である隅田知一郎さんの先発機会は流れ、試合開始前から負けそうな雰囲気で始まった東北楽天ゴールデンイーグルス一回戦。相手は我が方を脱出した名選手としておなじみの岸孝之さんを先発に立ててくるなど、初戦から煽り力は十分です。そろそろ西口監督の起用自体にも批判が及びそうな打率1割台の1番打者がズバーンと見逃し三振で最初のアウトを献上すると、まずは危なげなく初回を無得点で立ち上がりました。

一方、我が方の先発マウンドには2年目の上田大河さんが上がります。初回は相手のゴールデンルーキー・宗山塁さんに安打を許しますが、後続を抑えてこちらも無失点。味方の不安定な守備によっていらぬピンチを押し付けられる場面もありつつも、しっかりと守備ハラスメントを乗り越えていく上田さんの力投で、序盤は互いにゼロを並べ合う拮抗した展開となりました。

そんななか、うっかり先に試合が動いてしまったのは4回表。二死一塁という状況から、今季ここまで全試合安打を記録中のルーキー・渡部聖弥さんが右中間を破るタイムリースリーベースヒットで、西武が大量1点を先制することになったのです。思いがけないリードに西武ファンも「このあと雨強くなる?」「5回裏終了まで1-0でいけば雨天コールド勝ちだよね」「雨雨降れ降れもっと降れ」とザワつき出しました。アカン、西武1勝してしまう!(※阪神ファン風に)

↓新入社員でも大きな仕事を任せてもらえる明るくてアットホームな職場です!


↓渡部さんは5回裏の守備でも好返球で先輩・上田大河さんを助ける!


6回裏、勝利投手の権利を得てマウンドを降りた上田さんに代わり、西武は「西武の藤浪」こと羽田慎之介さんをマウンドに送ります。長身から自慢の剛球を投げ込む羽田さんですが、折からの雨が影響したか先頭打者に四球を与えると、そこから雨をも吹き飛ばすような大炎上。四球⇒安打⇒二塁打(+1点)⇒安打(ファーストがグラブに当てるも取れず/+1点)⇒安打(ボテボテの内野安打/+1点)と一死も取れずに3失点を喫します。後続が凌いで何とか1-3で踏み止まりこそしますが、2点ビハインドは西武打線にとっては限界に近い点差です。

それでもまだ建前上は諦めるわけにはいきません。この日は試合日程の関係もあって、自分たちが勝ちさえすれば「4位浮上」が叶う重要な一戦です。すると終盤8回表、西武にも反撃の機会が巡ってきます。先ほどの我が方の大炎上同様に、先頭打者が四球を得て無死一塁から攻撃が始まったのです。この千載一遇のチャンスに、我が方は打率0割の元山飛優さんに代えて、打率0割の代打・野村大樹さんを送り込む勝負の一手を切っていきます。

すると、野村さんの打球はフラフラッと上がってセンター前に落ちるポテンヒット性の当たりに。このフライを捕ると決めつけたのか、落ちる前に動いてしまったのか、あるいはその両方なのかはよくわかりませんが、何と一塁走者・外崎修汰さんはこのポテンヒット性の打球で二塁に進めず、よもやの「センターゴロ」となってしまったのです。西武のチャンスも野村さんのヒットも消すミラクルプレーには、本人含めて全員呆然。野村さんが一塁上でヘルメットを投げ捨てずに堪えたことだけが収穫という手痛い失着となりました。もちろん西武はこの回無得点です。

その直後の8回裏、西武は「もう負けだな」という諦めムードから、せめて明日以降につながればという思いで新戦力ラミレスさんをマウンドに送り込みますが、一死から安打⇒盗塁⇒二塁打(+1点)で追いつくどころか逆に突き放される格好に。このあともバカスカ打たれたのに追加失点がなかったのは、セーブがつく状況をキープしたかったんじゃないかという楽天手心説も提唱されるなか、9回は相手のクローザー・則本昂大さんが出てきてジ・エンド。12安打も打たれた割にはスコアは1-4ということで、ある種の接待野球・手加減野球みたいな惜敗で西武は雨の仙台遠征を終えたのでした。

↓ま、ポテンヒット決め打ちで捕球されてゲッツーよりはイイですけどね!



↓ハイライト動画は「どの球団に入ったかがその後の人生を分ける」みたいなサムネになりました!




ということで、ガッチリと最下位をキープした我が方ですが、この座にあぐらをかいていることはできません。4日からは敵地・ペイペイドームで最下位を争うライバル・福岡ソフトバンクホークスとの3連戦が待っています。試合消化数の関係で、4日の試合に西武が勝てば、何と5位に浮上させられてしまうという直接対決の機会をどう凌いでいくか、最下位堅持のためにはひとつも勝てられません。

ただそれは、逆に言えば最下位の岩盤をガッチリと固めるチャンスでもあるわけですので、しっかり実力を発揮してもらえればと思います(※実力を発揮すれば普通に負けるだろうの意)。首尾よくこの3連戦を負け越すことができれば安定最下位(※次の日に何があったとしても最下位であることは変わらないという状態)に到達することができますし、その先にある絶対安定最下位(※1週間くらい何があっても最下位は変わらないという状態)にも早晩到達できるでしょう。

交流戦前くらいに言い出す努力目標「オールスターまでに5割到達」の数字上の可能性を交流戦前に消していくような戦いも今の西武なら可能であろうと見込んでいますので(※交流戦前に5勝45敗以下なら可能/1勝9敗ペース/それならできそう)、頑張ってもらえたらいいなと思います。前回開幕4連敗を記録した1979年は、引き分けを挟みながらプロ野球記録となる開幕12連敗まで伸ばすことができました(※1955年トンボユニオンズとタイ記録)。せっかくのチャンス、ぜひ自らが持つこの記録を更新して開幕13連敗のプロ野球新記録を作っていこうではありませんか。ドジャースの開幕13連勝と西武の開幕13連敗、どっちがありそうかと言われたら西武だと思うんですよね!

↓まずは自分を超えて、そのあとは世界を超えよう!

メジャー記録は開幕21連敗ですか!

くー、さすがメジャーだ、記録もスケールが大きい!



今年も大谷翔平さんと埼玉西武ライオンズは記録ずくめの年となりそうです!

埼玉西武ライオンズの開幕シリーズが猛烈な寒波に見舞われるも、球団配布の防寒具があればギリギリサバイブできると判明した件。

08:00
これからも防寒具を配りつづけましょう!

本日はお出掛けの記録です。重い腰を上げて行ってまいりました、我が埼玉西武ライオンズの開幕シリーズへ。「まぁきっと負けるんだろうな」という薄っすらとした憂鬱さと、折からの雨そして寒波によって、心はまるで艱難辛苦に挑む修行僧のよう。「家を出た時点で寒いのに、球場に行ったらどれだけ寒いんだ?」「死人が出るか出ないかを心配するレベル」「新庄監督!もっと厳しく言ってやってください!」と呻きながら、冬物のセーターとダウンジャケットを重ね着してベルーナドームへと向かいました。

↓西武球場前駅は装いも新たになっていました!
P3290009


↓できるかどうかで言えばできなそうな来場目的を掲げる改札口!
P3290020


↓「善意から生まれる悪意」みたいな晒し感しかないディスプレイ!
P3290022


最寄り駅を降り立ったとき最初に出た言葉は「さぁ開幕だ!」でも「楽しみ〜!」でもなく「寒ッ」でした。完全に真冬と同じ格好で来たのになお寒いのか。金曜日はそこまでの寒さではなかったものが一日で急冷してきやがる山の天気の恐ろしさ、さすが秩父山中だと慄くしかありません。

しかし、開幕の喜びに沸く皆の衆は元気いっぱいです。駅前広場にはすでに入場を待つ長い列ができ、誰も彼もが喜びの表情でゲートへと向かっていきます。「一体どこにそんな希望があるんだ…」と訝しみながら列につづくと、そこには素晴らしいお知らせが掲示されているではありませんか。「暑くて寒くて遠い」現実など百も承知とばかりに、何とこの日の埼玉西武ライオンズは防寒対策にピッタリのキルティングジャケットをタダで配布してくれると言うのです。

これにははるばるご来場の北海道日本ハムファイターズの皆さんも大喜び。一部本気の応援団の座席には配布自体がナイものの、一般的なファン層が座る内野席エリアでは「日ハムのユニフォームの下に西武のキルティングジャケットを着る」というコーディネートが大流行しているではありませんか。なかには完全に上着としてキルティングジャケットを羽織り、ジッパーまでしっかり上げて西武ファンに鞍替えした感じになっている人まで。

「旅人のコートを脱がすときは太陽が有効だが…」
「相手ファンにコチラのグッズを着させるには」
「めちゃくちゃ寒くてしてやればよかったのか!」

この発想を元に「北風と太陽」みたいな寓話でも書いたら、後世の世にありがたい教訓でも広まりそうな気がしてきました。いやー、人間って心で思うことよりも身体で感じることが優先なんですね。本当に寒い日に防寒具を与えられたら、主義主張とか一旦抜きにして着てしまうのですから。これは来季以降も春秋は積極的に防寒具を配布して、相手ファンを埼玉西武ライオンズ色に染め上げてやりましょう。

↓球団の先手先手の配慮で命の防寒具をいただきました!
P3290053


↓あと、7回と勝ったときに飛ばす用のジェット風船2個セットもいただきました!
P3290044

たぶん勝たないから7回に2個飛ばしたほうがいいですね!

1個だけ残しても微妙ですもんね!

いただくものをいただくと何だか急にヒマになってしまいました。我が方はドーム球場と名乗ってはいますが、実際に屋根が掛かっているのは座席部分までで、いわゆるコンコースに相当する外周通路は普通に屋外となっております。そのため外周通路にある売店ゾーンは雨天時は傘をさす必要があり、この日の天候では立ち寄るのも億劫です。さらに球場前広場のイベントスペースに至っては悪天候でイベント中止ときました。優勝争いが決着したあとのダラダラした時期並みの寂しさで「うーむ、開幕の特別感とは…」と首を傾げる瞬間も。「2時間前に到着してもやることが多くてまわり切れないよ!」くらいの嬉しい悲鳴をあげたかったところですが……まぁ、寒いんでどの道そんなに巡らなかったかもしれませんが。

↓試合が中止にならなかっただけマシと考えよう!
P3290061


↓雨で億劫だったので眺めた程度ですが桜がほんのり咲いていましたよ!
P3290090


オヤツなど食べながら試合開始を待っておりますと、場内の演出等でようやく気持ちも昂ってまいりました。チームスローガン「ALL ONE」(※全試合1点止まりの意ではない)のビッグフラッグをはためかせるレオや、今季に合わせて一新された映像演出、スタメン発表、さらにセレモニアルピッチとやらと始球式とやらをダブルで実施するという球投げブーストで否応なしにプレイボールの気分はうなぎのぼりに。

特にセレモニアルピッチ後に実施された女優の新川優愛さんによる自作ライオンズクイズのコーナーのあたりでは場内の盛り上がりも最高潮と言っていいほどでした。我が方伝統の「オルガンのコーナー」にも匹敵する人気コーナーとなる予感がするので、ぜひ毎試合でも実施していただけるといいなと思いましたよね。あと、いつからやってるのかよく承知していないのですが、イニング間にやっていた旗あげゲーム(※赤あげて白あげて的なヤツを1本の旗でやる簡略版)のコーナーも同じくらい人気コーナーに育ちそうな気がするので、今後の展開にも期待したいなと思いました。

↓女優の新川優愛さんによるセレモニアルピッチです!
P3290127


↓今日も一部西武ファンからブーイングを浴びせられていた新庄監督です!
P3290138


↓モンテディオ山形のマスコット・ディーオによる始球式です!
P3290152


↓試合途中のお楽しみとして実施された旗あげゲームの様子です!
P3290201

「フラッグあげて!」
「フラッグさげて!」
「フラッグあげないで、」
「フラッグさげない」
「フラッグさげないで、」
「フラッグあげる!」
「できましたかー!?」



そして始まった試合。だいぶ散策部分が長くなりましたので、試合部分はテンポよくいきましょう(←ヒドイ)。まず立ち上がりの1回表、我が方の先発・渡邉勇太朗さんは、日ハムの先頭打者・万波中正さんに初球を二塁打とされると、暴投(無死三塁)⇒ファーストゴロ(+1点)として、わずか4球で1点を失いました。1点取るのにも苦労している打線なのに、1点やるのは割とサクッといけるのですから、野球ってホント不思議なものですよね。日ハムは4回にも3連打で1点を追加するなど、この日も順調に西武の得点力の限界(※3点くらいかな?)に向かっていきます。

一方我が方の攻撃は初回先頭打者の長谷川信哉さんがキャッチャーファウルフライに倒れるなど(※この日まさかの2捕邪飛を記録)、「相手が集中してくる先頭打者」はなかなか出塁できないという攻撃がつづき5回までゼロ行進。ときおりヒットは出るものの、それがまたキレイに全部単打となっており、「1」しか出ないすごろくのように走者が遅々として先の塁に進みません。

ついに5回裏の攻撃では「2点負けてる一死一塁」という状況で、9番・仲田慶介さんが初球セーフティ気味のバントを敢行したではありませんか。打者自身の判断だとすればあまりに消極的ですし、ピッチャーに取られてる時点で技術面も論外ですし、ベンチの指示だとすれば「あまりの打たなさにあったまきたんだろうな…」と鳥越ヘッドのご機嫌が心配になってくる感じ。

そんな苦しい展開のなか、我が方にようやく春の報せが届いたのは、6回裏のことでした。一死から軽打新外国人・ネビンさんがレフト前ヒットで出塁すると、スタメン4番DHに入った中村剛也さんの打席ではベルーナドームの「寒さ」が味方します。何でもないサードゴロでゲッツー確実と思われたものが、サード・清宮幸太郎さんの悪送球によって一死一・三塁となったのです。指先までかじかむこの寒さ、北海道に本拠地があるくらいで対応できるものではありません。この相手がくれた絶好機に後続の打者が見事な単打を放ち、埼玉西武ライオンズは待望の今季初得点を勝ち取ったのです!

↓なお、さらなる追加点はならず、ここは1点止まりでした!


相手に追加点を許さずにしのぎながら1-2で迎えた8回裏、ようやく先頭が四球で出て無死一塁とすると、そこからチャンスを広げて一死一・三塁としたところで打席にルーキーの渡部聖弥さんが入ります。すると渡部さんはこのチャンスにプロ初タイムリーで応え、試合を振り出しに戻してみせたのです。「お前こそ本物の渡部だ」「こっちが渡部聖」「あっちは渡部邪」とスタンドからも喝采の嵐。観衆の吐く白い息がまるで反撃の狼煙のようにベルーナドームを満たしていく間、僕も束の間寒さを忘れたほどです(※直後に三振で攻撃が終了し、すぐ寒さを思い出しました)。

↓大量2点差を追いついた!驚異的な粘りで試合は延長戦に突入します!


互いに決め手を欠くなかで迎えた延長10回表。我が方はマウンドに新戦力のウィンゲンターさんを送ります。豪快な投球フォームから150キロ超えの速球を連発するウィンゲンターさんは、ポンポーンと二死を取りますが、ここでよもやの展開が。先ほど同点タイムリーで球場を沸かせた渡部さんが、本拠地の罠「フライが見づらい」につかまったのです。レフトフライを捕球して攻撃終了…のはずが、見失ったフライがワンバウンドでスタンドインして二塁打となり、一転してピンチに。

さらにここで日本野球独特の嫌らしさとでも言うべきか、日ハムはウィンゲンターさんの弱点を狙い打ちしてきました。豪快な投球フォームゆえに、投球後はファースト方向に大きく体勢を崩し、何なら2・3歩踏み出したり半回転したりするウィンゲンターさんに対して、日ハムはピッチャー返しの打球を連発してきやがったのです。ピッチャー返しの打球に対してウィンゲンターさんは上手く反応できず、弾いたりスルーしたりで連続で安打となり、日ハムに大きな大きな勝ち越し点が入ってしまいました。

日も沈み、寒さがピークに達する夕方。「こりゃアカン」と勝負の行く末を察したライオンズファンは「寝たら死ぬぞ」くらいの温度感です。あまりの寒さに、もはやもらったキルティングジャケットだけでは凌ぎ切れぬと、僕はついにあのアイテムの封印を解きました。いつぞやの西武のファン感謝デーで球団から配布されたカイロ、ずっとカバンに潜ませ、「いつかクソみたいに寒いクソスタジアムでどうしてもクソ寒さが我慢できなくなったら使おう」と思っていたあのアイテムをついに使用することにしたのです。まさか巡り巡って過去のライオンズからの贈り物が僕を救うことになろうとは。やはり持つべき物は防寒具ですよね!

↓お…お前…2021年からずっとカバンに眠っていたのか…!
P3290355

2021年からいろいろ出掛けたのに、結局お前が必要になったのはベルーナドームだとは…!

「寒いので、暖かくして御覧ください」って呼び掛ける前にほかにできることはなかったですかね!



エリクサー並みにカバンに大事に眠らせていた西武のカイロは、もらってから3年半ほど経っていましたがちゃんと機能しました。おかげでかじかむ指先も温まり、最後までしっかりと試合を観戦することができました。10回裏とかは、いわゆる「正義執行」というのを喰らって無抵抗という感じでしたが、最後まで開幕シリーズ現地観戦を楽しむことができたのはよかったなと思います。

帰り道、電車に乗り合わせたファンたちの会話は「寒かったね」「電車のなかが一番あったかいね」「夏は風吹かないくせに、今日はすごい隙間風だったね」と寒さを振り返るものばかりでしたが、それもまたいい思い出となっていくことでしょう。確かに寒いことは寒かったですが、球団から配布された防寒具によって、皆何とか無事に観戦を終えることができたはずですから。

夏の「暑い」をどうするかはもうちょっと考えるとして、冬の「寒い」は対策によってちゃんと乗り越えることができるのです。天候・試合ともに「寒い」が揃った日でも、防寒具があれば何とかなる。そのことを念頭に、埼玉西武ライオンズにはこれからも防寒具を配りつづけてもらいたいなと思います。毎回ジャケット配布は大変でしょうが、3・4月と9・10月は毎試合カイロを配る…そのぐらいの気持ちで、防寒具を配布していってもらえるといいのではないでしょうか。「暑い」はエアコン以外ではどうにもなりませんが、「寒い」は頑張りようがありますからね!

↓晒し感しかないディスプレイの仕事が早くて好印象でした!
P3290442

誰が得するのかよくわかりませんが、やり始めたことはちゃんとやるのが大事ですよね!

軌道修正できるなら「勝ったら増えるだけ」でもいいかなと思います!


スケートとかカーリングでも使わなかったカイロを野球で使う春です!

球春不到来!夢から覚めて現実が幕を開けた埼玉西武ライオンズは、「遠い」の不満に対処すべく爆速2時間20分で完封負けの巻。

08:00
遠いって言われたんで爆速で負けてやりました!

球春が到来したプロ野球11球団のファンの皆さん、こんにちは。数合わせで参加しております我が埼玉西武ライオンズもめでたく今季の公式戦第1試合を終えることができました。「暑くて寒くて遠い」と評判のベルーナドームの悪評を覆すように、少し早めの18時プレイボールから爆速2時間20分での完封負け。近さに甘える巨人は開幕から最大5点差をひっくり返す劇的延長サヨナラ勝利で22時前まで試合をやっておりましたが、我が方の観衆は帰宅後にテレビで巨人戦を観る余裕もあったのではないでしょうか。もう遠くて困るとは言わせません。今日からも爆速で家に帰らせてあげますのでご期待くださいね!自主的バットクロック付き野球で、すぐ攻撃終わりますんで!

↓長めの映画より短い!高校野球並みの試合時間で帰りもラクラク!




開幕の日、僕は名残を惜しみつつその時を迎えました。まるで永遠のモラトリアムを願う大学生のように、「ずっとオープン戦だったらいいのにな…」と桜のつぼみを眺めました。ずっとオープン戦なら「夢」だけを見ていられるのに、ひとたび開幕してしまえば「現実」しか見ることはできません。ひとたび咲いた桜は散るしかないように、この日埼玉西武ライオンズは終わりの始まりを迎えるのです。それでも生きていかねばならない。我々が負けなければ相手は勝てないのだから。数合わせには数合わせなりの責任と義務がある。そんな思いで「現実」へと踏み出していきます。

開幕前のセレモニー、西武は「寒い」という評判を吹き飛ばすように、地元高校生の皆さんによる吹奏楽&カラーガードと、火柱をバンバン噴き上げる場内演出で観衆を盛り上げていました。あとで録画で見たペペペイドームでは小室哲哉さんがバキバキの光演出のなかで「Get Wild」とかやっておりましたが、まったく羨むものではありません。我々は地域に密着した真のファンだけを求めているのです。真のファンとともに作り上げる手作りの開幕戦を求めているのです。だから、どんなに心で思ったとしても「開幕戦の始球式がウエンツか…」などとクチに出したりはしません。だって、それが偽らざる「現実」なのですから。今度どこかの神社で「国民的スターに西武ファンになれとは言いません」「ウエンツさんが国民的スターになりますように」「あと、あさりどがTHE SECONDで優勝しますように、出場してないけど」とお祈りでもしておこうと思います。

そんななか、試合前のメンバー発表ではひと悶着が。どうも一部西武界隈から対戦相手・北海道日本ハムファイターズの新庄監督にブーイングが行なわれたようなのです。開幕前の「暑くて寒くて遠い」発言が発端でしょうか、テレビの中継映像でもハッキリと聞こえるブーイングの声。気持ちはわかりますが、事実を指摘されて怒るのは無益なことです。実際、新庄監督は口元まで覆うような襟巻きもしておりましたし、本当に寒いんだろうなぁとコチラとしても思うほかありません。開幕セレモニー後もバンバン噴き上げていた火柱は、少しでも場内があったかくなるようにという西武なりのおもてなしだったのかもしれませんね。

↓開幕からシティーハンターコラボだわTK生演奏だわお父さんは空を飛ぶわ…!

ペイペイの決済手数料がコレに化けているのか!

零細小売店の血と涙を吸って成長する大企業め!

えーい!ライオンズを買収しろ!



そして始まった試合。我が方はマウンドに今井達也さんを送りました。西武に入団してしまったために実力相応の評価を得られていない悲運のエース。一日も早くポスティングが認められて、メジャーで本当の評価と報酬を今井さんが得られることを願いながら、その投球を見守ります。今井さんは初回を三者凡退で斬って取ると、その後も6回まで被安打2・無失点の素晴らしい投球を見せます。もし、この球団が西武でなかったなら、このあたりで3点くらいリードがついていて、順調なら完投完封、もしも何かあっても救援陣にお任せで開幕勝利を得られていたことでしょう。

ところがどっこい我らは埼玉西武ライオンズ。

非常に高い次元の「バッティングセンターでは打てるんだけどなぁ…?」を実践する我が西武は、オープン戦での打撃好調ぶりがめっきり鳴りを潜め、3回までひとりの走者も出さないパーフェクトバッティング。ようやく4回裏にチームの「顔」として期待が集まる西川愛也さんのチーム初安打&今季初安打が出ますが、つづく新外国人・ネビンさんのレフト前軽打で一気に三塁を狙う積極走塁を見せたことで積極憤死となり、チャンスを広げることができません。スローで見たら割と余裕の明確アウトだったので、これでリクエストしちゃった西口監督にも早速疑問符がつく、この試合の分岐点でした。まぁここは「開幕戦くらい選手を信じてやらないでどうするんだバカヤロー!」という積極リクエストだったと思うことにしましょう。

何とか今井さんが相手を抑えている間に先行したいライオンズは、「取れても1点」という打力をよく自覚した攻撃で奮闘します。5回裏、ドラフト2位のルーキー・渡部聖弥さんがプロ初安打で無死一塁とすると、つづく外崎修汰さんには何と送りバントを命じたではありませんか。この打線のなかで一番の打撃実績を誇る外崎さんに、計算上はデメリットしかないと評判の送りバントを命じるこの徹底貧打ぶりはどうでしょう。安打(無死一塁)⇒犠打(一死二塁)⇒犠飛(二死三塁)⇒三振(攻撃終了)というこの打線のつながり、「だったら走ったほうがよくない?」「まぁ走れる感じはまったくしない走者だが」「うーん、三角ベースなら1点だった」と思うほかありません。

さらに6回裏、二死から西川愛也さんに再び安打が飛び出すと、ここで西川さんは果敢なリードから4度の際どい牽制球をかいくぐり、二塁への盗塁を成功させました。その積極性が、相手捕手の握り直しを呼び込んだ、そう考えれば「行くなら行く」という積極性はひとつ大事な心構えと言えるでしょう。先ほどの三塁憤死も、相手にちょとした握り直しや送球ミスがあればセーフの場面でした。「自分たちが次にいいプレーをする確率」と「相手が今ミスをする確率」を天秤にかければ、我らが取る道は「積極果敢」しかないのです。「ちょっとでもコチラに有利な段階で相手がミスをするように祈って」生き急ぐように仕掛ける、それが2025年の埼玉西武ライオンズと心掛けよ、です。

しかし、その積極性が実を結ぶ前に終焉は訪れました。7回表、ここまで好投をつづけていた今井さんが、清宮幸太郎さんに一発を浴びたのです。この重い重い1点。「1点取れれば勝てそうだが、1点でも取られたら負けそう」と思って見ていた僕は「負けたな」と心で思いました。今井さんが大谷翔平さんであれば、このあと自分で打って逆転するのでしょうが、味方の援護を待つだけの古式一刀流ではこれが限界。その援護とて、8回裏二死走者ナシの場面で貴重な長距離砲・中村剛也さんを送り込む体たらく(※満塁以外で送り出せば歩かされて次のショボイ打者で勝負されるだけの無駄遣いになるが、満塁を作ることもぶっちゃけできないので、いっそ走者ナシで出したほうがソロホームランに期待ができるという合理的判断)ですので、待ったところで逆転はないでしょう。

最後は、まだ20時をまわったばかりの9回表、1点でも至難と思っているチームに絶望を与える今井達也さんこの日2被弾目でジ・エンド。もはや西武にこの2点を跳ね返すチカラなどあるはずもなく、そのまま完封負けとなりました。お互いに先発投手の好投と積極的走塁、好守での阻止と似たようなプレーを繰り出し合った試合でしたが、勝負を分けるホームランのカードを持っていたのは日ハムのほうだけだった、そんな試合。弱いチームほどすぐ「機動力野球」とか「ノーヒットでも点を取る」とか「スモールベースボール」とか「走魂」とか言い出しますが、どう考えてもバコーンとスタンドに叩き込むほうが強いですからね。打球方向云々とか守備位置云々とか関係なく、速い打球で遠くに飛ばすことができれば、それがすべてを圧倒する答えなのです。速い打球なら内野を転がっても守備の間を抜けていくわけですし。「それができないから苦労してるんだよ!」という「現実」と向き合いながら、小さな勝利を積み重ねていくしかないなと思う開幕戦でした。去年、あれほど負けたシーズンでも開幕戦は「今井達也好投、完封リレーで1-0勝利」だったことを思うと、去年よりさらにヒドイんじゃないかという気もしてきますが、とにかく早く終わったのはよかったんじゃないかなと思います!

↓なお、その後他球場では、昨季途中に埼玉西武ライオンズから放出された若林楽人さんが大活躍していました!

こんな1番打者が欲しかった!

でも、西武にいたらこうなってない気もする!

新天地での活躍、おめでとうございます!



そんなこんなで「現実」が無惨に幕を開けた2025年ですが、敗戦のなかにも光はありました。各走者の次の塁を狙っていく積極性、スタンドイン確実の打球でもフェンスまで追っていく諦めない心、そういった意気込みの部分では開幕らしい元気さも感じられたように思います。問題は、その元気さがいつまでつづけられるのか、です。負けが込んで、結果が出ないと、相手以上に「自分と味方」が敵になっていきます。ミスや失敗への恐怖から萎縮する己。声援ではなく落胆と失望をぶつけてくる観衆。首脳陣の信頼を失い、ライバルに席を奪われ、いつしか意欲自体を失って、持てる能力すら発揮できなくなります。そうした悪い空気のなかでも、今の積極性を貫いていけるのかどうか、それが遠い遠い光を目指す一歩ではないかと思います。

矛盾するような話ですが、「絶対に失敗したくない」ときでも「リスクのあるチャレンジができる」者だけが勝利を掴むことができます。それは勝利を積み重ねた先にある試合でも、敗北を積み重ねた先にある試合でも同じです。「この栄光をつかみたい」「もう何も失いたくない」正負どちらの方向でも失敗を恐れる日は存在し、そこで何ができるかが勝者と敗者の境目です。今はまだたったの1敗で余裕がありますが、この先80敗・90敗と積み重ねた先でも、開幕の日のようなフレッシュな積極性を持ちつづけることができたなら、少しずつでもチームは光に向かっていくのではないでしょうか。29日は自分も現地で暑く応援(※防寒対策に気をつけるの意)していこうと思いますので、同じ負けなら前のめりで負けてもらえると嬉しいです!

↓スタンドイン確実の大飛球も「鳥に当たるかもしれない」と追いかけるこの心意気やヨシ!

てっきり「隙間ドームは虫や鳥が多い」系の嫌味かと思って読み始めましたが違いました!

実際、鳥はたまに飛んでるんで当たるかもしれないですもんね!嫌味じゃなくて!

ちなみに、ルール上は「明らかに本塁打の打球が鳥に当たったと審判が判断した場合は本塁打」になりますので、結局本塁打なんですけどね!


僕は「鳥にせよフェンスにせよギリには落ちないので手前で待て」派です!

sports








































婦人公論 2017年 12/27、1/6 合併特大号

僕は自分が見たことしか信じない 文庫改訂版 (幻冬舎文庫)

girls




















































































books&DVD






























スポンサードリンク
フモフモの本が出ます!
<アマゾン> 自由すぎるオリンピック観戦術

新書判/224ページ/定価1260円
オール新作の駄文集が、五輪商戦を当て込んでやってきた! フモフモのことは嫌いでも本は買ってください!
サンプルページ…じゃないボツページはコチラ
記事検索
カウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Twitter プロフィール
フモフモコラムの中の人です。


最新の社説
最新のコメント
今月のひとまとめ
スポンサードリンク
  • ライブドアブログ